生成AIのデジタルマーケティング活用! どんなデータを掛け合わせれば、出力の質が向上するのか?
今年に入ってから、ChatGPTを中心とした生成AIに関するニュースを聞かない日はありません。特にデジタルマーケティングの領域は、生成AIを使ったサービスの改善や、新しい技術に対する関心が高い領域なので、より注目をしている人が多いように感じます。
その一方で、「生成AIを使ってみたが、いまいちうまく使えない」「クリエイティブの案出しやドキュメンテーションなど、利用範囲が限定的になっている」といったケースも多く、「可能性は感じるが、どこで使っていいのかがわからない」という声も聞かれます。
生成AIとは、「世の中にあるデータを参照して、それっぽい回答を返してくれるサービス」です。回答は、自社サービスのキャッチコピーとして使うには一般的で凡庸な内容ですし、議事録の生成が手軽にできたとしても、その議事録の編集や確認作業といった新たな仕事が発生している会社もあるのが実情です。
本記事では、「生成AIを使っていきたいけれど、デジタルマーケティング領域でどう使っていいかわからない」という方に向けて、CDP/DMPなどに保管されている1stパーティデータや3rdパーティデータを生成AIと掛け合わせた、少し発展的なユースケースを紹介します。
生成AI単体 vs 生成AI×データ
まずは「生成AIだけを使ったアウトプット」と「生成AIにデータを加えたアウトプット」の違いを、以下のプロンプトの実行例から見ていただければと思います。
比べて見ていただくとわかるように、「生成AIにデータを加えたアウトプット」では、具体的な内容、会社ごとの事情、現時点での優先度などの情報が含まれており、出力の質がかなり上がっています。
生成AIにデータを入れれば入れるほど、出力される情報が詳細になり、さらにはハルシネーション(もっともらしい嘘や、文脈と関係ない内容)の発生が少なくなります。生成AIの出力の質を高めるという観点から、プロンプトに必要な情報を効率よく入れる方法として、自社に蓄積されているデータを活用するメリットは大きいと言えます。
さらに入力するデータを工夫していく
近年、プライバシー保護の影響によりデータの収集が難しくなってきたとはいえ、デジタルマーケティング領域は、利用可能なデータの割合・種類がとても多い領域です。
例えば、前述の例についても、単にデータを列挙するのではなく、入力データをCVR(コンバージョン率)が高い属性情報から順番に入力をしたり、複数のデータソースの情報を掛け合わせたりすることで、出力の質が向上していきます。
ここで出力された内容をクリエイティブ制作に使うこともできれば、ターゲティングプランに使うこともできます。クリエイティブ制作についても、出稿先に合わせて文字数を調整したり、LPOツールやMAツールなどと連携してそのまま施策に活用することも可能です。
生成AIは眠っているデータを呼び起こす救世主
我々インティメート・マージャーがCDPやDMPを提供していく中でも、
- 社内に使いこなせる人がいない
- どのように使っていいかわからない
- 分析をするための工数を確保できない
など、データはあるものの、活用まで至ることができなかったケースが多々ありました。そうした会社にとっても、生成AIで分析処理をした上でマーケティング活用をするフローを構築できれば、マーケティング効率の改善や、既存の資産を使った業務効率の改善などを行うことができるでしょう。
本記事で紹介した方法は、我々が提供している利用方法のほんの一部です。生成AI×データは、生成AIの活用を課題としている方にとって、あらゆる領域において生成AIの利用方法の可能性を広げていく役に立つと思います。
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