【漫画】デジマはつらいよ

顧客維持率を可視化できる「コーホート帳票」とは何か? /【漫画】デジマはつらいよ2・第15話

虎は、顧客維持率と限界利益を可視化する独自の方法を、社長へ説明する。

前回までのあらすじ!

虎のセミナーに参加した正体不明の老人は、大会社の会長だった。虎は、老人の息子である社長に、マーケティングと経営を結びつけるCEM(カスタマーエクイティマネジメント)帳票の必要性を説いた。

最後まで 話を 聞いても同じこと 言えるかだと そんな 時間は ありません 売上アップ したいん でしょ? だったら もうちょっと 我慢我慢 今から 「顧客資産 コーホート帳票」と 「限界利益の KPIツリー」の 話をするぞ 「コーホート帳票」と 「限界利益の KPIツリー」?
CEM帳票を 構成するのが この2つの 帳票群だ 興味あるだろ まったく ※CEM=Customer Equity Management、顧客資産マネジメント 「顧客維持率」と 「限界利益」が 可視化 できるように なるぞ 知らん まず 「顧客資産 コーホート帳票」だ 結局しゃべるんかいっ‼ 「顧客資産 コーホート帳票」とは 各年度に獲得した 新規顧客が どのような変化を したか コーホート(グループ)単位で 可視化するものだ 新規顧客 翌年 翌々年 この図を 見てみな 2016年度は 新規顧客を 320人獲得して そのうち 2017年度に リピートしたのは 180人だった
※CEM=Customer Equity Management、顧客資産マネジメント
そして 2016年度の 顧客数は 2015年度からの リピート顧客数 180人と 2016年度の 新規顧客数 320人を足して 500人という 見方ができる そしてこの帳票を 顧客リピート率 つまり顧客維持率に 変換したものがこちら 初年度の新規顧客数を 母数(100%)として 年度ごとに 顧客維持率を 計算している これは 経過年数ごとの 顧客維持率だ 平均値の 推移を見れば どの程度 リピートしているかが 見えてくるだろ ほぉ
これを 全獲得年度の顧客に 適応することで 来年以降の 予測顧客数を 可視化できるん ですね そのとおりだ 第13話で紹介した CLVの計算式の 「顧客維持率」は こうして 算出する ※CLV=Customer Livetime Value、顧客生涯価値。LTVと同じ意味 これなら 自社の顧客資産が どのような 状況か 経営陣にも 伝わりやすくなる というわけですね そういう ことだ
※CLV=Customer Lifetime Value、顧客生涯価値。LTVと同じ意味
確かに 聞く価値が ありそう ですね ! そうこないと 次は 「限界利益の KPIツリー」だ CLVの 計算式の もう1つの要素 「限界利益」を 可視化できる この図は限界利益を 頂点として 四則演算で KPIを 因数分解したものに なる
ポイントは 「顧客の獲得」 「顧客の維持」 という観点で 分析することだ ・顧客の獲得 ・顧客の維持 そしてここでも 先ほどの 「コーホート帳票」の 数値を使うことになる ほぉ そうなんですか 顧客に関する すべての数値を 可視化することで マーケティング戦略や戦術 投資といった活動を リンクさせることが できるんだ つまり すべてのKPIが 四則演算で つながっているから どの活動を いくらの 投資で行って どのKPIを どのくらい 動かすと 最終的な 限界利益が いくらになるのか という計算が 可能になるわけですね なるほど 確かに 経営陣がそれらを 理解していれば 効率よく 投資することが できる
そのとおり! この 「顧客資産コーホート帳票」と 「限界利益のKPIツリー」は コーホート帳票 限界利益のKPIツリー 翌年度の 計画を立てるのに 役立つんだ 投資が 何のKPIを どの程度押し上げ その結果 限界利益が 翌年どうなるのか また同様に 中期的にどうなるのか それらを 可視化できる 顧客維持への投資が PL(損益計算書)に 反映されることで 経営陣にも 経営活動と マーケティング活動が どのように リンクしているのか 理解されやすくなる というわけだ 虎さん… ちょっと いいですか ん
そもそもCLVとは 顧客生涯価値 という意味 ですよね これだと 生涯価値には ならないんじゃ ないですか? そのとおりだ なにっ なので俺は 厳密な意味で CLVという 指標は使わない なっ なんだって⁉

次回に続く

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