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SEOの効率的クリーンアップ戦略6つのステップ【前編】①サイト構造 ②不適切なリンク

サイトにページが多くなれば問題が出てくるものだ。SEO・直帰率・閲覧放棄率などに悪影響が出ないように、ウェブサイトの一貫性、関連性、ユーザビリティを維持する「クリーンアップ」が必要なのだ。
筆者の見解はすべて筆者自身のものであり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

ビジネスオーナーとして成功している人なら、ウェブサイトもビジネスと同じ速さで大きくなることを実感しているだろう。サイト上のコンテンツは、

  • ブログ記事
  • 製品ページ
  • Eコマースのリスティング
  • 問い合わせページ

など、次々に増えていく。気づけば数百ページにも膨れ上がり、ページによって異なるSEOの問題に頭を悩ませることになる。

管理するページが多くなれば、すぐに問題が出てくる:

  • 不適切なリンクに気づかない
  • ウェブサイトの構造が乱雑になる
  • コンテンツの最適化がくずれてしまう

こうしたあらゆる問題が訪問者の体験に影響を与え、直帰率や閲覧放棄率の増加といった形で顕在化してくる。

だからこそ、ウェブサイトの一貫性、関連性、ユーザビリティを維持するために、サイトの定期的なクリーンアップが不可欠なのだ。

この記事では、SEOのクリーンアップ戦略を成功させる方法について説明する。その目的は次のことだ:

  • サイトがビジネス目標に沿っていることを確認する
  • グーグルによる好評価を維持する
  • 訪問者や顧客に優れたユーザー体験をもたらす

それでは、さっそく始めよう!

SEOのクリーンアップ戦略を実行する6つのステップ

SEOのクリーンアップを開始する前に、まずウェブサイトの概要を把握する必要がある。それには、サイト監査でサイトを検証し、ウェブサイトが検索エンジンからどう見えるかを評価しておく。

適切にサイト監査を行えば、検索エンジンがどのようにサイトを発見し、クロールし、インデックスを作成しているかについて、理解を深めることができる。サイトの監査はクリーンアップの出発点になる。

また、包括的なサイト監査を行えば、多くのことを発見したり特定したりできる可能性がある。meta descriptionタグの重複からリンク切れまで、サイトの監査では、ウェブサイトのSEOという観点から「良い点」「悪い点」そして「厄介な点」も明らかになる。

Moz Proでは、サイトを監査してSEOの技術的な問題やクロールの問題を明らかにするだけでなく、問題点を改善したり修正したりする方法を提案できる。これは良い出発点であり、どこから始めるべきかがわかったら、次に挙げる6つの実践的なステップに従って、ウェブサイトをクリーンアップできる。

SEOのクリーンアップ ステップ①
サイトの構造をクリーンアップする

サイトの構造は、検索エンジンでの順位や、サイトでのユーザー行動に大きな違いをもたらす。

サイトメニューのクリーンアップ

ユーザーがサイトを訪問して最初に操作すると思われる構造上の要素、それがサイトメニューだ。理想を言えば、サイトメニューは限られた数の最上位の項目に絞ることで、焦点を定めてナビゲートしやすいものにする必要がある。

サイトを初めて訪れた人が、複雑で乱雑なサイトメニューに圧倒されてしまわないようにしよう。

コンテンツのクリーンアップ

もう1つ、考慮するべき点として重要なのがコンテンツだ:

  • 現在のコンテンツは、ビジネスやウェブサイトの目的に沿っているだろうか?

  • 君のミッションにとって最も重要なコンテンツをウェブサイトに掲載しているだろうか?

  • そのコンテンツは見つけやすくなっているだろうか?

今あるコンテンツの概要を作成することで、ウェブサイトのコンテンツ全体を俯瞰できるようになる。ページは、次のようなカテゴリに分類できるだろう:

  • ブログ
  • サービス
  • 問い合わせ
  • 製品ページ

ウェブページをこうしたカテゴリに分類していくと、次のようなSEO担当者にとってすばらしいメリットがある:

  • 訪問者が、探しているコンテンツを簡単に見つけることができる
  • サイトがより体系化されて、クロールされやすくなる

コンテンツを見直すにあたって、カテゴリ分類以外にも良いやり方がある。それは、社内の他の関係者や関係部門とつながることだ。

現在のコンテンツについて、フィードバックを募ろう。改善に向けた意見や提案を求めよう。特に第三者の視点からサイトを見ることで、貴重な洞察が得られることに驚くだろう。

データからわかること

マーケティングに関するあらゆる処理と同様、サイト構造のクリーンアップもデータに基づいて行う必要がある。パフォーマンスのデータを掘り下げ、ウェブサイトについて明らかになる洞察を収集しよう。

  • ページはどの程度のトラフィックを獲得しているか
  • そうしたトラフィックはどこから来ているか
  • 訪問者がウェブサイトにアクセスするとき、そうしたトラフィックはどのような動きを見せているか

君のトップページにアクセスした時点で、ユーザーはジャーニーのどの段階にいる可能性が高いかを考え、それに合わせてコンテンツをキュレーションしよう。

さらに、

  • ページ滞在時間
  • 直帰率
  • スクロールの深さ

といった重要な指標を追跡することで、訪問者がトップページをどのように利用しているかを分析し、訪問者がそもそも最も重要なコンテンツに到達しているかどうかを確認しよう。

それでは、コンテンツのクリーンアップを始めよう!

これらの洞察や情報を利用すれば、サイトの構造に新たな息吹を吹き込めるようになる:

  • ウェブページやコンテンツをカテゴリ別に分類し、関連性や重要性、パフォーマンスに基づいて整理するのは良いアイデアだ。

  • 階層の最上位にあるウェブページは、トップページからアクセスクセス可能にして、訪問者が探し回らなくても済むようにしよう。

  • ウェブサイトに欠けているコンテンツや、既存のコンテンツで改善できるもの、完全に削除できるものを決めよう。

  • 訪問者がどのようにトップページを操作して、個々のページを利用しているかを理解することで、訪問者や、(願わくは)顧客への対応をどのように改善できるかについて洞察が得られる。

  • 言うまでもなく、グーグルへの対応も改善できる。

多くの組織がデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めている現在、顧客がアクセスできるサイトは無限にあることを忘れないでほしい。膨大な数のウェブサイトの中で、自分のウェブサイトを目立たせる必要がある。つまり、効果的なコンテンツとは、可能な限り、次のことを満たしていなければならないということだ:

効果的なコンテンツが満たすべき条件
  • 価値があり
  • 関連性が高く
  • 最適化されている

SEOのクリーンアップ ステップ②
不適切なリンクを特定して削除する

不適切なリンクとは

「不適切なリンク」を削除する方法について詳しく見る前に、リンクが「不適切」になる理由を具体的に理解しよう。

グーグルの品質に関するガイドラインでは、「リンクプログラム」の項目に次のような記述がある。

PageRankやグーグル検索結果でのサイトのランキングを操作することを目的としたリンクは、リンクプログラムの一部と見なされることがあり、グーグルのウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)への違反となる場合があります。これには、自分のサイトへのリンクを操作する行為も、自分のサイトからのリンクを操作する行為も含まれます

「不適切なリンク」とは、簡単に言うと「グーグルのガイドラインに違反しているリンク」のことだ。グーグルの大嫌いなものがいくつかあり、サイトへの不適切なリンクもその1つだ。不適切なリンクがあると、

  1. グーグルからペナルティを受けることがあり

  2. 検索エンジンの結果ページ(SERP)での検索順位に影響を与え

  3. 結果としてウェブサイト全体のパフォーマンスにも影響が及ぶ

リンクビルディングを実施する際は、自分のサイトにリンクしているサイトを常に把握し、リンクが適切なものかどうかを示す根拠を理解することが重要だ。リンクの種類によっては問題になることがある。たとえば次のようなものだ:

  • プレスリリースからのリンク
  • プライベートブログネットワーク(PBN)からのリンク
  • リンクファームからのリンク
  • など

一方、適切なリンクは、SEOやウェブサイトのオーソリティに驚くほどの効果がある。適切なリンクの例としては、次のようなものがある:

  • 検索結果の上位に表示されるサイトからのリンク
  • 同じ業界のサイトからのリンク
  • 未承諾のスパムでないリンク
  • など

確かに、リンクには適切なものと不適切なものがある。しかし、リンクがSEOのすべてではないことを忘れてはならない。リンクの目的は、何よりもまず、ウェブサイトの訪問者に価値のある情報を提供することでユーザー体験を高めることなのだ。

不適切なリンクを削除する方法

自分のウェブサイトに悪影響を及ぼしている不適切なリンクを特定したら、それを削除するために必要なステップがいくつかある。

不適切なリンクの削除① 依頼する

まず、問題のリンクを張っているウェブサイトを検索して、連絡先情報を探そう。そうすれば、リンクを削除してくれるよう直接依頼できる。

不適切なリンクの削除② 否認する

リンクの削除に同意する返信が来なかったり、リンクが有効なままになっていたりする場合は、さらなる措置を講じる必要がある。

あらゆる手を尽くしてもリンクを削除してもらえない場合は、自分のサイトにリンクを張っているページやドメイン名のURLを否認できる。「否認」というと複雑なことのように聞こえるかもしれないが、心配ない。順を追って説明しよう。

リンクを否認するとは、基本的に、次のようなことだ:

「リンクの否認」とは、自分のウェブサイトのドメイン名に張られているそれらのリンクを無視するよう、グーグルにリクエストすること。

リクエストに成功すれば、それらのリンクが不利に働くようなことはなくなる。覚えておいてほしいのだが、グーグルは、ウェブサイトに影響を及ぼす第三者の行為についてかなり精通しているので、リンクの否認は最後の手段にするべきだ

不適切なリンクを否認する必要があると判断した場合は、グーグルの否認ツール(日本語)にアクセスして処理にかかろう。手順は以下の通りだ。

  1. 否認したいリンクを定義する。

  2. 否認リストを作成し、各リンクをURLまたはドメイン名で指定していることを確認する。

  3. リストをテキストファイル(.txt)で保存して、グーグルの否認ツールにアップロードする。

Google Search Consoleのガイドラインでは、被リンクを否認する必要があるのは、次の両方を満たしている場合に限られる:

  • サイトに対して次のようなリンクが数多くある

    • スパム行為のあるリンク
    • 人為的リンク
    • 品質が低いリンク
  • そのようなリンクが、自分のサイトで手動の対策を講じなければならない原因となっている。

    または今後、手動による対策を講じなければならなくなる可能性がある

この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。今回は、クリーンアップ戦略を効率化する6つのステップのうち2つを紹介した。後編となる次回は、残る4つ「リンク切れへの対処」「画像の最適化」「重複メタデータの排除」「最終チェック」について説明する。

用語集
PageRank / SEO / SERP / meta description / アップロード / インデックス / クロール / ドメイン名 / フィード / メタデータ / ユーザビリティ / リンク / リンクビルディング / リンク切れ / 検索エンジン / 直帰率 / 被リンク / 訪問 / 訪問者
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