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大手メディアからリンクされたら検索順位はどれぐらい上がる? 過去1年のデータで分析してみた

コンテンツマーケティングやデジタルPRを通じて、どのようなSEO成果を得られるのか ―― メディアで取り上げられた場合に期待される成果の中央値や、ターゲットとすべきメディアの選定を、データで判断してみよう
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筆者の見解はすべて筆者自身のものであり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

コンテンツマーケティングやデジタルPRを通じて、どのようなSEO成果を得られるのか? 見込み数値の概算は?

そんな風に尋ねられることが多い。

そこで私は、データ分析により、大手メディア(パブリッシャー)から得られたリンクの価値を定量化することにした。具体的には、過去数か月の間にメディアから大きな注目を集めたサイトを対象に、検索パフォーマンス(順位とトラフィック)の改善状況をサイトごとに確認していった。またその後、検索順位に最も大きな影響をもたらすパブリッシャーも調べた。

私の目的は、次の疑問に答えることだった:

企業がメディアで取り上げられたら、どの程度効果があると期待されるのか(中央値はどれぐらいか)?

オーガニック検索トラフィックを最大限増加させるにはどうすればいいか?

※Web担編注 この記事に掲載されているグラフをどのように読み解くべきか、原文を読んでも解釈しきれない部分があった。そのため、グラフ類は日本語化せず原文のままにしている。記事の最後に、元データをTableauデータとしてダウンロードできるリンクが添えられているので、詳細はそちらを参照してほしい(ただし、グラフ用データではなく元データだが)。

はじめに:大手メディアからのリンクは非常に重要

次に示すグラフは、パブリッシャーによる記事の本文からサイトにリンクされた回数と、そのサイトの検索順位と検索トラフィックとの相関関係を表している。

「パブリッシャーからサイトへのインバウンドリンク」と「検索順位およびトラフィック」の相関関係
「パブリッシャーからサイトへのリンク」と「検索順位とトラフィック」の相関関係
左がリンク元をトップ300のパブリッシャーに限定した場合で、右がリンク元をトップ500のパブリッシャーに限定した場合

一般的に、検索順位の変動に寄与する可能性のある変数は非常に多い。たとえば「オンサイト要因」「オンサイトコンテンツの量や質」「ペナルティ」などなどなど挙げればきりがなく、検索パフォーマンスにどれが影響しているのかを判断するのは難しい。

それを考えると、相関係数を示すR値がこれほど高いのは良い結果だ。R値が高いほど、「パブリッシャーからのリンクの数」と「オーガニック検索順位の上昇」との関係が強いとみなすことができるからだ。

私たちの調査では、リンク元をトップ500にランクインしたニュースサイトに限定した場合もさることながら、トップ300ニュースサイトに限定した場合、さらに強い関係があることがわかった。

そう考えられる理由として、次の2つが挙げられる。

  • トップ300のパブリッシャーは、下位のサイトより多くのドメインオーソリティをもたらす。

  • トップ300のパブリッシャーのほうが、大規模なシンジケーションネットワークと広範なビジビリティを有している。そのため、メディアで取りあげられた結果としてさらに多くのリンクが構築され、全体としてより多くのドメインオーソリティが蓄積されることが多い。

最も多く外部サイトにリンクしているパブリッシャーは?

パブリッシャーからのリンクに価値がありそうだということは、わかった。では、どのメディアで取りあげてもらうのがいいのだろうか?

パブリッシャーを選定するにあたっては、実際にリンクを張ってくれる可能性が最も高いパブリッシャーを把握することが重要なポイントとなり得る。

パブリッシャーによっては、次のようなところもある:

  • いかなる外部向けリンクも禁じるポリシーを掲げている
  • すべての外部向けリンクにnofollowを設定している

私は膨大なデータセットを見て、どのパブリッシャーが外部サイトに最も頻繁にリンクしているか理解を深めることができた。

最も多く外部サイトにリンクしているパブリッシャー

多くのローカルニュースサイトで、外部向けリンクの数が多くなっていることに注目してほしい。ローカルニュースの多くは、積極的に外部にリンクしている。

しかし残念ながら、ほとんどのローカルニュースは、大規模なシンジケーションを構築できていない。そのため、選定リストを作成する場合は、外部向けリンクが多い大手パブリッシャーに注目するほうが戦略として優れている可能性が高い。

つまり、候補として残る勝者は次の通りだ。

リンクを提供している米国のパブリッシャー上位15サイト
  1. Forbes
  2. The New York Times
  3. ZDNet
  4. NPR
  5. PR News Wire
  6. Seeking Alpha
  7. The Conversation
  8. USA Today
  9. CNN
  10. Benzinga
  11. Business Insider
  12. Quartz
  13. The Hill
  14. Heavy
  15. Vox

Forbesのように外部向けリンクをnofollowにしているサイトもあるが、他の多くのサイトはdofollowリンクを提供している(もちろん、その報道自体もオーソリティの高い優れたものだ)。

Seeking Alpha、Benzinga、The Hillなど、特定の業界に特化した専門サイトは、その業界に属するサイトにとって、言及してもらうのに理想的なメディアとなる。

「オーガニック検索トラフィックの増加」という観点で最大の価値をもたらすパブリッシャーは?

選定したパブリッシャーにアウトリーチして自社のコンテンツを取りあげてもらえれば、どれぐらいの成果を見込めるのだろうか?

データをリンク元パブリッシャーごとに見ると、各パブリッシャーにリンクしてもらった場合の、オーガニック検索トラフィック獲得件数の中央値を確認できる。

取りあげてもらうために狙うべきパブリッシャー(リンクによるオーガニック検索の変動度合い順)

ここでは、少数のサイトに対してしか外部向けリンクを張っていない外れ値のパブリッシャーを減らすため、外部に100件以上リンクしたパブリッシャーに限定している。

人気の高いサイトは上位に固まっており、人気の高いサイトほど、オーガニック検索ランキングの上昇という点でリンクの価値が高いという、言うまでもなさそうな重要なポイントが改めて裏付けられている。

価値の高いリンクのほとんどはそうしたサイトからのものだが、いくつかのローカルニュースサイトやオーソリティの高いニッチなパブリッシャーなど、中位層のサイトには不相応な価値をもたらしているように見えるものもかなり多い。

このデータはどうやって作ったのか

ニュース記事の巨大なリポジトリであるThe GDELT Projectを利用した。BigQueryを利用してGDELTから過去1年ぶんのニュース記事を集め、記事からのリンク情報を抽出した。その後、それらのリンクをルートドメイン名別にまとめた。

次に、ニュース記事の中で30回以上リンクされたGDELTデータセットの各ドメイン名について、SEMrushのAPIからオーガニック検索データを抽出した。

そして、SERPの変動値をリンク先サイトのURLと照合することで、GDELTデータに検索パフォーマンスのデータを結合した。

これにより、GDELTの抽出データに含まれる記事の本文から30回以上リンクされたルートURLごとに、オーガニック検索の変動値(トラフィック量、価格、ランキングキーワードの件数の変化)が得られた。

そこから相関分析を行って、ニュース報道が検索順位に及ぼす統計的に有意な影響が見られるかどうかを確認したのが、この記事だ。

データはTableauのワークブックとしてダウンロードできるようにしている。

まとめ

上記のような知見を用いると、どのパブリッシャーにアプローチするべきかを判断できるようになり、コンテンツ作成の段階から、その記者やオーディエンスを想定して設計できるようになる。つまり、デジタルPR戦略を通じて非常に影響力のあるリンクを獲得できるチャンスが高まるというわけだ。

Tableauのワークブックをダウンロードして、Tableau Desktopで開くことで、自由にフィルタしたり並べ替えたりできる。自身の垂直分野に関連するさまざまなサイトを調査できるというわけだ。

あなたがターゲットにしたいパブリッシャーが必ずしも外部のコンテンツを受け入れてくれるとは限らない。しかし、「理想」の選別リストを構築するうえで素晴らしいスタートを切ることができる。こうしたサイトが通常公開しているコンテンツの種類、(シェアやコメントに基づいて)オーディエンスが最も喜んでいるように見える内容を調査したら、コンテンツ戦略に磨きをかけるのに、こうした情報を利用することを検討してみてほしい。

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