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Googleの新しいSERP機能「他のユーザーも行った質問」を理解する5つのポイント(前編)

グーグルの検索結果には強調スニペットなど多くの機能があるが、「People Also Ask」(PAA:他のユーザーも行った質問)は新しい、注目に値する機能だ
筆者の見解はすべて筆者自身のものであり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

この1年ほどでグーグルの検索結果ページ(SERP)がかなり変わったのは間違いない。

  • 強調スニペット
  • ナレッジグラフ
  • ローカルパック
  • 「People Also Ask」(PAA、他のユーザーも行った質問)

などがSEO業界で注目を集め、すこし混乱している人もいる。

この数カ月間、僕が特に注目しているのはPAA(People Also Ask、他のユーザーも行った質問)の機能だ。僕が担当しているクライアントも、PAAがSERPに実際に影響しているところが多い。

※Web担編注 「People Also Ask」(PAA、他のユーザーも行った質問)は、日本語での検索フレーズに対して表示を確認できていない(本記事の編集時点)。

「他の人はこちらも検索」(検索結果をクリックした先から検索結果ページに戻ってきたときに表示されるもの)は日本でもすでに導入されているが、PAAはこれとは別のものだ。

僕のような立場にいる人は、同じようにこんな自問自答をしているのかもしれない。

  • SERPのこうした機能はどれくらい重要なのだろうか。

  • こうした機能はどれくらいのクリックを僕らから「盗んでいる」のだろうか。

  • こんなにたくさんの質問をしている「他の人」とはどんな人たちなのだろうか、これがいちばん気になる。

    (僕はどういうわけか、Answer the Publicの見るからに意識高い系の男性がそうした人たちのリーダーなのではないかと想像してしまう)

この記事の前半では、PAAについて僕が調べた5つのポイントを取り上げる。そして後半では、こうした機能の活用法についてアイデアを紹介する。

でははじめよう。まずはPAAについて押さえておくべき5つのポイントだ。

PAAについて押さえておくべき5つのポイント①
PAAはSERPでさまざまな位置をとり得る

みんながどうだったかはわからないが、僕は数カ月前までこのことを十分に認識していなかった。「グーグルのやることだからPAAは大多数が同じ位置に表示されるだろう」と決めてかかっていたのだ。詳細な調査を開始するまで、この機能にはあまり注目していなかった。

強調スニペット(常にSERPの上部に現れる)と違い、PAAはページのさまざまな場所に出現することがある。

具体例を少し見ていこう。

PAAがSERPの上部に表示される例

「dj software」(DJソフトウェア)がキーワードの場合、SERPは次のようになった。

  • リスティング広告が3件
  • 関連動画
  • ページ上部にPAAが4件
  • オーガニック検索結果が10件

PAAがSERPの途中に表示される例

「cocktail dresses under 50 pounds」(50ポンド以下のカクテルドレス)がキーワードの場合、SERPは次のようになった。

  • ショッピング広告
  • リスティング広告が1件
  • 画像のカルーセル
  • オーガニック検索結果が3件
  • ページの途中にPAAが4件

PAAがSERPの下部に表示される例

「tv unit」(TVユニット)がキーワードの場合、SERPは次のようになった。

  • ショッピング広告
  • リスティング広告が1件
  • オーガニック検索結果が10件
  • ページの下部にPAAが3件

なぜこの点が重要なのか?

SERPにおけるPAAの位置の違いがもつ意味を理解することで、オーガニックな結果のクリック率(CTR)が変わってくる。スペースが貴重なモバイルでは特にそうだ。

PAAについて押さえておくべき5つのポイント②
PAAの数に上限はあるのか?

答えを言ってしまうと、表示されるPAAの数に上限はなさそうだ

PAAはその話題に関する質問を、理論的には無数に引き出せる。ブリトニー・ミューラー氏がこの記事で調査しているように、最初は3~4件のPAAでも、クリックし続けると何百件にもなる場合があるのだ。

4件のPAAでも、1クリックするだけでさらに3件の質問が表示される。こうしたことが次々と繰り返される。

2016年に掲載された最初のMozの記事から状況は変わったのか?

変わった。僕が見る限り、現在は非常に複雑化している。PAAの数は3~4項目の固定数から無数の結果まで、幅広くいろいろなケースがあり得る。

PAAが大量に表示されるクエリの例

PAAが大量に表示されるクエリの実例を見ていこう。

クリックするとPAAの数が増えていく(数が固定ではない)SERPの例

「featured snippets」(強調スニペット)で検索した場合、PAAのリストがクリックで広がる。その際、PAAの下部に新しいPAAが多数加わる。

4つだけで、リストをクリックしても数が変わらないクエリの例

表示されるPAAが4つだけで、リストをクリックしても表示数が変わらないクエリもある。

PAAの数が固定で増えていかないSERPの例

「best italian wine」(最高のイタリアワイン)で検索した場合、PAAのリストは何度クリックしても、カーソルを上に持っていっても広がらない。

表示数の扱いはコロコロと変わっている

興味深いことに、グーグルはこの機能をコロコロ変えているようだ。

たとえばPAAが4つ固定だった「best italian wine」のスクリーンショットを撮影した数日後、PAAの数は固定ではなくなっていた。一方で、PAAの数が4件ではなく3件で固定される例を最近見かけた。

となると、グーグルに問いかけるべき質問は次のようになる。

PAAが何件も表示されるキーワードとそうでないキーワードの決定に、どんな方法論を用いているのか?

もうおわかりかもしれないが、私はまだ答えを持ち合わせていない。引き続き解明に努め、グーグルからの回答や新たな発見があれば、みんなに順次報告したい。

この件に関する僕なりの見解

今のところ、PAAの数は特定の分野やキーワードのパターンと結びついていない。ただ、今後は変わるかもしれない(たとえば、比較キーワードではPAAの数が固定される傾向が強まる/弱まるなど)。

グーグルの実験はこれからも続くので、PAAはこれから1~2年でかなり変わるかもしれない。質問に対する回答のしかたが変わったとしても僕は驚かない。詳しくは第3のポイントで説明する。

なぜこの点が重要なのか

機会という観点から見ると、PAAから拝借して利用できる質問の数が変わってくる。

ユーザーという立場から見ると、検索ジャーニーに影響するし、質問に対する回答の数が変わってくる。

PAAについて押さえておくべき5つのポイント③
PAAの質問に対して動画で回答が示される場合がある

この件については、Search Engine Roundtableの記事を読んで知った。

PAAの質問に対して動画で回答している例

ロンドンにいる僕はこの結果を再現できなかったが、そのことは重要ではない。グーグルが新機能をまず米国で試すのはおなじみのことだ。

PAAの質問に動画で回答するのは、とても理にかなっている。リストアップされているクエリにどんな性質のものが多いかを考えるとわかるはずだ。

  • ~とは
  • ~する方法
  • ~はなぜか

といった具合のクエリに多いからだ。

グーグルはテストを重ねていくだろう。ゆくゆくは、現在SERPに動画の検索結果が表示されているキーワードは、大半がPAAに対しても動画で回答するのではないだろうか。

検索結果に動画が表示されることの多いキーワードで検索したSERPの例

たとえば、キーワード「how to clean suede shoes diy」(スエードの靴を自分できれいにする方法)で検索した場合のSERPを見てみよう。

動画による回答は、近い将来、ますます重要になっていく。それはなぜか? 動画の内容を解釈してシンプルなものにすることに、グーグルが懸命に取り組んでいることを考えればわかる。

グーグルは検索結果に表示される動画にキーモーメントを追加した。この新機能によって、動画の中でクエリについて回答している部分に、SERPから直接ジャンプできるようになっているのだ(詳細はこちらの記事を参照)。

なぜこの点が重要なのか

機会という観点から見ると、YouTubeと動画の検索結果がPAAへの回答として表示されるように最適化できる。

ユーザーという立場から見ると、PAAが表示されるようなクエリの検索ジャーニーが豊かになり、動画のおかげで回答がわかりやすくなる。

PAAについて押さえておくべき5つのポイント④
類似したテーマのキーワードで検索すると同じようなPAAが表示されることが多く、また、PAAの質問をクリックすると強調スニペットが表示されることが多い

わかりきったことかもしれないが、以下の3点を理解することが重要だ。

  • PAAに出ている質問文で検索すると強調スニペットが表示されることが多い

  • 異なるキーワードで検索しても、同じPAAの質問とおよび回答が表示されることがある

  • 検索キーワードも、PAAとして表示された質問文も、どちらも異なるのに、回答としては同じものが表示される場合がある

目で見て理解してもらえるようにいくつか例を挙げてみる。

4-1. PAAに出ている質問文で検索すると強調スニペットが表示されることが多い

  • キーワード1:「business card ideas」(名刺 アイデア)
  • キーワード2:「what is on a good business card?」(よい名刺に記載すべき内容は?)
PAAに出た質問文で検索すると強調スニペットが表示された例

「business card ideas」で検索するとPAAが表示される。そのPAAの質問をメインのクエリとして検索すると、強調スニペットが表示される。

4-2. 異なるキーワードで検索しても、同じPAAの質問とおよび回答が表示されることがある

「X」というキーワードで検索した場合と、別のキーワード「Y」を使って検索した場合で、PAAに表示される質問と回答のリストが同一であることがある。

  • キーワード1:「quality business cards」(質の高い名刺)
  • キーワード2:「business cards quality design」(名刺の質の高いデザイン)
検索キーワードは違うが、PAAとして質問文も回答も同じものが出ている例

要するに、キーワードが異なっていても、PAAの質問と回答として返ってくるリストが同じだということだ。

4-3. 検索キーワードも、PAAとして表示された質問文も、どちらも異なるのに、回答としては同じものが表示される場合がある

キーワード「X」とキーワード「Y」で異なるPAAが表示され、その中の異なる質問をクリックしたのに、回答として同じリストが表示されることがある。

  • キーワード1:「quality business cards」(質の高い名刺)
  • キーワード2:「best business cards online」(オンラインで最高の名刺)
検索キーワードも質問文も違うのに、回答が同じ例

要するに、キーワードが異なりPAAに表示される質問も異なるが、同じリストが回答として返ってくるということだ。

上の例だと、キーワードが違うのは明らかだが、検索者の意図は共通している ――ある明確な特質を示すキーワード、つまり「best」と「quality」を使って名刺を探しているのだ。

上のスクリーンショットでは、「Small Business Trend」というサイトがこの意図にマッチするページを作成している。キーワードに込められた意図は極めて重要なテーマであり、この数年、SEOコミュニティでずっと議論の対象となっている

なぜこの点が重要なのか

機会という観点から見ると、PAAから強調スニペットが表示される場合がある。また、同じPAAがさまざまなキーワードの組み合わせに対応している可能性がある。

PAAについて押さえておくべき5つのポイント⑤
PAAにはフィードバック機能がある

PAAを目にしたことはあるが、じっくり見たことはないという人が多いのではないだろうか。リストの最後には、「フィードバック」と書かれた小さなリンクがあることが多い。

クリックすると次のようなポップアップが表示される。

PAAのフィードバックの例

どう思われますか?

  • 役に立つ
  • 関連性が低い
  • 何かおかしい
  • 役に立たない

グーグルによると、このオプションは「一部の検索結果」に提供されるものであり、ユーザーはフィードバックの送信や翻訳の提案ができるという。わざわざフィードバックしても、個別の返信はしてくれない。ただし、送信された情報を収集してPAAの精度を改善するそうだ。

つまり、フィードバックに基づきPAAの内容を実際に変更するということなのだろうか。

残念ながら、この点は答えを得られていない(手作業でフィードバックを送信してみたが何も起きなかった)が、可能性はかなり低いと思う。

グーグルから確実に得られるのはこんな返信だけだ。

フィードバック送信後のグーグルの返信

フィードバックありがとうございます。

あなたの回答は、グーグル検索の体験を向上させるのに役立ちます。

注:あなたのフィードバックによって、どこかのページの検索順位が影響を受けることはありません。

なぜこの点が重要なのか

機会という観点から見ると、(自分のサイトを取り入れてもらいたい質問の)PAAが正確でないことに気づいた場合、グーグルに報告すれば変更してもらえるかもしれない。

◇◇◇

以上、PAAに関する興味深い事実を紹介した。では、PAAはどう活用できるのだろうか?

この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。後編となる次回は、このPAAがどのように活用できるのかを探っていく。→続けて後編も読む

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