「MFIが来ても大丈夫」と安心するための4つのチェック項目【SEO記事12本まとめ】
あなたのサイトは、グーグルでMFI(モバイル ファースト インデックス)が導入されても問題ないだろうか? 安心して「大丈夫」と答えるための、4つのチェック項目を、グーグルのゲイリーが教えてくれた。
ほかにも、「ウェブサイトを高速化するとなぜ検索ランキングが上がるのか」「その外部リンク調査、意味ないですから~~残念!!」「URL変更・HTTPS移行で検索ランキングが不安定になるのは仕方ない」などなど、SEOの情報をまとめてお届けする。
今週のピックアップ
「MFIが来ても大丈夫」と安心するための4つのチェック項目
必須コンテンツ・metaデータ・画像/動画・構造化データ (鯨理 on Twitter) 海外情報
ページがMFI(モバイル ファースト インデックス)に対応できているかをチェックする4つのポイントを、グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏がツイッターに投稿した。
「MFIチェックのSEOツールを作るなら」という表現だが、語られている内容はツール製作者でなくても参考になる。
ページのMFIの準備が整っているかどうかをチェックするツールを作りたいとしたら、次の4つを検証するといい。
- (ページの内容を表す)最重要コンテンツ
- hreflang のようなメタデータ
- 画像と動画
- 構造化データ
PC向けページとモバイル向けページを比較して、上記の点で違いがあったら、そのページはMFIの準備ができていない可能性がある。
イリェーシュ氏が言及した4項目は、どれもモバイル向けサイトで省略されがちだが、MFIでは重要になるものだ。
MFIではモバイル向けページがインデックス対象(つまりランキングの評価対象)になる。そのため、これらの情報は必ずモバイル向けページにも存在している必要がある。そうでなければ、MFIに切り替わった時点で検索結果に悪い影響が出るはずだ。
自分のサイトがMFI後でも大丈夫かどうかを確認するために、役立ててほしい。
1/2 Tool creators, if you want to create something for checking if a page is MFI ready, here are 4 things you could look for:
— Gary "鯨理" Illyes (@methode) 2017年9月4日
2/2 Compare these on desktop and smartphone pages:
— Gary "鯨理" Illyes (@methode) 2017年9月4日
1. Critical content
2. Metadata, like hreflang
3. Images and videos
4. Structured data
Bonus/2 If either of the comparisons fail, the page is likely not MFI ready
— Gary "鯨理" Illyes (@methode) 2017年9月4日
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グーグル検索SEO情報
ウェブサイトを高速化するとなぜ検索ランキングが上がるのか?
スピードがランキングに与える影響はごくわずか (Google Webmaster Help Forum) 海外情報
サイトの高速化を非常に気にしているウェブ担当者に対して、グーグルのジョン・ミューラー氏が次のように説明した。
検索順位を決めるグーグルのアルゴリズムでは、確かにページ表示スピードを使っている。しかし、その目的は主に「十分に速いサイト」と「極端に遅いサイト」を区別することだ。つまり、数秒や数百ミリ秒の最適化をしても、通常は何も変化はない。
しかしあなたも知っているように、表示速度というものは、「ユーザーがサイトとどのように関わるか」に間違いなく影響する。たとえば、次のようなことだ。
- より多くのコンテンツを見る
- より長く滞在する
- ほかの人にサイトを勧める
そして、あなたのサイトを訪問したユーザーが、ほかのユーザーにもサイトを勧めてくれたならば、それは間接的には検索にも影響するはずだ。
サイトが速いからといって、自動的に検索順位がアップするわけではない。しかし、前述のような理由で時間とともに間接的な効果が目に見えてくることはあり得る(もちろんスピード以前に、ウェブサイトとビジネスが良いものであるという前提だが)。
こんなふうに考えるといい:
ウェブサイトの表示がとても遅くて、コンテンツをもっと見る前にユーザーが立ち去ってしまったら、どうだろう。そのユーザーは、絶対に何も買ってくれないし、だれかにサイトを勧めたりしてくれないだろう。
仮にまったく同一のサイトが2つあって、片方は非常に表示が速く、もう片方は普通の速度だったとする(つまり遅いわけではない)。その状況では、グーグルは単に表示速度だけに基づいてどちらか片方を優先扱いすることはないだろう。
特にモバイル検索に関しては表示速度の違いがより大きく出てくるので、ランキングにおける影響度をもう少し強くしようかという議論もある。だが、現状は私が説明したとおりだ。
しかしながら、ウェブページの表示速度には、副次的・間接的な効果が非常に多くある。速いサイトではより多くの時間を費やしより多くのページを見て、よりコンバージョンするという研究もある。
ミューラー氏の説明の要点を端的にまとめると次の2点に絞れるだろう。
- 一般的な速度のサイトとものすごく遅いサイトの差に付けるために表示速度は利用されるが、それだけでランキングは決まらない
- ランキングには影響しないとしても、速いサイトはユーザーに好かれる。結果として、ランキングにも影響する場合も多い
つまり、高速化への取り組みはランキングを上げることを目的にするのではなく、ユーザー体験を向上することを目的にすべきというのが結論だ。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- ホントにSEOを極めたい人だけ
その外部リンク調査、意味ないですから~~残念!!
しかもたくさんのリンクを無視している (鯨理 on Twitter) 海外情報
外部リンクの調査について、グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏が次のようにコメントしている。
リンク(どのページにどこからどんなリンクがどれだけ張られているのか)のデータを集めるのは、それほど難しいことではない。
しかし、(大量にあるリンクのうち)どのリンクが決定的に重要なのかは、(ウェブマスターやツール制作者には)判断できない。
そもそも、グーグルは本当にたくさんのリンクを無視しているからね。
Sure, gathering the data isn't that hard. What I'm saying is that you won't know which ones are absolutely critical. We ignore tons of links
— Gary "鯨理" Illyes (@methode) 2017年9月4日
サイトに張られている外部リンクの情報は、簡単に取得できる。Search Consoleのリンクレポートやサードパーティ製ツールを使えばいい。しかし、どれがランキングに大きく影響するほどに評価されているのかを判断するのは、グーグル以外には難しいというのだ(もしかしたらグーグルの中の人にも難しいかもしれない)。
それに昔とは異なり、リンクであれば何でもかんでも評価されたりはしない。本当に価値があるリンクだけをグーグルは評価できるようになっている。自作リンクや低品質サイトからのリンクをグーグルは無視するようになっている(リンクの無効化で有名なのは最新のペンギンアップデートだ)。
経験を積んだウェブマスターであれば、リンクの価値をある程度は推測できるかもしれない。しかし、本当にそれが当たっているかどうかの保証はない。
まして一般のウェブ担当者にとってリンクの精査は難しいものだし、そのスキルを上げる価値は大きくない。ウェブ担当者にとって、詳細なリンク調査が日常的に行うべき業務ではないことは、間違いないだろう。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
URL変更・HTTPS移行で検索ランキングが不安定になるのは仕方ない
正しく実行できていれば落ち着く (鯨理 on Twitter) 海外情報
グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏はこんな注意をツイッターに投稿した。
いいかい、サイトをリニューアルして、新しいURL構造に変えたりHTTPからHTTPSに変えたりしたとする。その場合、検索トラフィックが変動するのは、避けられないことだ。
Look. If you changed the design of your site, moved to a new URL structure and a new protocol, OF COURSE you see traffic fluctuations!
— Gary "鯨理" Illyes (@methode) 2017年9月5日
サイトの規模が大きくなればなるほど、
- URL構造の変更
- 常時HTTPSへの移行
- ドメイン名の変更
といったことが原因で、ランキングが下がったり不安定になったりする現象が起きやすいものだ。しかし正しく実行できていれば一時的なものであり、必ず落ち着くはずだ。
いっこうに戻らなかったとしたら、それは実装にミスがあった可能性が高い。もしくは、サイト側の変更とは関係なく、グーグル側のアルゴリズム更新によって評価が以前よりも下がった(たまたまタイミングが一致した)だけという可能性もある。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
Firefoxで読み込むページの60%以上がHTTPS、検索結果1ページ目のHTTPS率は60%突破
HTTPSは着実に浸透中 (Let's Encrypt, emily schechter and Dr. Pete Meyers on Twitter) 海外情報
ツイッターで最近見かけた、HTTPSの普及状況に関係するデータを3つ紹介する。
- Firefoxで読み込むページの60%以上がHTTPS
- Chrome OSのChromeブラウザで読み込むページの75%以上がHTTPS
- 検索結果の1ページ目に表示される60%以上のページがHTTPS
Per @Firefox Telemetry, more than 60% HTTPS page loads is now the norm! https://t.co/TtmkMvuDQA pic.twitter.com/BmyQ49DIim
— Let's Encrypt (@letsencrypt) 2017年8月30日
Back to school -->we now see over 75% page loads HTTPS on Chrome for ChromeOS! Summer is OVERRR pic.twitter.com/CXA24AV0C4
— emily schechter (@emschec) 2017年8月31日
HTTPS results in @MozCast (page-1 Google, 10K queries) topped 60% over the holiday weekend -- https://t.co/zezk9DD2bT
— Dr. Pete Meyers (@dr_pete) 2017年9月5日
検索結果ページのHTTPS率は、Mozが提供するMozcastというツールが取得したデータだ。1000種類のキーワードで検索結果を常時トラッキングしている。
1ページ目のHTTPS率は、4月下旬に50%超えしていた。4か月で10ポイント伸びたことになる。
気を付けたいのは、HTTPSだから上位表示されるようになったわけではないだろうということだ。もともと上位表示されていたサイトがHTTPSへ移行したり、新たに公開されたページが最初からHTTPSだったりする影響が大きいのではないだろうか。
とにもかくにも、ウェブでHTTPSが着実に浸透していることは疑いようのない事実だ。
HTTPSの最近の状況に関する記事を安田編集長が先日公開した。こちらも読んでいただきたい。
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Googleゲイリーが特別参加した緊急オフィスアワー
ゲイリーの回答をチェック! (ウェブマスター オフィスアワー) 国内情報
予定外のウェブマスター向けオフィスアワーが開催された。今回は、グーグルのゲイリー・イリェーシュ氏が特別参加している。
というのも、イリェーシュ氏を招いて開催されたGoogle Dance TokyoのQ&Aセッションで、時間の都合で取り上げられることができなかった質問があったため、特別版オフィスアワーを急遽開催し、それらに回答したという形だ。
イリェーシュ氏が回答したのは、次のような質問だ。
- サイトリニューアル時のTIPS
- Google for Jobsの日本展開
- 重複する情報の取り扱い
- CGMへのSEOアドバイス
- 画像内の文字列や動画
- URLではなくドメイン名での検索結果表示
- ECサイトの差別化
- 検索アナリティクスの期間
- ソーシャルが検索に与える影響
イリェーシュがどのような回答を提供したのかを忘れずにチェックしておこう。
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