初代編集長ブログ―安田英久

小泉純一郎さん、そのツイッターの使い方は大間違いですよ

小泉純一郎さんのツイッターアカウントの使い方が、あまりにも典型的な「もったいない使い方」だったんですよね
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Web担のなかの人

今日は、先だっての東京都知事選に関連した、小泉純一郎さんのツイッターアカウントの使い方が、あまりにも典型的な「もったいない使い方」だったことを指摘するとともに、なぜそうなってしまったのか、どうするべきなのかを考えてみます。

短期にゴール達成を促進するのは、ソーシャルの得意分野ではない

ご存じ小泉純一郎さんの公式ツイッターアカウントですが、都知事選にからんでこんな動きをしていました。

  • 1月19日 公式ツイッターアカウントを開設
  • 1月21日 なぜか事務所が開設を否定して、閉鎖
  • (1月23日 都知事選告示)
  • 1月27日 「やっぱりやります」と再開
  • (2月 9日 都知事選投開票)
  • 2月 9日 32件目のツイートで「これでツイッターを閉じさせていただきます」

10万弱のフォロワーいるのに、典型的な「もったいないソーシャルメディアの使い方」でした。

どういう点がもったいないのでしょうか。それは、次の点です。

  • 選挙という限られたキャンペーン期間が始まってからツイッターで行動を始め、選挙期間が終わったらアカウントを閉じてしまったこと

  • わずか2週間弱に出したのは、選挙に関連する「事実の報告」「事実の当事者に対する言葉」がほとんどだったこと

欧米礼賛主義ではないですが、オバマ氏の選挙におけるネット活用と比べると、さすがにお粗末すぎます。

特定の短期間で成果を出したいなら、ソーシャルメディア上で通常の活動をするよりも、広告を使うほうが効果的です。

もちろん10万フォロワーいるならば広告的な使い方でも価値が出せないことはないですが、本来ソーシャルメディアというものから得られる価値は、ゴールに直接的に影響する効果よりも、次のような効果が中心なのではないでしょうか。

  • ゴールに本来は関係しないはずの内面に触れてもらい、関係を構築して愛着感や好意度を高めてもらうことで、その後の施策の効果を底上げしたり拡大したりできる

  • 既存のファンが「これは友だちに伝えたい」と思うような情報やメッセージを提供することで、直接つながっている人たちの先にいる人たちにもそれが伝わる

  • ある程度ブランクがあっても、つながりによってまた次のコミュニケーション時に目に留めてもらえる

小泉さんがソーシャルメディアを「選挙期間中だけ行う宣伝」ではなく、「ステークホルダーに対して自分を理解してもらう地ならし」だととらえていたら、もっと別の価値を生み出せていたでしょう。

人間的なキャラクタリスティックが強い小泉さんですから、ステークホルダーに生の声を届けられるソーシャルメディアという場を適切に使えば、かなり効果を出せるはずです。

なにしろ、現場で実際に足と生の声と握手でアピールする時間を減らすことなく、時間の制約で直接は会えない人たちにもメッセージを伝えられるのですから。

リーダーがするべきことは「変化に対応できる環境」を整えること

ユーザー(小泉さんの場合は国民、特に選挙権があり選挙に行く人)をとりまく環境は、50年前や25年前と比べて急速に大きく変化しており、それによって、ユーザーが情報に接する姿勢も変わっています。

ということは、彼らに対する最適なコミュニケーションのとりかたも、変わったということです。

とはいえ、政治家でも企業でもそうですが、トップの人間がすべてを把握して最適な施策を出せるようにするのは無理です。

だから、変わり続けている状況を知っていて、適切な施策を提案できるブレーンをちゃんと据えるのが重要ですよね。

どうやら小泉さんは、ツイッターに関しては、その点で失敗していたようですね。

こうした「その本質を理解できずに、本来の価値を出せない」ことは、お年をめした政治家に限らず、企業内でもあることです。

私も若くはありませんので、自分の知っていることや自分がうまくできていたことにこだわらずに、新しいものの本質を正しくつかめるように気をつけなきゃいけないな、と改めて感じた出来事でした。

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