Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座訪問者の企業名を突き止める! ドメイン名絞り込みでユーザーの訪問意図を探る方法(無料カスタムレポートのプレゼントあり)[第41回]
※筆者特製の便利なカスタムレポートをあなたのGoogleアナリティクスに自動作成するリンクはこの記事後半の「おまけ:カスタムレポートのプレゼント」から。
前回、Googleアナリティクスの地域データがそれほど精度が高くないという話をした。今回は、使い方によっては地域データよりも活用できる「企業ユーザーの訪問を分析する方法」をご紹介したいと思う。企業ユーザーというのは、特定の企業が利用している固定IPアドレス(co.jp)からのアクセスを指す。
まずはサービスプロバイダ名を調べてみよう
企業ユーザー分析の第一歩は、「ネットワーク」レポートだ。元データは、「地域」レポートと同じくIPアドレスが利用されていると思う。
- グローバルナビゲーションの[レポート]をクリックする
- 画面の左側にあるメニューで、[ユーザー]をクリックする
- メニューが開くので、[ユーザーの環境]をクリックし、[ネットワーク]をクリックする
このレポートは、Webサイトへの訪問者が、どのサービスプロバイダ経由で訪問しているのかという情報になる(図2)。
しかし、このレポートのサービスプロバイダ名(図2赤枠部分)を見ても、事業者名のような名前がアルファベットで並んでいて、今ひとつピンと来ない。事業者名ではなく、できれば、ドメイン名を知りたいところだ。
ドメイン名を表示させてみる
そこで、このレポート画面で、[セカンダリ ディメンション]から[ドメイン]を選択してみよう。
- [セカンダリ ディメンション](図3赤枠部分)をクリックする
- [ユーザーの環境]をクリックする
- メニューが開くので、[ドメイン](図3青枠部分)をクリックする
すると、レポートに「ドメイン」が表示され、「サービスプロバイダ」と「ドメイン」の関係というか内訳が見えてくる。
たとえば、図2では、「サービス プロバイダ」の「ucom corp.」は1,240訪問あったが、図4を見るとそのドメインの内訳のほとんどが「ucom.ne.jp」である(図4赤枠部分)ことがわかる。もちろん、これとは逆に、1つのサービスプロバイダに多数のドメインが含まれているようなケースもある。
「サービスプロバイダ」表示よりも、「ドメイン」表示の方が、どのプロバイダ経由でアクセスしているユーザーなのかイメージが付きやすいのではないだろうか。これもおそらく、サイトを閲覧したユーザーのIPアドレスから、どのプロバイダを利用しているユーザーなのかがわかる仕組みだろう。
事業者向けサービスのWebサイトには利用価値の高いデータ
一般消費者向けのサービスや事業を扱うWebサイトの場合、ほとんどのユーザーは一般的なインターネットサービスプロバイダ経由で閲覧していると思うし、利用しているサービスプロバイダごとに、大きな利用特性の違いがある場合は少ないことが多いので、活用しにくいデータだ。
しかし、事業者向けのサービスを行っている会社のWebサイトであれば、この情報はうまく活用できる可能性が高い。なぜなら、サイトの利用者は、特定の企業が利用している固定のIPアドレス帯からアクセスしている場合もあるからだ。
この場合は、どの会社からサイトが見られているかがわかる。訪問者数が少なくても、
- 競合他社から見に来ているのか?
- 顧客になりそうな会社からのアクセスなのか?
- 見込み顧客の関心は何か?
といったことを知る手掛かりを得ることができるだろう。
筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。
筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール
コメント
プレゼントありがとうございます!
カスタムレポートのプレゼント、ありがとうございます。
詳しい使い方がよく分からないので、とても助かります。
これを元に勉強します。