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  • グーグルが自ら否定するPageRankの価値
    ★★★★★ ページランク信者になってはいけない (Google Webmaster Central Blog)

    グーグルツールバーのPageRank(TBPR)表示が、6月の下旬に更新された。約5か月ぶりの更新だ。PageRankの数値の上下に一喜一憂しているウェブ担当者もいることだろう。それはそれで構わないが、PageRankを高くすることを目標にSEOを施策してはいけない。

    グーグルの米国版ウェブマスター向け公式ブログで、スーザン・モスクワ氏がPageRankについて次のように説明した。

    グーグルでは誰一人としてPageRankを最終ゴールとしてとらえていない。

    ウェブマスターが本当に求めているのは、収益を上げたり、読者を増やしたり、見込み客を獲得したり、ニュースレターの登録を増やしたりといったこと。

    もし、PageRankが高ければ高いほどランキングが上がり、その結果としてサイトへのアクセスが増えて、ウェブマスターが求めるアクションを起こすユーザーが増えるのだとしたら、PageRankを成功指標としてみなすことも意味がある。

    しかし、実際のところは、ツールバーのPageRankは年に数回しか更新されていないし、ガイドラインに違反したサイトでは見た目の数値を下げることもある。

    また、公開されているPageRankはグーグルのアルゴリズムがランキングを決めるために使っている実際のPageRankとは異なる。つまり、ウェブマスターが求める結果とPageRankは関係がない。

    結論としては、PageRankを追い求めるのは意味がない。そうではなく、次のような指標を追い求めるべきである。

    • コンバージョン率(を上げる)
    • 直帰率(を下げる)
    • クリック率(を上げる)

    そのウェブページに対するグーグルの評価のおおまかな判断やペナルティを受けていないかの診断にツールバーのPageRankを使うことはできる。しかしツールバーのPageRankを上げることを目標にSEOを施策するのはナンセンスだ。

    もちろん、グーグルは順位決定の要因の1つとして(TBPRとは別の)本当のPageRankを使っている。しかし、その生PageRankにしても、200以上あると言われるランキングアルゴリズムの1つにすぎない。ツールバーのPageRankはランキングには無関係だし、本当のPageRankですらそれだけでランキングが決まるものではないということを忘れてはいけない。

    そんなに意味がないのならば、どうしてグーグルはツールバーにPageRankを表示し続けるのかという疑問が浮かぶだろう。以前にグーグルのウェブマスターセントラルで働いていたヴァネッサ・フォックス氏によると、理由の1つは「検索アルゴリズムを開発するチームとツールバーを開発するチームがまったく別の組織であること」があるそうだ。またツールバーのPageRankは、もともとサイト管理者ではなく一般のユーザーがサイトの善し悪しをざっくり知る手がかりとして導入されたからだとのことである。

  • 競合サイトのtitleタグ変更でアクセスを奪われた
    ★★★☆☆ クリックされるまでがSEO (WebmasterWorld)

    長いこと競合サイトを抑えて1位の座に君臨していたのだが、あることをきっかけに競合サイトにアクセスを奪われてしまったサイト管理者がWebmasterWorldで投稿した。

    「あること」とは、競合サイトがtitleタグを変更したことだ。

    ランキングに変化はなく依然として1位を保持しているものの、検索結果でのCTR(クリック率)が著しく低下したらしい。

    以前の競合サイトのページタイトルWidgets For Sale

    変更した競合サイトのページタイトルEvery Widget For Sale

    日本語だと「docomoスマートフォン販売中」を「docomoスマートフォン 全機種 販売中」に変えたようなイメージだ。

    ここで大事なことはタイトルに「Every」を追加することではない。検索結果に並ぶ他のページと際立ったタイトルを付けることで、検索結果でのクリック率が大きく変わることだ。このケースでは、競合も含めて検索結果に表示されるページはどれも似たり寄ったりのタイトルだったとのこと。ランキングを上げられないとしても、titleタグを工夫すればアクセスを増やすことは十分可能だと言えるいい例だ。

  • グーグルの検索結果にコンテンツ作成者の表示が登場
    ★★★☆☆ あなたの名前と顔が検索結果に出るかも (Google Inside Search)

    コンテンツとその作成者を結びつける「rel="author"」タグと「rel="me"」タグをグーグルが導入したことを少し前に取り上げた。グーグルはこの仕組みを応用し、グーグルプロファイルに登録されている情報を基に、コンテンツ作成者の名前と写真を検索結果に表示するパイロットテストを始めた。現在はGoogle.comだけでの適用となる。

    検索結果に出たMatt Cuttsのプロファイル

    パイロットプログラムに参加してみたいと思ったならヘルプを参照して必要な設定をするといい。またこちらのブログ記事が非常に参考になる。筆者も試してみており、うまい具合にことが運んだらこのコーナーで手順を説明したい。

  • ウェブマスターツールのリンク数も信用できない
    ★★★★☆ 一部のデータだけ (Google Webmaster Central Help Forum)

    グーグルの「link:コマンド」は、ほんの一部のデータしか返さないため、バックリンク調査には使えない。これは、SEO関係者のなかではよく知られていることだ。自分の管理サイトであれば、グーグルウェブマスターツールの「サイトへのリンク」で確認するのが常套手段だ。

    しかし、ウェブマスターツールのリンクでさえも、サンプリングした一部のデータしかレポートしていないそうだ。米国版のグーグルウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムで、グーグル社員がコメントしている。また何か変更したばかりのときは、すぐにはデータが更新されないこともあるとのこと。

    ウェブマスターツールで分かるバックリンクは、link:コマンドよりはデータ量が多いが、それでもすべてではないということは認識しておこう。あわせてnofollowが付いたリンクが含まれるなど、表示されているリンクがすべて評価対象になっているわけではないことも知っておきたい。

  • 米ヤフーのキーワードツールが改良
    ★★☆☆☆ グローバルサイト運営者向け (Yahoo! Search Blog)

    米ヤフーは、「Yahoo! Clues」(ヤフー! クルー)を改良した。「Yahoo! Clues」は、Yahoo.comでの検索動向のデータを調査するキーワードツールだ。期間を指定して検索ボリュームの推移を調べられるほか、性別、年代、収入、地域、前後に行った検索キーワードといった情報もわかる。昨年11月に公開されたときにこのコーナーでピックアップしている。

    今回の改良点は次のとおりだ。

    • トップトレンドとトレンド分析の機能がホームページに追加された
    • 指定する期間が過去12か月に伸びた(以前は過去30日間まで)
    • 英語の検索であれば世界中が対象になった(以前は米国のみ)
    • 地図が新しくなり分布が視覚的にわかるヒートマップが見られる
    Yahoo! Cluesの検索結果
    ※過去1か月に東京の男性がもっとも検索した女優のデータ

    米国以外のデータも入手可能になったので、英語ユーザーを対象にしたサイトを運用しているのならば、有効な使い道が見つかるかもしれない。

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