SEO Japanの掲載記事からピックアップ
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
- モバイル検索の3分の1は、今いる場所に関連した検索
(Mobile Marketing Watch)米ラスベガスでモバイルマーケティティングとモバイル広告に関するイベントが開催された。そこで講演をしたグーグルのモバイル広告のディレクターによれば、グーグルのモバイル検索の3分の1は検索者の場所に関わりのある検索であるそうだ。この発言を受けて、モバイル広告のマネージャは、グーグルは今後可能な限り検索者の地域に絞った広告を出すように取り組んでいきたいと発言した。
日本でも、同じような現象が起こっていても不思議はない(1/3という数値とは異なるかもしれないが)。モバイルサイトやモバイル広告は「場所・地域」を考慮したほうがよさそうだ。
- 「見つかりません」ページが多いと検索エンジンの評価が下がるのか?
(Google Webmaster Central Help Forum)グーグルウェブマスターセントラルの公式ヘルプフォーラムでのグーグル社員、ジョン・ミューラー氏の発言によれば、大量の404ページ(200~300ページ)があってもグーグルに対しては別段問題とはならないそうだ。特にユーザーにサイト内の関連したページへの案内を表示させているならなおさらとのこと。それどころか、正しく404を返すことは、そのページが存在しないことを検索エンジンに伝えられるため、良いことだともしている。
ただSEO的にマイナスにならないからといって、存在しないページへのリンクをそのままにしておくのはユーザーに対して不親切であろう。たとえカスタマイズした404ページを準備しておいたとしてもだ。存在しなくなったページへのリンクは少なくとも管理サイト内からは取り除いておいた方がいいだろう。
- 変更するURLが多すぎて301リダイレクトできないときはどうしたらいい?
(WebmasterWorld)あるウェブ担当者がこのような助けを求めた。
サイトのリニューアルにともなって、URLも変更することにした。しかしあまりにも数が多すぎて、すべてのURLにリダイレクト設定をするのは不可能だ。どうしたらいいだろうか。やむを得ずURLを変更するときは旧URLから新URLへ301リダイレクトで転送し、古いページが持つ情報を新しいURLに引き継ぐようにするのが鉄則だ。変更するURLの数が多い場合は正規表現をもちいて一括で処理するのだが、今回のケースではそれも使えないらしい。
フォーラム管理者のtedsterは次のようにアドバイスした。
強いバックリンクを持つページや主要な入口となるページだけをリダイレクトして、残りのページは404を返しておくという手がある。重要なページだけは過去の資産を引き継ぐためにリダイレクトし、それ以外は捨てるということだ。tedsterは、URLがゴチャゴチャになっていて正規表現でのリダイレクトが不可能なサイトで実際にこの方法を用いてかなりうまくいった経験があるそうだ。
ちなみに、Apache自体の設定(.htaccessではなく)を変更できる場合、旧URLと新URLのマッピングを作ってRewriteMapでリダイレクトすることも可能だ。
- 関連する記事へのリンクを数本設置するのはマイナスか
(YouTube Google Webmaster Channel)ブログで記事下に関連する記事へのリンクが貼ってあるのを見たことがあるはずだ。たとえばWeb担では、連載コーナーのバックナンバーのほかに、次のような関連リンクが表示されている。
こういった「関連リンク」がSEO的にマイナスな影響を及ぼすかどうかという質問に対して、グーグルのマット・カッツ氏が答えた。
200本とかじゃなくて数本なら悪い影響は何もないよ。ユーザーにとってすごく役に立つはずだ。僕自身、以前にWordPressのブログで関連記事を表示させるプラグインを動かしていたくらいだ。
ユーザーが記事を読み終わって次にどうしようか考えて、戻ろうかと思ったときに関連する記事へのリンクがあったらそれを読もうとするだろう。結果としてサイトの閲覧時間が伸びるはずだし、直帰率も下がるはずだ。
関連記事のような仕組みは、ユーザーの滞在時間を長くしてサイトにある他の有益なコンテンツを見つけてもらうのに効果がある。
僕の考えでは関連記事の設置はとてもユーザーにとって役立つものになると思うよ。YouTubeも同じように関連動画を表示しているくらいだからね。
ちなみに筆者のブログでも関連記事を5つ表示させている。クリック率は高い場合で7%近く、平均で3.5~3.8%くらいである。ページビュー数の増加や滞在時間の伸びに貢献していると言えるだろう。
- SEOmozに100万ドルの売上をもたらしたランディングページ改善
(Conversion Rate Experts)SEOmozにはPROメンバーという会員制のサービスがある。このサービスはセールスページのデザイン変更で100万ドルを売り上げることに成功した。
サイトリニューアルを受け持ったConversion Rate Expertsがどのようにデザインを変えたのかを8項目公開している。
ストーリーを話すのに十分な長さのあるページにした
改善後のページは非常に長い(リンク先のスクリーンショットを参照)。何ページもスクロールしないと読めないような長いページは売れないというのは都市伝説であり、ページの長さは問題ではないのだ。ユーザーが読みたくなるような状況を作り上げることができれば、どんなに長くてもユーザーはスクロールして読み続けるのだ。Amazonもページが長いことで知られている。
ヘッドラインを、「買わせる言葉」ではなく「興味をひく言葉」にした
以前は、
SEOmozのPROメンバーシップでトラフィックとランキングを向上させようだったキャッチフレーズを、
eBayやディズニー、マリオットが助けを求めたときに彼らがどうしたか、ここにその答えがあるに変えた。ユーザーに興味をもってもらい、続きを読みたいと思わせると同時に、著名な大企業の名を挙げることで実績を証明している。
有料会員になると何を得られるか、詳細に説明した
SEOmozのPROメンバーシップにはいくつかのコースがある。しかし説明を読んだだけでは各コースの違いがわかりづらい。そこでマトリックス風の表を作り、一目でコースごとの違いがわかるようにした
また、既存のユーザーに人気のあるサービス(具体的には個別対応のQ&A)を切り出して別枠で紹介した。
自分たちでは当然と思っていても顧客が気にかけることを提示した
SEOmozにとっては大きな企業を相手に仕事をしてきているのは事実として当たり前のことだった。しかし、顧客がその事実を知っているとは限らなかった。そこで、世界的によく知られた会社のロゴを表示し、信頼度を持たせた。またプロフェッショナルのSEO専門家の体験談を掲載した長いセクションを設けた。顧客の不安を払拭するには、実際の利用者の声を聞かせるのが実に効果的である。
オリジナル記事は文量が多いので、この記事に関しては今週と来週の2回に分けて紹介する。
また、ここではコンバージョン率改善のための施策を紹介しているが、これらの施策が導きだされるまでに、かなりの顧客リサーチが行われていることも紹介しておこう。
彼らは、サイト改善に着手する前に、
- 既存の有料会員に、何を気に入ったのか、決定のポイントなどを調査
- 無料会員に、なぜ無料会員になったのか、どんなツールが好きなのか、SEOでどんなことが大変かなどを調査
- 有料会員で継続せずにキャンセルした人に、なぜキャンセルしたのか、どうすればまた会員になるかなどを調査
- SEOmozのCEOであるランド・フィッシュキンが対面で説得したときと同様の効果をWebサイトで発揮するために、仮想的に自分を説得(セールストーク)してもらい、サイトに欠けている要素を調査
- 実際に登録してみて顧客の立場から調査
といった調査を行ったうえで作ったプロトタイプでユーザビリティテストを行うなどして改善を重ね、さらにA/Bテストを行って効果を発揮していった。
記事では簡潔に8つの要素にまとめられているが、それらはあくまでも今回とった手段に過ぎない。大切なのは目的を達成するために対象となる顧客や商材を知り、改善を重ねることであることを理解しておいてほしい。
SEO Japanの掲載記事からピックアップ
アイオイクスさんの運営するSEO Japanブログで翻訳されている海外SEO情報からの注目記事、今週は次の2記事をピックアップだ。
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