Webサイトの表示速度改善を助ける画像整理+CMS的ツール10選
Webサイトのパフォーマンスを改善できる、
画像整理+CMS的ツール10選
このコーナーでは、ネットビジネスを強力に支援する製品について、それを支える技術や市場動向を説明し、さらに各社から提供されている製品を紹介する。競合商品がひしめく市場で、他社に差を付けるための武器として、ぜひ導入を検討してみてほしい。 今回は、Webサイトで使用する画像を簡単に整理・共有できるツールについて紹介する。
意外と見落としがち? 画像の整理・管理の重要性
当サイトの2009年1月の記事「ヤフーの画像はなぜyimg.jpドメインなのか? サイト高速化の手法とヤフーの失敗例」でも話題になったが、画像を別ドメイン名に置くことは、パフォーマンス改善の手法である。無用なCookieの送受信がなくなり、キャッシュや圧縮などのサーバー機能を強めに設定できるようになるため、ユーザーにとってのパフォーマンスに加えて、サーバーやネットワーク管理の面でも効率がよくなるからだ。最近はWebアプリケーションだけでなく、ビーコン型のアクセス解析ツールや、JavaScriptのプログラムなどもCookieを使用するため、1つのドメイン名で5~10個のCookieが存在することがある。これらはページ上にロードされる画像やCSS、JSファイルのリクエスト時にも送信されるため、全体のトラフィック負荷は、意外と高い。
画像を別ドメイン名に置く場合にネックになるのが、「画像(フォルダ)の整理と管理」だ。システムのセットアップは箱を用意するだけなので簡単だが、その箱のなかに何をどう入れるべきかを決め、しっかり管理していく必要がある。単純にimagesフォルダを移動させてしまうと、画像が重複したりして、ファイル名の付け方やフォルダの作り方に一貫性がなくなり、カオスな状態になってしまう。こうなると、探す時間が無駄になるだけでなく、見つからずに同じものを再度作成したり、同じファイルを別ファイルとして重複アップロードしてしまったり、などの事故が頻発し、管理やキャッシュの効率が落ちていくこととなる。
こんな場合は、画像ファイルをスマートに管理(検索・閲覧)できるツールを導入してみよう。工夫すれば、フリーのツールでも使いやすい仕組みを実現できるのだ。今回は、画像の検索と閲覧、整理に使えるツールを、「ギャラリー用スクリプト」と「画像ビューワー」の2種類に分けて紹介する。
「ギャラリー用スクリプト」でも直接imagesフォルダを管理できる
スライドショーやカテゴリ別ナビゲーションなどの機能を持ち、画像をWeb上で公開するための「ギャラリー用スクリプト」は、昔から多数存在していた。それらはバージョンアップを繰り返し、最近はコメントや投票などのコラボレーション、RSS配信やタグ付け、検索などが行えるようになってきた。自分の作品を公開する単なる“ギャラリー用スクリプト”から、Flickrのようにコミュニティ内で画像を共有し管理できるソリューションへと進化を遂げたのだ。
こういった「ギャラリー用スクリプト」を活用すると、Webサーバー上の「images」フォルダを効率よく一元管理し、クリエイターやコーダーが使える共通画像を簡単に探し出せるようになる。
- 画像パーツを作品とみなし、「ボタン」「アイコン」「矢印」「ロゴ」などのアルバムやカテゴリに分類する
- 会社ロゴのように頻繁に使われる画像に、投票機能で五つ星を設定しておく
- 「掲載前にマーケのAさんへ肖像権を確認すること」などと、利用上の注意点をコメントに書いておく
- 新しく追加された画像を、新着リンクやRSSでクリエイターに配信し、再利用を促進する
「画像ビューワー」で十分な場合も
一方で、“画像の数や関係者の人数が少ない”、あるいは“ファイルサーバー上の管理で十分”という場合は、画像の検索性に優れるビューワー系のツールを活用してみよう。複数ユーザー間でのコミュニティ的な機能はないが、エクスプローラーでフォルダを移動しながらファイルを開いて閲覧するよりも、効率よく画像を検索・閲覧できるだろう。
- 画像をサムネイル(縮小画像)で閲覧できる
- 散在するフォルダに格納された画像を一度に一覧表示できる
- 類似画像を検索できる
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