SEOの4Kを知ってるかい? 大切なことなんだが……
小規模企業と仕事をしたり、このSEOmozのようなSEOコミュニティに参加したりする中で、僕はSEOに関する間違いや誤解をこの目でたくさん見てきた。考え違いの内容は、SEOに携わる人の数だけあるけれど、おもしろいことに、ほぼすべてが1つの大きな問題に帰着する。木を見て森を見ずということだ。
SEOにまつわる問題の大部分の原因は、特定の領域だけに集中してしまうことだ。全ページをインデックス化させようとするとか、1つのキーワードで順位をあげるとか、リンク数にこだわるとか。いずれにしても僕に言わせれば、駄目なSEOの8割は、全体像を見ていないということに尽きるんだ。
だから、この記事は基本に戻るためのものだと思ってほしい。初心者にもプロにも役立つことを願っている。効果的なSEOには、全体を見渡すことが求められる。これを僕は4つの「K」と呼んでいる。つまり、
- 検索ロボット
- 検索順位
- 関連性
- 結果
の4要素だ。これから、要素ごとに達成度を測るためのヒントとツールを紹介しよう。
検索ロボット
ロトのコマーシャルでも言っているとおり、「参加しなければ、勝ちはない」。SEOの場合も、ロボットがサイトを見つけ出してインデックス化してくれない限り勝ちはない。
では、どうやって見つけてもらうのか?
俳優になりたいのであれば、ロサンゼルスに行ってウェイターをしながらスカウトされるのを待つという手もあるけれども、SEOの場合は、関連性の高い外部リンクを集め、スパイダーがクロールしやすいアーキテクチャを作り、(ソーシャルメディアなどを通じて)話題になったり引用されたりするよう働きかけるといったところだろう。
- グーグルの「site:」コマンドを使ってインデックスをチェックする。
- Crawl TestやXenu's Link Sleuthなどのツールでクロールが可能かどうかをチェック。
- グーグル、ヤフー、マイクロソフトのウェブマスターツールに登録する。
- 効果的なXMLサイトマップを作る。
- インデックス化はゼロか百かではないことを理解する。
検索順位
もちろん、SEOにおいて検索順位をおろそかにすることなど絶対にできない。誰だって、グーグルで1位をとりたい。この1年、僕は検索順位について厳しい意見を述べてきたけれども、それは検索順位が重要でないからではない。検索結果からトラフィックを獲得するには、検索順位を上げなければならないのは当然だ。
それでも、僕がいつも言っていて、この記事でも伝えたいのは、検索順位はあくまでも全体の中の1つの要素に過ぎないってことなんだ。
- グーグルアカウントからログアウトしてパーソナライズド検索を無効にし、検索順位をチェックする。
- SEOmozのRank Trackerなどの検索順位追跡ツールで定期的にモニタリングする。
- Googleウェブマスターツールの上位の検索クエリページでロングテールのデータを取る。
関連性
当たり前のことだが、検索順位は関連性の高いトラフィックをもたらしてこそ効果的だといえる。そして僕の言う「関連性」とは、非常に実務的なビジネス上の観点から、君のサイトの商品やサービスを探しているビジターを引き寄せるという意味合いを持つ。
一番人気が高いと自分が思うキーワードで上位を獲得したがるクライアントがたくさんいるけれど、そうするとしばしば、次の2つの問題が生じる。
- 人気があると思ったキーワードが必ずしも実際に人気があるとは限らない。
- 人気が高くても、関連性が低かったり、最終的なクリックスルーに結び付かなかったりする場合がある。
- グーグルのキーワード最適化ツールでトラフィック量を見積もる。
- アクセス解析ツールで検索エンジンやキーワードなどからのオーガニックなトラフィックを追跡する。
- クリック課金型広告キャンペーンを限定的にやってみて、トラフィック量と関連性を検証する。
結果
「結果」(Result)という言葉は、確かにちょっと曖昧だ。まあ、4つのKにしたかったからね。
僕が言う結果というのは、最終的な成果だ。つまり見込み客や購入といったビジネスの成功につながるすべて(SEO用語で言えば「コンバージョン」)だ。トラフィックは、測定できる結果をもたらしてこそ価値がある。そうでなければ、ただコストを食うだけのものになる。
- 解析ツールを使って、コンバージョン数や目標を追跡する。
- コンバージョンの「じょうご」を追跡する。つまり、訪問者がどんなステップを経て君のゴールに到達するかを把握する。
- 1にセグメント化、2にセグメント化、3、4がなくて5にセグメント化する。
もちろん、ここで取り上げた4つの項目について扱っている記事は山のようにあるし、誰にだってここは人より優れているというところがあるものだ。全体像を忘れず、1つか2つの成功条件だけにとらわれたりしないように心がければ、必ずや効果的なSEOを達成できるはずだ。
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