Aggregator

楽天カード、みずほFGと資本業務提携を検討。拡大が見込めるカード事業の法人領域を強化

1 year 2ヶ月 ago

楽天グループ(楽天)は9月30日、連結子会社の楽天カードとみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)において戦略的な資本業務提携を検討していくことで合意したと発表した。12月31日までに提携の効力発生をめざす。

楽天グループは、楽天証券ホールディングスとみずほ証券との間で、資産形成・資産運用分野での連携を含めたグループ連携を進めている。楽天カードのさらなる成長に向けて、みずほFGとの連携を加速。盤石な個人向けのビジネスに加え、今後拡大が見込める法人領域などでの成長機会を追求していく。

幅広い顧客基盤を有するみずほFGとの提携を強化することで、楽天カードの事業領域の拡大および持続的な成長を実現。楽天カードを中核とした楽天フィンテックエコシステム全体のさらなる拡大、発展をめざすことは企業価値向上につながると判断した。

現在、楽天カードの100%連結子会社である楽天インシュアランスホールディングス(HD)については、生損保の連携強化の段階であることなどの事項を総合的に勘案した結果、みずほFGとの提携対象外とし、楽天インシュアランスHDの株式は楽天グループが100%継続保有する予定。

また、提携後においても楽天カードは引き続き楽天エコシステムを形成し、楽天グループの重要な連結子会社でのあるとの位置付けに変更はないとしている。

楽天と楽天銀行は4月1日付で「フィンテック事業再編に向けた協議の開始に関するお知らせ」を開示、フィンテック事業の再編に向けたさまざまな検討を進めてきた。みずほFGとの提携検討を進めるため、楽天と楽天銀行でのフィンテック事業再編は取りやめる。

松原 沙甫

楽天グループ、「令和6年9月能登半島豪雨被害支援募金」への寄付受付を開始

1 year 2ヶ月 ago

楽天グループ(楽天)は9月26日から、インターネット募金「楽天クラッチ募金」において、「令和6年9月能登半島豪雨被害支援募金」への寄付受付を開始した。受付期間は同10月31日まで。募金は被災者支援を目的として全額寄付する。

寄付は、「楽天ポイント」「楽天カード」「VISA」「Mastercard」ブランドの各種クレジットカードの他、「楽天銀行」指定口座への現金振込で受け付ける。

「楽天クラッチ募金」は、東日本大震災発生後に日本国内外を問わず支援の輪が広がるなか、インターネットで寄付をしたいという多くの声を受けて2011年から開始した。これまで国内外の災害支援を中心に募金活動を行っている。

松原 沙甫

「Amazon Pay」は何がスゴい? コンバージョンUP、買い物体験向上が期待できる理由を大解剖

1 year 2ヶ月 ago
ECサイトにとって重要な決済体験。「Amazon Pay」は、顧客にスムーズな購入体験を提供し、EC事業者の新規顧客獲得やコンバージョン率向上が期待できる
[Sponsored by: ]

ECサイトの成長を加速させる上で買い物体験の向上は不可欠で、決済ステップの改善は効果が期待できるとされる改善策の1つ。Amazonが提供するオンライン決済サービス「Amazon Pay」は、顧客には安心感とストレスのない購入体験を提供し、EC事業者には新規顧客獲得やコンバージョン率の向上などが期待できるため、10万サイト以上が導入している。

多くのEC事業者が決済ステップの改善に導入する「Amazon Pay」の価値と導入事例について、アマゾンジャパン Amazon Pay事業部 Head of Marketingの永田毅俊氏が解説する。

「Amazon Pay」はECサイト訪問者が簡単に決済できる

「Amazon Pay」の特徴は、Amazonアカウントに登録した住所情報と支払い情報を利用して自社ECサイトで商品を購入できること。「安心・安全」を支持する声も多い。

「Amazon Pay」は、Amazonがアカウントやカードの不正利用を24時間365日監視する世界水準の不正検知システムを採用。お客さまとEC事業者の双方に「安心・安全」を提供しているため、お客さまは初めて利用する自社ECサイトであっても、Amazonブランドに対する信頼感から安心して購入ができる

また、「Amazon Pay」を使って決済をすると「Amazon.co.jp」以外のサイトでも、マーケットプレイス保証の対象となる(一部対象外の商品もあり)ため、安心・安全に買い物ができると思わせてくれる決済手段と言える。

「Amazon Pay」利用の流れはとてもシンプルだ。まず、ECサイト内にオレンジ色の「Amazon Pay」ボタンが表示され、顧客がクリックするとAmazonアカウントへのログイン画面に遷移する。そこでお客さまがユーザー名(Eメールまたは携帯電話番号)とパスワードを入力し、配送先住所と支払い方法を選択。「続行」ボタンを押すと、元の自社ECサイトに戻り、そこではすでに住所や支払い情報、電話番号、メールアドレスなどが自動的に表示される。

Amazonアカウントに登録済みの配送先住所やクレジットカード情報から希望の情報を選択するだけで買い物を完了できる。つまり、Amazon Payを使えば、お客さまは入力の手間なく注文内容を確認するだけで、購入を完了できる。(永田氏)

アマゾンジャパン Amazon Pay事業部の永田毅俊氏
アマゾンジャパン Amazon Pay事業部の永田毅俊氏

購入時に住所やカード情報を入力する手間がないため、顧客はストレスなく手軽に購入することが可能になる。

「Amazon Pay」の概要
「Amazon Pay」の概要

「Amazon Pay」の強みの1つは、「Amazon.co.jp」の顧客基盤にある。月間ユニークユーザー数はデスクトップで1400万人、モバイルで6400万人となっている。「Amazon Pay」を導入すれば、これらのAmazonのお客さまが自社ECサイトのお客さまになる可能性があるというわけだ。

※ 「Nielsen NetView」2023年3月度データ(ブランドレベル/家庭と職場からのアクセス)、「Nielsen Mobile NetView」2023年3月度データ(ブランドレベル/スマートフォンからのアクセス)

つまり、「Amazon Pay」が提供する価値は、Amazonの顧客の購買意欲を、いかに自社ECサイトに取り込むかという「マーケティングの視点」を含んでいる。「『Amazon.co.jp』のお客さまに、自社ECサイトでスムーズな購買体験を提供する。これが『Amazon Pay』のめざすところ」と永田氏は力説する。

こうした特徴から多くのEC実施企業に支持されており、日本国内では2万社以上が導入、合計10万以上のECサイトが利用している

ファッション、食品、ホームキッチン、ビューティー、家電/PCなどに加えて、赤十字やふるさと納税などの寄付、BtoBビジネス、旅行、デジタルコンテンツの定期購入など、幅広いジャンルでご利用いただいている。(永田氏)

「Amazon Pay」を使うお客さまのメリットとは?

「Amazon Pay」が提供するお客さまへのメリットとしては、大きく「安心感」「スピード」「利便性」の3つがあげられる。

「Amazon Pay」のメリット① 安心感

新規に訪問するECサイトであっても、すでに慣れ親しんでいるAmazonアカウントを使えるため安心して購入できる。万が一の場合も、マーケットプレイスと同等の保証(Amazonマーケットプレイス保証※)によりAmazonからサポートを受けられる。そのため、高額な買い物をする際の不安を払拭できる。

※ Amazonマーケットプレイス保証とは、Amazonにおいて販売事業者の出品商品を安心して購入してもらうために、購入商品のコンディションや配送を保証するもので、一定の条件を満たす場合、配送料を含めた購入総額のうち、最高30万円までAmazonが保証する制度のこと。「Amazon Pay」を利用した購入においても、同等の保証対象となる(ただし、一定の場合には対象外となる)

「Amazon Pay」のメリット② スピード

手間のかかる個人情報などの入力作業から解放される。クレジットカード情報や住所の入力が不要なため、購入までのステップが少なくスピーディーな決済が可能になる。スマートフォンで隙間時間に気軽に注文できるというメリットもある。

「Amazon Pay」のメリット③ 利便性

1つのAmazonアカウントによって、さまざまな自社ECサイトでスムーズに決済できるという利便性がある。「Amazonギフトカード」の残高のほか、後払いサービス「ペイディ」も追加されるなど、支払い方法のオプションも豊富。ECサイトごとにIDやパスワードを覚える必要がないことも便利な点だ。

「Amazon Pay」が提供するEC事業者側のメリットと、導入企業の反応

一方、販売するEC事業者側のメリットはどうだろうか。それについても3つのメリットがある。

EC事業者側のメリット① 安心して買い物できる環境

販売するEC事業者にとっても、「Amazon Pay」は安心感のある決済環境を提供している。Amazonはアカウントやクレジットカードの不正利用を24時間365日監視する不正検知システムを採用するなど、世界水準のセキュリティ環境を保有。その環境下で運用される「Amazon Pay」は、不正取引の軽減、カード情報漏えいの防止に役立つとされる。

この高度なセキュリティ対策とAmazonブランドへの信頼により、顧客は安心してECサイトで決済ができるのだ。また、Amazonアカウントと連携した配送先住所への取引に対してチャージバックが発生した場合、必要な手続きを経れば支払保証ポリシーの対象となり、事業者にリスクがないようにしている

【導入企業の声】食品通販サイト「俺のEC」

安心してお客さまに決済していただくという意味では、圧倒的に知名度が高く、顧客が多い「Amazon Pay」を導入することは不可避だった。初めて「俺のEC」を利用されるお客さまでも安心して決済していただけると思った

【導入企業の声】ブランド品通販サイト「コメ兵」

不正取引への確認作業が大幅に軽減され、マーケットプレイス保証によりチャージバックリスクがゼロに近づいた。高額ブランド品の販売に対する不安がなくなった

EC事業者側のメリット② 新規顧客の獲得

「Amazon Pay」を導入した自社ECサイトでは、初回ゲスト購入客の40%~50%が「Amazon Pay」を選択しており、そのうち60%~80%が会員登録をしている。「Amazon Pay」により新規顧客を効率的に獲得でき、会員化によるリピート施策も期待できる。

ゲスト購入者のうちのAmazon Pay決済の割合 そのうち会員となった購入者の割合
「Amazon Pay」を使う顧客の多くがリピート顧客に

【導入企業の声】食品ECサイト「ベースフード」

「Amazon Pay」により顧客の購入のハードルが下がり、新規顧客数は2.14倍、コンバージョン率は2.5倍以上という非常に良い結果を得ることができた。

EC事業者側のメリット③ コンバージョンレートの改善

決済ステップが簡略化されることでカートでの離脱が減り、コンバージョン率が向上する効果が期待できる。「Amazon Pay」導入企業では、導入していない企業に比べて月間の注文件数の増加率が平均28ポイント高いというデータが出ている。特にスマートフォンユーザーからの支持が高く、モバイル決済の課題解決につながるようだ。

月間注文件数の増加率(昨年対比)
「Amazon Pay」は導入サイトのコンバージョン率アップにも貢献する

コンバージョンレートが改善する、すなわちカゴ落ちが減るため、客数増が期待できる。ダイレクトにECサイトの購入回数の改善と増収といったことにつながる効果が期待できる。(永田氏)

【導入企業の声】家電ECサイト「ディーライズ」

スマートフォンでのコンバージョン率向上が課題だったが、「Amazon Pay」の導入で40%以上改善できた。導入後は決済手段で最も利用率が高くなった。

「Amazon Pay」のマーケティング的な効果

さらに「Amazon Pay」を導入することで、Amazonアカウントに登録された会員情報をECサイト側でも取得できるようになる。これにより、メールマガジンの配信やリピート施策など、効果的なプッシュ型のマーケティングが可能になる点も大きなメリットだ。

「Amazon Pay」の導入でマーケティング効果も期待できる
「Amazon Pay」の導入でマーケティング効果も期待できる

【導入企業の声】家電ブランド「デロンギ」

「Amazon Pay」を選択した理由は、お客さまの同意が得られればAmazonアカウントに登録された会員情報を、EC事業者がメール配信などのマーケティングに活用できるため。Amazonを利用されているお客さまにプッシュ型でアプローチできるようになるメリットは非常に大きい。

広がりを見せる「Amazon Pay」の活用シーン

近年、「Amazon Pay」の活用シーンはオムニチャネルやBtoB取引など、さまざまな分野に広がりを見せている。販売チャネルでターゲットや商材が異なる場合の自社ECサイトとAmazon出品の使い分けも可能になり、ビジネスモデルに合わせた柔軟な運用が可能になっている。この点についても導入企業の声をいくつか紹介しよう。

【導入企業の声】寝具メーカー「西川」

実店舗で寝具を体験してもらった後、QRコードを読み取るとスムーズに「Amazon Pay」が利用できるECサイトへ誘導。来店客の購買体験を店頭とオンラインでシームレスにつないでいる。商品の体験から購入までを一貫してサポートでき、オムニチャネル化を実現できた

【導入企業の声】厨房機器BtoB向けECサイト「テンポスドットコム」

従来はクレジットカードと銀行振込の利用が半々程度だったが、最近では「Amazon Pay」の利用率が約15%になってきた。決済方法として「Amazon Pay」のロゴが表示されることで、「『テンポスドットコム』なら安心して買える」という評価につながる点もメリットだと考えている。

【導入企業の声】楽器販売「島村楽器」

自社ECサイトとAmazonへの出品では、ターゲットや商材が異なる。自社ECでは「Amazon Pay」で決済ステップの利便性を高めており、もう一方の「Amazon.co.jp」では型番商品がよく売れ、他店にない商品を探しているお客さまにも購入いただいている印象だ。

アマゾンジャパン Amazon Pay事業部の永田毅俊氏
[Sponsored by: ]
キヨハラサトル

【最大55万人が回答した楽天調査】3年で消費者の生活意識はどう変わった?環境や社会への興味・関心が希薄化、男性の美意識の高まり

1 year 2ヶ月 ago

楽天インサイトは9月30日、「最大55万人の生活意識に関する3カ年経年比較レポート」を公開した。これによると過去3年で、環境や社会への興味関心は希薄化していることがわかった。そのほか男性の美意識は高まっている傾向や、住宅設備のデザイン性を重視する傾向が強くなっていることが分かった。

楽天インサイトでは、登録している約220万人のモニターの中から全国の15~79歳の男女最大55万人を対象に生活やワークライフ意識、食や健康意識、買い物や美意識、余暇や旅行など240にわたる項目の調査で2020年から毎年実施している。今回の公開した調査は、2021年から2023年の過去3年間にわたる回答結果を分析したもの。

環境や社会に関する質問では、「環境などに配慮した生活を実施している」と回答した人の割合は2021年から3年間で4.1ポイント減少。「世の中や社会に貢献したい」は2.7ポイント減少した。環境や社会への興味・関心が希薄化傾向にあることがうかがえる結果となった。「いろいろな人とのつながりや人間関係を大切にしていきたい」は3.2ポイント減少、「友人が多いほうが幸せな生活を送れる」は2.1ポイント減少となり、他者との交流意欲が減少傾向にあることも分かった。

【最大55万人が回答した楽天調査】3年で消費者の生活意識はどう変わった?環境や社会への興味・関心が希薄化、男性の美意識の高まり
3年で他者との交流意欲も減少傾向となった

2021年からの3年間で、男性の美意識は継続的に高まる傾向となった。30代~40代は、10代~20代に比べると絶対値や伸び率が緩やかではあるものの、「身だしなみに関する口コミサイトや情報サイト、雑誌を欠かさずチェックしている」「話題になっているスタイリング商品やスキンケア商品を試してみる」の項目に対するポイントが高く、美容への関心の高まりがうかがえる結果となった。一方、「カッコ良い人より、清潔感のある人と思われたい」「いつまでも若々しくいたい」の項目は全体的に減少傾向となり、清潔感や若々しさへの意識の低下がみられた。

【最大55万人が回答した楽天調査】3年で消費者の生活意識はどう変わった?環境や社会への興味・関心が希薄化、男性の美意識の高まり
男性の美意識は高まる一方で清潔感や若々しさへの意識は低下した

住まいに関する調査では、「特に目的がなくても、ショールームやモデルハウスを見に行くことが好きだ」「住宅設備は、使い勝手よりもおしゃれなデザイン性が重要だ」と回答した人は3年で2.0ポイント以上増加。「住まいのデザイン性を重視する傾向が全体的に強くなっていることがうかがえる」(楽天インサイト)とした。年代別で見ると、年齢が若くなるにつれてデザインへのこだわりが強くなる傾向がみられた。在宅時間の増加により、住まいのデザインへのこだわりが高まった結果と考えられる。一方、家族間のコミュニケーションや他者交流を重視する意識は減少となり、「住む家は家族間のコミュニケーションをとりやすいことが大切だ」「いろいろな人を招くことができるような住まいにしたい」と回答した人は2.0ポイント以上減少した。

【最大55万人が回答した楽天調査】3年で消費者の生活意識はどう変わった?環境や社会への興味・関心が希薄化、男性の美意識の高まり
住宅設備に関する調査でも他者交流への意識低下が見られる結果に

調査の概要

  • 調査対象:全国の15歳~79歳の男女
  • 回収サンプル数:480746(2021年実施調査)、552160(2022年実施調査)、485370(2023年実施調査)
  • 調査期間:2021年11月30日~2021年12月21日(2021年実施調査)、2022年11月29日~2022年12月23日(2022年実施調査)、2023年11月28日~2023年12月25日(2023年実施調査)
鳥栖 剛

アダストリアが自社ECサイトの名称を「.st」から「and ST」(アンドエスティ)に変更。自社ECオープン化戦略を加速

1 year 2ヶ月 ago

アダストリアは10月23日、自社ECサイト「.st(ドットエスティ)」を「and ST(アンドエスティ)」に名称変更する。

次なるテーマとして掲げている「ファッショントータルプラットフォーム」へ進化させるための取り組みとしている。名称変更により、認知拡大とオープン化戦略を加速する。

アダストリアは2022年にECサイトの「オープン化」に着手。「ドットエスティ」に外部企業が出店するモール型ビジネスを展開し、他社ブランド製品の取り扱いによるカテゴリーの充実やライフスタイル提案の強化を進めてきた。9月末から年内にかけて、新たに15のブランドが参画する。すでに9月25日からワコール、10月1日からはファンケルの製品の取り扱いを始めた。

アダストリアが自社ECサイトの名称を「.st」から「and ST」(アンドエスティ)に変更。自社ECオープン化戦略を加速
年内にファンケルなど15のブランドが新規参画する予定(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

名称変更を機に「グッドコミュニティ」のコンセプトに即した新たな機能やサービスを追加する。認知拡大とBtoB営業の強化によりスピード感を持って伸ばすとし、「お客さまとのつながりを生かした事業やマーケティングの共創の場所として、顧客企業と一緒に『アンドエスティ』を育てていく」(福田三千男会長)としている。

アダストリアの2025年2月期中間期(2024年3月-8月)の連結売上高は同8.5%増の1442億5200万円。国内EC売上高は前年同期比6.8%増の345億円で、国内売上高に占めるEC売上の比率は27.2%。そのうち自社ECの比率は約14.7%だった。ドットエスティ会員数は前期末比110万人増となる約1860万人となった。天候が悪かった3月も含め毎月前年を上回り、ポイント還元セールなども好調で上期全体で計画をやや上回る結果となったとしている。他社EC売上高も好調だった。

アダストリアが自社ECサイトの名称を「.st」から「and ST」(アンドエスティ)に変更。自社ECオープン化戦略を加速
アダストリアの中間期決算ではEC売上高は6.8%増の345億円に(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
鳥栖 剛

「ウェブアクセシビリティ」とは? ECでも重要な理由やメリット、対応策などを解説 | E-Commerce Magazine Powered by futureshop

1 year 2ヶ月 ago
EC業界でも改めて注目が集まっている「ウェブアクセシビリティ」を詳しく解説! 重要な理由やメリットなどをわかりやすくご紹介します

みなさんは「ウェブアクセシビリティ」という言葉をご存知でしょうか? Webサイトを使う人の年齢や障害の有無などに関わらず、誰でもWebサイトを利用できることを意味する言葉です。

今や、ECサイトを含むWebサービスは多くの人にとって生活に欠かせないインフラになりました。また、2024年4月1日に改正障害者差別解消法が施行され、障害のある人への合理的配慮が民間事業者に義務化されたこともあり、EC業界でも「ウェブアクセシビリティ」に改めて注目が集まっています。この記事では「ウェブアクセシビリティ」の概要や重要性、メリットなどをわかりやすく解説するとともに、ECサイトにおける「ウェブアクセシビリティ」改善の具体例を紹介します。

ウェブアクセシビリティとは?

ウェブアクセシビリティとは、Webサイトを使う人の年齢や障害の有無などに関わらず、誰でもWebサイトを利用できることを意味する言葉です。

Webサイトを指す「ウェブ」と、“近づきやすい”“アクセスできる”といった意味を持つ「アクセシビリティ」を組み合わせた単語で、直訳すると「ウェブ(の情報やサービス)にアクセスできる」といった意味になります。

ウェブアクセシビリティが確保されているWebサイトとは、一般的に次のような状態であることが望ましいとされています。

  • 目が見えなくても、Webサイトに掲載されている情報が伝わり、操作できる
  • 一部の色を区別できなくても情報が欠けない
  • キーボードだけで操作できる
  • 耳が聞こえなくても、動画や音声コンテンツの内容を理解できる

参考:デジタル庁「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」(9ページ、2024年3月29日発行)

ウェブアクセシビリティの具体例

ウェブアクセシビリティを実現するための主な取り組みは、次のようなものがあります。

  • 文字に色をつけるときや画像に文字を書き込むときに、文字の背景色とのコントラスト比を高くする
  • 単語の文字間にスペースやタブを用いない。文章の折り返し位置を調整するためにスペースや改行を使わない
  • キーボードだけで操作できるようにする。また、キーボードで操作した時、フォーカスしている部分を認識しやすいようにする
  • SNSやブログに画像・写真を投稿する時に代替テキスト(alt属性)をつける
  • リンクであることを認識しやすくし、リンクテキストだけでリンク先の内容を予想できるようにする
  • 色だけで情報を区別しないようにする
  • 映像コンテンツには字幕をつける

出典:政府広報オンライン「ウェブアクセシビリティとは? 分かりやすくゼロから解説!」

ウェブアクセシビリティを確保するために必要な取り組みは多岐にわたりますが、今回はデジタル庁が公表している「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」に沿って具体例の一部を紹介します。

ウェブアクセシビリティを推進する取り組みの1つは、画面読み上げソフト(スクリーンリーダー)を使う人に配慮してコンテンツを作ること。たとえば、写真や画像に代替テキスト(alt属性)をつけると、目が見えなくても写真や画像の内容を音声で理解することができます。

また、単語の間にスペース(空白文字)があるとスクリーンリーダーで正しく読み上げられません。文字間隔の調整にスペースを使わないといったことも大切です。

コンテンツの順番にも配慮すると、Webサイトに記載されている内容が伝わりやすくなります。そして、テキストリンクを設置する際は、テキストの文言でリンク先の内容を予想できるようにすることも大切です。

ウェブアクセシビリティ フューチャーショップ 文字間隔の調整に空白文字(スペース)を使うと、スクリーンリーダーで正しく読み上げられないことがある
ウェブアクセシビリティ フューチャーショップ ボタンの前に同意事項が読み上げられないと何に同意するかわからない

色の区別がつきにくい人に配慮することも重要です。テキストに色をつける場合は、文字と背景のコントラスト比を高めると良いでしょう。入力必須の項目などを強調する場合は、色だけで表現することを避けると、ウェブアクセシビリティの改善につながります。

ウェブアクセシビリティ フューチャーショップ 文字と背景のコントラスト比を高める 色だけで表現することを避ける

近年はECサイトに動画を掲載するケースも増えています。音声を聞き取りにくい人のために、動画に字幕をつけるとウェブアクセシビリティを確保することができます。

このほかにも、ウェブアクセシビリティを高める具体的な方法は「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」に掲載されています。ECサイトのウェブアクセシビリティを確保したい事業者さんは参考にしてださい。

【参考資料】デジタル庁「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」(2024年3月29日発行)

なぜウェブアクセシビリティが重要なのか?

ECサイトを含めたWebサービスが多くの人にとって生活のインフラになった現在、あらゆる人にとって使いやすいWebサイトやECサイトを作ることの重要性は、これまで以上に高まっています。

国内のインターネット利用率は2022年時点で84.9%です総務省「情報通信分野の現状と課題」。ネットショッピングの利用率(2人以上の世帯)は52.7%でした総務省「2022年 家計消費状況調査 結果の概況」。こうした数字を踏まえると、行政サービスや災害情報などを掲載したWebサイトはもちろんのこと、ECサイトを含めたWebサービスは多くの人の生活を支えていると言えるでしょう。

なお、2022年時点で障害者手帳を持つ人の人数は、厚生労働省の推計で「視覚障害」が27万3000人、「聴覚・言語障害」は37万9000人です厚生労働省「令和4年生活のしづらさなどに関する調査 (全国在宅障害児・者等実態調査)結果の概要」。また、高齢者(65歳以上)の人数は3623万6000人で総人口の29.0%を占めています総務省「人口推計(2022年(令和4年)10月1日現在)」

2024年4月に改正障害者差別解消法が施行

ウェブアクセシビリティに注目が集まっている理由の1つに、障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)が改正されたことがあります。改正法は2024年4月1日に施行されました。

今回の改正によって、障害のある人に対して合理的配慮を行うことが民間事業者にも義務づけられました。また、合理的配慮を行うための環境整備を努力義務として課しています。

そして、Webサイトの運営において、ウェブアクセシビリティを確保することは、障害のある人に合理的配慮を行うための環境整備の1つであるとされています。政府はウェブアクセシビリティを確保することは努力義務であるという見解を示しています。

障害のある人への合理的配慮とは、社会生活の中にあるバリア(障壁)を取り除くために何らかの対応を必要としている場合には、負担が重すぎない範囲で対応することです。例えば、日常生活であれば「駅員が車いすの乗客の手助けをする」「窓口で筆談、手話などを用いて意思疎通する」といったことです。

また、その合理的配慮を的確に行うため、環境の整備が努力義務となっており、ウェブサイトの場合ではJIS X 8341-3:2016に準拠したウェブサイトを作り、ウェブアクセシビリティを確保することがこれに当たります。政府広報オンライン「ウェブアクセシビリティとは? 分かりやすくゼロから解説!」より引用)

ウェブアクセシビリティに対応するメリット

ウェブアクセシビリティを意識したWebサイトを作ると、サイトを運営している事業者さんにもメリットがあります。ECサイトのウェブアクセシビリティを高めることで得られる主なメリットとして次の3つがあります。

  1. ECサイトの利便性が向上し「顧客から選ばれる理由」になる
  2. 画像にalt属性をつけるとSEO効果が期待できる
  3. 企業イメージの向上につながる

ECサイトの利便性が向上し「顧客から選ばれる理由」になる

ECサイトのウェブアクセシビリティを確保すると、障害を持つ人や高齢者など多くの人にとって買い物がしやすい環境を整えることができます。そのことがECサイトの差別化要因となり、顧客から選ばれる理由の1つになるでしょう。

画像にalt属性をつけるとSEO効果が期待できる

Webサイトの写真やイラストなどの画像ファイルにalt属性(代替テキスト)をつけると、検索エンジンのクローラーが画像のalt属性を読み取り、画像の内容を理解することで、検索結果に表示されやすくなるとされています。

企業イメージの向上につながる

改正障害者差別解消法が施行されたこともあり、あらゆる人に配慮したWebサイトやECサイトを作ることの社会的な意義が高まっています。ECサイトのバリアフリー化に率先して取り組むことは、企業イメージの向上にもつながるでしょう。

まとめ

ウェブアクセシビリティは「情報のバリアフリー化」と考えると理解しやすいかもしれません。実店舗におけるバリアフリー化は、たとえば、車椅子ユーザーでも移動できるように店内の段差をなくすといった取り組みがあります。

それと同じような考え方で、Webサイトに存在するさまざまなバリアを取り除き、誰でもWebサイトを利用できるようにすることがウェブアクセシビリティを推進するということです。

ECサイトのウェブアクセシビリティを改善することの重要性は今後ますます高まっていくと考えられます。デジタル庁が発行している「ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック」などを参考にしながら、まずはできることから取り組んでみると良いでしょう。

この記事はフューチャーショップのオウンドメディア『E-Commerce Magazine』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

E-Commerce Magazine

10月から郵便料金値上げ。請求書を主に紙で発行する企業は71%、紙の請求書発行に課題を感じている割合は75%

1 year 2ヶ月 ago

日本郵便は10月1日から郵便料金を値上げする。第二種郵便物の「葉書」は従来の63円を85円に引き上げ。第一種定形郵便物の「封書」は、84円(25グラム以下)と94円(50グラム以下)の料金をそれぞれ110円に値上げする。

郵便料金の値上げを踏まえ、DXサービスを開発・販売するSansan(サンサン)は9月12日、「請求書の発行に関する実態調査」の結果を発表した。

請求書発行業務に携わる経理担当者に対し、自社で発行している請求書の紙と電子の割合を聞いたところ、「主に紙(紙が6割以上)で発行している」が71.0%で最多。「主に電子(紙は4割以下)で発行している」が18.0%。「紙と電子が半々」が11.0%で続いた。

郵便料金の値上げを踏まえた、DXサービスを開発・販売するSansan(サンサン)がじっっしした「請求書の発行に関する実態調査」
自社で発行している請求書の紙と電子の割合

請求書の発行形式について発行側を業界別に調査したところ、「主に紙」と回答した割合が最も多かったのは「運輸・物流業界」で80.0%、次いで「建設・不動産業界」が78.7%、「食品・小売・飲食業界」が76.7%だった。

郵便料金の値上げを踏まえた、DXサービスを開発・販売するSansan(サンサン)がじっっしした「請求書の発行に関する実態調査」
請求書の発行形式について発行側を業界別に調査

紙の請求書を発行していると回答した企業に対して発行に関する課題を聞いたところ、75.2%が「課題を感じている」と回答した。

課題の内容を聞くと、最も多かったのは「郵送料や印刷費、封筒代などのコスト」で57.2%。「請求書の印刷や発送準備の手間」が46.1%。「配送遅延により取引先への到着が遅れるリスク」が37.7%で続いた。

郵便料金の値上げを踏まえた、DXサービスを開発・販売するSansan(サンサン)がじっっしした「請求書の発行に関する実態調査」
紙の請求書の発行に関する課題

紙の請求書を発行している企業に対し、電子への切り替え意向を聞いたところ、「電子に切り替えたい」が29.8%、「どちらかといえば電子に切り替えたい」が42.9%で、合計72.7%が電子への切り替えを希望している。「どちらかといえば電子に切り替えたくない」は15.6%、「電子に切り替えたくない」が11.7%だった。

調査概要

  • 調査名:請求書の発行に関する実態調査
  • 調査方法:オンライン上でのアンケート調査
  • 調査対象:全国の請求書関連業務を担当する経理担当者1000人
  • 調査期間:2024年8月22~27日
  • 調査企画:Sansan
松原 沙甫

AIを生かすには人間の考える力が必要! 「使い手」の能力で差が生まれる理由とは【ネッ担まとめ】 | 新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ

1 year 2ヶ月 ago
ネットショップ担当者が読んでおくべき2024年9月14日~9月27日のニュース

「結局、AIが何とかしてくれる」――そう思っている人、ちょっと待ってください。「AIが勝手に素晴らしいものを作ってくれる」は妄想です。AIこそ人間の能力が試されるツールなのです。AI活用を考えるとき、頭に入れておきたい記事をピックしました。

生成AIの時代こそ「考える力」が大切

生成AI「使い手」の能力で大きな差が生まれる必然 | 東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/803965

しかし、事実は逆だ。生成AIがさらに発展していく中であっても、使い手である人間側の考える力がボトルネックになり、次のような5つの問題が人間側に残ってくる。

① そもそも、どんな指示・問いをAIに与えればいいかわからない(指示不全)

② 指示文が粗雑になり、AIが生成するアウトプットの品質も悪くなる(品質劣化)

③ AIが提示した選択肢が正しいかどうかを自分で判定できない(判定不能)

AI活用のよくある勘違いは、「AIが勝手に素晴らしいものを作ってくれる」という妄想ですよね。

たとえば、AIに「年商1000億円の会社を作りたい。プランを出してくれ」といった指示を出すとします。このような抽象的なプロンプトでは、AIは適切な回答を出してくれません。解像度の低い質問には、解像度の低い回答が出てくるだけです。

仮に「年商1000億円の会社を作りたい。プランを出してくれ」で、事業計画が出てきたとします。この内容が実は「それなりのもの」だったとしても、抽象的なプロンプトを入れる人間が事業計画を「それなりのもの」だと判断できるとは思えません。

④ (結果として)AIの提案に対して修正・改善・深掘りの介入ができない(介入不能)

⑤ アウトプット内容を自分で説明できず、責任を持って利用することもできない(利用不能)

(中略)

差別化の源泉は生成AIを使いこなす人間の側にあり、だからこそ人間はもう何もしなくていい、ということは原理的にあり得ない。

そして、実はそれなりの事業計画だったとしても「判断ができないので、アイデア自体が放置される」もしくは「中途半端にしか実行に移されない」、これが現実ではないでしょうか。AIに指示を出すのが人間ならば、AIのアウトプットを判断するのも人間なわけです。

もし人間側に「それなりのもの」だと判断する能力があるとしたら、そもそもプロンプトを入力する時点で、より具体的で解像度の高い指示を入れるはず。

結局、AIに指示を出す側の人間の能力以上には、AIを生かすことはできないということになります。

要チェック記事

令和5年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました | 経済産業省
https://www.meti.go.jp/press/2024/09/20240925001/20240925001.html

経済産業省が出している毎年恒例のレポートです。令和5年分も要チェックや。

愛媛のタクシー会社の奇跡、2日でフォロワー2万増「泣いてます」 | withnews
https://withnews.jp/article/f0240913004qq000000000000000W08k10201qq000027321A

たしか「カメラを差し上げる」と名乗り出た人もいたんですよね。あたたかい話です。

頭のいい人の「質問力」が身につくシンプルな習慣 | 東洋経済ONLINE
https://toyokeizai.net/articles/-/827567

自分自身に質問や言葉がけをしていくことで質問力が向上していく。面白い考え方。

2024年の秋冬は暖冬傾向、秋・冬物商品の動き出しは鈍いと予測【ウェザーニューズ調査】 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/12912

少し涼しくなってきましたが、これだけ気温が読めないと商売も困りますよねぇ。

気づいたら日本ブームがすごいことになっていた | NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240914/k10014581551000.html

日本にいると「アメリカで人気沸騰!」が本当か誇張かがわからないんですよね。

世界のeコマース市場規模、2029年までに11兆4,000億ドルに急増する見込み | eccLab
https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/97161

2024年の7兆ドルから63%の急増。牽引するのは決済で、新興国ECに拍車をかけるとのこと。

今週の名言

メガ・バズが起きない時代の「知られ方」を考える | AdverTimes.
https://www.advertimes.com/20240912/article473569/

結局変なことやって目立っても意味がないので、自分のブランドに近いところで、それを突き詰めてやることだと思います。そうすれば、いつか誰かに見つかる時に付与できる情報も増えるわけですし。やり続けることがきっかけになるので、それを積み重ねることしかないと思います。

SNSはもちろんのこと、ネットの世界はパーソナライズが進んでいますね。本来は「世界中のさまざまな『知らない』情報が得られるインターネット」だったはずなのに、逆に情報の枠が狭まってしまっているという現実。情報過多の時代、「見つけてもらう」まで積み重ねるしかないのかもしれません。

たくさんの事例、そして本質的な落としどころを指摘している良記事でした。

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。

ユウキノインは寄り添い伴走しながら中小企業・ECサイトのSEOからコンテンツマーケティング、プレスリリースやクラウドファンディングなど集客・販促・広報をお手伝いする会社です。詳しくはユウキノインのホームページをご覧ください。

Designequatioは何かに特化したサポートではなく、モール・ベンダー選定や広告・CSなど各企業に合わせたカスタマイズ型の運用サポートを行っています。

石田 麻琴

最低賃金を1163円に引き上げる東京都、中小企業・小規模事業者へは助成金などの支援施策を推進

1 year 2ヶ月 ago

東京都労働局は10月1日から、東京都最低賃金(地域別最低賃金)を1113円から50円引き上げて1163円にする。引上率4.49%。

東京都最低賃金の改定は7月1日、東京都労働局長から東京地方最低賃金審議会に対して諮問し、同審議会は同8月5日、時間額1113円を50円引き上げて1163円への改正が適当とする答申を行っていた。効力発行日は10月1日。

東京労働局では、改正された最低賃金額など最低賃金制度を周知する一方、中小企業・小規模事業者に対する支援施策「業務改善助成金」「ワン・ストップ無料相談」「キャリアアップ助成金」を推進都する。

業務改善助成金

事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を30円以上引き上げ、生産性向上に資する設備投資などを行った場合、その設備投資などにかかった費用の一部を助成する制度。

事業場内最低賃金の引き上げ計画と設備投資などの計画を立てて申請し、交付決定後に計画通りに事業を進め、事業の結果を報告することによって、設備投資などにかかった費用の一部を助成金として支給する。支給額は最大600万円。

ワン・ストップ無料相談

東京働き方改革推進支援センターは、令和6年度厚生労働省東京労働局の委託事業として、中小企業・小規模事業者を対象に、労務管理全般について専門家による無料相談を受け付けている。

キャリアアップ助成金

都道府県労働局やハローワークは、「キャリアアップ助成金」の申請を受け付けている。キャリアアップ助成金の「賃金規定等改定コース」は、有期雇用労働者等(非正規雇用労働者)の基本給を定める賃金規定を3%以上増額改定し、その規定を適用した事業主に対して助成を行う制度。

1人あたりの助成額は、中小企業の場合、賃金引上率が3%以上5%未満は5万円、5%以上は6万5000円。大企業は賃金引上率が3%以上5万円未満が3万3000円、5%以上は4万3000円。

松原 沙甫

【2023年のCtoC-EC市場まとめ】市場規模は5%増の約2.5兆円

1 year 2ヶ月 ago

経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2023年のCtoC-EC市場規模は推計で前年比5.0%増の2兆4817億円となった。

経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」 経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
CtoC-EC推定市場規模(画像は経産省の報告書から編集部がキャプチャ)

コロナ禍の影響で2020年~2021年はCtoC-ECの利用者が拡大して市場規模も増加。2022年は消費者の実店舗回帰もあり需要が一服し、2023年も同様の状況が続いたため比較的緩やかな伸びとなった。報告書ではメルカリの情報を基に商品カテゴリーの売れ筋についても言及。コロナ禍では消費者の在宅時間が増え、インドアで楽しむエンタメ・ホビー用品が増加。2023年は消費者の外出機会が増加したものの、前年と比べて売れ筋の傾向自体に大きな変化はなかったとしている。

経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」 経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
CtoC-ECのカテゴリー別構成比は大きく変化しなかった(画像は経産省の報告書から編集部がキャプチャ)

CtoC市場の興隆がBtoCのリユース市場に与える影響についても言及。CtoC市場はスマホをベースとするECが主体で手軽に売買が行える利便性に対し、商品査定の厳格さを重要と考える利用者はBtoCのリユース市場を重要視することが考えられるといったニーズの違いを指摘。リユース市場におけるCtoC市場とBtoC市場は「対象となる利用者層や売買を行う商品により、異なるニーズを満たし共存していくことが想定される」(報告書)とまとめた。

一次流通と二次流通の関係性についても説明。二次流通を入口とするブランドの認知拡大や、若年層を中心にリセールバリューを意識した新品購入という購買行動に広がりがあるとし、二次流通が「新品への需要を創出していると見ることもできる」(報告書)とした。

また二次流通事業者と一次流通事業者が相互に保有するデータを連携する動きもあると指摘。二次流通事業者が保有する利用者の行動データを一次流通事業者と連携し、一次流通事業者側で中古市場で売ることを前提とした消費者の購買行動に対応した値付けや販売戦略立案に生かすといった事例もあるという。また、二次流通事業者側が、一次流通事業者が保有する商品カタログデータ等を入手することで、利用者が出品する際の商品情報入力を省き、出品を促進する動きを推進しているケースもある。

そのほか大手百貨店が二次流通事業者と組んで不用品の買い取りや引き取りサービスを手掛ける例もあるとし、「両者が相互補完の関係を築き、双方の市場規模が拡大していくことが期待されている」(報告書)とまとめている。

偽ブランド品など不正出品の対策についても触れた。プラットフォーマーは安心・安全な取引環境を整備するための取組を継続的に進めているとし、目視や自動化の仕組みによる監視と外部機関との連携による対策を行っている。 CtoC-ECの大手プラットフォーム事業者が加盟する「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会(CIPP)」では、プラットフォーム事業者間の情報交換や権利侵害商品の抑止対策の検討、ガイドラインの策定などに取り組んでいる。そのほか、プラットフォーム事業者自身の強化策として出品基準やルールの厳格化を進めている。

経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」 経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
CtoCのプラットフォーマーが進める不正対策の取り組みについても言及(画像は経産省の報告書から編集部がキャプチャ)
鳥栖 剛

テレビショッピングの経験を生かした“売れる配信術”とは? ブランドのファンの輪を広げる「楽豆屋」が取り組むライブコマース事例 | E-Commerce Magazine Powered by futureshop

1 year 2ヶ月 ago
創業110年の老舗豆菓子メーカー冨士屋製菓本舗は、ユーザーとの一体感が生まれるライブコマースを実施し、売上拡大につなげています

大正2年から続く豆菓子メーカー冨士屋製菓本舗(本社大阪府)。創業当時から作り続けている「雀の玉子」をはじめ、3代にわたって受け継いできた豆菓子を全国に販売しており、「楽豆屋」の屋号でネットショップも運営しています。

同社は2020年にインスタライブでのライブ配信を開始。ライブに出演しているのは、“3代目の嫁”こと北野雅江さん。関西弁の明るいキャラクターに加え、催事販売やテレビショッピングで培ったトークでライブコマースの売り上げを伸ばしてきました。

創業110年の伝統に、ライブコマースという新しい手法を取り入れることで進化を続けている「楽豆屋」。ライブコマースの手法や内容、配信で大切にしていることなどについて、冨士屋製菓本舗の皆さんにお話をうかがいました。(聞き手:フューチャーショップ サービスプロデューサー/ライブコマースディレクター 稲生達哉)

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗
2007年に立ち上げた「楽豆屋オンラインストア」

創業110年の老舗豆菓子メーカーがECにも注力する理由

フューチャーショップ 稲生(以下、fs稲生) 本日は冨士屋製菓本舗さんが取り組んでいるライブコマースについて、内容や配信手法、成果などをお聞かせください。はじめに、冨士屋製菓本舗さんが手がけている事業について教えていただけますか?

代表取締役 北野登己郎さん(以下、北野登己郎さん)弊社は大正2年に創業した豆菓子メーカーです。落花生などに寒梅粉(かんばいこ)をまぶし、焙煎や味つけをほどこした「掛豆(かけまめ)」と呼ばれるお菓子を製造しています。

創業当初から作り続けている「雀の玉子」や、ロングセラー商品の「豆味さん(とみさん)」など、豆の種類や味が異なる数十種類の商品があります。

自社ブランド「楽豆屋」を立ち上げたのは2003年のこと。それ以前は豆菓子メーカーなどへの卸売りのみを行っていましたが、安い海外製の豆菓子に押されて既存の取引が先細りになっていたこともあり、新しいビジネスを育てるためにオリジナルブランドを作って消費者向けのマーケットに参入しました。

「楽豆屋」の主な販売チャネルは百貨店や土産物屋、テレビショッピングなどへの卸売りと、自社ECサイトでの直販です。近年はギフト用に「楽豆屋」を買ってくださるお客さまも増えており、テトラの小袋を詰め合わせたギフトボックスは実店舗・ECを問わず人気です。

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 雀の玉子
創業以来110年にわたって作り続けている「雀の玉子」(左)。テトラの小袋を詰め合わせたギフトボックス(右)も人気
フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 すべての工程を富田林内の自社工場で実施
豆の下処理から焙煎、味付け、包装、品質管理まで、すべての工程を富田林市内の自社工場で行っている

fs稲生ECを始めたきっかけを教えていただけますか?

北野登己郎さんECを始めたのは2007年です。百貨店の催事で商品を買ってくださったお客さまがリピート購入できるように、自社ECサイトを立ち上げました。

「楽豆屋」を2003年に発売してから数年間は、主に百貨店の催事で商品を販売していました。当時、店頭の棚に「楽豆屋」の商品を並べてくださっていたのは大阪高島屋さんだけ。取扱店を増やすには、まずは「楽豆屋」の味を1人でも多くの方に知っていただかなくてはいけない。そう考えて、高島屋さんを含む各地の百貨店で試食販売を行いました。

催事を3年ほど続けた結果、催事会場では売れるようになりましたが、「楽豆屋」の取扱店が少なかったためにリピート購入できる場所が限られていたんです。そこで、リピーターさんの受け皿として自社ECサイトを開設しました。

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 代表取締役 北野登己郎さん
冨士屋製菓本舗 代表取締役 北野登己郎さん

fs稲生「楽豆屋」を立ち上げた当初は、催事で売っていたのですね。

北野登己郎さんそうなんです。妻の雅江が催事で売ってくれていました。

営業・企画 北野雅江さん(以下、北野雅江さん)「楽豆屋」を立ち上げたばかりのころは、お店の棚に並べているだけではほとんど売れませんでしたから、催事の経験はなかったですが「なんとかせなあかん!」と必死に売りました。

催事は1回あたり約1週間なので、その間は朝から晩まで売り場に立っていました。関東や東海などの百貨店に行くときは泊まり込みです。催事が終わったら自宅に戻って、ECの受注処理や出荷作業を行って、また次の催事に遠征する。そんな生活が何年も続きました。

fs稲生そこからECを、どのように伸ばしていったのでしょうか。

北野雅江さん催事で商品を試食していただきながら「ECもやってます!」とお伝えして、ECサイトを案内していました。そうこうするうちにECが軌道に乗り始めたので、ECの勉強会に参加したり、食品業界の先輩たちからノウハウを教えていただいたりして、ECサイトの売り上げを伸ばしてきました。

fs稲生大変な時期を乗り越えて、今があるのですね。

北野雅江さん大変でしたが、催事でお客さまの声を直接聞くことができたことは、その後の仕事にとても役立っています。お客さまからいただいたご意見やご要望を、商品開発やECサイトのコンテンツ作りに生かしてきました。ライブコマースでのしゃべりにも催事の経験が役に立っています

fs稲生雅江さんは2017年からテレビショッピングの「QVC」にも出演してらっしゃいますよね。催事の経験は、テレビショッピングのトークにも生かされたのでしょうか。

北野雅江さんそれもありますね。テレビショッピングには30回くらい出演しました。QVCの担当者さんが私のしゃべりを高く評価してくださって、何度もオファーをいただけたのは、催事の経験があったからだと思います。

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 営業・企画 北野雅江さん
冨士屋製菓本舗 営業・企画 北野雅江さん

年2回の工場直売セールなどでライブコマースを実施

fs稲生冨士屋製菓本舗さんは2020年8月からライブ配信に取り組んでいらっしゃいますね。

北野雅江さん実店舗やオンラインショップ、テレビショッピングに次ぐ新しい販売チャネルを作るために、ライブコマースも頑張っています。

fs稲生どのようなライブを行っているのでしょうか。

北野雅江さん工場直売セールやゲリラライブ、雑談配信などを行ってきました。

fs稲生それぞれの内容を教えていただけますか?

北野雅江さん工場直売セールは7月と12月の年2回、本社工場の敷地内で開催している特売イベントです。会場の一角に配信スペースを作り、工場直売セールでしか買えない超特価商品などをライブコマースでも販売しています。

工場直売セールには毎年多くのお客さまが足を運んでくださいますが、遠方にお住まいの方や、当日は予定があって現地に来られない方も少なくありません。そういったお客さまのために、2020年8月からライブ配信を行っています。

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 ライブコマースのようす 工場直売セール
2023年12月の工場直売セールでは2日間、それぞれ1時間ほどライブを行い、セール限定の超特価商品を販売した

fs稲生ゲリラライブでは、どのような企画を行っているのでしょうか。

北野雅江さんゲリラライブは、突発的なイベントに合わせて実施しています。たとえば、「楽豆屋」のLINE公式アカウントの友だちが1000人を超えたことを記念し、2024年4月23日にゲリラライブを配信しました。このときはゴールデンウィーク直前でしたので、連休中に皆さんで楽しめる「GWお楽しみセット」などを販売しました。

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 ゲリラライブ
LINE公式アカウントの友だち1000人突破を記念してゲリラライブを実施。「GWお楽しみセット」を販売した

fs稲生雑談配信も行っているのですね。

北野雅江さん週1回ほどの頻度で、夕方17時20分から約10分間雑談するライブコマースを2024年5月から試験的に行っています。小腹が空いてきてひと休みしたくなる時間帯に、視聴者の皆さんと一緒に豆菓子をポリポリ食べながら雑談する配信です。

商品を積極的に売るというよりも、雑談や新商品の構想など普段のライブコマースとは違ったテイストでしゃべることが多いです。豆菓子を食べて「よし、もうひと頑張りしよう」と思ってもらえるような、そんなライブをめざしています。

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 豆菓子を食べながら雑談する「1720LIVE」
豆菓子を食べながら雑談する「1720LIVE」。咀嚼音がASMRのように聞こえる

野球の話で視聴者と盛り上がることも

fs稲生過去のライブコマースでは、北野社長と白浜さんが出演し、プロ野球の話で盛り上がっていたのも印象的でした。

北野登己郎さん妻から「あんたもライブに出なさい」と言われて、何を話そうか考えたんですが、「ソフトバンクホークス」のことならいくらでも話せるので、社内きっての野球ファンである白浜くんと一緒に話しました。

製造部 白浜洋平さん前半の30分くらいは野球の話しかしていませんでしたよね。誰々の打率がすごいとか。雅江さんから「そろそろ商品の話をしません?」と言われてようやく商品について話したほど、野球の話で盛り上がってしまいました。

fs稲生その配信を見ていて印象的だったのは、お2人と視聴者さんの一体感が生まれていたことです。別々の場所にいるけれど、同じお菓子を食べながら、好きな野球チームの話で盛り上がる。共通の趣味の話で盛り上がって、そこからブランドのファンの輪が広がっていく。これからのECには、そういったコミュニケーションも大事なのかもしれないと感じました。

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 製造部 白浜洋平さん
冨士屋製菓本舗 製造部 白浜洋平さん

歴史と想いを伝える機会に

fs稲生111周年を記念したライブでは、これまでの歴史や3代目社長の想いも伝えていらっしゃいましたね。

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 111周年ライブのアーカイブ映像
111周年ライブのアーカイブ映像:視聴URLはこちら

北野登己郎さん創業者の祖父が業界のなかで豆菓子の作り方を広めていった話や、家業を継ぐことを決めた時の想い、まったく売れなかった頃の話もしましたね。これまでの歴史に関してはコーポレートサイトに書いてありますが、今回は細かいエピソードも交えて話すことができ、改めて深く知っていただける良い機会になったように思います。

北野雅江さんもともと豆菓子が大好きだった私が豆菓子屋に嫁いだ話や、嫁いだ2年後に創業者のおじいちゃんが夢に出てきて「認められた気がした」不思議な話はなかなかお話しする機会もないので、こういったライブの場で話せて楽しい時間でした。

fs稲生それをインタビューしていらっしゃるのが実の娘さんという構図も、これまた面白いですよね。アットホームな雰囲気で楽豆屋の歴史やエピソードを話すライブは、過去配信のなかでもアーカイブの平均視聴時間が最も長いライブとなりました。聞いていて驚きのあるエピソードがいろいろと出てきたので、お客さまもつい聞き入ってしまったのかと思います。

ライブコマースの配信方法と告知の手段

fs稲生ライブの配信方法を教えていただけますか?

北野雅江さんライブは「Live cottage」を使って配信しています。2020年8月にライブを始めてから3年間は、Instagramのインスタライブで配信していましたが、ライブの視聴者さんが配信中に商品を買えるようにしたかったので、2023年8月に「Live cottage」を導入しました。

fs稲生視聴者さんがスムーズに買えるように、「Live cottage」を導入してくださったのですね。

北野雅江さんはい。インスタライブは無料で配信できるなどメリットもありますが、ライブの視聴画面からECサイトの商品ページに動線を貼れないため、視聴者さんはライブを観ながら買い物をすることができません。

インスタライブ時代の視聴者さんは、欲しい商品をメモしておいて、ライブが終わったらECサイトに遷移して商品を探す必要があり、とても手間がかかっていたと思います。実際、視聴者さんから「商品を直接買いたい」という声もいただいていました。

fs稲生ライブを告知する際は、どのような方法で周知していますか?

北野雅江さんEC会員さん向けのメルマガや「楽豆屋」の公式LINE、Instagramのストーリーズ、X(旧Twitter)のポストなど、使えるものはすべて使ってお知らせしています。

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 「Live cottage」を使用したライブコマース
「Live cottage」を使ったライブコマースでは、視聴画面の右下にある「item list」をタップすると商品情報が表示され、ワンタップで購入ページ(ECサイト)に遷移できる

テレビショッピングから学んだ「売れるライブコマース」の秘訣とは?

fs稲生ライブコマースに取り組んできたことで、売り上げにどのような成果が出ていますか?

北野登己郎さん工場直売セールは、以前は現地での売り上げだけでしたが、ライブコマースを始めたことでオンラインでも売り上げが取れるようになりました。ゲリラライブもEC売上高の上積みにつながっています。

ライブコマースを行った日は、自社ECサイトのコンバージョン率が通常の3~4倍に上昇することもあります。ライブコマースによって視聴者さんの購入意欲が高まった結果でしょう。

fs稲生3~4倍はすごいですね! ライブコマースで売り上げを作るために、意識していることはありますか?

北野雅江さんその配信でしか買えない限定商品を販売したり、特典を付けたりしています

これは過去のライブコマースから学んだことなのですが、ECサイトでいつでも買える商品をライブコマースで紹介しても、なかなか売れません。イベントごとの限定商品やその月の“推しセット”など、ライブコマースでしか買えない商品を準備することが重要だと思います。

fs稲生ライブでの話し方や、商品の見せ方などで工夫していることはありますか?

北野雅江さんライブだからこそできる表現を意識しています。

たとえば、ライブコマース限定で作った大容量サイズのギフトボックスを紹介するときは、カメラに向かって箱の中身を見せて、どさっと出しながら「どどどーん」といった擬態語を話すんです。商品の内容量を数字で伝えるだけでなく、動きやしゃべりを交えて商品の魅力を直感的に理解していただけるように工夫しています。

また、ライブ中に商品情報をクリックしてくださる方が増えてきたら、「今、たくさんの方にクリックしていただいています」「売り切れてしまったら、ごめんなさい」といったライブ感が高まる言い回しも使います。

そのほかにも、豆菓子の香ばしさやカリッとした食感を伝えるために、ボリボリという咀嚼音を長めに聞いていただくなど、ライブならではの表現を模索しています。

fs稲生ライブ中に「この商品が良いと思ったら『いいね』を連打してくださいね!」と呼びかけるなど、視聴者さんを巻き込むのも上手いと感じました。そういった表現力やアドリブ力は、催事やテレビショッピングで培われたのでしょうか。

北野雅江さんそうですね。アドリブのしゃべりは、特にテレビショッピングで鍛え上げられました。

fs稲生ライブの台本はあるのでしょうか?

北野雅江さん台本はありません。おおまかな流れや、紹介する商品を決めておくだけ。工場直売セールやゲリラライブでは、娘が声だけ出演し、私との掛け合いで配信することも多いですが、そのときもすべてアドリブです。

フューチャーショップ ライブコマース 楽豆屋 冨士屋製菓本舗 商品を説明するときは動きやしゃべりを交えて視覚や聴覚に訴えかける
商品を説明するときは、動きやしゃべりを交えて視覚や聴覚に訴えかける

ライブコマースをオンライン販売の柱の1つに育てたい

fs稲生最後に、ライブコマースの抱負をお聞かせください。

北野雅江さんライブコマースの配信スケジュールをしっかり組んで、売上計画にも織り込んでいきたいと考えています。「Live cottage」を導入した初年度は、手探りの部分もありましたので、突発的にライブコマースを実施することも少なくありませんでした。1年間続けてきて「Live cottage」の使い方に慣れましたし、売れるライブコマースのパターンも見えてきました。これからも視聴者さんに楽しんでいただけるライブを配信して、オンライン販売の柱の1つに育てたいです。

fs稲生北野社長と白浜さんは、また野球配信をされますか?

北野登己郎さんプロ野球中継を観ながら配信するのもおもしろいかもしれませんね。「ソフトバンクホークス」がクライマックスシリーズに進出したらやろうかな。

fs稲生いろいろな可能性がありそうですね。本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

フューチャーショップの稲生(左)がインタビュアーを務めたほか、「楽豆屋」のEC運営をサポートしているユウキノインの酒匂さん(左から2番目)もインタビューに同席した

取材を終えて

大正2年から豆菓子一筋で、ものづくりに向き合ってきた冨士屋製菓本舗。創業から110年にわたって受け継いできた伝統は、食品メーカーとしての信頼につながっています。そして、明るいキャラクターの北野雅江さんや北野社長、白浜さんがライブコマースを行うことで、ブランドイメージに親しみやすさも加わりました。

伝統に裏打ちされた商品の“信頼”と、作り手の“親しみやすさ”が融合し、「楽豆屋」という唯一無二のブランドが作られていく。そのことが、「楽豆屋」が多くの顧客から支持される理由の1つなのではないかと感じた取材でした。

ライブコマースのアーカイブ視聴も可能

今回のインタビュー記事で紹介したライブコマースのアーカイブは、「楽豆屋」のサイトで視聴することができます。これからライブコマースに取り組みたい方や、ライブコマースを強化したい企業さんは、ぜひ参考にしてください。

「楽豆屋」ライブコマースのアーカイブをご視聴いただけます

この記事はフューチャーショップのオウンドメディア『E-Commerce Magazine』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

E-Commerce Magazine

コマースビデオ、ブランドと消費者の評価に違い

1 year 2ヶ月 ago

IABがコマースビデオ(行動を促すためのビデオ広告と定義)について、ブランドと消費者の意識を調査。ブランドはコマースビデオへの投資に積極的であり、消費者も意思決定に役立つものと捉えているが、両者の評価には違いもある。

IAB Study Reveals Disconnect Between Brand Strategy and Consumer Journey Amid Soaring Commerce Video Engagement
https://www.iab.com/news/iab-study-reveals-disconnect-between-brand-strategy-and-consumer-journey-amid-soaring-commerce-video-engagement/

noreply@blogger.com (Kenji)

クラウドECサイト構築プラットフォーム「メルカート」、GMO-PGの「OpenAPIタイプ」と連携

1 year 2ヶ月 ago

ecbeing傘下のエートゥジェイは9月26日、クラウドECサイト構築プラットフォーム「メルカート」が、GMOペイメントゲートウエイ(GMO-PG)のオンライン総合決済サービスの接続方式「OpenAPIタイプ」と連携を開始したと発表した。

システム連携によって、「メルカート」上で「OpenAPIタイプ」の利用が可能となる。この方式では、決済手段の追加コストを従来の10分の1に抑えることが期待できるという。

また、決済別のテストマーケティングも容易になり、市場のトレンドやサイト利用者に適した決済方法を効率よく選定できるとしている。

経済産業省によると、2023年の国内キャッシュレス決済比率は39.3%(126.7兆円)に達した。ただ、決済手段が多様化しており、自社ECサイトにどの決済手段を採用するか、運営企業にとっては重要なテーマとなっている。

決済手段を追加する際は通常、決済ごとにシステムの連携開発が必要となり、1~3か月ほどの期間と投資が必要となる。そのため、決済市場のトレンドや普及状況の変化に応じてタイムリーに決済手段を採用するのが難しいケースが多いという。

松原 沙甫

アイリスオーヤマがECマーケットプレイス事業に進出、「アイリスプラザ」への他社出品でECの成長戦略を加速

1 year 2ヶ月 ago

アイリスオーヤマは12月初旬にも、ECのマーケットプレイス事業に進出する。アイリスグループのアイリスプラザが運営する公式通販サイト「アイリスプラザ」に、他社が出品できるようにし、新たな顧客の獲得などを通じて事業領域を拡大する。

「アイリスプラザ」に他社の商品やサービスを出品できるマーケットプレイス機能を導入する。「アイリスプラザ」はアイリスオーヤマの商品を中心に家電や食品、家具、ペット用品、日用品など5万点以上(2024年9月現在)を扱い、会員数は400万人(同)に達している。

マーケットプレイス機能の導入により、「アイリスプラザ」で扱うカテゴリや商品数、サービスを拡大。ポイントの活用も広げ、利用者の利便性向上につなげる。また、「アイリスプラザ」を通じた顧客の声を活用し、アイリスオーヤマの開発コンセプトである「生活者の不満や不便を解決するモノづくり」を加速、より良い商品開発につなげていく。

マーケットプレイスの基盤には、マーケットプレイス構築SaaSプラットフォームを提供するMirakl(ミラクル)のプラットフォームを採用。10月下旬からセラーの募集を始め、12月初旬の公開をめざす。出品企業と連携するキャンペーンも検討している。

マーケットプレイス事業については、ニトリがECのマーケットプレイスを始めると2月に公表。Miraklの基盤を活用し、自社ECサイトに他社が出品できるようにする。今後も成長が期待できるECプラットフォームのなかで、成長しているマーケットプレイスに着目。幅広い品ぞろえによるスケールメリットを生かして在庫・物流コストを削減し、収益性の向上が見込めると判断した。

ニトリがECマーケットプレイス事業に進出、他社出品でECの成長戦略を加速

ECの成長戦略、ビジネス機会の創出に向けたチャレンジとして、マーケットプレイスの本格導⼊に取り組む
松原 沙甫[執筆]2/9 7:30 16 4 0
松原 沙甫

再現性が高く「投資効果」が読みやすいネット広告戦略のポイントは? 広告代理店に依頼する時の注意点も解説 | 強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座

1 year 2ヶ月 ago
EC事業の内製化を目標に、ECマーケティングに関連するテーマを設定し、判断をするための考え方を解説します【連載9回目】

「EC事業を内製化する」――それは必ずしも、「Webサイトやコンテンツの制作スキルを身につける」「リスティング広告の運用を自社内で行う」「自社サイトのシステム改修をECチーム内で解決する」ことを意味しません。ECに関係する専門的な領域は、すでにいち担当者の努力でどうにかなる時代ではなくなっています。

EC事業の内製化を目標に、ECマーケティングに関係するテーマを設定、その判断をするための「考え方」を伝える9回目の連載では、「広告戦略」について解説します。

強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座
  1. ECのマーケティングとは? 「売り上げを伸ばす」ってどういうこと? EC事業の内製化に大切なポイントを解説!
  2. 客単価が2倍=売り上げも2倍!はウソ? 事例に学ぶ売上の公式の「真実」とは
  3. コンバージョン率が高い=良いECサイト? 「割り算」で算出する数値には注意しよう!
  4. ECサイトのアクセス数アップのポイントは、自社にとって「エンゲージメント」が高いユーザーを意識すること
  5. ユーザーが自社を「選んでくれた理由」「知ってくれた理由」を分析しよう! 商品作り&顧客作りに重要なポイントを解説
  6. 「生の声」「問い合わせ」の情報を蓄積して、ユーザーへの提案の「解像度」を上げることが大切!
  7. 「なぜ売れたのか」疑問を持とう! ユーザーの目的からニーズを探るためには「情報管理」が重要になる
  8. 売れる理由を一番知っているのは誰? それは「お客さま」! ユーザーの声+客観的なデータから売るチャンスを創出しよう
  9. 再現性が高く「投資効果」が読みやすいネットの広告戦略のポイントは? 広告代理店に依頼する時の注意点も解説

ECのマーケティングは「ヒト・モノ・カネ・情報といった自社のリソース」と「外部のマーケティングソリューション」を組み合わせて、「結果としての売り上げと利益を最大限に伸ばす」ことが求められます。

つまり「EC事業の内製化」とは「業務の内製化」ではなく、「判断の内製化」なのです。ECの戦略・方針、日々のアクション・行動、そしてソリューションの選択が成果につながっているか、これだけは社内のネットショップ担当者でなければ判断ができません。

「強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座」では、ECマーケティング人財育成(ECMJ)が、こうした判断を行えるEC担当者育成に向けたポイントを解説します。

SNSでつながっている「界隈」の人たちに、いかに情報を届けるかが重要

ネッタヌネッタヌ

前回のキャラクターグッズの話、ワクワクしたぁ。けっこう壮大な話でしたよね。

石田

まさかアーティストのファンの皆さんから一気に注文がくるなんて思わないよね。

ただ、ファン同士は主にSNSを通じて広くつながっているんだ。自分のプライベートでのSNS利用を振り返ってみてもらうと、まさにそんな使い方をしていると思う。

ネッタヌネッタヌ

石田さんもプライベートでSNSをやっているの?

石田

もちろん。仕事用のX(旧Twitter)アカウントだけじゃなくて、スポーツジム仲間と交流するためのアカウント、趣味の情報だけを取得するアカウントと複数を使い分けているよ。

この「目的や使用用途によってSNSアカウントを分ける」というのはすでに一般化しているよね。

ネッタヌネッタヌ

ECのマーケティングを展開する上で、SNSの活用は避けられない時代ですね。いかにSNSでつながっている人たちの「界隈」に情報を届けるか、そこが重要ですね。

石田

前回のキャラクターグッズについては、「知らない間にアーティストのファンの『界隈』に情報が届いていた」と言えるよね。マーケティングとしては、まずこの事実を「察知」することが重要

ネッタヌネッタヌ

ここが「情報管理」の第一のポイントですね。

石田

うん、そうだね。

前回まで「情報管理」の話をしてきたけれど、今回からは「広告戦略」の話をしたいと思う。ECの新規集客というと、ネット広告の活用を思い浮かべる人が多いんじゃないかな。

ネッタヌネッタヌ

新規集客の本丸の話ですね!

SNSは不確実だけれど、ネットの広告戦略は「投資効果」が見えやすい

石田

先ほども話した通り、SNSといかに付き合うかは現在のECの重要なポイントになっている。ただ、EC事業を計画的に成長させるためには、ネット広告の活用が不可欠なんだ。どのネットショップも最終的には必ずネット広告のお世話になることになる。

ネッタヌネッタヌ

前回のキャラクターグッズみたいにSNSの波に上手く乗れると良いんですけどね。

石田

そう。今ネッタヌ君が言った言葉がSNS戦略の難しさを表している。SNSって「不確実」なものなんだ。

情報があって、情報を受け取る人がいて、その情報を受け取った人がまた他の人に情報を伝える。この流れができないとSNSで情報は拡散していかない。自社でできるのは情報を出すという「仕掛け」であって、拡散はある意味「他人任せ」になるわけだ。

ネッタヌネッタヌ

拡散してもらうためにインフルエンサーやアンバサダー的な人に何かしらの特典を与えるのはどうなのですか?

石田

もちろん流行りの手法ではあるけれど、それってある意味「広告」だよね。なにかしらの特典を出しているわけだから。ここは切り分けが難しいところだけれど、「ブランドを応援してくれるアンバサダー」の組織化はSNS戦略だろうなというイメージはあるね。

ネッタヌネッタヌ

うんうん。ただ、アンバサダーさんがどれくらい活動してくれるかは縛れないですからねぇ。

石田

そうなんだよ。それに対して、ネット広告は自社が予算を出せば確実に掲載される。広告のクリックがゼロということはほとんどないし、広告掲載後のデータが閲覧できるので運用・改善を繰り返すことができる

ある程度、広告コストに対する売り上げや新規顧客の獲得単価などの投資効率が見えてくれば、EC事業の計画にも落とし込みやすいんだ。「今期はこのくらいの広告予算を使えば、これくらいの新規顧客獲得が見込める」っていうね。

これは企業規模が大きくなればなるほど重要なことだよね。

ネッタヌネッタヌ

たしかに、広告予算は直接「売上コスト利益」に関係するからわかりやすいですよね。それに比べるとSNS戦略はいまいち運用に対する「投資効果」が見えにくいのかもしれない。

石田

ネットの広告戦略は「投資効果」が読みやすい。この言葉を覚えておいてもらえると良いね。

EC内製化 SNS戦略と比べて、ネット広告は「投資効果」が読みやすい
SNS戦略と比べて、ネット広告は「投資効果」が読みやすい

「できるだけ効率的に、できるだけ効果的に」広告を運用する方法とは?

石田

ただ、多くのEC事業者さんが広告費を無駄に使っているように感じる。広告を活用することはもちろん必要なんだけれど、闇雲に広告を使ってしまっているところがある。

だから、この人財育成講座では「できるだけ効率的に、できるだけ効果的に」広告を活用する、集客の「最適化」について考えていきたい

ネッタヌネッタヌ

石田さん、ちょっと質問なんですが。「闇雲に広告を使ってしまう」理由って何があるのでしょうか。

石田

広告という手段が、ある意味目的化している部分があるように思う。新規集客の手段として「ネット広告」一辺倒のEC事業者さんもいるんじゃないかな。実際は、SNS戦略やコンテンツマーケティング、プレスリリースだってあるにもかかわらずだ。

また、ネット広告は本来「自社の改善施策」によってその効率と効果が上がっていくものなんだ。けれども、どこか広告代理店さんを「集客のプロ」と見ていて、新規集客をまるっとお任せしてしまっている部分もある。

このあたりはEC事業者のマーケティング知識が熟成していないことが原因かもしれない。

ネッタヌネッタヌ

たしかに、広告代理店さんからの「提案を待つ」みたいなことって常態化していますよね。

石田

本来は自社のデータと情報を整理して伝え、広告代理店さんと揉んだ上で「動いてもらう」ものなんだ。

たとえば、去年の今頃どの商品が売れていたのか、その注文データの実績を知っているのはECチームの方でしょう。また、これからECサイトでどのような販売スケジュールを組んでいるか、それも一番よく知っているのはECチームの方。このあたりを共有せずに広告代理店さんの提案を待っても、なかなか良い提案を受けることは難しいよね。

ネッタヌネッタヌ

あ、今の石田さんの話から「できるだけ効率的に、できるだけ効果的に」広告を活用する方法が見つかった。これはあくまで広告代理店さんに広告運用をお願いしている場合だけど、「“自社主導”で広告代理店さんに動いてもらう」ってことなんだ。

石田

その通り。広告代理店さんも、広告を無駄打ちして成果がいまいち出ない(つまり、費用対効果が良くない)より、広告を最適化して契約を継続、さらに広告予算を増やしてもらった方がうれしいと思うよ。そのためにも依頼するECチームの方がしっかりしないとね。

ネッタヌネッタヌ

実際に広告の無駄打ちってあるものなんですか?

石田

ある。

実際に僕がコンサルティングに入ったEC事業者さんでは月1500万円の広告費を月200万円分削ったけれど、ほとんど効果は変わらなかったんだよ。つまり、広告からの獲得コストが最適化された。これは正直、集客戦略を広告代理店さんにお任せしすぎていたことが原因だね。月1回の定例会議もレポートを確認するだけで終わっていた。

ネッタヌネッタヌ

ECチームの皆さんも何を指摘すればいいか、何を共有すればいいかわからなかったんですね。

石田

うん。やはり商品の知識は十分にあっても、ECのマーケティング知識が十分ではないECチームがまだまだ多いから仕方ないよね。

あと根本的な「認識の違い」があるかもしれない。広告戦略を考えるとき、この認識を持っておくことが非常に重要なんだけれども。

ネッタヌネッタヌ

え、難しい。なんだろう。

石田

広告はさ、「どの商品を広告に出すか」で大体の結果は決まっているってことなんだよ。だから一番ポイントになるのは「どの商品を露出するか」

ここを「選択する広告でなんとかなる」「広告代理店さんの工夫でなんとかなる」と思っていると、広告代理店さん任せになりがちなんだよね。この根本的な認識をまず変えることが大切なんだ。

ネッタヌネッタヌ

前に石田さんが「商品力×提案力×集客力=売上」で、「商品力が一番大事」って言っていたのを思い出しました。

EC内製化 商品力は社内で強化する必要がある
商品力は社内で強化する必要がある

まとめ

石田

じゃあ、今回のコラムを少しまとめるね。

EC事業の計画的な成長のためには広告戦略が必須になる。それは広告戦略には「再現性」があるから。ただ、広告を闇雲に使っているEC事業者も多い。広告代理店さんにお任せするのではなく、自社主導の広告戦略を広告代理店さんと揉んで「動いてもらう」ような関係を構築したい。そのためには自社のデータや情報を共有することが大事。こんな感じだね。

ネッタヌネッタヌ

石田さん、次回はどうしましょうか?

石田

次回は「できるだけ効率的に、できるだけ効果的に」広告を活用するための実践的な考え方を紹介するね。題して「逆算のマーケティングを展開しよう」だね。

ネッタヌネッタヌ

お待ちしております!

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

UdemyでECマーケティング動画を配信中です。こちらもあわせてご覧下さい。

石田 麻琴

【2023年EC市場のカテゴリまとめ】市場規模が最大は「食品、飲料、酒類」で2.9兆円、EC化率トップは「書籍、映像・音楽ソフト」で53.45%

1 year 2ヶ月 ago

経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2023年のBtoC-EC市場規模は24兆8435億円で前年比9.23%増。物販系分野のBtoC-EC市場規模は、同4.83%増の14兆6760億円、EC化率は同0.25ポイント増の9.38%となった。

経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
物販系分野のBtoC-EC市場規模とEC化率の経年推移(画像は経産省の報告書から編集部がキャプチャ)

物販系分野のBtoC-ECで最も市場規模が大きかったのは「食品、飲料、酒類」で、同6.52%増の2兆9299億円。「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」が同5.13%増の2兆6838億円、「衣類・服装雑貨等」が同4.76%増の2兆6712億円、「生活雑貨、家具、インテリア」が同5.01%増の2兆4721億円で続いた。

上位4カテゴリの合計市場規模は同5.39%増の10兆7570億円で、物販系分野におけるBtoC-EC市場の73.3%を占める。2022年の4カテゴリ合計の市場規模は10兆2073億円で、シェアは72.9%だった。

経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
物販系分野内での各カテゴリの構成比率(画像は経産省の報告書から編集部がキャプチャ)

最もEC化率が高かったのは「書籍、映像・音楽ソフト」で53.45%。「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」が42.88%、「生活雑貨、家具、インテリア」が31.54%で続いた。市場規模が最も大きい「食品、飲料、酒類」のEC化率は4.29%。

調査におけるEC化率は、電話、FAX、E メール、相対(対面)なども含めた全ての商取引金額(商取引市場規模)に対するEC市場規模の割合と定義している。

経済産業省が9月25日に発表した「令和5年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」
物販系分野のカテゴリ別BtoC-EC市場規模と(画像は経産省の報告書から編集部がキャプチャ)

食品、飲料、酒類

市場規模は同6.52%増の2兆7505億円で、EC化率は4.29%、構成比率は20%。コロナ禍によりECで食品で購入する消費行動が定着、ネットスーパー市場が拡大した。既存事業者がネットスーパー事業の強化を進めていることや、ネットスーパーの新規参入が増えたことが拡大要因と指摘している。また、健康食品もシニア層のECシフトが進みBtoC-ECで売上が拡大したと見ており、「今後も市場規模の拡大は継続する可能性が想定される」(報告書)としている。

生活家電、AV機器、PC・周辺機器

市場規模は同5.13%増の2兆6838億円で、EC化率は42.88%、構成比率は18%。外出が増え家電利用シーンが少なくなったこと、物価高などによる買い控えはあったものの、省エネ製品ニーズなどにより高単価商品の需要増などもあり、緩やかな伸びとなったとしている。今後の市場拡大にはリユース家電が寄与することが期待されるとした。

書籍、映像、音楽ソフト

市場規模は同3.54%増の1兆8867億円、EC化率は53.45%、構成比率は13%。コロナ禍による巣ごもり需要が終息したこと、物価高騰により趣味・娯楽品の1つである出版物への買い控えが発生し、2023年の市場規模の伸びは緩やかとなった。電子出版(電子書籍、電子雑誌)市場は引き続き拡大傾向で、2023年も同市場は本カテゴリの伸び率を上回った。映像・音楽ソフト(オンラインコンテンツを除く)は2023年のBtoC-EC市場は拡大したものの、サブスク配信などの伸長が影響しBlu-rayなどの出荷実績は横ばいだったとしている。

化粧品、医薬品

市場規模は同5.64%増の9709億円、EC化率は8.57%、構成比率は7%だった。外出機会の増加により、メイクアップ用品全般の支出が拡大。男性の美容意識が高まり、男性化粧品の市場も拡大している。一方、マスクや消毒液といった衛生商品の需要は減少した。ECの伸長は、コロナ禍による実店舗需要の減少に対応するためライブコマースやオンライン接客など「EC販売に大きく力を注いだ結果といえる」(報告書)という。医薬品のEC売上は規模はまだ小さいものの右肩上がりで伸びているという。オンライン診療や服薬指導が普及すれば、「一般用医薬品のネット販売に対する消費者の心理的ハードルが下がり、市場拡大が一層進む可能性も示唆される」(報告書)ともした。

生活雑貨、家具、インテリア

市場規模は同5.01%増の2兆4721億円、EC化率は31.54%、構成比率は17%。2022年からコロナ禍による需要増は一服し、伸び率は鈍化、2023年もその傾向が継続した。日用品分野についてはクイックコマースにおける取り扱いが拡大しているとし、新たな需要の取り込みにつながる可能性があるとしている。拡張現実(AR)の技術を使い、家具やインテリア商品を自宅の部屋に置いたイメージをスマートフォンで確認できる機能を提供する事業者が増えている。さらに、AIを活用してECサイト上で消費者の好みに沿った商品を提案する技術も進化しており、新たな需要の発掘が期待されるとしている。

衣類、服飾雑貨等

市場規模は同4.76%増の2兆6712億円。EC化率は22.88%、構成比率は18%。コロナ禍の影響が一巡し2022年に続き2023年も緩やかな伸びだったとしている。2023年は暖冬傾向もありアンダーウエアの不振などもあったという。ECでは各社が積極的に店舗と連動したOMO推進のほか、メタバースやNFT領域の進出が増えている。メタバースやNFTへの進出が同カテゴリの市場拡大に寄与する可能性があり期待が寄せられているとした。

鳥栖 剛

「決済手段の拡充ではなく新規登録のハードルを下げること」。会員登録率7%UPを実現したワコールが「Amazon Pay」を導入した理由

1 year 2ヶ月 ago
ワコールが自社ECサイトのグロースに成功している要因とは? EC事業の取り組みをけん引する責任者が成功につながった施策の全貌を語る
[Sponsored by: ]

老舗下着メーカーのワコールは、公式通販サイト「WACOAL WEB STORE(ワコールウェブストア)」で新規会員の登録完了率が7%向上するなど、EC事業で成果をあげている。競争が激化しているアパレル・下着市場で、ワコールは決済サービスを切り口にECをブラッシュアップし、実績につなげてきた。商品本部・通信販売事業部のオウンドEC営業部長として自社ECの責任者を務める小池麻衣子氏に、効果をあげた戦略や取り組み、今後の事業展望を詳しく聞いた。

ワコール 商品本部・通信販売事業部のオウンドEC営業部長 小池麻衣子氏

2000店舗以上を販路に持つ老舗下着メーカー

老舗下着メーカーのワコールは女性向けインナーを中心に、男性向けインナー、アウターウェア、スポーツウェアブランドなど幅広い商品を展開している。そのため、ターゲット層は子供からシニアまで幅広い

女性向けインナーをメインに幅広い商品を展開
女性向けインナーをメインに幅広い商品を展開

EC事業には2000年頃から参入し、現在は、ECをベースとしたデジタルコミュニケーションの強化を顧客戦略の柱として掲げて、事業拡大を図っている。売上高全体に占めるECの規模は約2割。小池氏は「店舗とECをつなげて、お客さまになるべくシームレスな購買体験を提供できるように全社で取り組んでいます」と説明する。

ワコール 商品本部・通信販売事業部のオウンドEC営業部長 小池麻衣子氏
ワコール 商品本部・通信販売事業部のオウンドEC営業部長 小池麻衣子氏

ワコールは直営店約150店舗、百貨店や量販店などの卸店舗2000店舗以上の販路を持つ。リアルでの顧客とのタッチポイントを生かして、オンライン・オフラインの顧客情報の統合や、共通アプリの導入など、OMO戦略を推進している。

2022年には全社的な顧客情報の統合を実施し会員制度を刷新。全社共通のアプリを導入し、店頭の会員証も兼ねたシステムを構築した。これにより、顧客の購買行動がより可視化され、顧客理解が深化、コミュニケーションの確度が向上し、実店舗とECの両方を利用する顧客のLTV(顧客生涯価値)が高くなっているという。

「WACOAL WEB STORE」で扱うのはワコールの全商品。実店舗ではどうしても商品棚に限りがあるため、ECならではの豊富な商品ラインアップが強みだ。

ワコールの全商品を展開している「WACOAL WEB STORE」
ワコールの全商品を展開している「WACOAL WEB STORE」

自社ECの課題は「新規会員獲得アップ」「カゴ落ち防止」

課題解決のカギは会員登録フローの改善

「WACOAL WEB STORE」の立ち上げ当初は、実店舗運営側のスタッフから抵抗感を感じるような声もあったという。「卸中心にビジネス展開をしてきたこともあり、ネットと店舗の併用が当たり前ではなかったころは特に、社内で取り組みに賛同を得ることが難しいこともありました」と小池氏は振り返る。

徐々に社内の位置付けも変わり、現在では全ブランドを取り扱うまでに成長した。2023年10月にはサイトリニューアルを実施。UI・UXの改善や、多様な顧客層に対応するためのユニバーサルデザインの導入など、顧客体験の向上に現在も取り組んでいる。

しかし、「WACOAL WEB STORE」を運営するなかでいくつかの課題があった。その1つが新規顧客の獲得。市況により広告単価が上がるなかで、広告に頼らずに新たな顧客を増やしていく必要性に迫られていた。その大きな課題の1つが、新規訪問者の離脱やカゴ落ちを防ぐための、購入と会員登録のフロー改善だった。

新規にECサイトを訪れるお客さまのなかには、途中でサイトを離脱してしまうケースが見受けられました。それを改善するには、サイト内での個人情報の登録の手間や抵抗感を取り払うことが必要でした。(小池氏)

こうした課題認識のなかで改善に向けた対策として浮かび上がったのが、Amazonアカウントを使って買い物ができる決済サービス「Amazon Pay」の導入だった。

「Amazon Pay」導入3か月で新規会員の登録完了率が7%アップ、カゴ落ちが減りCV率向上

2024年3月末、ワコールは「WACOAL WEB STORE」に「Amazon Pay」を導入した。会員登録の際に生じる、個人情報の登録の手間や抵抗感を取り払うためには「Amazon Pay」が最適だと判断した。

ワコールは当初、新規購入者の購入ハードル低減を目的に、「WACOAL WEB STORE」におけるゲスト購入の実現を検討していた。しかし、購入後のアフターフォローなどの課題があり、ゲスト購入の動線構築は見送った。

目的に沿った別案として、個人情報の登録の手間や抵抗感を取り払うことができるサービスを検討した。それが「Amazon Pay」だった。

「Amazon Pay」はAmazonが提供している決済サービスという安心感に加え、他社でも導入事例が多くあり、「WACOAL WEB STORE」以外で使用経験のあるユーザーの方が多くいることが魅力でした。(小池氏)

ワコール 商品本部・通信販売事業部のオウンドEC営業部長 小池麻衣子氏

「Amazon Pay」の導入後、その成果はすぐに現れた。導入からおよそ3か月が経過した段階で、新規会員の登録完了率が通常導線に比べて20%高く、全体の登録完了率を7%押し上げた。さらには、新規ユーザーの売上高も2~3%増加した。

登録完了率の向上は、想定以上の効果でした。「Amazon Pay」を選択できることがお客さまの利便性向上につながっていると実感しています。(小池氏)

「WACOAL WEB STORE」の決済手段のうち「Amazon Pay」が占める割合は15~20%に達した。他の決済手段であるクレジットカード決済などから「Amazon Pay」の利用にシフトした顧客もいるが、「新規登録のハードルを下げる」という目的において「Amazon Pay」が効果を発揮したと見ている。

「Amazon Pay」を導入した目的は、単に決済手段を拡充するということではありません。お客さまの新規登録のハードルを下げることが大きな目的でした。この観点でも、狙い通りの成果が出ました。(小池氏)

「Amazon Pay」の導入によって「会員獲得」「カゴ落ちの低減」は見込んでいたが、新規ユーザーの登録率アップ効果は想定を上回ったという。

「Amazon Pay」導入によって購入や登録フローが短くシンプルになりサイト全体のUX改善、全体のコンバージョン率の向上、カゴ落ちの低減につながっています。「Amazon Pay」の導入により、確実に「WACOAL WEB STORE」の利便性が高くなりました。(小池氏)

Amazonそのものの認知度の高さも「WACOAL WEB STORE」での買い物を後押しした。Amazonが提供する決済という安心感・信頼感を醸成でき、初めて利用するECサイトの買い物で、購入者の不安感を減らすことにつながる。これにより、新規会員獲得にも寄与したと見ている。

事実、ワコールは他社の決済も導入していたものの、「新規登録のハードル」「新規訪問者の離脱やカゴ落ち」の改善は継続課題にあがっていた。「Amazon Pay」導入でなぜそれらが解決できたのか? 新規訪問者が商品を購入する場合、まずは新規登録をしてレジへ進む購入フローだが、「Amazon Pay」を使うことで住所登録など面倒な個人情報などの入力作業を省略することができ、数ステップで購入と会員登録が完了できるようになった。この利便性向上が、「新規登録のハードル」「新規訪問者の離脱やカゴ落ち」の改善につながっている。

新規訪問者はカゴ内で「Amazon Pay」を選択すれば、会員登録などの入力することなく、商品を購入できる
新規訪問者はカゴ内で「Amazon Pay」を選択すれば、会員登録などの入力することなく、商品を購入できる

4か月でサイトを大幅リニューアル

「WACOAL WEB STORE」における「Amazon Pay」の導入・実装のプロセスは、着手からローンチまで4か月弱。次の内容を実装した。

  1. 「Amazon Pay」と「WACOAL WEB STORE」のフロントシステムとのAPI連携
  2. 会員導線の新規作成(デザイン含む)

Amazon Pay側との連携テストや、請求先と配送先の個人情報の取り扱いを分けるなど、細部の調整も行った。「WACOAL WEB STORE」としては大規模な改修となった。「Amazonのサポートも手厚く、スムーズに進めることができました」(小池氏)

新規・既存顧客の購買ハードル引き下げに成功

「WACOAL WEB STORE」では「Amazon Pay」が新規顧客獲得と既存顧客の利便性向上の両軸で有効に働いているという。

「お客さまの利便性が上がっていることが、数字にも表れています」と小池氏。「Amazon Pay」を導入したことで顧客の購買障壁が下がり、新規顧客の獲得と既存顧客の利便性向上という2つの効果をもたらしたと小池氏は分析する。

ワコールのEC戦略は、単なる販路拡大にとどまらない。先述の通り、店舗とECの連携、顧客データの統合、決済手段の多様化など、顧客体験の向上を軸に据えた取り組みが進んでおり、オンライン販路とオフライン販路のシームレスな購買体験の実現をめざしている。

現時点で、顧客がWebで見て気になる商品の店舗取り寄せ施策を展開中。「新規登録のハードルを下げる」「新規訪問者の離脱やカゴ落ちの改善」を実現したワコールは、こうした買い物体験の向上に取り組むとしている。

店舗で実物の商品を試せるなどオンラインとオフラインのシームレスな顧客体験に力を入れている
店舗で実物の商品を試せるなどオンラインとオフラインのシームレスな顧客体験に力を入れている

「Amazon Pay」のマーケティング活用進む

ワコールではマーケティング面でも「Amazon Pay」を活用し始めている。たとえば「Amazon Pay」と連動したキャンペーンの実施があげられる。

2024年7月に実施した「Amazonプライム」会員限定セール「プライムデー」にあわせて実施した「Amazon Pay」のキャンペーン。「Amazon Pay」を使い自社ECサイトで決済したプライム会員にAmazonギフトカードをプレゼントする「Amazonギフトカード大還元祭」(「Amazon Pay」で1000円以上(税込)の決済を対象にプライム会員は最大10万円を抽選でプレゼントする)に、ワコールも参加した。

小池氏は「2024年7月に実施したキャンペーンでは、『WACOAL WEB STORE』内で『Amazon Pay』が利用できることの訴求を強化しました。現時点でポジティブな手応えを感じています」と説明。既存顧客も「Amazon Pay」を利用する傾向が見られ、全体の伸び率が期待できるという。ワコールでは今後も「Amazon Pay」を活用した施策や、利用の訴求を継続する計画だ。

こうした「Amazon Pay」のキャンペーン施策は、新規訪問客の増加、既存顧客の利用促進などにもつながると考えています。今後、Amazonのお客さまにも「Amazon Pay」を通じて「WACOAL WEB STORE」を利用いただき、今まで「WACOAL WEB STORE」と接点のなかった顧客とつながりを持てるようになることを期待しています。(小池氏)

ワコール 商品本部・通信販売事業部のオウンドEC営業部長 小池麻衣子氏

[Sponsored by: ]
キヨハラサトル
松鹿舎(奥田 晃介)

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る