人々がリンク購入に躍起になる理由の1つは、検索結果の順位を上げるのに必要なアンカーテキストを選びたいからだ。リンク購入の図式はかなりシンプルだ。君が他のサイトの運営者にリンクのお金を支払う。すると、その見返りとしてどういうリンクにするかを指定できる。君の望むようなアンカーテキストにしてくれない場合は、別のサイトをあたればいい。
たったこれだけのことだが、(ほとんどの人が知っているように)僕はリンクを買わないことにしている。では、望ましいアンカーテキストを手に入れるにはどうすればいいか? 今日はその方法をいくつか紹介しようと思う。
ネーミングのコツ
まず、ネーミングのコツは、会社名やサイト名、ページのタイトルに重要なキーワードを入れることだ。リンクを張ってくれる人は、社名やサイト名などをアンカーテキストとして使うことが多い。以下にいくつか、トップページで使えそうなアイデアを挙げておく。
1. 事業内容に合ったDBAを使う
「DBA」とは、企業が正式名称以外に業務上の通称として用いる社名。事業名(Doing Business Asの略)。
君がすでに会社を経営していて、その社名がKalbertronだとする。君のサイトへのリンクは、多くがこの社名を使っているだろう。ところが、君が検索で上位にランクされたい重要なキーワードは「Orange Juice」(オレンジジュース)だ。その場合、DBAを「Kalbertron Orange Juice Co.」にすることを検討してみるといい。社名をこういう形にしておけば、適切なアンカーテキストを伴うリンクの獲得につながる(ただし、君のサイトにリンクを張る価値があれば、の話だが)。
2. 適切なドメイン名をサイトのURLとして用いる
ドメイン名の入手はますます困難になってきてはいるけれども、それでも、重要なキーワードを含んだドメイン名を手に入れるくらいはたいてい可能だ。たとえば、君の会社の社名がAcme Manufacturingで、ブルー・ウィジェット(blue widget)を作っているとしよう。その場合、サイトのURLとして「acme-blue-widgets.com」とか「acmebluewidgets.com」といったドメイン名を入手できないか調べてみよう。
3. トップページのタイトルや見出しはよく考えて付ける
たとえ社名が平凡なものだったとしても、トップページにキーワードをふんだんに盛り込んだタイトルや見出しを使えば、キーワードがちゃんと入ったアンカーテキストを手に入れられるかもしれない。また、上に述べたようなDBAを使用していたり、すでにキーワードが入った社名になっている場合は、そのDBAや社名をタイトルや見出しの目立つ部分に使うといい。
サイトのトップページは1つしかない。しかし、下位のページにもキーワードリッチなリンクを張ってもらうことが望ましい。だからと言って、サイト内のページごとに異なる社名を使うわけにはいかない。トップページ以外のページで考えなければならないないのは、そのページにぴったりのタイトルや見出しを付けることだ。そうすれば、人はこれらを使って君のページにリンクを張ってくれる。
ページ外での戦略
ページ外の戦略で重要なのは、すぐれたコンテンツを武器として使いつつ、人が君のサイトにリンクを張りたくなるように仕向ける方法を見つけることだ。検索エンジンのサービス利用規約に違反しないためには、人をだますような真似はできない。それに、望ましいのは、自分のサイトを正当に支持してくれるリンクだ。そのためのアイデアを以下にいくつか示そう。
4. 外部サイトに向けて配信する記事を書く
これは古い手法だが、なかなかいいやり方だ。外部サイトに無料でコンテンツを提供する代わりに、自分のサイト対してアトリビューションリンク(外部からコンテンツの提供を受けた場合、そのコンテンツの提供元や作者のサイトに対して張るバックリンク)を張ってもらおう。するとどうなるか? キーワードの選択が正しく行われているかぎり、ほぼ間違いなく、配信先サイトの運営者は君にアンカーテキストを選ばせてくれる。
しかも、そのアトリビューションリンクのリンク先は、自分のサイト内の好きなページを自由に選ばせてもらえる(ただし、提供した記事と直接関連性のあるページを選択すること)。提供した記事とリンク先のページとの関連性が高ければ、獲得したリンクは君のサイトに対する真っ当な支持だということになる(何と言っても、そのサイトは君のコンテンツを受け入れ、それを掲載したのだから)。
5. リンクを張ってもらう代わりにウィジェットまたはツールを提供する
これも、記事の配信と基本的に同じ考え方だ。ただ1つ違うのは、Ajaxやその他のスクリプト言語で書かれたコードとして提供されるという点だ。提供したツールやウィジェットを使っている相手にリンクを依頼しよう。そうすると、たいていの人はその依頼に応じてくれる。
この手法を使うときの重要ポイントは、次の2点だ。
- 人をだますような真似をしてはならない。最近、Google Blogoscopedで、JavaScriptを使ってリンクを埋め込んだ詐欺的なアクセスカウンタを暴露していた。この記事が出るとすぐ、そのようなリンクを利用していたサイトの順位は急落した。
- 高い関連性を保つこと。上に挙げた例で、隠しリンクの件は別にしても、アクセスカウンタは君のビジネスには何の関係もないはずだ。アクセスカウンタを提供する見返りとしてリンクを張ってもらっても、君のビジネスを本当に支持してくれていることにはならない。けれど、君が金製錬用の炉を作る会社を経営していて、融剤配合の計算用ウィジェットを提供し、その見返りにリンクを張ってもらうのなら、これは正当な支持ということになる。そして、これなら、関連のあるサイトやページからのリンクが大きく増える可能性もある。
6. ソーシャルニュースサイトを活用する
これは基本的に、コンテンツをプロモーションするための手法の1つなのだが、ここでは少しひねりを加える。たとえば、君の書いた記事がDiggなどのソーシャルニュースサイトで話題になったとすると、きっと大量のリンクが付くはずだ。さらに、たとえばDiggの場合だと、そこから君の記事に向かうリンクのほとんどは、君の記事についている元々のタイトルではなく、Diggに投稿された記事のタイトルを使用する(両者が同じであるとは限らない)。
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