Google、AI検索「AI モード」を日本語で提供開始
Googleは、AIを活用した検索機能「AI モード」の日本語での提供を順次開始すると9月9日に発表した。ユーザーが複雑な質問を入力すると、AIが即座に回答を生成し、関連するウェブリンクも提示する仕組みだ。日本語のほか、インドネシア語、韓国語、ヒンディー語、ポルトガル語でも順次提供が始まる。
同機能はすでに英語では180カ国以上で提供されている。8月21日の時点で日本でも「AIモード」は存在していたが、利用できるのは英語のみであった。今回の開始により、日本語でも活用できるようになる。

AI モードの利用方法
AI モードはGoogle検索結果ページに表示される「AI モード」タブから利用可能で、PCおよびモバイルブラウザ(Android、iOS)で使用できる。従来は複数回の検索が必要だった長い質問にも1回で回答できるのが特徴。旅行計画や複雑な手順の理解などで特に有効とされる。Googleによれば、AI モードでは従来の検索より2~3倍長い質問が投げかけられているという。


回答生成の仕組み
AI モードには、Googleの高性能AIモデル「Gemini 2.5」のカスタム版を採用。さらに、質問を複数のサブトピックに分解し、それぞれのクエリに対して検索を行う「クエリファンアウト」という独自技術を活用して回答を生成している。これにより従来の検索よりも深くウェブを探索でき、ナレッジグラフなど最新かつリアルタイムの情報源を組み合わせながら、ユーザーの意図に沿った情報を提示する。
マルチモーダル検索への対応
AI モードはテキスト入力だけでなく、音声や画像による検索にも対応する。マイクアイコンをタップして話しかけたり、写真を撮ってアップロードしたりすることで質問が可能となる。

「AI Overviews」との違い
Googleはすでに「AI Overviews(AIによる概要)」という要約型のAI検索を提供している。これは検索結果ページ上部に表示され、複数のウェブサイトから情報を抽出して簡潔にまとめた文章を提示するものである。
AI Overviewsは、概要を素早く把握するのに適している一方、AI モードは専用タブで対話型の検索体験を提供する。AI モードは、AIと会話するように複雑な質問を繰り返し投げかけることができ、情報探索やタスク解決に強みを持つ。
AI Overviewsはすでに40カ国で提供され、月間20億人以上が利用しているという。
品質と信頼性への配慮
AI モードはGoogleの品質およびランキングシステム※に基づいて回答を生成する。事実性を高めるための新たなアプローチを導入しており、可能な限りAIによる回答を提示する。ただし、信頼性が低いと判断された場合は従来のウェブ検索結果が表示される仕様である。
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