「AI SEO」「GEO」「AEO」「LLMO」で今やること・判断の尺度を専門家2者が教えてくれた【SEOまとめ】
「LLMOやGEOは、今すぐやるべきなのか? サイト担当者は何をしていくのがいいのか?」……そんな疑問に、専門家が答えてくれた。渡辺隆広氏とJADEの2者が筋道を立てて説明してくれている。「何をすべきか」「何をしなくていいか」の具体的な話と、「どう考えるのか」のロジカルな解説を、しっかりと噛みしめたい。
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ピックアップはAI対策関連だったが、その他のトピックはピュアSEOのネタが多い。「LCP改善のコツとビジネス成果」「自己参照rel="canonical"」「RedditのAI翻訳がSERPから消えた」「AMP縮小」などなど、あなたのSEOとAI、そしてビジネスの力に役立つ情報を見逃すな!
あ、1ページ目最後にある、「大手パブリッシャーがグーグル検索からの撤退を検討」というトピックも興味深いので、ぜひ見て考えてほしい。
- AI検索対策はSEOの延長線――LLMOやGEOなどの新しい言葉に惑わされないための「判断の尺度」
- 「AI SEO」の幻想に惑わされるな――具体的なデータで進める、AI時代のSEOの本質
- LCP改善でコンバージョンが8.9%増加したECサイト事例
- グーグル、自己参照rel="canonical"を推奨
- 大手パブリッシャーたちがグーグル検索からの撤退を検討
- AI検索の90%で1位へ――AIに選ばれるブランドになるまでにAuraが取り組み続けた12の施策
- RedditのAI翻訳ページ、グーグルのアップデートで検索結果から姿を消した?
- AI時代のウェブアクセシビリティ: 「AI向け」の別バージョンは不要
- グーグル、AMP機能の大部分を廃止
- 世界が同時に検索した瞬間: W杯アルゼンチン戦の裏側で起きたグーグル検索の急上昇
- Google、AIパフォーマンスレポートの提供対象をさらに拡大、XやYouTubeにも対応
- Search Console に新機能「プラットフォーム プロパティ」登場、XやYouTubeへのGoogle検索トラフィックを分析可能に
今週のピックアップ
AI検索対策はSEOの延長線――LLMOやGEOなどの新しい言葉に惑わされないための「判断の尺度」
変化に動じない SEO 戦略の立て方 (SEMリサーチ) 国内情報
LLMOやAIO、AEOといったAI検索対策は、やらなければならないのか
今後は何をしていかないといけないのか
そういった疑問に対してどう考えていくといいのかの道筋を、渡辺隆広氏がロジカルにわかりやすく教えてくれた。
全体の方向性はこうしたものだ:
LLMO・AEO・GEOなどのAI検索対策の多くは、従来のSEOの延長線上にあり、まったく新しい戦略ではない
ただし、元記事の価値はこの結論だけにあるわけではない。渡辺氏がこの判断に至った背景や、ここでいう「SEO」が何を指しているのか、現状をどう整理して、社内でどんなことを確認すべきかなどを、理路整然と説いてくれている。
渡辺氏は、流行語に振り回されず、インターネット検索の機能的な本質を捉えたうえで、自社にとって必要な施策かを判断できる「尺度(基準)」を持つことが重要だという。
渡辺氏の主張の論点をコンパクトにまとめると、次のようなものだろうか:
AI検索の本質は検索の延長 ―― AI検索も「クエリを介して情報とユーザーをマッチングする技術」であり、本質的には検索プラットフォームの一種である。グーグルは、「生成AI向け最適化はSEOの範疇である」という意味のことを明記している(2026年6月に公開した文書)。
戦略ではなく運用の変化 ―― AI検索の登場によって「戦略レベル」が変わったのではなく、性格の異なるAIクローラーの制御や流入計測など、「運用やリソース配分のレベル」で検証すべき論点が増えた。
事業ドメイン定義の重要性 ―― 変化に動じないためには、経営側の「事業ドメイン(領域)定義」に基づき、自社の検索部門の領域を「広すぎず、狭すぎず」明確に定めておくことが求められる。
現状の整理 ―― 現在行っているSEO施策を整理し、グーグルの公式ドキュメントと照らし合わせて、不足している点を明確にする必要がある。
外部業者への発注 ―― 「抱えている課題」「依頼内容」「説明の妥当性」「費用対効果」「事業への貢献度」を明確にする必要がある。「これからはGEO・LLMOが必須」と顧客の不安を過剰にあおる業者には注意すべきである。
インハウスでの推進 ―― 「人員・予算の確保」「既存のSEO業務との接続」「経営層や関連部門との合意形成」「効果測定に対する期待値の調整」「一次情報を継続的に追う体制の構築」が必要である。
本質への注力 ―― 施策の呼び方よりも、その取り組みが事業上の課題解決や成果に直結し、貢献するものであるかどうかが重要である。
“AI検索対策”を慌てて始める前に、検索を自社の事業に照らしてどのように捉えるのかという「判断の尺度」を作らなければならない。戦略レベルの軸があれば、新しい言葉や業者の営業トークに惑わされることなく、変化に合わせて経営資源を適切に配分できるのだ。
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「AI SEO」の幻想に惑わされるな――具体的なデータで進める、AI時代のSEOの本質
流行に振り回されないために (株式会社JADE) 国内情報
1つ前の記事では、AI検索対策に対する渡辺隆広氏の見解を紹介した。続けて、JADEの見解を紹介する。
「AI SEO」「GEO」「AEO」などの新しい呼び名が増えているが、いずれも基本的には通常のSEOと同じである。AI専用の施策に飛びつくよりも、サイトの現状をデータで把握し、クローラビリティ、コンテンツの質、技術構造、ブランドの信頼性といったSEOの基本を着実に改善することが重要だ。
このように、従来のSEOと根幹は共通しているという点で、JADEの見解も渡辺氏のものと一致している。
JADEの主張の論点は次のようになる:
グーグルは、GEOやAEOを含めて「すべてSEO」であるという公式見解を2025年5月に公開した公式ドキュメントで示している。
グーグルが「やらなくてよいこと」として具体的に挙げている“施策”がいくつかある。「llms.txtの設置」「AI向けのコンテンツ分割(チャンキング)」「構造化データの過剰な追加」「不自然なメンション獲得」「AI向けの不自然なコンテンツリライト」などだ。
検索結果が「リンク一覧」から「AIによる文章回答」(AI Overviewなど)に変わっても、大規模分散システムが「世界を理解し、信頼できる情報を見つけて理解する」という仕組みの根本は同じである。そのため、SEOを「大規模分散システムに対して自社サイトやブランドエンティティを理解させ、適切な文脈で想起させる取り組み」だと定義できる。
長い質問文(プロンプト)を分析することも、従来の「ユーザーが何を知りたいか」を考える検索意図分析の延長にある。
「特定の質問で自社が何%表示されたか」という表出率だけを目標に追うのは、不十分であり、落とし穴がある。回答のパーソナライゼーションが進んでいるからだ。
大切なのは、「AIが自社のブランド(エンティティ)をどのように理解しているか」を確認することである。具体的には、自社の強みや弱み、どのような文脈で、どの競合と並んで想起されているかを把握する必要がある。
施策の出発点は、「クロールログ」「AI Overviewでの言及」「プロンプト」「流入」などの実データを用いて現状を把握することである。
「クローラビリティ」「コンテンツの質」「技術構造」「ブランドの信頼性」など、サイト全体を包括的に改善する必要がある。
データの裏付けなく「効きそうだからやる」といった流行施策には手を出さず、「やらないこと」を決めることも重要である。
AI時代だからといって、まったく新しいSEOが必要になったわけではない。焦って新しい施策に飛びつく前に、まず「自社サイトが現在AIにどのように見えているか」をデータで確認し、SEOの基本をやり切ることが、遠回りに見えて最も確実な近道である。
こうした見解は、渡辺氏とJADEだけでなく、正統なSEOに取り組む人物や企業に共通のものだ:
- AI検索はSEOの延長・発展である
- 特殊なことに手をつける必要はない
- 基盤としてのSEOを着実に実行することが成果に繋がる王道
SEOの範疇の定義や優先事項でAI検索に対する考え方が変わってくることは当然のことで、理解できる。しかし、「これからの時代はLLMOだ、GEOだ、AEOだ。SEOだけでは出遅れる」と必要以上に打ち出してくる(煽ってくる)人たちには警戒心を持ってほしい。言葉巧みに誘導されることのないようにくれぐれも注意してほしい。
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グーグル検索SEO情報①
LCP改善でコンバージョンが8.9%増加したECサイト事例
LCPがコンバージョン率を左右する理由 (web.dev) 国内情報
ブラジル発ECプラットフォームのNuvemshop(ヌヴェンショップ)は、ページ上部に表示される画像の優先順位付け戦略を見直すことで、Largest Contentful Paint(LCP)の良好率を57%から96%へと大幅に改善した。この表示速度の向上はユーザーエンゲージメントの向上に直結し、グーグルオーガニック検索経由のモバイルユーザーにおいて、コンバージョン率が8.9%上昇、カート追加率が8.4%上昇するという具体的なビジネス成果につながっている。
ボトルネックは「画像の重さ」ではなかった
当初、Nuvemshopは画像ファイルの重さやサーバーのレイテンシ(遅延)がLCP低下の原因だと仮説を立てていた。しかし実際に検証を進めると、本当の問題は別のところにあった。動的なレイアウトやCSSトランジションによって、ブラウザがLCP要素を正しく検出・認識できていなかったのだ。
この発見は、表示速度改善の取り組みにおいて「何を計測し、何を疑うか」がいかに重要かを示す好例と言える。
3つの根本原因
調査の結果、以下の3点がLCP悪化の主な原因として特定された:
- CSSトランジションによる遅延 ―― 最初の一等地に表示されるセクションで、CSSトランジションがLCP要素の検出を遅らせていた
- 不適切な遅延読み込み ―― ビューポート上部の画像にまで
loading="lazy"が適用されていた - 優先度シグナルの欠落 ―― 重要な画像に
fetchpriority="high"が設定されていなかった
18万ストア規模での一括修正
Nuvemshopは、18万を超えるすべてのストアの既存デザインを壊すことなく、次の対応を実行した:
- ファーストビューのセクションではCSSトランジションの画面効果と画像の遅延読み込みを除外
- 適切な画像にのみ明示的な優先度シグナルを追加
さらにこの修正は、トップページだけでなく、トラフィックの大部分を占めるカテゴリページや商品ページまで、すべてのコアテーマに一貫して適用された。
コアウェブバイタル合格率が48%から72%へ
こうした取り組みにより、コアウェブバイタルの合格率は48%から72%へと上昇した。この改善も功を奏し、Nuvemshopは中南米(ブラジル、アルゼンチン、メキシコ)においてトップクラスのパフォーマンスを誇るeコマースプラットフォームへと成長した。
Nuvemshopの事例が示す重要な教訓は、ウェブサイトの高速化において単に画像を軽量化するだけでは不十分だという点だ。「ビューポート最上部にある重要な画像をブラウザに正しく認識させ、最優先でダウンロードさせる制御」こそがポイントだった。
そして、ページでユーザーが体感する表示速度を少し改善するだけで、購入率/コンバージョン率の向上と販売者の売上成長に直結することを数値で示してくれたのも、ありがたい。
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グーグル、自己参照rel="canonical"を推奨
以前からだけど文書化 (Google Search Central) 国内情報
グーグルは、自己参照のrel="canonical"を推奨する説明を、正規URLの指定に関する技術ドキュメントに追加した。
正規ページ自体にも
rel="canonical"リンク(自己参照 canonical とも呼ばれます)を含めてください。
(Do include arel="canonical"link on the canonical page itself (also known as a self-referential canonical).)
正規ページ自体にも、同じ自己参照の
rel="canonical"リンク要素を追加することをおすすめします。
(We recommend adding this same self-referentialrel="canonical"link element to the canonical page itself as well.)
要は、「正規化元のURLでも、正規化先のURLでも、あらゆるページでrel="canonical"を正しくHTMLに出力するのが良い、たとえrel="canonical"の指すURLが現在のURLと同一だったとしても」ということだ。
自己参照rel="canonical"自体はずっと以前から推奨されていた。ドキュメントとして文書化されたのは初めてだ。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
大手パブリッシャーたちがグーグル検索からの撤退を検討
グーグル検索離脱という「核の選択肢」 (ADWEEK) 海外情報
検索流入の減少が続くなか、一部の大手メディアがグーグル検索から完全に離脱するという、かつては想像すらされなかった選択肢を現実的に検討し始めている。
背景にあるのは、グーグルが「検索インデックス」と「AI学習」の両方に同一のクローラーを使用しているという構造的な問題だ。パブリッシャーは、「検索での可視性を維持するためには、対価を得ることなく自社コンテンツをAIに利用されることを受け入れざるを得ない」「AI学習をブロックすれば、検索でも露出がなくなる」という、事実上の二者択一を迫られてきた。
グーグルは「Google-Extended」というAI学習の拒否を可能にする仕組みや、生成AI検索向けの新しい制御機能を用意しており、これらは従来の検索順位には影響しないと説明している。しかしパブリッシャー側には、こうした対策が実際には検索パフォーマンスに悪影響を及ぼすのではないかという懸念が根強く残る。
このような膠着状態に一石を投じたのがCloudflare(クラウドフレア)だ。2026年9月15日以降、新規ユーザーおよび無料プランの顧客を対象に、広告を掲載しているページでは、検索とAI学習の両方を目的とする「多目的クローラー」を初期設定でブロックする方針を打ち出した。これは事実上、グーグルに対する最後通牒として受け止められている。
具体的な動きも出ている。USA Todayは「すでにMeta・マイクロソフト・アマゾンとライセンス契約を締結している」一方で、「契約を結んでいないグーグルに対しては、今後6か月〜12か月以内に検索からの離脱を行う準備がある」という。同様に、クリエイターネットワークのBeehiiv(ビーハイブ)もCloudflareとの提携を通じて、傘下のクリエイターがグーグルのクローラーをブロックできる体制を整えた。
パブリッシャーがこうした強気の姿勢を取れるようになった背景には、ニュースレター・ソーシャルメディア・イベントといった独自チャネルの強化がある。検索トラフィックへの依存度を下げることで、一定のオーディエンス基盤を確保できるようになったことが、離脱という選択肢に現実味を持たせている。
もっとも、多くのパブリッシャーにとってこの判断は「感情論」ではなく、純粋な「損得計算」である。検索経由のトラフィックが持つ価値よりも、コンテンツを交渉材料として囲い込む価値が上回った時点で、遮断に踏み切る可能性が高い。裏を返せば、まだその閾値に達していないパブリッシャーが大半を占めているのが現状だ。
一方で、「プレミアムなメディアが相次いでグーグルのクローラーを遮断すれば、検索結果やAIの回答生成の品質そのものが低下してしまう」というリスクも指摘されている。信頼性の高いコンテンツが検索エンジンから排除されれば、オープンウェブ全体が不正確な情報や低品質なコンテンツに侵食されかねない。
パブリッシャーにとって「グーグルなしではやっていけない」という長年の前提は、静かに崩れ始めている。現時点での離脱表明は依然として大きな商業的リスクを伴うが、すでにトラフィックが激減しているという現実が、かつては空論に過ぎなかった「撤退」という脅しに実効性を持たせつつある。それはグーグルに対価の支払いを迫るための、これまでで最も強力な交渉カードとなりつつある。
とは言うものの、AIが全面的に検索に組み込まれてきたことにより、SEOは「順位を上げてアクセスを増やす」だけでなく、「検索エンジンやAIにコンテンツをどこまで提供するか」を決める経営課題になっている。なかでも、グーグル検索から完全に撤退する(クロールやインデックスを拒否し検索結果に表示されないようにする)というUSA Todayの構想は、生存戦略のための極めて過激な手段にも思える ―― 場合によっては検索とAIでの存在感を失う可能性もあるからだ。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
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