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サイトのコンバージョン率を向上させる戦略とは? おすすめツール8選(後編)

コンバージョン率を向上させる「お役立ち7つのヒント」「おすすめのツール8選」「高コンバージョン率を維持する4つの方法」を見てみよう。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。

後編となる今回は、筆者の会社が問題を修正するために取り組んだ内容の残り2つを説明した後、

  • お役立ち7つのヒント
  • おすすめのツール8選
  • 高コンバージョン率を維持する4つの方法
  • も紹介する。

    まず前編を読んでおく

問題を修正するために何をしたか(続き)

コンバージョン率改善に効果があった5つのこと④
トラッキング機能を増やした

サイトを高速化するとともに、より多くのトラッキング機能を導入した。これにより、

  • コンテンツ
  • メッセージの伝え方
  • サイトの構造

などに磨きをかけて、継続的にコンバージョンが得られるようになった。

Googleオプティマイズを利用してさまざまな項目でA/Bテストを実施し、ユーザーがどのようにサイトを利用しているかを把握した。

僕たちが行った微調整のなかで、プラスの効果があったものをいくつか紹介しておこう:

  • ランディングページの文章内に統計データを数値で示すようにした。ソーシャルプルーフ(社会的証明)は、正しく利用すれば非常に効果的なツールになるからだ。

  • 積極的な言い回しのCTAを追加した。Googleアナリティクスの分析結果によると、特定のページにたどり着いた訪問者は、次にどこに行けばいいかよくわからないでいることがわかったからだ。

    具体的には、「さらに詳しく知りたい方はお問い合わせください」ではなく、「今すぐお見積もりを」としたうえで、問い合わせ方法として2つの選択肢を用意した。

  • 1か月かけて、ホームページ上での言葉の用い方を4つの表現でテストした。結局失敗したが(これらのキーワードにはプラスの効果がなかった)、仮説を検証できた。

    A/Bテスト結果の画面。改善案の言葉の表現のほうがコンバージョン率は低かった。
  • ヒートマップを使って、訪問者がどこをクリックしているか、どの言葉に目を止めたのかを確認した。このデータから、ボタンやキーメッセージをどこに配置すればいいかがわかった。

コンバージョン率改善に効果があった5つのこと⑤
ユーザーの行動を調査した

訪問者を理解することは常にいいスタート地点であり、これには2つの方法がある:

  1. 定量調査(数字やデータを基準とする調査)
  2. 定性調査(人を基準とする調査)

僕たちは両方を組み合わせた。

定量調査では、ツールを利用して、人々がどのように僕たちのサイトを利用しているのか、数字に基づいて詳しく調査した。利用したツールは次のものだ:

  • Googleアナリティクス(アクセス解析)
  • Googleオプティマイズ(A/Bテスト)
  • Hotjar(ヒートマップ)

ヒートマップ分析ツールを使えば、人々がどのようにページをクリックしたりスクロールしたりしているかを視覚的に把握できる。赤く示している「ホットスポット」は、多くの人がクリックした場所を示している。

これにより、次のことを把握できた:

  • 人々がどこからサイトに流入してきたのか(最初にどのページに行き着いたのか)
  • どのチャネルでやってきたのか
  • どの機能を使ったのか
  • 各ページにどの程度とどまっていたのか、
  • どこでサイトを離脱したのか

定性調査では、主にインタビューに重点を置き、次のように調査した:

  • 顧客に対し、特定のCTAについてどう思うか(効果の有無とその理由)を尋ねた。

  • メッセージ表現を変更したうえで、それが理にかなっていたかどうかを、顧客やサプライヤーに尋ねた。

  • 心理学者をオフィスに招き、デザインについてどう思うか尋ねた。

インタビューでわかったこと

そうしたインタビューでわかったのは、次のようなことだった:

  • デザインはいいが、CTAが効果的ではない

たとえば、あるCTAでは、訪問者に電話する選択肢しか提示していなかった。しかしインタビューの回答者の1人が指摘したように、だれもが電話を使いたいわけではない。そのためCTAにメールアドレスを追加した。

意図的だったとはいえ、僕たちがインタビューで尋ねるやり方は場当たり的だった。これは僕たちにとっては有効だったが、みんなの場合はもう少しフォーマルなアプローチをとった方がいいかもしれない(さらに詳しく知りたい人のために、Mozでは定性的ユーザビリティテストを実施するための優れた実用ガイドを公開している)。

結果

こうした小さな調整を組み合わせたことで、サイトの見栄えや検索順位に大きな違いが生じた。そして何より、サイトを作り直した後に仕事が増え、業績がはるかに向上したのだ。

この2年間で得られた成果をいくつか挙げてみよう:

  • サイトの高速化: 読み込み時間を0.5秒~0.6秒ほどにできた。

  • ユーザーの滞在時間が73%増えて、1.5分から2.5分になった。

  • メールや電話での問い合わせが4倍に増えた。

  • オーガニック検索トラフィックが増加した(PPC広告への予算を増やしていない)。

  • クライアントの規模も大きくなり、仕事に対する報酬が平均2倍以上になったことも実感した。案件の平均単価は、2018年半ばの時点では8000ドル(約91万円)だったが、今では1万7000ドル(約193万円)である。

  • クライアントに、より知名度の高いブランドが並ぶようになった。たとえば、オーストラリアのトップレベルの大学2校や、よく知られた製造業や生産業のブランドなどだ。

  • 最初の26週間で77万ドル(約8740万円)以上に相当するビジネス機会を得た(もしすべての仕事を引き受けた場合だが)。

  • こちらから見込み客に営業をしなくても、仕事を依頼されるようになった。

  • 問い合わせの質が上がり、購買意欲の高いウォームリード(有望な見込み客)を獲得できるようになった。

ウェブサイトのコンバージョンを高めるための、7つの実用的なヒント

ウェブサイトの変更は誰かにとって有効でも、あなたにとって有効とは限らないと覚えておくのが大切である。

僕たちは以前、クライアントのためにサイトの速度を上げるツールを利用したときに、クライアントによって次のような異なる結果になったことがある:

  • サイト速度向上で実に素晴らしい成果を得た
  • ウェブサイトの表示をおかしくしてしまうだけだった

だからこそ、測定しながら個々のニーズに適したものを使い、「失敗」も成功と同じくらい役に立つことを肝に銘じること。

以下にいくつかヒントを挙げる。僕たち自身のサイトで実施したものもあれば、よその企業のために実施したものもある。

  • ヒント1: コンテンツ配信ネットワーク(CDN)などを検討し、より強力なホスティング環境を整える。

    開発者の採用は最優先すべきだが、常にそうした余裕を持てるわけではない。その場合はCDNを検討し、サイトの構造に応じてNitroPackなどのツールに資金を投じることを推奨する(NitroPackは、キャッシングや圧縮によってサイトの速度を向上させるのに役立つ)。

  • ヒント2: 時間をかけるべきものを絞る。Moz Proで上位のランディングページを確認し、これらの場所に優先して取り組もう。80対20の法則を用いて、成果の80%を左右する20%の要素に注意を払う。

  • ヒント3: Googleオプティマイズを利用してA/Bテストを実施し、さまざまな仮説やアイデアを評価する(Mozには、グーグルを利用したスプリットテストの実施に関する非常に便利なガイドがある)。

    結果を怖がってはいけない。たとえ失敗しても、現在やっていることが正しいかどうかを確認できる。またGoogle Lighthouseで、サイトのパフォーマンスに関する詳細なデータにアクセスすることもできる。

  • ヒント4: Google広告で、さまざまなメッセージを試してみる(対象を絞ったメッセージ表現をテストする方法として)。グーグルが提案する話題のキーワードやフレーズは検討する価値がある。

  • ヒント5: 定性調査と定量調査を組み合わせて、ユーザーがどのようにサイトを利用しているかを把握し、継続的にテストする。

  • ヒント6: 検索順位が上がったり、Google Lighthouseで数字がオレンジ色になったりすることに一喜一憂せず、自分にとって効果のあることをやろう。

    トップページに動画を追加することで動作が少し遅くなったとしても、全体としてコンバージョンにプラスの効果が出ているのであれば、そのトレードオフには価値がある

  • ヒント7: ターゲット顧客のニーズを優先し、構築や設計に関するあらゆる選択の根拠としよう。

推奨ツール8選

  • NitroPack: 当初から速度を考えてサイトを構築していない場合は、サイトを高速化してくれる。

  • Googleオプティマイズ: A/Bテストの実施。

  • Hotjar: ヒートマップや行動分析により、サイトがどのように利用されているかを確認できる。

  • Pingdom / GTmetrix: サイトの速度を測定できる(あらゆるユーザーのニーズを満たしていることを確認したい場合は、どちらのツールも利用した方がいい)。

  • Googleアナリティクス: ユーザーがサイトを離脱する場所の確認、コンバージョンの追跡、A/Bテスト、目標設定などができる。

  • Qualaroo: ポップアップウィンドウを使用して、サイト訪問者に対してアンケートを実施できる。

  • Googleサーベイ: アンケートを作成すると、グーグルが参加者を募って結果と分析を提供してくれる。

  • Moz Pro: このツールをGoogleアナリティクスのプロファイルに紐付けてカスタムレポートを作成すると、上位のランディングページを特定できる。

コンバージョン率の高さを維持する4つの方法

ウェブサイトは車のように扱おう。定期的に微調整して、時には徹底的に点検して、隠れた問題がないか確認することだ。以下に僕たちの取り組みを挙げる:

  • Googleアナリティクスを毎月確認している。何がうまくいっていて、何がうまくいっていないかを把握するのに役立つ。

  • Googleアナリティクスのコンバージョン(目標)分析を利用して、物事が常に正しい方向に進むようにしている。

  • Pingdomの無料サービスを利用して、サイトの可用性と応答時間をモニタリングしている。

  • サイトやメッセージ表現についてどう思うか、定期的にユーザーの意見を聞いている(常に定性調査の結果が得られるようにしている)。

まとめ

マーケティングにお金をかけるのはいいことだが、コンバージョン率が高くならないのは、ウェブサイトが水漏れするバケツのような状態になってしまっているからだ。ウェブサイトは最も強力な販売ツールの1つであるため、最高のパフォーマンスを発揮できるようにするだけの価値はある。

僕のお気に入りのツールやテクニックをいくつか紹介したが、何よりも、あなた自身の要件を考慮するようアドバイスしたい。すべてのタグを削除してプレーンな状態にすれば、サイトの速度は向上する。しかし、それはあなたが望むことではない。目指すべきは創造性とパフォーマンスのバランスを見つけることであり、それは常に何が重要かによって変わる。

僕たちのようなデザインエージェンシーには、美しくてクリエイティブなサイトが必要だ。ホームページの背景が動くようにすれば、確かにサイトの動作は少し遅くなるが、全体のコンバージョン率は高まる。

肝心なのは、あなたのサイトに来ているそれぞれの人たちのことを考慮し、各ユーザーの目的に合わせたウェブサイトにすることだ。

僕たちはグーグルを喜ばせることなら何でもできるが、売り上げやリードについて言えば、よりコンバージョン率が高く、より効果的なウェブサイトにする方が大きな意味を持つ。サイトのパフォーマンスに関するグーグルからの要求は急増したが、問い合わせ(実際の電話やメールでのリード)は好調だった。

このことから導かれる結論はただ1つ。それは、コンバージョンのフレームワークがある効果的なサイトを持つことだ。

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