2018年のローカルSEO大予測! グーグルの動きと対策をMozの専門家が分析
2018年のローカル検索マーケティングに関するグーグルの動きの予測と企業がローカルSEOにおいて今後数か月の間に準備すべきことを、Mozの3人が示した。
- ローカルSEO担当専門家 ミリアム・エリス
- マーケティングサイエンティスト Dr.ピーター・J・マイヤース
- SEOおよびコンテンツアーキテクト ブリトニー・マラー
2018年は始まったばかりであり、プールで言えばまだ安全な浅い場所に足を踏み出したところだ。これを基に、2018年は思い切ってもっと深い場所に飛び込んでみよう。
クチコミマーケティング、コアなSEOの知識、あらゆる規模のブランドへのアドバイス
ミリアム・エリス
Mozアソシエイト、ローカルSEO担当の専門家
グーグルのローカルサービス広告によって、同社に依存しないことの価値が浮き彫りになる
グーグルのローカルサービス広告に邪魔されて成果を出せずにいる非店舗型ビジネスにとって、クチコミマーケティングやロイヤルティの取り組みはますます重要になる。
非店舗型ビジネスはグーグルから顧客を「借りる」のを嫌がるため、グーグルに依存しない見込み客獲得チャネルの価値が高まる。
とはいえ、私が目にした最初の小規模なケーススタディでは、ローカルサービス広告のほうが、費用とコンバージョンの面で従来のGoogle AdWords広告よりも優れている可能性を示している。
コンテンツはあらゆるチャネルへの回答となる
コンテンツの価値が高まる。なぜならコンテンツは、
- 音声検索
- Google Posts
- Google Questions and Answers
- オーナーの回答
- あらゆる段階の販売ファネル
など、私たちが目にするすべてのものへの回答だからだ。
そのため、これまでは自らを厳密にローカルSEOのコンサルタントと考えていたエージェンシーは、オーガニックキーワード調査やリンクビルディング、構造化データの基本を習得して、オムニチャネル環境で専門家レベルのアドバイスができるようになる必要がある。
クライアントがクエリへの「回答」になる必要性がますます高まり、それを実現できるのは主にコンテンツ開発であるはずだ。
小売は縮小するかもしれないが、物理的実体を維持する必要がある
アマゾンが「あらゆるものを揃えた店(The Everything Store)」となり、昔ながらの宅配が堂々と復活を遂げるなかで、小売は一新されつつある。
この新しい環境で利益を出せない大手企業は、ショールームのレベルにまで徐々に規模を縮小させ、コストを大幅に削減しながらも、売上を伸ばす可能性がある。というのも、消費者一人ひとりをサポートすれば、買い物を途中で諦めないよう説得でき、抱き合わせ販売によってアップセルが可能になるからだ。
不安定なブランドにとってこれが根本的な解決策になるかどうかは断定できないが、ショールームは少なくとも物理的な場所であり、そのため従来型キャンペーンのメリットを十分に活かせる。そのため、ローカルSEO業界には重要な意味を持つ。
抽象ビジネスは引き続き品質を重視する
小規模なローカルブランドにとって、品質重視は最も重要な要素になる。たとえば次のような, 特定の属性を重視する顧客を狙おう。
- 地元産の製品であること
- 国産
- 手作り
- 豪華
- 環境に優しい
- 優れた価値
- など
さらには、次に示すような、顧客とのあらゆる接点を評価して完全なものにすることが非常に重要となる。
- 電話での対応
- ローカルビジネスのオンラインデータ管理方法
- レビューの依頼者や回答者
- など
私はこの1年で、あるタクシー運転手が副業で配送事業を始め、タクシーの運転をやめるまでに成長し、追加の運転手を雇い、5つ星まで獲得して驚くほど肯定的なレビューを集めるようになった経緯を見てきた。これはすべて、彼の顧客サービスの仕方が特筆すべきほど素晴らしいからだ。
小規模なローカル企業は、品質を売り物にすることで、素早さと地元ならではの成功のノウハウを身に付けることになる。
インパック広告、SERP内機能、ウェブサイトへの直接トラフィック
Dr.ピーター・J・マイヤース
Mozのマーケティングサイエンティスト
インパック広告が増加する
グーグルは直接的なローカル広告にさらに積極的になり、インパック広告は拡大するだろう。
2018年には、ローカルパック広告がより多くのクエリに表示されるだけでなく、デスクトップ検索結果や、おそらくGoogleホームにまでも拡大されると予想している。
SERP内機能が拡張される
ターゲット型のローカルSERP機能も拡張される。
2017年にはローカルサービス広告の表示されるサービスや都市が増えたが、グーグルはそこで足を止めるつもりなどない。グーグルは、オーガニックとローカルの両方に特化したコンテンツを作成する意向を明確に示している。
たとえば、グーグルは2017年、「オーガニック」側にカスタムの旅行ポータルと求人ポータルを立ち上げており、この傾向は加速している。
ウェブサイトへの直接トラフィックは減少する
(Googleマップなど)グーグルの各種サービスでローカル検索トラフィックを維持する試みは継続される。
グーグルのローカルパックは、以前ならばウェブサイトへの直接リンクを表示していたものだが、ここ数年で、そうしたウェブサイトへの直接リンクは1~2回クリックしないと出てこない場所に隠されてしまっている。
場合によっては、ローカルサイトはほぼ完全にローカルのナレッジパネルに取って代わられつつあり、その一部は非常にリッチな機能セットを備えている(たとえばホテルは好例だ)。
グーグルはローカルデータを同サイト上で直接提供したいと考えている。そのため、検索からローカルサイトへの直接トラフィックは減少の一途をたどるだろう。
実世界データとグーグルの重要性
ブリトニー・マラー
MozのSEOおよびコンテンツアーキテクト
実世界から導き出される関連性
実世界データ! グーグルは、デバイスやクレジットカードのデータを活用して、
- 歩行者の交通量
- 現在のガソリン価格
- リピート客の数
- 訪問時間
- ジェンダーニュートラルなトイレ
- 顧客のタイプ
などについて、より正確な情報を得ようとするだろう。グーグルは史上最も正確なビジネス情報の提供元であり、そうしない理由はない。
ワンストップショップとしてのグーグル
検索結果ページとGoogleマップは、ローカルビジネス情報のワンストップショップ(あらゆるものが揃う場所)として成長し続ける(ローカルビジネスのリスティングに支えられて)。
小規模ビジネスのウェブサイトは依然として重要だが、ビジネス情報を得る唯一の場所ではなく、上述したようなさらに詳細な情報を含むデータソースとしての役割を果たすようになる可能性が高い。
グーグルは味方だろうか、それとも敵だろうか?
専門家によるこれらの予測を読んだうえで、あらゆる規模のローカルビジネスは2018年もこの疑問を持ち続ける必要がある。
おそらく最善の答えは、「どちらでもない」だろう。ゲームをうまくプレイする方法を知っているブランドにとって、グーグルは機会を表す。デジタルマーケティングの持つ微妙な意味合いがどう変わろうと、消費者を最優先に考える企業こそが優位に立つ可能性が高く、2018年も教育が習熟のカギを握る。
いかがだろう? 2018年について何か予感めいたものはあるだろうか?
ソーシャルもやってます!