HTTPS移行のよくあるQ&A 13連発。順位は? インデックスは? 作業は? などSEO記事まとめ10+3本
グーグル推奨のHTTPSへの移行に関する13の質問に、グーグルのジョン・ミューラー氏が答えている記事は、要チェック。
ほかにも、AMP導入ガイドの日本語版、titleタグの重要性は落ちた? Googleアナリティクスのデータをグーグルが検索に使っているか、などなど、SEOに関する話題をまとめてお届けする。
HTTPS移行のよくあるQ&A 13連発。順位はどうなる? インデックスは? やるべき作業は?
HTTPS移行の不安をジョン・ミューラー氏が解消 (John Mueller on Google+)
このコラムでは、煽っていると思われても仕方がないくらいに、HTTPSの重要性と普及度を頻繁に伝えている。こうした勢いに押されて常時HTTPSへの移行の準備にとりかかっているかもしれない。
そんなあなたのために、グーグルのジョン・ミューラー氏がHTTPS移行によくある質問とその回答をGoogle+でシェアしてくれた。全部で13個ある。
Q1Search Consoleで何かを設定する必要があるか?
HTTPSのサイトを登録するだけでいい。それ以外には特にSearch Consoleで行うべき設定はない。HTTPからHTTPSへの移行にはアドレス変更ツールは使えない。
Q2A/Bテストはどうやったらいいか?
Googlebotを特定したクローキングをやってはいけない。HTTPSをテストするがインデックスさせたくないのなら、302リダイレクトとHTTPに向けたrel="canonical"を使う。
302リダイレクトを使う理由は、キャッシュされないからだ(詳しくはこちらのブログ記事参照)。
Q3rel="canonical"はHTTPのURLがインデックスされることを保証するか?
保証するものではない。ただし、rel="canonical"が設定されていれば、インデックスするURLをグーグルが取得する際に、非常に強い手がかりになる。
Q4テストの次にやることは?
サイトの移転のヘルプ記事に従うといい。
するべきこととしては、次のようなものがある。
- HTTPからHTTPSへ301リダイレクトする
- 自分自身に向けたrel="canonical"をHTTPSのページに設置したことを確認する
- HTTPとHTTPSの両方を、更新日時とともにサイトマップで送信する(最終的にはHTTPSだけのサイトマップにする)
Q5robots.txtはどうすべきか?
HTTPSサイトにはHTTPSサイト用のrobots.txtを使う。
(robots.txtを設置するときは)robots.txtにアクセスできるようにすること、あるいは(robots.txtを設置していないときは)404を返すことを確かめる。
また、HTTPのURLがHTTPサイト用のrobots.txtでブロックされていないことも確認しておく。
Q6一部のページだけをHTTPSにしてもいいか?
問題ない。一部のページだけをHTTPSにして検証してから、増やしていけばいい。
Q7すべて同時に移転すべきか。部分ごとに移行を進めてもいいか?
部分ごとに移行して構わない。
Q8(移行後に)検索で順位が下がることがあるか?
サイトが大きくなると、検索順位の上下変動が起こりうる。保証はできないが、グーグルのシステムはHTTPからHTTPSへの移行を、通常は適切に処理する。
Q9どの種類のサーバー証明書が必要か?
検索に関しては、一般的なブラウザで受け付けられるのであれば、どの証明書でもいい。
Q10リダイレクトで“リンクジュース”(PageRank)が失われるか?
いいえ。301であっても302であっても、HTTPからHTTPSへの移行でPageRankが失われることはない。
Q11HTTPSにしたらGoogleアナリティクスで検索キーワードがわかるようになるか?
HTTPSになっても、検索キーワードはわからないままだ。HTTPのときと変わらない。Search Consoleの検索クエリで調べるようにしてほしい。
Q12何ページくらいHTTPSでインデックスされたかを調べるには、どうしたらいいか?
HTTPとHTTPSのサイトを別々にSearch Consoleに登録し、インデックスステータスの概観を見る。あるいは、サイトマップのインデックスされたURLを調べる。
Q13HTTPからHTTPSへの移行処理が完了するには、どのくらいの時間がかかるか?
決められたクロール頻度はないので、サイトの規模や可能なクロールスピードによる。移転処理はURL単位で行われる。
HTTPS移行の際に役に立つ情報ばかりだ。参考にしてほしい。
今の時点では13個のFAQリストだが、今後は増えていくかもしれないし、公式記事として公開されるかもしれないとのことだ。追加があればあらためて紹介する。
日本語で読めるSEO/SEM情報
グーグル、AMP導入ガイドの日本語版を公開
初の公式日本語ドキュメント (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ)
グーグルは、モバイルでのWebページ高速表示のための仕様「AMP(Accelerated Mobile Pages)」の導入ガイド日本語版を公開した。
- AMP 導入ガイドの日本語版(PDF)
AMPに興味を持ち始めているウェブ担当者も多いことだろう。だが公式ドキュメントをはじめ、関連情報は英語ばかりだったので助かる。
ただ実際のところ、AMPを実装するには導入ガイドだけでは不十分だろう。他のドキュメントの日本語化も期待して待ちたい。
それでもAMPが何かを知り、取りかかるる準備をする分には役立つ。さっそく読んでみるといい。
titleタグの重要性が落ちたってホント?
いいえ、むしろさらに重要になってます (辻正浩 on ツイッター)
検索順位を決定する要因としてtitleタグが以前ほど重視されなくなったという筆者が個人ブログに書いた記事を見た辻正浩氏が、ツイッターでこんなコメントを残している。
以前に比べると順位影響力が下がってきているので、逆にいろいろ使いやすくなっている部分もありますね。
title要素は直接の順位影響力としての価値はどんどん目減りしていますけど、SEOにおける重要性はほぼ落ちてないし、しっかり対応するには以前より考えなくちゃならなくなったので、よりしっかり手をかけていく必要がでてきているものかと。
重要度が下がったといっても、あくまでもランキングにおいてだけの話だ。検索キーワードをtitleタグに入れれば、それだけで順位アップできる時代では、もはやないのだ。
しかし検索結果での見せ方という点においては、重要度は何も変わっていない。それどころかキーワードに固執しなくてよくなったぶん、検索ユーザーに訴求するための、より洗練されたtitleタグを考える必要があるだろう。
追求すべきはPVでもはてブでもなく、ユーザーの満足
コンテンツマーケティングの根底にあるもの (松尾茂起 on ツイッター)
株式会社ウェブライダーの代表、松尾茂起氏のツイートを紹介する。
うちのコンテンツ制作ポリシーは単純。PVを稼ぐことでも、はてブを集めることでもなく、検索結果からたどり着く多くの人に『このコンテンツが1位でよかった!』と思ってもらえるコンテンツを作ること。検索順位がユーザー評価とつながる時代だからこそ、そこをひたすらに追求する日々なう。
— ウェブライダー松尾茂起(松尾シゲオキ) (@seokyoto) 2016, 2月 1
メディアやコンテンツマーケティングに携わる人には、こうした理念が根底にあって然るべきだろう。
以前に紹介した、グーグルのゲイリー・イリーズ氏が発したアドバイスに通じるところがある。
眠りにつくときに、「今日、何人のユーザーがサイトに訪問したか」ではなく、「今日、何人のユーザーを助けることができたか」を自分に問いかけるといい。
アプリ運用にも力を入れ始めたウェブ担当者の助けになるTIPS
スマホ時代にはウェブだけじゃなくアプリも大切 (Google Developers Japan)
スマホユーザーは、ウェブよりもアプリの利用に費やしている時間のほうが断然多い。さまざまな調査から明らかになっている事実だ。こうした現状を踏まえて、ウェブサイト運用に加えてアプリの開発・運用にも力を入れ始めているウェブ担当者もいるのではないだろうか。
グーグルの開発者向けサイトが、アプリ運用の手助けになる記事を、全4回のシリーズで始めた。まず1回目が公開されている。
テーマは「アプリの改良」だ。アプリのユーザーを増やすための5つのステップを説明している。
ユーザーにアプリを話題にしてもらいましょう。
既存のユーザーがどこからでもアプリを簡単に見つけられるようにしましょう。
クリエイティブを最適化して、ストア内でユーザーの興味を引きましょう。
パフォーマンスが高いチャンネルを識別し、よりよい分析によって最適化しましょう。
ユーザーの声に耳を傾け、ユーザーが何を求めているかを知りましょう。
アプリ運用の参考にしてほしい。
英語版にもない良質な質問もあり。今年1回目の日本語版ウェブマスター向けオフィスアワー
役に立つQ&Aはいくつあるかな? (ウェブマスター オフィスアワー)
2016年最初のウェブマスター向けハングアウト日本語版が開催された。
グーグルの金谷氏と長山氏が回答した質問は、次のとおりだ。
- noindexタグはPageRankを渡すか
- リッチスニペットの日付
- GooglebotはCookieを受け入れるのか
- google.co.jp と google.comの結果が異なるのはなぜか
- 不正なハッキングについて
- App Indexingの仕様について
- AMP変換ツール
- Search Consoleの内部リンクレポート
- ドメイン名取得のベストプラクティス
ジョン・ミューラー氏が主催する英語版オフィスアワーには出てこない、役立つ質問も多い。ライブ参加していなければ録画を視聴しよう。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
HTTPSに関する記事を今週はピックアップ。
- HTTPS接続の状態をチェックできるGoogle ChromeのSecurityパネル
HTTPS移行時に使いたい - Google Chromeが非HTTPSページに警告マークをデフォルトで表示する日は近い!?
本当にこうなるのだろうか?
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