グーグルはGoogleアナリティクスを検索に利用していない。理由はすべてのサイトがGAを使っているとは限らないから。
海外のSEO/SEM情報を日本語でピックアップ
グーグルはGoogleアナリティクスを検索に利用していない。理由はすべてのサイトがGAを使っているとは限らないから。
辻氏も事実であると確信 (Google Webmaster Central office-hours)
グーグルの検索ランキングには、Googleアナリティクスのデータが反映されているに違いない。
絶えず出てくる疑いだ。その度にグーグル社員はこれをきっぱりと否定している。
先日行われた英語版のオフィスアワーでもこの質問が出てきた。ジョン・ミューラー氏は次のように説明した。
検索アルゴリズムに関しては、グーグルは、Googleアナリティクスをまったく使っていない。
理由の1つとしては、すべてのサイトがGoogleアナリティクスを使っているとは限らないことがある。「こちらのサイトに関する情報は取得できるが、あちらのECサイトに関する情報は何も取得できない」、そんな状況で本当に平等には評価できない。
そんな状況でデータを見ても、実際に何を意味しているかわかるはずがない。どうやって重要性を見いだせというのか?
株式会社so.la代表の辻正浩氏は、この発言を知り次のようにコメントしている。
これは本当に無いはず。非常にアクセス数が多いサイトが別の解析ツールからGAに変更しても全く順位に変更なし、という事例を何度も見てます。 https://t.co/JKHaaLqsNr
— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) 2016, 1月 29
ミューラー氏の説明には説得力があるし、日本を代表するSEOコンサルタントである辻氏の発言からも、間違いなくグーグルは検索にGoogleアナリティクスのデータを利用してはいないのだろう。
グーグルがダイレクトメールでAMPを勧めてきた
本気度の現れか? (Glenn Gabe on Twitter)
グーグルは、サーチコンソールでのレポート機能など、AMP(Accelerated Mobile Pages)の普及に正式公開前から力を入れている。さらに、ニュース系のコンテンツを発行しているサイトに対してグーグルは、AMPを勧めるメッセージをサーチコンソールで送っているようだ。
One month from launch, Google starts sending GSC messages to news publishers about implementing AMP. It's close :) pic.twitter.com/7efahFeJI9
— Glenn Gabe (@glenngabe) 2016, 1月 28
日本のサイトにも届いているらしい(英文で届いているようだ)。とりあえず英文メッセージを日本語に訳すと、こんな文面になっている。
Accelerated Mobile Pages (AMP) を http://example.com/ に実装しましょう。
To: http://example.com/ の所有者さま
あなたのサイトのニュースコンテンツでAccelerated Mobile Pages (AMP)を実装すれば、グーグル検索で露出が強化される可能性があります。
以下のステップに従うと、AMPページを作成できます。
ステップを完了すると、そのページは、グーグル検索のAMP関連の機能で表示されるようになる可能性があります。
AMPのことを知らないウェブ担当者にとっては、何のことを言っているのかチンプンカンプンのような気もするのだが、より多くのサイトにAMPを採用してほしいというグーグルの本気度の現れなのだろう。
発リンクはグーグルのランキング要因ではない
ユーザーの役に立つサイトへはどんどんリンクすべき (Google Webmaster Central office-hours)
「発リンク」(外部のサイトに対してリンクすること)は、グーグルの200以上あるランキング要因の1つだと聞いています。nofollowリンクでもそうなのでしょうか?
英語版オフィスアワーでのこうした質問に、グーグルのジョン・ミューラー氏に次のように回答した。
私たちの観点からすると、他のサイトへの発リンク、つまりあなたのサイトからほかの人のサイトへのリンクは、特にランキング要因ではない。
しかし、発リンクはあなたのコンテンツに価値をもたらすかもしれない、結果として、私たちに対して検索で関連性が高いことになるかもしれない。
nofollowかどうかは、問題ではない。
発リンク自体は、ランキング要因にはなっていないそうだ。しかし、あなたのページの訪問者にとって役に立つサイトを(リンクによって)紹介すれば、さらにいい情報を手に入れることができたとして、あなたのコンテンツに対するユーザーの評価がいっそうアップするかもしれない。
ミューラー氏は、そうしたことで、間接的にグーグルの評価アップに繋がるかもしれないと言っているのではないだろうか。
世の中には、こんなSEO都市伝説があるようだ。
他のサイトへ発リンクは、PageRankが“漏れ”てしまうので、するべきではない。
これは、まったくの間違いだ。訪問者の役に立つのであれば自分以外のサイトをどんどん紹介してあげよう。ユーザーを助けるサイト、喜ばせるサイトをグーグルは上位表示したいのだから。
meta descriptionタグは自動と手動のどちらで作成すべきか
運用環境に合わせて、ユーザーにとってどちらが適切かで考える (German / Google Webmaster Central Sprechstunden-Hangout)
「ページ数が多いサイトのmeta descriptionの設定方法」に関する質問が、ドイツ語版のウェブマスター向けオフィスアワーであった。
- 自動生成したmeta descriptionタグ
- 手動で1つ1つ作成したmeta descriptionタグ
この2つでは、どちらが良いのでしょうか。私のサイトには数千ページあります。グーグルや検索ユーザーにはどちらが適しているでしょうか。
グーグルのジョン・ミューラー氏が、次のようにアドバイスした。
グーグルの観点からすると、meta descriptionは基本的にランキング要因ではない。検索クエリに合っていれば、スニペットとして表示するだけだ。順位上昇の助けにはならない。
したがってユーザーに何が適しているかと、ユーザーがそのページに訪問したいと思わせるにはどうしたらいいかを考えるべきだ。
どちらかといえば、SEOというよりもマーケティングよりの話になるだろう。
自動にするか手動にするかは、あなた次第だ。ただあなたのケースでは(ページ数が多いから)自動のほうが楽かもしれない。
meta descriptionタグは、グーグルでのランキング(検索順位)には影響を与えていない。これは、もはや常識と考えるべき事実だ。
とはいえ、meta descriptionの内容は検索結果に表示されるスニペットに使われる可能性があるので、そこにどんな文章を書くかは、検索結果でのクリックには確実に影響を与える。
当然のことながら、そのページに合ったmeta descriptionを1つ1つのページに設定することが、最も好ましい。
しかし何千、何万ページのサイトともなれば、今から全ページ手動で設定していくのは現実的ではないだろう。そういう場合は、テンプレートとなるmeta descriptionを準備しておいて、ページに固有の情報だけをシステムで自動的に入れ替えるということができる。
たとえば書籍を販売するECサイトであれば、書籍の名前や著者名、出版社だけを入れ替えるのだ。これはこれで何も問題ない。余裕があれば、(ビジネス上)重要なページのmeta descriptionだけを個別に設定するという努力もできる。
部分的な入れ替えがページごとにできず、すべてのページでmeta descriptionが一緒になってしまうようなシステムをもし使っているなら、いっそのことmeta descriptionをページのHTMLに出力しないようにするほうがいい。グーグルが検索クエリに合わせて、適切なスニペットを生成してくれるからだ。同じmeta descriptionではユーザーには参考にならない。結果的に、検索結果でのクリック率が下がるかもしれない。
SEO Japanの
掲載記事からピックアップ
モバイルをトピックにした記事を今週は1つピックアップ
- B2Bマーケターもモバイル対応に取り組むべき、3つの理由。
ジャンルにかかわらずモバイル対応は必須
ソーシャルもやってます!