グーグルが日本語Webフォントを提供してた。これはWebフォントの大転換になるかも?
今日は、Webフォントの話題を。日本語Webフォントは、「使いたい、でも重くなるからちょっと」という人が多いと思います。でも、グーグルがクラウド上でWebフォントを提供し始めたことで……。
グーグルが日本語のWebフォントをクラウドで提供開始
グーグルが日本語のWebフォントを提供し始めていました。実は、2014年7月からあったらしいのですが、私はつい最近になって知りました。
その名も、「Noto Sans Japanese」。このページの表示も、「Noto Sans Japanese」にしてあります。
Noto Sans Japaneseは、6934文字に削減したサブセット版が提供されており、ウェイト(太さ)が7バリエーション。1ウェイトあたり約4.5Mバイトほどのサイズです。
使い方を簡単に説明すると、CSSで定義ファイルを読み込み、
<style>
@import url(http://fonts.googleapis.com/earlyaccess/notosansjapanese.css);
</style>
CSSで、Noto Sans Japaneseを使いたいところのfont-familyを指定するだけです。
<style>
body *{
font-family: 'Noto Sans Japanese', sans-serif;
}
h1,h2{
font-family: 'Noto Sans Japanese', sans-serif;
font-weight: 900;
}
h3,h4,h5{
font-family: 'Noto Sans Japanese', sans-serif;
font-weight: 700;
}
</style>
Google Noto Fontsのクラウド上での利用方法(Google Fonts : Early Access、「Japanese」でページ内検索)
利用ライセンスは、かなりゆるいApache License, version 2.0。まぁ、「自由に使っていいよ、派生物作ってもいいし、公の場で使ってもいい、料金もとりません、ただし再配布するときはライセンス表記とかちゃんとしてね」というものです。
つまり、だれでも無料で使える日本語のWebフォントであり、しかも、ダウンロードして自分のサーバーに置いて使ってもいいし、グーグルのサーバーに置いた状態で使ってもいいのです。
キャッシュに入っていれば日本語Webフォントも重くない
グーグルのサーバーに置いてある日本語Webフォントを使える。これって、実はすごく大きなことなんですよ。もしかしたら、日本語Webフォントの大きな転換点になるかもしれません。
というのも、これでフォントのファイルサイズが大きいことを理由に日本語Webフォントの利用をあきらめなくてよくなる可能性があるからです。
少し説明しますね。
SEOにもアクセシビリティにも、画像で作った文字よりもWebフォントの文字のほうが良いのはわかっているものの、やはり文字数の多い日本語Webフォントは、ファイルサイズが大きく、読み込みに時間がかかってしまうということから、敬遠しがちです。
ただし、その問題は「サイト閲覧者のブラウザが、Webフォントをダウンロードしなければいけない」から発生しています。
ということは、その問題を解決すれば、日本語Webフォントをもっと自由に使えるということですね。
解決策は、次の3つです。
- 大多数のコンピュータ(やスマホ)に、共通の日本語Webフォントがあらかじめインストールされている
- ヤフーやグーグルなど、大多数の人がそれなりの頻度でアクセスする場所でWebフォントを使っていて、第三者もそのフォントを同じURLで利用できる
- 数Mバイトの転送がまったく問題にならないぐらいネットワーク速度が向上する
Webフォントの読み込みをできるだけ軽くする方法もありますが、数Mバイトのダウンロードはやっぱり必要です。
現実的には、2番目の方法しかないんですよね(本当なら、グーグルがChromeのインストール時にWebフォントをコンピュータにインストールしてくれればいいのですが)。
要は、訪問者のブラウザが「すでにどこかで同じURLのWebフォントファイルを参照していて、キャッシュにWebフォントファイルがある」状態になっていれば、日本語Webフォントを読み込む重さが劇的に改善されるということです。
今までグーグルは「Google Fonts」で欧米の言語向けWebフォントしか提供してきませんでした。しかし、日本語Webフォントも同様に提供してくれていれば、多くの人が同じURLのWebフォントを使うようになり、訪問者のキャッシュにすでにWebフォントが入っている状態である可能性が高まるのです。
まぁ、ただグーグルがホストするだけでなく、「みんながアクセスしているようなサイトが、そのWebフォントを使っていること」というもう1つの条件があるのですが……。
コメント
> グーグルが日本語のWebフォントを提供し始めていました
> グーグルが日本語のWebフォントを提供し始めていました。実は、2014年7月からあったらしいのですが、私はつい最近になって知りました。
とあるのですが、Noto Sans Japaneseというフォント(ファイル)の公開が2014年7月で、Webフォントとしての提供はその時期ではありません。おそらく10月頃と思われます。 http://blog.chromium.org/2014/10/noto-on-chromeos-no-more-tofu.html
また、現時点ではEarly Accessと書かれているように本格的に提供されているわけではないので、その旨を書いておいたほうが良いかと思います。
ありがとうございます!
矢倉さん
情報の追加、ありがとうございます!
助かります。本当に。
本文のほうにも、追記しました。
とてもわかりやすい記事でした。ありがとうございます。
とてもわかりやすい記事でした。ありがとうございます。
最後の段落で脱字があります。「Webフォント」が「Weフォント」になっています。
修正しました
ご指摘ありがとうございます。
最後のほうで油断してましたね。失礼しました。
読者さんにより良い文章を提供できるように助けていただき、感謝です。