SEO集客のために、アクセス解析データを役立てる方法を教えてください
当クリニックの代表。
イケメンの研修医。
優しい天然ボケの研修医。
ここ「アクセス解析5分クリニック」には、Webサイトについてさまざまな悩みを抱えた患者が、毎日のようにやってくる。研修医の来栖と綾瀬はデコボココンビだが、院長の丸山先生がとにかく名医。たった5分ですべての悩みを解決する!というのだ……。(登場人物紹介を詳しく見る)
今回のお悩み
SEO集客のために、アクセス解析データを役立てる方法を教えてください
集客か、成約率アップか
Google経由の検索キーワードが「(not provided)」になって分析できなくなってから、キーワードマーケティングがより苦しくなったね。
そうね。キーワードレポートを見てもよくわからないことが増えたわ。
なんとなくユーザーのサイト訪問ニーズはつかめるんだけどなあ。
でも正直に言うと、今までキーワードレポートをサイト改善に活かしたことは、あまりなかったかも。
確かに。キーワードレポートを見て直帰率改善は行ってきたけど、それ以外は、どうにも難しいよ。
私の担当サイトだと、「youtube 解析」っていうキーワードで訪問されているのはわかったんだけど、「じゃあ、次はどうしたらいいのかなぁ?」ってなるわ。
実際コンバージョンしているのって、ほとんど自分でわかっているキーワードばかりだしなあ。
二人とも、悩んでいるようだね。では今日は、アクセス解析のキーワードレポートについて考えてみようか。ところで、二人は以下の公式を覚えているよね。
成約数 = 集客数 × 成約率
では今回、キーワードレポートを使うとして、「集客」と「成約率アップ」のどちらを望んでいるのかな?
それは……やっぱりSEOを改善したいので、「集客」でしょうか。
だけど、さっきは「直帰率」の話をしていなかったかい? それは「成約率アップ」の範疇じゃないかな。
ああ、なるほど……。僕たちはレポートを見るときに、「何をしたい」というのは明確に考えていなかったかも知れませんね。
それだと、何を見ていいのかわからなくなる。レポートを見る前に「自分が何をしたいのか?」を明確にしておこう。今回は「集客」だね。
新規顧客か、既存顧客か
さて、その「集客」だけど、「SEOで新しいキーワードを増やす」のと、「既存の関連キーワードの順位を上げる」のと、どちらをやりたいかな?
「SEOで新しいキーワードを増やす」のほうですかね……。
それなら、Googleアナリティクスのキーワードレポートなんか見ても、しょうがないよ。
え?! そうなんですか?
だって、既存サイトで確認できるキーワードって、自分で見覚えのあるキーワードばかりだろ?
確かにそうです。とはいえ、キーワードレポートを使えば、直帰率を下げることもできますし、新しいキーワードも見つかるはずです。
いいかい、「集客」というのは、主に2種類あるんだ。
- 潜在顧客を、新規に集客する
- 既存顧客と似た顧客を、さらに集客する
既存サイトを分析することは、後者には有用だけど、前者には、それだけではダメなんだ。だって、「まだ既存サイトに来ていない人を集める」ということだからね。
新規顧客を集めるなら、市場を見よう
サイト改善のためにGoogleアナリティクスは必須ではない。新規集客が目的であれば、内側ではなく、外側=市場を見よう。
「市場を見る」ですか? 市場は意識しているつもりなんですが……。
もちろん、感覚的に捉えられる部分もあるだろうけれど、やはり、Web担当者であるなら、具体的に分析して、数値で見ていかないとダメだよ。
具体的にはどうやればいいんでしょうか?
たとえば、キーワードを入れると、その関連キーワードを教えてくれるといった、ツールがある。こういった便利なツールを使えば、ネット市場のキーワードの検索ボリュームなどもわかるだろう。
リスティング広告を実施しているなら、以下のツールも使わないとね(それぞれのサービスの広告契約者のみ利用可能)。
- Google Adwords キーワードプランナー
- Yahoo!プロモーション広告 キーワードアドバイスツール
実はそれらは全部使ったことがあります。それでも当たり前のキーワードしか出てこなくて……。
そうなると、自分の想定範囲外の答えを探さなきゃいけない。自分の想定外なんだから、他力を頼ったほうがいい。そんなときは「まとめサイト」や「Q&Aサイト」「類義語辞典」だ。
こういったサイトで検索すれば、いろいろなユーザーの悩みなどが見つかるだろう。たとえば、アクセス解析で悩んでいる人は、インストール方法で困っていることなどにも気づける。そうすると、そこからさらにキーワードを増やせるよね。
うーん、難しそうですが、やってみると、確かに「細かい技術的なことで悩んでいる」など、いつもと違う気づきがありますね。
SEO集客のためにアクセス解析データを役立てるには?
こういったやり方を使えば、確かに候補キーワードは増えますが、今度は増えすぎて、どのキーワードを選んだらよいのか迷いそうです。それに、今回はアクセス解析が関係なかったですね。
広義でいえば、僕はこういった市場調査も、今ではアクセス解析業務の1つになると思うよ。過去データの蓄積を活用しているのだからね。
なるほど。でも、自社アクセス解析の結果は役立たないのでしょうか?
もちろん、役に立つよ。今回はキーワードレポートについて触れているから、最後にそれを考えてみよう。
「新しいキーワードで集客した場合に、コンバージョンしそうか?」というのは、自社サイトの分析でわかるね。キーワードごとに、コンバージョンしていたり、平均ページビューが多かったりしそうなものを確認してみよう。
……やはり当たり前のキーワードばかりです。
確かに「方法」が知りたくてサイトに訪問している人たちがいますね。ただ、平均ページビューは少なめです。
ということは、「今のコンテンツの方針のままでは、そういった人は集客してもすぐコンバージョンしない」ということだ。問題が解決して、すぐ立ち去ってしまう。ただ、リマーケティングなどと組み合わせたり、メルマガなどに登録を促したりすることは、できるかもしれないよ。
このように、既存サイトと市場とのギャップを知ることで、また新しい施策を考えることが可能なんだ。
まとめ
まずSEO集客が目的ならば、自社サイトのアクセス解析だけに答えを求めるのは止めよう。改めて市場を見ない限り、なかなかブレイクスルーは望めない。
一方で、既存サイトのアクセス解析をすれば、自社の訪問ユーザーをより理解でき、問題や可能性に気づき、対策できるはずだ。そうやって、両者を見ることで、より精度の高い施策を思いつくことができるんだ。ぜひバランスよく実施してほしい。
お悩みSEO集客のために、アクセス解析データを役立てる方法を教えてください
アドバイスブレイクスルーを起こすような新規集客が希望であれば、自社サイトよりも、市場を優先的に見るようにしよう。一方で、その対策の精度を上げていくために、アクセス解析は必需品となる。以下3ステップで進めてみよう。
- 【1分】 市場を見ます
goodkeywordを使って、新しいキーワードを見つけてみましょう。
- 【1分】 自社サイトのキーワードレポートにフィルタをかけてみます
1で見つけたキーワードに関連してそうなものをフィルタに入れて、データを確認してみましょう。
- 【3分】 対策を考えてみます
1で見つけたキーワードで集客すべきか、またどういう対策を打てばより効果的か考えてみましょう。
※キャラクターイラスト(来栖、綾瀬):「コミPo!」にて制作
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