SEOの肝はキーワードの選定。まずは使うべきツールを知ろう
この記事は、姉妹サイトネットショップ担当者フォーラムで公開された記事をWeb担当者Forumに転載したものです。
今回から具体的な施策に入っていきたいと思います。SEOの肝といえば「キーワード」。キーワードを理解せず、やみくもに最適化してもまったく効果はありません。今回はキーワードの重要性と主要なツールの使い方について解説していきたいと思います!
キーワードの選定にはツールを使おう
「キーワード」とは実際にユーザーが検索している言葉のことです。
例えば、あなたがスイーツをネットで売っているとしましょう。プリンが自慢です。新鮮な卵が特徴なので「新鮮卵プリン」と命名します。良い名前ですし、実際美味しいです。ページを作ってリンクも貼って、ついに検索結果の1位に表示されました! これでたくさん人が来てくれるかなぁ……って期待しますよね? ところが予想に反してアクセス数は芳しくありません。
なぜなら「新鮮卵プリン」「新鮮プリン」の検索数は0回。誰も検索していないからです。つまり、検索されていないワードで上位表示されても、人は来ないのです。
もし「うちのプリンはリピーターだけに売れればいい」というのであれば、どんなワードでも構いません。でも「検索エンジンからプリン好きの人を集めたいな」、そう思うのであればツールを使って「実際にユーザーが検索しているワード=キーワード」を選ぶべきです。
「キーワード選定には必ずツールを使う」これがとても大切なことなのです。
国内でキーワードを調べられるツールはいくつかあります。今回は主要なツールを2つ紹介します。
- キーワードプランナー(Google) https://adwords.google.com/KeywordPlanner
- キーワードウォッチャー https://www.keywordwatcher.jp/
用途に応じて使い分けるといいでしょう。まずはキーワードプランナーから使い方を簡単にご説明します。
キーワードプランナーとは
キーワードプランナーはGoogleがAdwordsの広告主用に提供しているツール。SEOのリサーチにも使用できる。使用するにはAdwordsアカウントが必要だが、Googleアカウントがあれば登録可能。
キーワードプランナーのメリット
1. 商品カテゴリが指定できるので「ワンピース」など、同音異義語キーワードの調査に便利。
2. キーワードウォッチャーより検索数の少ない言葉も表示されるので細かい言葉の調査が可能。
3. 多言語調査も可能でスマホの検索数も含まれている(ただしスマホのみの調査はできない)。
キーワードプランナーのデメリット
1. 全派生語が出てこない(特に新しい言葉や広告が購入されにくい言葉は出てこない印象)。
2. 部分一致でヒットしない。
キーワードウォッチャーとは
クロスリスティングの提供するツール。クロスリスティングが提携している大手ポータルサイト(goo、nifty、エキサイトなど)の検索数データをもとに、日本国内のインターネットユーザーの検索数を推計しているとのこと。
キーワードウォッチャーのメリット
1. 生データを使用していると思われるので全派生語が出てくる。
2. 部分一致でヒットするので「ワンピ」で「ワンピース」も出てくる。
3. スペースの有無、語順なども正確に調べられる。
キーワードウォッチャーのデメリット
1. 検索数がすごく少ないマイナーワードは出てこない。
2. PCのみの検索データなのでスマホのデータが入っていない(そのためここ数年、検索数が減少傾向)。
3. カテゴリで絞れないので同音異義語があるワードの調査が困難。
どちらのツールも一長一短……
どちらのツールも一長一短ですね。私はずっとキーワードウォッチャーを愛用していました。部分一致で全派生語が調査できるので、ある程度の検索数があるワードであれば漏れなく調べられていたからです。
ただ、スマホの検索数が入っていないというのが最大のネックで残念なところです。ここ数年はスマホでの検索増加に比例して、キーワードウォッチャーの数値が少なくなってきています。同じワードでも3年前と比べると半減していることもあります。また、上位100件しか調べられないので、ロングテールの調査には向きません。しかし、PCユーザーが多いサイトであればおすすめです。
というわけで最近はプランナーツールを使うことが多いのですが、やはり、全派生語が出てこない点がネック……。キーワードウォッチャーでは足切りされて出てこないようなニッチワードも調べられますが、抜けがある可能性がありますので個別に確認しなければなりません。商材がさほど多くなく、かつ、ニッチワードが多いサイトは向いているかもしれません。ただし、抜けがないかキーワードウォッチャーで補完調査した方がいいでしょう。また部分一致ではありませんので、略語や音引きの有無、表記ゆれには注意しましょう。
プランナーツール&キーワードウォッチャー機能まとめ
プランナーツール | キーワードウォッチャー | |
---|---|---|
無料 | ○ | △ |
年間推移 | ○ | △ ※ゴールドプランのみ |
全派生語 | × | ○ ※足切りあり |
ニッチワード | ○ | × |
ダウンロード機能 | ○ | ○ |
複数語同時調査 | ○ | △ ※有料版のみ |
全件 | ○ ※ただし抜けあり | × ※上位100件 |
多言語 | ○ | × |
スマホ | ○ ※スマホのみの調査は不可 | × |
Yahoo! キーワードアドバイスツール
もう1つ、Yahoo!が提供するキーワードアドバイスツールもあります。Yahoo! JAPANビジネスIDがないと使えませんが、こちらのメリットは「キーワード単位でデバイス別の検索数が見られる」点です。これはGoogleのプランナーツールにはないメリットです。
上記のようにワードごとに、PCやスマホなどの検索数がわかるので、スマホサイトの調査には向いているといえます。ただしこちらのツールも少々癖がありまして……。まず、向こう3か月の予測値しかわかりません。「去年の秋のワードを調べてみよう」といった過去の調査ができないのです。
また、「スカート」はいいのですが、ワードによってはその言葉を含まないワードまで候補として出てきてしまいます。例えば「電気自動車」と調べると「トヨタ」と出てきてしまうのです(汗)。SEOの場合「電気自動車」の派生語が知りたいわけですが、ちょっと広がりすぎてしまいますね。
超ロングテールにはサジェストを活用
ニッチな商材やサービスを扱っていて、プランナーツールでも出てこない場合は、Googleのサジェストキーワードの活用がおすすめです。これは皆さんがGoogleで検索しようとすると自動的に候補として出るワードです。
その言葉に対してよく検索されている言葉をGoogleが候補として出してくれるものなので、これも一種のキーワードと言えます。
ただし、場合によってはかなりニッチ、検索数は少ないものが予想されます。
プランナーツールやウォッチャーで出てこない、もしくは記事などを書く際に幅広くロングテールキーワードを含めたい場合に使ってみてください。
このサジェストワードを一括ダウンロードできるツールがあります。いくつかありますが、使いやすいグーグルサジェスト キーワード一括DLツールを紹介します。
「レインコート」だけで879個のサジェストキーワードが見つかりました。結果画面ではサジェストキーワードが50音に分類されており、csv形式でダウンロードできます。
さて、今回はいくつかのツールを紹介してみました。ツールには癖がありますし、使ってみないとわからない部分も多いです。ぜひ、今回ご紹介したツールで自身のサイトのキーワードをいろいろ調べてみてください。次回は、調べたキーワードをどのように使っていくか、どのような点に注意するかを説明していきたいと思います!
オリジナル記事はこちら:SEOの肝はキーワードの選定。まずは使うべきツールを知ろう(2015/05/27)
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