Googleアナリティクスの導入から、運用、活用まで、正式なサポートがない初めての人でもゼロから学んでいけるように、丁寧に解説していく。
Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座集客レポート/【速報】ここが変わった! Googleアナリティクスの新しい「集客」系レポート(第73回)
Googleアナリティクスのレポートやメニューが、大幅に変更されつつある。
2013年10月1日と2日に「Googleアナリティクスサミット2013」が米国で開催された。Googleアナリティクス認定パートナーやGoogleアナリティクスプレミアム契約ユーザーなどが参加し、Googleから新機能のリリースや内容の説明などが行われたイベントだ。
その後、各種新機能などが一般ユーザーにもリリースされてきているようなので、これから何回かに分けて、今回リリースが相次ぐ新しい機能などを紹介していきたい。どんな機能がいつ頃リリース予定なのかは、下記アユダンテさんの記事に詳しいので、関心のある方はこちらを見てほしい。
本連載では、その中から、10月中旬に全員にリリース予定である集客系の新しいレポートとユーザー系の新しいレポート、年内には全員にリリース予定で8月くらいから徐々にリリースされている新しいセグメント機能について紹介していく予定だ。
今回は全体の表面的な見え方の変化と、集客系の新しいレポートの一部について解説する。
標準レポートの名称変更
まず大きな変更点としては、5つある標準レポートの大分類の名称が変更された。従来のレポートで[トラフィック][コンテンツ](図1赤枠部分)とあった部分は、それぞれ[集客][行動](図2赤枠部分)と名称変更があった。
旧 | 新 |
---|---|
リアルタイム | (そのまま) |
ユーザー | (そのまま) |
トラフィック | 集客 |
コンテンツ | 行動 |
コンバージョン | (そのまま) |
これらのメニューを展開したサブメニューのレベルでは、[ユーザー]配下にも変化がある。ただし[行動]配下のレポートには変更はなく、この名称変更だけのようだ。
ユーザーのサブメニュー
[ユーザー]のサブメニューには[ユーザーの分布]と[インタレストカテゴリ](図4赤枠部分)が新たに追加された。
従来の[ユーザーの分布]レポート群(図3赤枠部分)は、[地域]レポート群(図4青枠部分)と名称変更がされたが内容は変わっていない。
新しい[ユーザーの分布]と[インタレストカテゴリ]のレポート群を利用するためには、トラッキングコードの修正を行う必要がある。標準のGoogleアナリティクスであれば、ga.jsのトラッキングコードをdc.jsのトラッキングコードに置き換えればよい。
- dc.jsへの書き換えに関するサポート情報(ディスプレイ広告対応のための書き換えが解説されているが、この変更で上記に対応できる)
ただユニバーサルアナリティクスにはまだ対応していないため、2013年10月時点ではユニバーサルアナリティクスでは利用できないレポート群だ。
新しい[ユーザーの分布]では、サイト利用者の年齢や性別分布をレポートしている。
[インタレストカテゴリ]では、サイト利用者の関心の高いカテゴリをレポートしている。これら属性などを判定する仕組みは、DoubleClickのサードパーティcookieを利用することで「推測」した情報に基づいている。
集客(旧トラフィック)のサブメニュー
[旧トラフィック]のサブメニューは[サマリー]と[参照元]配下のレポート群(図5赤枠部分)が、[集客]の[サマリー][チャネル][すべてのトラフィック][キャンペーン][広告キーワード](図6赤枠部分)に再編成された。
[サマリー]と[チャネル](図6緑枠部分)が様変わりあるいは新設されたレポートで、[ノーリファラー]と[参照サイト]、[検索]>[サマリー](図5青枠部分)がサブメニューからは消えた。あとはレポートの場所が再構成されただけだ。本稿では、新設されたレポート[集客]>[サマリー]についての解説も後半で行う。
他のサブメニューの[コスト分析][AdWords][ソーシャル][検索エンジン最適化](図6青枠部分)については、順番は変わったが内容に変化はないようだ。
セグメント機能の更新
特定のセグメント(訪問条件)で、データを絞り込む機能は、従来[アドバンスセグメント]という名称で知られてきた。多くのレポートで、レポートタイトル直下の部分に[アドバンスセグメント](図7赤枠部分)が見えていた。
[アドバンスセグメント]に代わって2013年末までに全員にリリース予定の新しいセグメント機能は、特に明示的に名称がついているわけではないが、機能の配置場所はやはりレポートの左上部分で、下矢印記号(図8赤枠部分)の部分だ。
この新しいセグメントの機能の特徴は、「ユーザー条件」を指定できることができるようになったところだ。
従来のアドバンスセグメントは「訪問条件」しか指定することができなかった。たとえば、購入した訪問だけを抜き出すといった具合だ。
これがユーザー条件で指定できるようになると、「先月購入したユーザー」といった条件で行動を抜き出すことができるようになる。カスタマージャーニー分析などと最近言われることが増えてきたが、人を軸にデータを見ていくことが容易になったということだ。
筆者の『ユニバーサルアナリティクス版Googleアナリティクス完全マニュアル(PDF)』が発行されました。
筆者が講義を行うGoogle アナリティクス徹底講座も、定期的に開催しています。 → Google アナリティクス ゼミナール
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