Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

コンテンツに頼らずリンクを獲得する4つの方法(前編)

リンクビルディングを行うにあたって重要な、コンテンツ以外の要素を4つ、解説していく。

優れたコンテンツをベースにしたコンテンツ・マーケティングは、SEOにとって強力な手法だ。しかし、リンクビルディングを行うにあたって重要なのは、コンテンツだけではない。それらの要素を4つ、解説していこう。

※Web担編注 この記事は、SEOmozの動画ブログで解説されている内容を日本語の文章でお届けしているものだ。

数週間前、ランドは「リンクビルディングの終焉」について話をしていた。コンテンツ・マーケティングは大きな力を持ったアイデアではあるが、インバウンド・マーケティングで勝利を収める唯一の方法だというわけではない。

ランドは、DistilledのSearchLoveカンファレンスで、コンテンツ・マーケティングと顧客獲得の方法について簡単な講演を行った。今週のホワイトボード・フライデーで彼は、このときの内容について、コンテンツへの投資を避けながら競争力を持つための秘訣を交えつつ突っ込んだ話をしている。

SEOmozファンのみんなこんにちは。“ヒゲなし”バージョンでお送りする初めてのホワイトボード・フライデーにようこそ。裸にされたような感じで、とても恥ずかしい気分だ。ハロウィーンの扮装のために、それに、SEOmozのオフィスのみんなが11月に口ヒゲを伸ばすこともあって、ヒゲを剃っちゃたんだ。

そんなわけで、僕のさっぱりした顔については気にしないでほしい、とお願いしたうえで、数週間前のホワイトボード・フライデーで語ったことについて話をしたいと思う。

コンテンツによるリンクの獲得だけが生き残る道なのか?

そのホワイトボード・フライデーでは、リンクビルディングの今後、つまり、いかにしてリンク獲得がリンクビルディングに取って代わっていくかという話をした。リンクビルディングについては、実際にとても重要なコンセプトだったと思っているし、今だってその思いにまったく変わりはない。

しかし、コメント欄、ツイート、そして電子メールへの返信などで特に多く目にしたのは、SEO関係者やあらゆる種類のウェブ・マーケティングを実践している人たちからの、こんな意見だった。

「現代においてSEOを実践する唯一の道は、優れたコンテンツマーケターになること」 という考え方は、ちょっと偏っているのではないか?

「優れたコンテンツを作り、リンクを張ったりコンテンツを共有したりしてくれる人たちがそのコンテンツに触れるようにする必要があるというが、SEOの道はそれだけなのか?」というわけだ。

違う、そうじゃない。「コンテンツ・マーケティングはSEOを実践する“唯一の道”」だと言いたいわけではない。

コンテンツ・マーケティングは、とても強力で人気のある道ではある。そういった手法は数多く目にするだろうし、それを得意とする人たちとの競争は厳しいものになる。しかし、それが唯一の道ではない。

そこで、ここにルーク・スカイウォーカーに登場してもらおう。ルークはこんな風に言う。

Webマーケティングがうまくなりたいのだけど、コンテンツへの投資は嫌だ。

そして、ヨーダ(ひどいヨーダだ)はこう言う。

ほかの方法があるぞ

ヨーダが小さくてオレンジ色なのは気にしないでほしい(緑色にするべきだった)。

まあ、遊びはここまで。今週のホワイトボード・フライデー「コンテンツ・マーケティング以外の、リンクビルディングに大切なこと」をやらないといけない。

実際にどんな道があるのかついて話をしよう。いろんな道がいくつもあるというわけではないが、いくつかは道がある。4つの道を、それぞれ解説していこう。

その1: 人間関係、評判、口コミ

1つ目は、人間関係、評判、そして口コミだ。

ここシアトルには、Washington Partnersという商業不動産のブローカーがある。そして、SEOmozをはじめとするほとんどの新興企業がこの会社を使っている。

しかし、Washington Partnersのウェブにおけるプレゼンスは大きくない。たくさんのコンテンツを作ってはいない、と言うよりも、コンテンツはほとんど作っていない。ブログはなく、Twitterのアカウントすら持っていない。ソーシャルメディア・マーケティングにお金を使っていないのだ。

従来の考え方で優秀なSEOに結び付くようなことは、一切やっていないんだ。

それなのに検索順位が高く、また、口コミの評判がすばらしいことであちこちから仕事を得ている。

僕も、Washington Partnersの一員であるクレイ・ニールセン氏について話をするときは、いつも彼を絶賛しているし、Webサイトでも彼を推薦している。オフィスの空きを探しているという企業と話をするときは、決まってこの会社の名前を出す。

というのも、彼らは一流で、すばらしいのだ。車でいろんな場所を回り、物件を見せてくれる。何を要求しても、どんな好みにも、時間とエネルギーを注いでくれる。場所について、本当のことを話してくれる。「いい場所なんだけど、ここは家主がよくないんです。ほかの物件で一緒に仕事をしたことがあって」という具合だ。

すばらしい評判を確立したことで、この会社はすばらしい口コミと、たくさんのリンクを獲得している。

彼らの被リンクの状況を見れば、誠心から推薦している人たちばかりだ。それはコンテンツが理由ではない。仕事がすばらしく、口コミの評判がいいからだ

その2: すばらしい広告、オンライン・オフラインを問わず

2つ目は、すばらしい広告だ。

これについては、オンラインとオフラインですばらしい広告をやっているオフラインの大手ブランドがたくさんあるので、それを見ればわかるだろう。そういう大手ブランドは、広告によって多くの人に知られ、たくさんの注目を集めている

大きな保険会社を考えてみればいい。巨大なスポーツブランドや消費者向けブランド、さらには電子製品のブランドなんかもそうだ。コンテンツに大金を投じている会社もあるが、すべての会社がそうしているわけではない。ただ、コンテンツにさほど投資していないブランドにとって「コンテンツ」と言えるものがある。それは、広告だ。それは、バナー広告のようなものだったり、動画だったり、あるいは屋外看板のような従来型の広告だったりする。

そうした広告に関して創造力や創意に富んだ人たち、多くの人に知られ、たくさんの注目を浴びている人たち、YouTube上にアップした広告ビデオが何百万回も再生されている人たち。そういう人たちは、順調に勝利を手にしているし、リンクや人々の注目や関心、トラフィックといったものを獲得している。

広告は安いものではないが、結果として低いコストで収益につなげることが可能なため、コンテンツやSEOのようなものに投資しなくでも、ウェブで成功を収めることができるんだ。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。後編となる次回では、今回に引き続き「コンテンツに頼らずリンクを獲得する方法」を紹介する。

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