ソーシャルとSEOを意識してサイト名を付ける7つのポイント 第4回
今回は、「サイト名の決め方」を考えてみよう。サイトの“運営”というよりは立ち上げ初期のアクションだが、大切なポイントだ。ソーシャルや検索が関係するオンラインならではの留意点を整理したうえで、
- サイト名を決めるための7つのチェックリスト
- 狙うべき3つのゴール
- 効果測定の方法
について、予算1万円でもできる簡単な方法を紹介する。
今回の想定真似コスト 0円、3~5時間
サイト名を決めるためのチェックリスト全7項目
1. サイトのコンセプトは伝わるか?
サイト名だけでサイトの内容や特徴が伝わるのがベストだ。伝えるべき相手は誰か?どんな点が他と違うのか?まずは関連する単語を洗い出し、組み合わせを考えてみよう。
あえて意味を無視し、語呂や音感で斬新な独自の名前を創造することもある。もともと運営会社やサービス自体に注目が集まっていたり、認知や集客にお金をかけられる場合はそれでも良いかもしれないが、イチからその名前の認知を高めるのは大変だ。低予算の場合は、コンセプトを表すほうが無難だろう。
「じゃらん」「Yahoo!」「Google」「hulu」
2. 独自性はあるか?
名前が一般的すぎると、次のようなデメリットがある。
- 特徴が薄れて印象に残らない
- 似たような名前の競合と差別化しにくい
- SEM(やSEO)のコストが高くなる
- ソーシャルメディアや検索結果のモニタリングでノイズが混じる
コンセプトを表しつつ独自性を出す方法もある。
- コンセプトや特徴を表す一般的な単語とユニークな単語を組み合わせる
- 区切り文字や表記(大文字・小文字、ひらがな、カタカナ、アルファベット)で独自性を出す
- ターゲットユーザーにのみ伝わる独自用語を使う
3. 短いか?
ユーザーが自発的にTwitterやFacebookでサイト内のコンテンツを紹介する場合、長いサイト名は省略されてしまいがちだ。たとえサイト名が表記されたとしても、サイトについての紹介文やタグラインまで併記されることはほとんどない。内容や特徴が端的に伝わる短めのサイト名にしておけば、コンテンツがRetweetや「いいね!」で共有されたときにサイトのブランド強化につながる。
また、ソーシャルメディアによってはURL紹介時にリンク先ページのタイトルタグが自動的に抽出される。短くて端的なサイト名を全ページのタイトルタグに含めておこう。
4. 英数字で表せるか?
ドメイン名やファイル名、ハッシュタグなどで、サイト名を英数字で表す必要がある。社内だけなら啓蒙によってある程度表記の統一が可能だが、社外でのユーザーによる自発的な表記はコントロールできない。英数字で表記しやすい名前にしておけば、迷わず、ゆらぎが生じなくなる。
英数字で表しやすいサイト名にする方法なら、次のようなものがある。
- 対応する英単語をイメージしやすい日本語の単語を使う
- 綴りが簡単で打ち間違いされにくい英単語を使う
- 省略方法についてのコンセンサスを形成する
良い例「Web担」→「webtan」 「ABCノート」→「ABC note」 ゆらぎにくい
5. 変換間違いをしないか?
漢字やカタカナの場合は、主要OSのインストール直後に変換してみて、変換候補に上位表示されることを確かめておこう。英単語の場合は、中学で習う単語を選んだり、発音しない文字が含まれていない単語を選んだりすると良い。
6. ドメイン名やTwitterアカウントは空いているか?
良いサイト名を思い付いても、ドメイン名が取得できなければ意味がない。早めに空きを確認し、.comや.jpのドメイン名、TwitterやTumblrなどの各種サービスのアカウントを一通り取得しておこう。
- Dropboxは「getDropbox.com」ドメインでサービスを開始し、後に訴訟で「dropbox.com」を買取った。
- アクセス解析の「Clicky」は、現在「getclicky.com」のドメインで運用されている。
7. すでに商標登録されていないか?
特許電子図書館の「商標出願・登録情報」を使えば、自分で検索できる。すでに商標として登録されていないか確認しておこう。
この検索フォームは少し使いづらく、そのまま単語を入れて検索してもうまく見つからない。「?Web担当者?」のように、探したい単語の前後に「?」(ワイルドカード)を入れて検索するといいだろう。
ソーシャルもやってます!