もしも、「帝京大学医学部附属溝口病院」を解析するなら [第24回]
誰もが知っている有名サイトをエキスパートレビューしながら、「もし、アクセス解析するなら」どのポイントに着目するかを第三者的な視点から解説。アクセス解析を用いてサイトの改善を行うための仮説構築力を身につけて、自社サイト、クライアントサイトをアクセス解析する際に役立ててほしい。
木曜9時は「かってに解析!」ということで、毎週連載「有名サイト、かってに解析!」では、有名サイトを取り上げ、アクセス解析で実際に解析データを見る前に、あらかじめサイトの問題点やチェックポイントにあたりをつける方法を解説していく。
今回は病院のサイトを取り上げる。今回も今週、来週と、2回連続の予定だ。今週は、まず「帝京大学医学部附属溝口病院」のサイトを取り上げる。続いて、来週は「三井記念病院」のサイトを取り上げることにする(以下、カギかっこ付きで「帝京大溝口病院」「三井記念病院」と書くときは、病院自体ではなくそれぞれのサイトを指す。他のサイト、団体、企業も同様)。
今回はおもにこの2つのサイトを取り上げ、課題の抽出や考察を行うのだが、筆者は医療業界の各病院や団体、サイトが直面している課題や戦略・戦術を十分に理解しているわけではない。あくまでもどのような点に着目したらよいのかを重視して読んでいってほしい。
「帝京大溝口病院」のファーストインプレッション
「帝京大溝口病院」を取り上げたのは、筆者の会社の近くにある総合病院だからなのだが、地元では「帝京病院」という略称で呼ばれている。ということは、検索ユーザーも、正式名称ではない「帝京病院」で検索することが多いのではないかと思い、試してみた。
「Yahoo! JAPAN」で「帝京病院」で検索してみたところ、「帝京大溝口病院」は、かろうじて検索結果ページのファーストビューに見ることができる(図1)。
しかし、「Google」で検索した際には、検索結果ページのファーストビューの2位に、「帝京大溝口病院」の地図が掲載されている(図2)ものの、Webサイトへのリンクは、そのいくつか下まで見ていかなければならない。
じつは、帝京大学医学部付属病院は溝口病院だけではないのだ。本家の帝京大学医学部附属病院は板橋区にあり、Webサイトは、帝京大学のドメイン名(teikyo-u.ac.jp)配下にある。「帝京大溝口病院」のサイトは、帝京大学とは別のドメイン(teikyo-mizonokuchi.jp)を取得しているため、検索の際のキーワードで「帝京病院」として検索すると、それぞれ別のサイトとして表示されることになる。帝京大学附属の病院が複数あるとは知らないユーザーは、少しとまどうことになるかもしれない。
「帝京大溝口病院」の閲覧シチュエーションを想定
さて前置きはそのくらいにして、今回ユーザーが体験するシナリオを次のように想定してみた。
今回のシナリオ
ユーザー | かかりつけの近所のお医者さんからの紹介で、大病院である帝京大溝口病院に診察に行く |
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目的 | 初診で診療を受けに行くための事前調査
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では、さっそくこのシナリオに沿って、「帝京大溝口病院」をエキスパートチェックしていこう。
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