Web担当者必見! リサーチ データ&市場調査レポート

有名企業300社Webサイトクオリティ調査 みずほFGが昨年に続き2冠達成

あなたのサイトは大丈夫? 検査項目を一度確認してみることをおススメします

日本と中国を中心にWebサイトのコンサルティングサービスを行うバーチャルコミュニケーションズは、上場企業300社のWebサイトの品質検査の結果を「Webサイトクオリティランキング」として発表した。2009年6月に発表した「2009年版 上場企業300社Webサイトクオリティランキング」に続く2回目の調査となる。

本調査での「クオリティ」とは、画面のデザインやユーザビリティではなく、リンク切れ(画像やCSSファイルなどの素材データを含むすべてのリンク切れ、別ページへのリンク切れ、ページ内リンクのリンク切れ)や要素の欠落(title要素、metaタグ内のdescription要素、imgタグ内のaltテキスト)といったHTMLの構成を示している。調査は、同社がASPとして提供しているWeb総合検査サービス「IBM Rational Policy Tester(アイ・ビー・エム ラショナル・ポリシー・テスター)」を利用し、各サイトのトップページから階層が浅い100ページを抽出し6つの検査項目をスコア化、重要度別の重み付けを反映させ、100点満点で評価している(詳しくは調査概要を参照)。

日本でのWebサイトの品質状況を把握し、比較・分析することで問題点を探るのが目的。また、「よりユーザー視点に立った高品質のWebサイトを提言するための情報収集として使用できるのではないか」(バーチャルコミュニケーションズ)としている。総合ランキングの結果からお伝えしていくことにしよう。

ランキングトップは昨年に続きみずほフィナンシャルグループ

表1-1 Webサイトクオリティランキングトップ10
順位企業名業種評価偏差値リンク切れ(すべて)リンク切れ(別ページ)リンク切れ(ページ内)タイトル要素なし説明文なしaltテキストなし
1みずほフィナンシャルグループ銀行業97.069.99555525
2丸紅卸売業97.069.99555525
3みずほ信託銀行銀行業97.069.99555525
4みずほ証券証券業93.567.96455525
5ファナック電気機器93.067.68554525
6野村ホールディングス証券業90.566.23454535
7スズケン卸売業90.065.94455532
8西日本旅客鉄道陸運業90.065.94455532
9日本製鋼所機械88.565.07554522
10住友金属工業鉄鋼88.565.07455531
※「説明文なし」はmeta descriptionが記述されていないことを示す
※評価点数が同一の場合はエラー総数の少ない順

ランキングトップを飾ったのは「みずほフィナンシャルグループ」。昨年調査に続いてのトップで、2冠となった。説明文(meta description)の漏れ以外の検査項目はいずれもスコア5(不備なし)で優秀な成績だといえる。

次いで「丸紅」が総合2位で「みずほ信託銀行」が3位。どちらもみずほFGと同様にほぼ完璧だったが、説明文(meta description)が記入されていないページの数でトップを逃している。

4位のみずほ証券は素材のリンク切れが、5位のファナックはページ内アンカーのリンク切れが(ほんの少し)あったため、この位置となった。

表1-2 Webサイトクオリティランキング(11位~30位)
順位企業名業種評価偏差値リンク切れ(すべて)リンク切れ(別ページ)リンク切れ(ページ内)タイトル要素なし説明文なしaltテキストなし
11アステラス製薬医薬品88.064.78553543
12日本ガイシガラス・土石製品87.564.50454533
13フジ・メディア・ホールディングス通信業87.564.50255535
14中央三井トラスト・ホールディングス銀行業87.564.50554512
15NTN機械87.564.50455521
16JFEホールディングス鉄鋼86.563.92355532
17明治ホールディングス食料品86.563.92355532
18イビデン電気機器86.063.63454532
19アルフレッサ ホールディングス卸売業86.063.63455520
20スルガ銀行銀行業85.563.34445553
21住友商事卸売業85.563.34553532
22東海旅客鉄道陸運業85.563.34445525
23任天堂その他製品85.563.34355522
24コニカミノルタホールディングス電気機器85.063.05255524
25エルピーダメモリ電気機器85.063.05552525
26あおぞら銀行銀行業85.063.05454522
27エーザイ医薬品85.063.05255524
28KDDI通信業85.063.05155545
29THK機械85.063.05553541
30大林組建設業84.562.76255533
※「説明文なし」はmeta descriptionが記述されていないことを示す
※評価点数が同一の場合はエラー総数の少ない順

上位企業のスコアをみると、「リンク切れ(別ページ)」や「タイトル要素なし」の項目は、トップ19位まですべての企業においてスコア5(不備なし)の評価を得ている。ただし、7位以降のサイトではaltテキストの設定漏れが散見される場合があった(7位以降でもaltテキスト漏れがゼロの企業もいくつかある)。altテキストは、ブラウザ上で画像が表示できない際の代替テキストや音声ブラウザが読み上げるテキストとして、その画像の本来の役割を果たすために設定が義務付けられている(HTML4)。また、SEO的にみても画像に関連するテキストを入力することが好ましい。

総合評価の分布
図1 総合評価の分布
縦軸に評価(ポイント)、横軸に300社の数値を取っている。ランキングの上位と下位でグラフの傾きが変化しているが、特に上位と下位を大きく分けるようなポイントが見当たるわけではない。

検査項目の個別スコアには大きな開きが

続いて、個別のスコアを掘り下げてみていくことにしよう。縦軸に評価スコア(0~5の6段階)、横軸に300社の数値を取り、スコアの分布状態を確認してみた。

画像やCSSファイルなどの素材データを含むすべてのリンク切れのスコア分布
図2 「リンク切れ(画像素材すべて)」: 画像やCSSファイルなどの素材データを含むすべてのリンク切れのスコア分布(昨年平均は2.1)
別ページへのリンク切れのスコア分布
図3 「リンク切れ(別ページ)」: 別ページへのリンク切れのスコア分布(昨年平均は3.2)
ページ内リンクのリンク切れのスコア分布
図4 「リンク切れ(ページ内)」: ページ内リンクのリンク切れのスコア分布(昨年平均は3.8)
title要素が設定されていないページのスコア分布
図5 「タイトル要素なし」: title要素が設定されていないページのスコア分布(昨年平均は4.9)
metaタグでのdescription要素が設定されていないページのスコア分布
図6 「description要素なし」: metaタグでのdescription要素が設定されていないページのスコア分布(昨年平均は2.3)
altテキストが設定されていない画像のスコア分布
図7 「altテキストなし」: altテキストが設定されていない画像のスコア分布(昨年平均は1.1)

平均スコアが最も高かったのは「タイトル要素なし」の4.9ポイント(図2)。ほとんどの企業のページでタイトルがきちんとつけられている。

※ただし、今回の調査ではtitle要素の有無のみで判断しているため、検査結果にはタイトルが重複しているケースも多く見受けられた。

反対に、最も平均スコアが低かったのは「altテキストなし」の項目(図7)。もちろん、サイトの種類によって画像の使用数は大きく異なり一概に平均化することはできないが、平均1.9ポイントと、他のスコアに比べて低い。

ただし、昨年調査と比べると、altテキストがない率は減っている(昨年平均1.1ポイントに対して今年平均1.9ポイント)。発見された問題点の個数平均を昨年調査と比べてみると(表2)、altテキスト抜けの平均数が激減していることがわかるだろう。他の項目も全体としては改善している傾向があるが、別ページへのリンク切れだけは増加している。

表2: 各検査項目の絶対数
1社(調査対象となった100ページ)あたり、各検査項目で発見された問題点の平均値(上下5%を除く270社)は次のとおり
検査項目発見された問題点の個数
今回(2010年)前回(2009年)
画像やCSSファイルなどの素材データを含むすべてのリンク切れ(↓)62.574.7
別ページへのリンク切れ(↑)13.38.6
ページ内リンクのリンク切れ(↓)4.24.7
title要素が設定されていないページ(↓)0.00.1
metaタグでのdescription要素が設定されていないページ(↓)37.344.1
altテキストが設定されていない画像(↓)338.81,084.2

各項目の標準偏差(ばらつき具合)を調べてみると、「リンク切れ(別ページ)」「altテキストなし」「リンク切れ(ページ内)」の数値が他の検査項目に比べて高くなった。これらは企業によって品質に差が出やすい項目だと言える。

業種別トップは証券で偏差値56.0

最後に、調査対象300社を業種別に分けたデータを紹介しよう。

表3 業種別の平均スコア(※企業数が少ない区分に関しては参考値)
証券コード協議会の「業種別分類表」中分類の33区分から、時価総額上位300社に該当がない「水産・農林業」を除いた32業種
順位業種偏差値企業数平均順位昨年平均順位リンク切れ(すべて)リンク切れ(別ページ)リンク切れ(ページ内)タイトル要素なし説明文なしaltテキストなし
1証券業56.041031493.03.54.05.02.83.8
2ガラス・土石製品55.85981192.43.64.65.02.62.8
3卸売業54.8111061183.03.53.85.02.92.9
4鉱業54.121191862.53.55.05.02.00.5
5機械53.8191191422.73.83.74.92.21.5
6銀行業53.3251231132.63.44.14.92.61.8
7建設業52.6101261692.03.54.35.02.71.4
8精密機器52.161331122.83.04.05.02.32.5
9ゴム製品51.921351601.03.55.05.02.01.5
10その他製品51.451401102.43.24.24.62.21.8
11保険業51.241401792.82.54.55.02.82.8
12通信業51.0181351542.23.14.04.92.62.4
13食料品50.8121391332.33.33.74.92.31.8
14不動産業50.771501591.63.14.14.93.02.4
15化学49.7201551482.32.94.24.92.41.6
16石油・石炭製品49.241591472.02.84.05.02.82.3
17電気機器48.9391621782.12.83.84.82.42.3
18空運業48.911672742.04.02.05.02.01.0
19陸運業48.813160972.42.73.94.92.21.8
20金属製品48.851651441.82.44.45.04.02.2
21鉄鋼48.661501862.02.84.34.72.50.8
22その他金融業48.541621452.52.54.34.82.81.3
23小売業47.8141661451.72.94.04.62.51.4
24医薬品47.1131681311.82.54.04.72.52.1
25輸送用機器46.6191811662.02.63.64.82.41.4
26電気・ガス業46.3131882111.83.22.44.82.51.8
27海運業46.331861931.32.73.75.02.32.0
28非鉄金属46.141861642.32.33.55.02.82.0
29繊維製品45.831942261.72.73.74.72.01.3
30サービス業45.061972111.82.04.25.02.51.5
31パルプ・紙44.022101581.52.04.55.02.00.5
32倉庫・運輸関連業43.11219-2.02.04.04.02.01.0
全体平均 2.12.94.04.92.51.8
※「説明文なし」はmeta descriptionが記述されていないことを示す
※評価点数が同一の場合はエラー総数の少ない順

証券コードの業種区分に基づき32区分に分けたところ、総合スコアが最も高いのは「証券」、続いて第2位が「ガラス・土石製品」、第3位が「卸売業」となっている。

※ただし、企業数にかかわらず単純平均したスコアリングであるため、企業数が少ない業種ほど有利になる計算となっている。
◇◇◇

昨年調査と比べてみると、全体としてWebサイトの品質が(やや)向上していることは、喜ばしいだろう。ただし、実際には全体が向上しているのではなく、上位のサイトはより良くなり、下位のサイトはより悪くなっている「二極化」の様相がみられる。

個別企業をみると、大幅にWebサイト品質を改善した企業が多数あり、トップ30企業のうち19社が昨年から入れ替わっている。

上場企業ということは、多くのサイトが大量のページをもつ大規模サイトとなっているであろう。そうなると、担当者が目視と手動でチェックして品質を保つには限界がある。まずはWebサイト品質を向上し、保つ意識をもったうえで、可能な限りチェックを自動化していかない限りは、サイト品質の向上は現実的にはならないだろう。

調査概要

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  • 調査対象
    有名企業の公式Webサイト300社
    (2010年4月時点での上場企業、時価総額が高い順に300社を抽出)
  • 調査期間
    2010年6月21日~8月12日
  • 調査方法
    「IBM Rational Policy Tester(アイ・ビー・エム ラショナル・ポリシー・テスター)」
    IBM社の「PolicyTester」を利用したASPサービス環境を利用し、対象となった300社の公式Webサイトのトップページからクローリングを行い、浅い階層の100ページまでを調査。JavaScriptやFlashファイルへのリンクに対しても解析を行った。
  • 検査項目
    • 「リンク切れ(画像素材すべて)」: 画像やCSSファイルなどの素材データを含むすべてのリンク切れ
    • 「リンク切れ(別ページ)」: 別ページへのリンク切れ
    • 「リンク切れ(ページ内)」: ページ内リンクのリンク切れ
    • 「タイトル要素なし」: title要素が設定されていないページ
    • 「description要素なし」: metaタグでのdescription要素が設定されていないページ
    • 「altテキストなし」: altテキストが設定されていない画像
    「別ページへのリンク切れ」を全体の40%の重み付けとし、ほかユーザーがアクセスする際に違和感を感じると思われるものや検索時に不適切な設定などを順に重み付けを行った。
  • 調査実施機関
    バーチャルコミュニケーションズ株式会社
  • 調査の特徴
    アプリケーションでの検査の為、人為的なミスなどが生じない。また、目視では判別することが困難なJavaScriptやFlashファイルの問題も把握できる。
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