Web担当者必見! リサーチ データ&市場調査レポート

20~30代のスマホ利用率は9割を超え、全世代でも7割超え。日本人のメディア利用実態最新版(前編)

総務省が実施した「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の概要を紹介する(前編)。

日本人は、インターネットやソーシャルメディア、モバイルなどをどのように使っているのだろうか。近年、可処分時間の奪い合いが激しく、年代によってメディアへの接触が大きく異なる。今回紹介する最新版の調査結果からその違いを把握して、マーケティングプラン立案に役立ててほしい。

総務省が実施した「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」から、ポイントをいくつかピックアップして前後編で紹介する。

調査のポイント
  • スマートフォンの利用率は71.3%に
  • インターネット利用は平日100分、テレビ視聴は平日168分(全世代平均)
  • インターネットは各世代で増加傾向。特に10~20代はテレビよりインターネットを40分以上使う
  • ネット利用、平日はメール利用に30.1分。休日はソーシャルメディアに32.7分
  • 10~20代の1日あたりのモバイル利用時間は100分超え、全世代でも60分超え

本調査は、10~60代の1,500人を対象に、インターネット、ソーシャルメディア等のインターネット上のメディア、テレビ、ラジオ等の情報通信メディアについて、利用時間の長さ・時間帯、利用率、信頼度等を継続的に把握し、新聞、雑誌等の情報通信メディア以外のメディアを含め、メディア間の関係や利用実態の変化等を明らかにするもので、平成24年から毎年実施している。今回で5回目の調査となる。

スマートフォンの利用率は、前年の68.7%から71.3%に増加

まずは、スマートフォンの利用率から紹介する。

全年代でのスマートフォンの利用率は年々増加し、ついに7割を超えて71.3%となった。年代別に見ると、30代の利用率が9割を超えて92.1%50代の利用率が10ポイント以上伸び63.1%となった。

一方で10代及び40代の利用率は前回調査と比べて低い値となったが、次回以降の調査を見て評価する必要がある。

インターネット利用は平日100分、テレビ視聴は平日168分(全世代平均)

1日当たりのテレビ(リアルタイム)視聴時間は平日168.0分、休日225.1分と減少傾向にある。その一方、インターネット利用時間は平日99.8分、休日120.7分と増加傾向にある。

10~20代はテレビよりインターネットを40分以上使う。インターネットは各世代で増加傾向

年代別に見ると、10~20代の平日1日当たりのテレビ(リアルタイム)視聴は、平均利用時間及び行為者率ともに概ね減少傾向である。30~50代のテレビ視聴は、確実な傾向は定かでないが、平成28年調査において30代及び50代の行為者率がそれぞれ80%台及び90%台を初めて割り込んだ点が目に付く。60代は、行為者率は90%超、平均利用時間は260分前後でほぼ一定に推移している。

インターネット利用については、特に平均利用時間に着目した場合、10~60代の各年代において概ね増加傾向にあり、10~20代はテレビよりインターネットを40分以上も使っている

左:テレビ 右:インターネット 線グラフ:行為者率 棒グラフ:それぞれの利用時間

ネット利用、平日はメール利用が最も多く30.1分。休日はソーシャルメディアが最も長く32.7分

続いて、インターネット利用においてどのようなことに時間を使っているのか見ていく。

平日の全年代の平均利用時間を比較すると、メールが最も長く30.1分、次いでソーシャルメディアを見る・書くが25.0分、ブログやウェブサイトを見る・書くが21.2分となっている。

休日では、ソーシャルメディアが32.7分、オンラインゲーム・ソーシャルゲームをするが26.2分、動画投稿・共有サービスを見るが21.9分、ブログ・ウェブサイトを見る・書くが21.7分、メールを読む・書くが21.0分の順。

ソーシャルメディアは、全年代では女性の方が平均利用時間が長く、10~20代の若年層で男女差が顕著だ。

10~20代の1日あたりのモバイル利用時間は100分超え、全世代でも60分超え

1日当たりのモバイル機器(スマートフォン及びフィーチャーフォン)からのインターネット利用時間は、全世代で平日61.3分となった。10~20代の1日あたりのモバイル利用時間は平日、休日ともに100分を超えている(突出して長いのは前回調査までと同様)。

モバイル機器による平日のインターネット利用は、前年の53.8分から61.3分となり、休日は前年の80.6分から87.3分と継続的に増加している。

次回は、どんなソーシャルメディアを使っているのか、メディアの信頼度などのポイントを紹介する。

調査概要

  • 対象者:13歳から69歳までの男女1,500人
    サンプルの構成は性別・年齢10歳刻みで平成28年1月住民基本台帳の実勢比例。全国125地点にてランダムロケーションクォータサンプリングにより抽出
  • 調査方法:訪問留置調査
    調査の実査は、株式会社山手情報処理センターが実施
  • 調査対象期間:平成28年11月26日(土)~12月2日(金)
  • 日記式調査とアンケート調査を併行実施
①日記式調査における用語の定義と計算方法
  • 平均利用時間:調査日1日あたりの、ある情報行動の全調査対象者の時間合計を調査対象者数で除した数値。平日については調査日数(2日間)の1日あたりの、休日については調査日の平均時間。
  • 行為者率:調査日1日あたりの、調査対象者のうち情報行動を行った人の比率。平日については調査日2日間の平均。休日については、調査日の比率。
  • 行為者平均時間:調査日1日あたりのある情報行動の時間合計を、同じ調査日における行為者数で除した数値。その情報行動を行った者に限定した平均時間。平日については調査日数(2日間)の1日あたりの、休日については調査日の平均時間。
②アンケート調査における用語の定義と計算方法
  • 利用率:アンケート調査において「自分が利用している」と回答した割合。(日記式調査の調査期間において実際に利用した人の割合(行為者率)とは異なる。)

「平成28年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01iicp01_02000064.html

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