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Twitterは45%が企業ブランディング目的、大企業では75%がガイドライン制定済みで過半数が年間予算300万円以上 : 企業におけるソーシャルメディア活用状況調査

「Facebook」「mixi」「YouTube」「ブログ」「Ustream」「Twitter」に関して調査

NTTレゾナントとループス・コミュニケーションズは、「gooリサーチ」登録モニターのなかでTwitter企業アカウントを保有し、通常業務でTwitterを運用する立場にある企業の担当者を対象に「企業におけるソーシャルメディア活用状況」に関する調査を実施、1月20日にその結果を公表した。

有効回答者数は480名。この調査は、2010年7月に行われた「企業におけるTwitter活用調査」の第2回目調査として位置づけられており、今回調査では前回との比較も行われている。ソーシャルメディアとしては「Facebook」「mixi」「YouTube」「ブログ」「Ustream」、そして「Twitter」が採り上げられている。

一番人気はTwitter、YouTube利用も伸びる

まず、これらソーシャルメディアの活用有無を質問したところ、前回調査と比較すると、すべてのサービスにおいて活用者割合が上昇。なかでもYouTubeが、この4か月で19.6ポイント上昇し57.7%となった。その他サービスについても、Facebookが9.7ポイント、mixiが8.8ポイント、ブログが7.3ポイント、Ustreamが8.2ポイント上昇した。

【図1】ソーシャルメディアの活用割合
【図1】ソーシャルメディアの活用割合

利用目的は企業ブランディングが主

各企業がこれらソーシャルメディアを活用している目的について質問したところ、「企業のブランディング」がほぼすべてのメディアで1位となった。2位は「広報活動」となったが、その他でも「個々の従業員のブランディング」「特定製品やサービスのブランディング」などが目立った。顧客サポートやサービス改善などは思ったほど伸びず、現状では、ブランド認知のための使い方が主流であるようだ。

【図2】ソーシャルメディアの運用目的
【図2】ソーシャルメディアの運用目的

ガイドライン制定が大企業でさらに進む

ソーシャルメディアを企業が活用する場合、顧客との直接接触が増える点、伝搬速度が強力な点などから生じるリスクもあり、さまざまな“炎上”ケースもあり得る。この点について前回調査と比較すると、特に大企業において、社内体制の整備が進んでいることがあきらかとなった。従業員1000人以上の企業における運用ガイドライン制定状況は、「すべきことや禁止事項は文書化されている」は前回調査の41.7%から58.6%に増加。「教育体制がある」も16.7%から20.7%へとそれぞれ増加し、活用の支援が進んでいることが伺える。ただし企業全体で「制定されていない」がいまだ過半数を超えているのは憂慮すべき点だろう(従業員1000人以上の企業では25.3%)。

【図3】ソーシャルメディアの運用ガイドライン制定状況(複数回答)
【図3】ソーシャルメディアの運用ガイドライン制定状況(複数回答)
【図4】従業員1000人以上の企業におけるソーシャルメディアの運用ガイドライン制定状況
【図4】従業員1000人以上の企業におけるソーシャルメディアの運用ガイドライン制定状況

チーム体制で対応する企業が増加

運用においても、「1人といった少人数=個人感覚に近いスタイル」ではなく、「複数人によるチーム体制」を組む企業が増加した。たとえば、Twitter企業アカウント運用チームの所属人数は、「1人」という回答が前回調査から7.7ポイント減少の30.7%。一方、「2~3人(31.9%)」「4~5人(19.9%)」が増加しており、複数人でチーム編成を行う傾向が明確となっている。

【図5】ソーシャルメディア運用チームの所属人数(単一回答)
【図5】ソーシャルメディア運用チームの所属人数(単一回答)
※図内の「+」「-」変化はパーセント表記になっているが、パーセンテージの変化をポイントで示している

大企業では過半数が300万円以上の予算を確保

またソーシャルメディア関連の予算も、従業員100人以上の企業では8割が確保。特に1000人以上の大企業では、「予算なし」は11.5%にとどまり、300万円以上の予算を確保している企業の割合が前回調査31%に対して、今回は50%以上と過半数をついに超えた。とくに「300万円以上~500万円未満」の層は前回調査から12.4ポイントと大きく増加し、20.7%となった。

【図6】従業員規模別ソーシャルメディア関連予算(単一回答)
【図6】従業員規模別ソーシャルメディア関連予算(単一回答)
【図7】従業員1000人以上の企業におけるソーシャルメディア関連予算(単一回答)
【図7】従業員1000人以上の企業におけるソーシャルメディア関連予算(単一回答)
※図内の「+」「-」変化はパーセント表記になっているが、パーセンテージの変化をポイントで示している

課題は効果測定、今後はFacebookに注目

最後に、ソーシャル活用の課題について、聞いたところ、「Twitter」「mixi」「YouTube」「ブログ」の4項目において、「効果の測定が難しい」が最多となった。Facebookでは、「営業上の効果が見えない(30.6%)」、Ustreamでは「担当者数が不足している(24.4%)」がそれぞれ最多。Twitter運用に関する課題を、前回調査と比較すると、もっとも変化が見られたものが「効果の測定が難しい」で、40.0%から31.5%に減少した。一方、「担当者数が不足している」が22.5%から29.0%に増加しており、ある意味、“運用が活性化しているがゆえの人手不足”というジレンマも見られた。

【図8】ソーシャルメディア活用上の課題(複数回答)
【図8】ソーシャルメディア活用上の課題(複数回答)

ちなみに今後、さらに積極的に活用していきたいと思うソーシャルメディアとして、もっとも多かった回答は、「Twitter(78.3%)」だった。ただし、前回調査で最下位だったFacebookが、今回調査では「mixi」と「Ustream」を抜いて「YouTube」の次に活用意向が高いという結果となっており、従業員規模が大きくなるほど、Facebookの活用意向が高まる傾向が見られた。

【図9】今後、積極活用したいソーシャルメディア(複数回答)
【図9】今後、積極活用したいソーシャルメディア(複数回答)
【図10】今後、積極活用したいソーシャルメディア 従業員規模別 (複数回答)
【図10】今後、積極活用したいソーシャルメディア 従業員規模別 (複数回答)

※グラフはすべて、NTTレゾナントとループス・コミュニケーションズが作成

■調査概要
1.調査対象gooリサーチ・消費者モニター(Twitter企業アカウントを保有し、通常業務でTwitterを運用する立場にある企業の担当者を対象)
2.調査方法非公開型インターネットアンケート
3.調査期間2010年11月11日~2010年11月15日
4.有効回答者数480名
5.回答者の属性【企業規模】10人未満 :34.2%、10人以上100人未満:20.8%、100人以上1000人未満:26.9%、1000人以上:18.1%、わからない:0.0%
【対象顧客】「どちらかといえば消費者向け」(64.0%)、「どちらかといえば企業・官公庁向け」(23.5%)、「消費者と企業・官公庁の両方」(12.5%)
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