衣袋宏美のデータハックス

コンテンツ別アクセスパターンを3つの指標で把握するグラフ作成法 [アクセス解析tips]

コンテンツ単位でセグメント化して、アクセス上下動の原因を探るためのポイントとは?

ページ

衣袋宏美のデータハックス

大きな企業サイトだと特にそうだが、サイトには様々なコンテンツがあり、様々な人々がそれぞれ別の目的でサイトを利用しにくる。大きなサイトあるいは多目的なサイトであればあるほど、サイト全体の推移分析を行っても、その上下動の理由は簡単に見えてこないものだ。そこで様々なブレークダウン(切り分け)をして、その理由を探し出す必要が出てくる。

原因追究にはセグメント化が有効

リアルの店舗で考えてみよう。売上がもし不振だったら、どういう分析をするだろう? 商品カテゴリー別、エリア別、メーカー別、価格帯別、などのセグメントに分けて、予算対比で落ちてないか、対前月対比で落ちてないか、月次のトレンドで下落傾向がないかといった分析をすることが頭に浮かぶ。

原因追究にはセグメント化が有効 - 売上不振の原因を、「商品カテゴリー別で分析」「エリア別で分析」「メーカー別で分析」「価格帯別で分析」

また、利益率が落ちているといった場合はどうだろう。原価率が上がっている、販売奨励金の割合が増えている、間接人件費の割合が増えている、など比率が悪化する要因を挙げて分析しなくてはならない。

アクセス解析でも同様の分析ができる。グラフ1をご覧いただこう。これはあるサイトの日別のトレンドグラフである。サイト全体のページビュー数を折れ線で示しているが、これだけを見た限りでは一定のパターンがなく、サイト全体で一体どういうアクセスパターンをもったサイトなのか想像できない。

全体の日別ページビュー数グラフ
グラフ1:サイト全体の日別ページビュー数

全体のページビュー数でパターンが見えない場合は、まずコンテンツ別に分けて集計してみるのが有効だ。ツールによっては標準で第1ディレクトリ別あるいは、すべてのディレクトリ別に集計してくれたり、独自でコンテンツグループを定義してグルーピングできるようなものもあるが、このデータを活用して、上位の主要なコンテンツ群であるAからCまでの日別のページビュー数の推移を重ねて表示したのがグラフ2だ。

主要コンテンツ別の日別ページビュー数
グラフ2:全体と主要コンテンツ別の日別ページビュー数

こうすることで、このサイトの特徴が明確になってくる。コンテンツAコンテンツCは比較的コンスタントに見られているのに対して、コンテンツBは不規則な激しい上下動がある。これらの波が重なることで、サイト全体もパターン化できない不規則な上下動をしている結果に見えていたのだということが理解できる。

用語集
KPI / SEO / アクセス解析 / セッション / ディレクトリ / ドメイン名 / ページビュー / ユニークユーザー / 検索エンジン

ページ

この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

DX
Digital Transformationの略。企業におけるデジタル化・電子化 ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]