B2Bリード獲得サイトの解析レポート作り方マニュアル [アクセス解析tips]
前回に続いて、アクセス解析から出てくる数字を、定期的にどのようなレポートにして見ていったらよいかをサイトのタイプ別に解説していく。
第1回ではECサイト、第2回ではメディアサイトを取り上げたが、今回は顧客開拓(リードジェネレーション)サイトのケースだ。まずはどのような指標を見ていくべきかという指標の選択方法についてお話しした上で、前回と同様に、
- マネジメント層向けレポート
- 現場向けレポート
の2つのパターンで考えてみたい。
顧客開拓サイトの目的からの分解
ビジネス向け(B2B)商品・サービスなどを提供している企業サイトの目的は、見込み顧客の獲得だ。サイトにおける獲得の過程は2つに分け、メルマガ登録や会員登録など、すぐ商談には至らない第1ステップと、セミナー申し込み、資料請求や問い合わせといった、商談に近い第2ステップの双方をコンバージョンとして、それぞれ別個に評価したい。
しかし、いきなりアクセス解析のレポートに必要な指標をピックアップして毎月のレポートフォーマットを作るというのは、いささか距離があり過ぎる。そこで、「見込み顧客の獲得」という目的を、
- どれだけ多くの見込み顧客候補(ユニーク訪問者)を集めてきたか
- 見込み顧客候補をどれだけ効率的に見込み顧客にできているか(コンバージョン率)
という2つに分解して考えてみよう。
ビジネス向け商品・サービスは、一般消費財とは異なり、衝動買いされることは少ない。つまり、最初に訪問したその日にすぐコンバージョン行動をとることは滅多にない。初めてサイトを訪れてから、その後も何度か情報収集で訪れ、さらに競合商品・サービスとの比較、見積もり、社内での申請などといったプロセスで時間が掛かるものだ。つまりB2B商材ではコンバージョンにはタイムラグがあるので、本来は中期的な時間軸で見ていく必要がある。
とはいえ、ならせば同じだと仮定して、ここでは短期間(月次など)で切って、ボリュームと効率という側面で上の2つに分解することにしてみた。
ユニーク訪問者数の分解
では、「ユニーク訪問者数」は、さらにどのように分解できるだろう。ここでは、
- 無理やり集客しなくても来る人たち(自然流入)
- 特別な集客によってやって来た人たち(特別流入)
という2つに分けてみよう。
ここからさらに特別な集客を、広告キャンペーン(主に期間限定)と、メルマガ(定常的)に分けられる。特にメルマガは能動的な集客方法として有効だ。指標としては、ユニーク訪問者数の代わりに訪問回数を使い、下図のように分解してみた。なおメルマガからの流入は、すでにコンバージョンの第1ステップをクリアした人たちなので区別しよう。
自然流入に関しては、ここからさらに参照元なしの割合や、具体的な参照元ドメイン名、検索エンジンの割合、自然検索からのキーワードといった項目に落とし込んで見ていくことが有効だ。
広告キャンペーンによる流入は、広告を出稿した媒体別やクリエイティブ別など、その内訳がわかるように分解していくことが大事だ。メルマガも内容(タイトル)別のクリック率を見ていくことで、ユーザーの関心度を測っていくのだ。
ソーシャルもやってます!