ふつうの企業サイトの解析レポート作り方マニュアル [アクセス解析tips]
一般企業サイトの各種機能
一般企業サイトは、さまざまな目的を持ったコンテンツが集合しているのがふつうで、これまで4回にわたって説明してきた4つのタイプ、
のいくつかの機能を含めている場合も多い。このような、いくつかの目的が複合したサイトでは、まず単純にコンテンツの担当部門別に分けてみることから始めよう。
- 企業/事業紹介
- ニュースリリース/プレスリリース
- 商品・サービス紹介(ブランドサイト)
- IR情報(投資家とのコミュニケーション)
- 人材募集
- ブログ、Twitter(ユーザとのコミュニケーション)
- 広告/宣伝(外部サイトとのタイアップ、自社サイトでのキャンペーン)
一般に、ある程度の規模以上の企業になると、こういったコンテンツが提供されている。コンテンツと担当部署という視点でこれを展開してみると、たとえば次のように関連付けされることになるだろう。
上図のように分けるべきだという意味ではなく、「コンテンツ作成責任部門が、そのコンテンツの数字を見るべき」という単純な話なるので、各社の体制にあった分け方をしてほしい。
各コンテンツごとの目標と管理指標の例
むしろ問題なのは、各コンテンツの成果目標を数値化しにくいことだろう。ECのような、事業の売上に直結するような目標はないかもしれないが、それぞれのコンテンツ(部署)で、何を成果指標とするのかは決めておくべきだ。
例として、コンテンツ別に、目標と管理指標を以下にピックアップしてみた。一例に過ぎないので、これは考えるきっかけ程度にして、自分の扱っているコンテンツの特性に合わせて、作ってみてほしい。下の各図の左側は、部署ごとのコンテンツが目指す目標を一言でまとめたもので、これを定性的に記述したものだ。一方、右側はその目標がどれぐらい達成されているかを計るための指標群の一例である。過去4回の記事のように要素分解をせず、いきなり指標を列挙していることはご容赦いただきたい。
レポート指標として、どの目標に対しても「ユニーク訪問者数」を最初に挙げているにに気がついただろうか。これは、量と質の面で分解し、量の視点でまずは多くの人に来てもらうということが重要だと考えたからである。あとは質の部分をどういう指標で定量化して見ていくかというポイントで選択してみた。
それぞれに対するレポート指標に何を選択したらよいのかは、今までの考え方をヒントにして各自で構築していってもらいたい。レポート頻度は四半期か月次程度、マネジメント層へ細かいレポートをする頻度は少なくてよいだろう。
これまで5回にわたって、普段どのような指標によってレポーティングするのかをサイトのタイプ別に解説してきた。これらはあくまで一般論であり、そのサイトの特性や規模、成長のステージによって変化する。しかしながら、追跡していく指標の選択プロセスとしては、自分のサイトに合わせて、目標から何段階かブレークダウンをしていきながら、アクセス解析の指標に結び付けていくという方法を行えば、必ず自分に相応しい指標が見つかるはずだ。ここで説明した例を発展させて自社サイトに応用してほしい。
改めて、5回にわたって解説してきた、サイトの種類ごとのアクセス解析レポート作り方マニュアルを紹介しておく。
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