マネジメント層向け月例レポート指標
マネジメント層向け月例レポート指標
マネジメント層向けのレポートでは、「新規顧客獲得から見たサイト運営は効率的か」の視点と、「中長期で全体が良くなっているのか悪くなりそうか」ということが把握できる指標で十分だ。それさえ把握できれば、部下への指示が出せる。もちろん、サイトによって課題が異なると思われるので、一部は違う指標が必要になる場合もあるだろう。
下に一例を示した。頻度は月1回ぐらいだろう(四半期に一度くらいで十分なサイトもあるかもしれない)。できれば、目標と実績対比(前月対比や前年同月対比)、今月の施策と結果などのコメントを付ければ申し分ない。目標未達であれば、改善策を盛り込んで報告すべきだ。複数の商品・サービスを提供しているのであれば、少なくとも大カテゴリー別くらいにまとめた数字が必要だろう。
- ユニーク訪問者数
- コンバージョン(メルマガ・会員登録、資料請求、問い合わせ)率
- 新規訪問者とリピート訪問者の割合
- 1訪問あたりのページビュー数が多い(5ページ以上など)訪問の割合
- 1リード(サイトにおけるコンバージョン)あたりの商談成約率
- 商談成約1件あたりの平均売上高
現場向けのレポート項目
現場向けレポートには、短期あるいは中期で具体的に改善施策を迅速にとることができるように、よりセグメントを切った指標を見ておく必要がある。それがマネジメント層向けとは異なる部分だ。もちろん全体動向も必要になるので、マネジメント層向けの指標もあわせて見ておく必要がある。こちらもサイトの事情によって違う視点で見る必要な場合もあろう。
下に一例を示した。頻度は、多くのサイトでは月次で十分だろう。目標と実績対比、前月対比や前年同月対比、今月の施策と結果などのコメントを付ければ申し分ない。複数の商品・サービスを提供しているのであれば、担当者が行動を起こせるように担当別にブレークダウンする必要がある。
- 流入タイプ別のユニーク訪問者数、直帰率、コンバージョン率
- 新規訪問者/リピート訪問者別の直帰率、コンバージョン率
- 入口ページ別の直帰率
- コンバージョン完了率(資料請求/問い合わせ画面から最終完了した割合)
- 最初の訪問からコンバージョンまでの平均訪問回数、平均日数
- 検索キーワード(サイト内検索語)ランキング
前回のメディアサイト、前々回のECサイトと同じく、これらはあくまで一般論であり、そのサイトの特性や規模、成長のステージによって変化する。ここでは基本的な考え方を学び、これらの例を発展させて自社サイトに応用してほしい。
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この記事の筆者
衣袋 宏美(いぶくろ ひろみ)
1960年東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。大手電気メーカー勤務後、日経BP社へ。調査部、インターネット視聴率センター長などを経て、2000年ネットレイティングスへ。視聴率サービスやアクセス解析サービスの立ち上げに尽力。2006年株式会社クロス・フュージョンを設立し代表取締役に。2023年活動停止。
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