読むだけでプレゼンがうまくなる本

「つかみ」には「ベーシック」と「テクニック」がある!

読むだけでプレゼンがうまくなる本

ビジネス社会で働いていれば、プレゼンの機会があり、そしてそこに挫折はつきもの。このコーナーでは『読むだけでプレゼンがうまくなる本』から抜粋した、“失敗しがちだったプレゼンにちょっとしたことで強くなれるヒント”を紹介していく。

「つかみベーシック」とはホスピタリティ

「プレゼンの場をポジティブな雰囲気にする」「一緒に仕事をしたいと感じてもらう」、どちらも、人の感情によるところが大きいものです。つまり、「嫌いだ」「不快だ」「なにかイヤな感じがする」などという感情が相手に生じてしまうと、その後のプレゼンは非常にやりにくくなってしまいます。

ただし、好かれたいがためにお世辞を連発したり、卑屈な態度でこびへつらっても、普通の相手なら逆効果になる確率が高いでしょう。キーワードは「ホスピタリティ」です。つまり、相手に「心地よさ」を感じてもらうように心配りをすること、「さりげないおもてなし」と言い換えてもよいかもしれません。

相手に心地よくプレゼンを聞いてもらう

プレゼン相手を自社にお迎えする場合はもちろん、こちらがどこか会場を設定したり、相手の会社を訪問してプレゼンしたりする場合であっても、「プレゼンの場」というものは提案者がつくるものであり、相手が時間を割いてそこに参加してくれているということについて、最大限の感謝と「おもてなしの心」でもって接するべきでしょう。そうすれば、どんなおもてなしが必要なのかはおのずと明らかになるはずです。そういう気遣い自体が仕事を進めていく上でとても大事な要素であるということを決裁者は知っています。

プレゼンの場のホスピタリティとは「想像力」です。プレゼンでは何が起こるかわかりません。そんなとき、どう立て直すのかも決裁者はじっと見ています。想像力を働かせて、どうすれば相手に心地よくプレゼンを聞いてもらえるか配慮しましょう。

「つかみテクニック」は相手に合わせて最適のツールを

「つかみベーシック」がどんな相手に対しても必要な、基本的なホスピタリティであるのに対して、「つかみテクニック」は、相手に合わせてプレゼンの方法に工夫を凝らすことです。

「相手に合わせて」とはなかなか難しい問題です。「相手の立場」「プレゼンする環境」「業界の慣習」など、さまざまな要素があるので、それらをふまえて最適の「つかめる」ツールを考えなくてはいけません。

さらにもっと大きな問題があります。それはプレゼンで決裁を下ろす「キーマンのタイプ」です。キーマンとは決裁者そのものと、決裁者に大きな影響を与える人です。肩書きが一番上の人がキーマンかというとそうとは限りません。肩書きがなくても、上司から重用され、判断をあてにされたり、空気をとりまとめたりするような人もいます。とくに、IT関連のプレゼンの判断については、年功序列ではないことが多いようです。

さて、キーマンをだいたい特定できたとします。その上で、例えば実直なタイプの人に派手なプレゼンは不評でしょう。せっかちな人に向けて、長々と企画書を読み上げても結果は見えています。

「キーマンのタイプに合わせて最適なプレゼンツールを選び、使う」ということが「つかみテクニック」の大きなテーマです。

では、「キーマンのタイプ」は、どうしたら見抜けるのでしょうか。すぐれたセールスマンは「勘」と「経験」でそれを見抜いているのでしょうが、何か合理的な方法がないものでしょうか。血液型や星座占いに頼りますか? あるいは朝一番に占いを聞いてそのお告げに従いますか? 違います。本書では、ビジネスパーソンのタイプを類推するのに、もっとも合理的であると考える「ハーマンモデル(人の利き脳でタイプ別に分類)」の理論を取り入れて、最適な「つかみテクニック」を考えます。

図:つかみの種類と役割
図1-5-1 つかみの種類と役割
書籍『読むだけでプレゼンがうまくなる本』表紙

この記事は、書籍『読むだけでプレゼンがうまくなる本』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

プレゼンにおいて大事なこと、それは相手をいかにつかむか。本書はマンガを織り交ぜながら、相手の心をわしづかみにする方法を学べるプレゼン本です。筆者が経験した失敗談から、プレゼンにおける「つかみ方」を徹底レクチャー。さらに、相手のタイプに合わせた実践的な攻略法や、企画書などプレゼンツールの使いこなし術を指南。最後にプレゼンをきれいに締めくくり、相手にYesと言わせるクロージング術を紹介する。なぜか、プレゼンに負ける人、必読の一冊。

  • 『読むだけでプレゼンがうまくなる本』
  • ISBN: 978-4844326038
  • 1,449円(税込)
  • 藤木俊明・今津美樹(著)
  • 株式会社インプレス
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