読むだけでプレゼンがうまくなる本

「つかむ」企画書(2)レイアウトは読み手の視線を意識

読むだけでプレゼンがうまくなる本

ビジネス社会で働いていれば、プレゼンの機会があり、そしてそこに挫折はつきもの。このコーナーでは『読むだけでプレゼンがうまくなる本』から抜粋した、“失敗しがちだったプレゼンにちょっとしたことで強くなれるヒント”を紹介していく。

相手を「つかむ」レイアウト、3つのポイント

一般的に一番よく使われる企画書スタイル(スライド)は「A4ヨコスタイル」でしょう。これは企画書をPowerPointで作ることが主流になっているからです。また、読み手にとっても「安定感のあるレイアウト」です。しかし本来、日本人が読みやすいレイアウトは「A4タテスタイル」です。雑誌や新聞のレイアウトを考えればわかるでしょう。「A4ヨコスタイル」はプロジェクターに投影するスライドとしてはよいのですが、紙にプリントアウトすると「視線がぶれて」読みにくい場合が多いのです。人間の視線は「Z」型に文章などを追っていきます。基本的に「左上」から始まって「右下」を目指します。ところが、PowerPointのスライドに、文章を左右に目一杯詰め込むと、読み手の「Z」の視線が左右に大きく揺れるため読みにくいのです。企画書のレイアウトは読み手の「Z視線」を意識し、余白やイラスト、写真などを使って、文章の左右の幅をせばめると、読みやすくなります。

それでも文章をたくさん使う必要があるときは「段組み」の機能を使うとよいでしょう。スライドの真ん中で文章を2段に分けてしまえば、視線の幅は小さくなります。近くにもし雑誌があったら見てください。雑誌の見開きページは、視線の幅が小さくなるよう調整されています。

また同様に、いろいろな図解を1枚のスライドに押し込んだものもよく見ます。これも目が疲れるだけでなく、読み手が消化不良を起こしてしまいます。図解を使う場合は、原則「1スライドに1メッセージ」と決めましょう。

図:5-5-1
図5-5-1 レイアウトと視線の動き
中央で左右2段。さらに4ブロックに分けることで視線が落ち着く
書籍『読むだけでプレゼンがうまくなる本』表紙

この記事は、書籍『読むだけでプレゼンがうまくなる本』の内容を、Web担向けに特別にオンラインで公開しているものです。

プレゼンにおいて大事なこと、それは相手をいかにつかむか。本書はマンガを織り交ぜながら、相手の心をわしづかみにする方法を学べるプレゼン本です。筆者が経験した失敗談から、プレゼンにおける「つかみ方」を徹底レクチャー。さらに、相手のタイプに合わせた実践的な攻略法や、企画書などプレゼンツールの使いこなし術を指南。最後にプレゼンをきれいに締めくくり、相手にYesと言わせるクロージング術を紹介する。なぜか、プレゼンに負ける人、必読の一冊。

  • 『読むだけでプレゼンがうまくなる本』
  • ISBN: 978-4844326038
  • 1,449円(税込)
  • 藤木俊明・今津美樹(著)
  • 株式会社インプレス
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