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「サンドボックス」は健在だ――ヤフーでは上位なのにグーグルでは200位?

グーグルがスパム対策として開発した「サンドボックス」は過去の遺物だと思われていたが、そうでもないらしい。
イメージ画像:サンドボックス

多くのSEO業界人にとって、グーグルの検索品質チームがスパム対策として開発した「サンドボックス」はもはや過去の遺物だ。しかし、僕らはここ数年、「サンドボックス」現象だと思われる新たな事例に気づいており、ようやく、みんなに披露しても間違いのない例が見つかった(それに、そのサイトのオーナーから許可も得た)。

grader.com」とその4つのサブドメイン名、つまり「twitter.grader.com」「pressrelease.grader.com」「website.grader.com」「facebook.grader.com」はすべて、「サンドボックス」の影響を実感させる明白な作用を受けているんだ。

どうしてわかるのかって? それは、次のような共通した特徴があるからだ。

  • ドメイン名が比較的新しい(通常は1年未満だが、時には2年程度のものも)
  • サイト上の各ページは、title要素が検索クエリと完全に一致する場合でさえ検索上位に入れない
  • そのページを探そうという意図が明らかな検索クエリなのに、他のサイトやページの方が上位にランクされる
  • 関連するクエリで検索すると、最初のうちだけは上位に現れるが、その後30位~500位かそれ以下に急落する
  • たいていの場合、グーグルの他のSEO指標は良好そうに見える(ツールバーページランクやドメイン名検索した際のサイトリンクなど)
  • ヤフーとMSN/Liveのサイトランキングではかなり上位に入っている
  • 検索順位低下の原因になり得るスパムや不正操作の戦術は見られない

いくつかの検索を実行して、実際どんな順位になるのか見てみよう。

グーグルは明らかに、このサイトを何らかのペナルティかフィルタリングの対象にしている。各ページはインデックス化されているが、title要素が検索クエリと正確に一致する場合でも上位を獲得できていない。それに対して、他の検索エンジンでは常に上位を獲得している。

トップページのツールバーページランクは「5」で、450程度のユニークドメイン名からリンクを得ていることがわかる。

「twitter.grader.com」は明らかに高く評価されており、価値あるコンテンツを提供するサイトとして、人の手による自然なリンクを獲得している。だが、グーグルの「サンドボックス」アルゴリズムは、このサイトを検索結果の目立たない位置に押し留めている。

「twitter.grader.com」だけでなく、Grader.comのすべてのサブドメイン名(「website.grader.com」「pressrelease.grader.com」「facebook.grader.com」)も、同じような扱いを受けている。このことから、ペナルティがどこか1つのサブドメイン名ではなく、ルートドメイン名を対象にしているということがわかる。

こういう厄介な状況からどうやって抜け出すか。それはサイトオーナーにとって、大きな悩みの種だ。検索エンジンが科している大半のペナルティと同じく、この問題にはこれといった解決策はない。

僕は「grader.com」を所有しているHubspot社の経営者ダルメーシュ・シャー氏と話をしたが、グーグルのWebmaster Toolsにも一切メッセージは届いていないという。「grader.com」は、よくある「サンドボックス期」も経験しており、初めの頃は検索上位を獲得していたが、その後、検索トラフィック数は急減し、完全に一致するクエリの検索結果でさえ50位以下に落ち込んだ。

※Web担編注 「サンドボックス期」とあるが、初めのころは検索上位を獲得していたという記述をみると、いわゆる「グーグルハネムーン」を指しているようだ。

僕は、こんな扱いを受けているサイトを救い出す絶対確実な方法を知っているわけではない。とはいえ、「サンドボックス」から脱出したサイトを見ていて(顧客のために数多く実施した骨の折れるキャンペーンや、SEOmozのPRO会員との問答を通じて)、以下のような共通項があることに気づいた。

  1. あるサイトだけが単独で「脱出」することは決してない。グーグルには内部で発動される何らかのイベントがあるらしく、この問題に苦しんでいる複数のサイトが、日を同じくして一斉にあるべき検索順位を「回復」する。こうした「サンドボックスからの解放」が話題になっているフォーラムのスレッドやチャットサイトを目にすることもあるだろう。

  2. 確かに「grader.comは、CNETやMSDN、Mashable、ReadWriteWebなどからすばらしいリンクを獲得しているが、上質のリンク、特に信頼できるソースからのリンクを獲得することは、検索順位回復に至る定番の道筋だ。

  3. 手作業によるリンクビルディングキャンペーンの目印となる典型的な「低品質」のリンクばかりを集めると、サンドボックスからの解放が遅れることもあるようだ。具体的にいうと、SEO目的で構築されたディレクトリ、記事投稿サイト、相互リンク、DoFollowブログへのコメント、フォーラムの署名に張ったリンクなどがこれに該当する(これは僕の個人的な推測で、たぶん因果関係というよりは相関関係なのだろう)。

  4. グーグルのWebmaster Toolsを通じて見直しを要請することも、時には役立つようだ(まれなことだが)。ただその場合も、順位回復が起こるべくして起こったのか、それともこの要請が何かの役に立ったのかを判断するのは難しい(Webmaster Toolsの連絡システムはフィードバックを返してくれないからだ)。

グーグルはスパム的手法で高い検索順位を狙う新規サイトの急増に対抗すべくこのフィルタを作り、それは確かに有効だった(2001~2004年に非常に質の低い新規サイトがどうやって高い検索順位を得られたか思い出そう)。しかし、それと同時に大きな問題も生み出してしまったと、SEO業界では考えられている。僕らができる最善のことは、この問題を認識し、それがWebサイトの開設にどう影響を及ぼすかに留意しつつ、回避法や修正法の手がかりが掴めないか、その変化を注意深く見守ることだろう。

いつものように、君(または君の顧客)が運営しているサイトにサンドボックスがどう影響したかや、そこからうまく脱出できた戦略について、フィードバックを期待しているよ。

追記:個人的な話だけど、実のところ僕は、「サンドボックス」のせいで本格的にSEOコミュニティと関わり、積極的な役割を果たすようになったんだ。

2004年から2005年にかけて、2組の顧客の依頼を受けてサンドボックスと格闘していた僕は、この問題が明らかになることを期待して、ブログ執筆とツール作成、そしてフォーラムへの投稿を始めたんだ。僕はサンドボックスの存在を信じてもらうために長い間戦った(SEO業界の大物の大半は、ずっと後になるまでその存在を信じていなかったからね)。けれども、僕が最初に参加したSES San Joseのカンファレンスで知り合ったグーグルのアーロン・デスーザ氏のおかげで、その労は報われた。同氏は(どんな話題であれ、詳細を明かすことに消極的な人だったけど)その存在と効果を認めてくれたんだ。デスーザ氏はまた、グーグルが内部でそれを別の名称で呼んでいることも教えてくれた(ただし僕はいまだに、その呼び名を知らないんだ)。

デスーザ氏とあのイベントのことを考えると、今でも感謝の気持ちで一杯になる。僕の考え方と興味の中心を(存在を証明することから、脱出法を実際に見つけ出すことへ)完全に変えた出会いだったからね。

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