この話題が頭から離れないので、できるだけ手早くかつ効果的に短いブログにまとめようと思う(明日はSEOmozの取締役会があるので、寝ておかないといけないんだ)。
多くのSEO担当者は、1つのURLにつき全部でいくつの語句をターゲット化するのがベストなのかを考える。この問題が難しいのは、これで決まりという答えがないところなんだ。1個だけで十分な場合もあるし、15個ほど(ことによったら20個も)必要な場合だってある。そこで、適切な答えを導き出す際に僕が好んで行うプロセスを紹介しよう。説明をわかりやすくするために、具体的な例で示す。
ページのキーワードを選ぶ
ターゲット化を伴うこうしたSEOでは、ロングテールは狙わない。だからキーワード調査を行ってからリストを作るという手順になると思う。通常、(少なくとも最初のうちは)次のような感じだろう。
当然、リストをさらに整理し、ほかのサービスと比較検討したいところだ(上の例ではMSN AdCenterを利用しているけど、ターゲットとなるキーワードのリストを作る際には独立したソースを3つ以上は使いたい)。リストができたら、実際にページのコンテンツと関連性が高いのはどれかを判断する必要がある。ここがちょっと難しいところなんだけど、この「Ted Baker」の例を使って詳しく説明してみよう。
まず、自分のEコマースサイトに「Ted Baker」のランディングページがあるとする。さらに、「Ted Baker Shoes」「Ted Baker Eyewear」「Ted Baker Dress Shirts」については、それぞれのカテゴリページがあるとしておこう(実際には、おそらく10を超えるサブカテゴリがあることだろう)。
この場合、ランディングページではどの語句を、サブカテゴリページではどの語句をターゲット化すればよいのだろうか? 検索者の意図に沿って考えろ、というのが僕の答えだ。検索の意図が漠然としていてサブカテゴリのどれにもきちんと分類できないものは、メインカテゴリのランディングページでターゲット化してみる(キーフレーズが多くなってもかまわない)。
この例でいくと、カテゴリ「Ted Baker」のランディングページでは、次の語句をターゲット化する。
- Ted Baker
- Ted Baker London
- Ted Baker Clothing
- Ted Baker Men's
- Ted Baker Men's Clothing
- Ted Baker Men's Collection
「Ted Baker Shoes」「Ted Baker Eyewear」といった語句は、もっと的を絞りこんだサブカテゴリページのためにとっておくわけだ。そうした方が、各ページに関連性の高いアンカーテキストリンクを獲得できる可能性が高いし、また検索者の意図に沿うことにもなる。
これで、トラフィックは少なくなるにしても(分割すれば、どうしたってその可能性は出てくる)、その分は、おそらくコンバージョン率が上昇して補ってくれるはずだ。
1つのページで複数のキーフレーズをターゲット化する方法
上記の語句を僕ならどう組み込むのかを示す。
- タイトルタグ
<title>Ted Baker London - Men's Clothing Collections 2005-2008 | Sartorialmoz.org</title>
- メタタグによる説明記述
<meta name="description" content="A Complete Selection of Ted Baker London Men's Clothing with Apparel & Accessories from the past 3 Years of Collections. In Stock Now with Fast, Free Shipping.">
(過去3年間のコレクションから、Ted Baker Londonの紳士物を衣服からアクセサリーまで完璧に取り揃え。在庫品は迅速発送で無料にてお届け)
- h1タグ(見出し)
<h1>Ted Baker London | Men's Clothing Collection</h1>
- h2タグ(下位見出し)
<h2>The Ted Baker Men's Collection features classic British tailoring with fun, modern fabrics and designs.</h2>
(Ted Bakerの紳士物コレクションは、クラシックなイギリス式の仕立てと、遊び心のあるモダンな生地とデザインが特徴です)
こうすれば、上に挙げた6個のキーフレーズを1ページに組み込み、これらの語句で検索上位を狙える可能性が高くなる(下位見出しや太字表示の形で、ページ上にキーフレーズをもう少し散りばめた方がいいかな)。
やってはならないこと
複数の語句をターゲット化する際にいちばんよく見かける間違いは、次のようなやり方だ。
- タイトルタグ
<title>Ted Baker, Ted Baker London, Ted Baker Clothing, Ted Baker Men's Clothing, Ted Baker Clothing Collection - Buy Online Now at Manamialameseo.com</title>
- メタタグによる説明記述
<meta name="description" content="Ted Baker On Sale. Ted Baker Men's, Ted Baker Clothing, Ted Baker Collection, Ted Baker Online.">
言わせてもらうが、今どきの検索ユーザーは非常に賢明なので、こうしたやり方で一時的に検索上位を達成できたとしても(グーグルだとまず無理だが、ヤフーやMSNはちょっと甘いところがある)、検索結果ページにこんな内容が表示されていたら、そのサイトはすぐに信用を失ってしまうだろう。クリックしてもらえたとしても(こんなやり方じゃクリック率も低下するんだ)、コンバージョン率が悪くなり、十中八九、質の低いくだらないアフィリエイトサイトか、または、90年代そのままのアナクロなデザインで、購入手続きへの進み方もわかりづらいようなサイトだと思われることだろう。
あと一言。こんなタイトルやメタ記述では、ページにリンクを獲得するのもきわめて難しい。リンクを張る人は購買者よりも選り好みがはげしいので、サイトを最高品質に保ち、それを目に見える形で検索結果ページに反映させるようにしないと、ひどいことになる。つまり、リンク獲得競争で競合サイトの風下に立たされるということだ。
それで、1ページいくつのキーワードをターゲット化すればいいのか?
それはビジター、潜在的購入者、そしてリンクしてくれる人にとって理にかなった数だけだな。それじゃ、もうベッドに行かなきゃ。明日うまくいくようにお祈りするんだ……。
結局「1ページでターゲットにするキーワードの数はいくつか」に関してはこれだけで、記事全体は「1ページで複数のキーワードをターゲットにする場合のやり方」の解説になっている。
Randは最後に「寝なきゃいけないから」と言っているが、実は、「こういうやり方で自然に盛り込めるキーワード数をねらうに留めるべきだ」と言っている記事なのだと思われる。
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