[特集]日本のWeb担当者
キーワード広告は50ワード以下でセルフ出稿が主流
TEXT:インプレスR&D インターネットメディア総合研究所、編集部
オーバーチュアのスポンサードサーチやグーグルアドワーズといったキーワード広告(検索連動型広告)は、アクセス誘導目的でもコンバージョン目的でも、コストと効果を細かくコントロールできて効果が高い施策だ。他のWeb担当者はキーワード広告をどのように使っているのだろうか。
出稿キーワード数は50ワード以下
まずは1商品・サービスあたり何キーワードぐらいに出稿(入札)しているかだ(図1)。
「1~10ワード」が46%、「11~50ワード」が34%であり、50ワード以下の企業が8割を占めている。本誌でもキーワード広告に関する解説記事は数多く掲載しているが、基本的には100キーワードぐらいは出稿したいところだ。オーバーチュアやグーグルの提供するキーワード選びのためのツールや類語辞典などをうまく使って幅広いキーワードに入札し、各キーワードの効果を調べると費用対効果の高いキーワード広告の利用ができるだろう。
セルフ出稿が主流
キーワード広告の出稿や管理をだれが行っているかをみると(図2)、「自分・自分の所属部署(兼業)」が19%と最も高く、次いで、「自分・自分の所属部署(専業)」が8%である。そもそも広告代理店に任せるほどの予算を確保できないことが、自分でキーワード広告を管理しなければならない理由なのかもしれないが。
外部の企業にアウトソーシングしている企業は10%であり、SEO施策と同じ傾向を示している。ただし、キーワード広告をしていない企業を除くと、外部にアウトソーシングしている企業の比率は22%となる。この値は、SEOのアウトソース比率15%と比較してもやや高くなっている。
まだまだクリック数や広告費をみている
キーワード広告の効果測定にどんな指標を使っているかに関しては(図3)、「クリック数」が52%でトップで、「広告費」が44%、「表示回数」が38%、「クリック率」が26%と続く。顧客獲得単価などの費用対効果を示す指標を使っているのは10%未満だ。
どれだけクリック数があったとしても、クリック単価が高ければ費用対効果は落ちるし、クリック数が多くてもコンバージョンにつながらないキーワードはあるものだ。費用対効果による管理のスタイルにできるだけ早く移行することをお勧めする。
なお、1企業あたりの平均指標数は、1.93個となっている。
- 調査対象:企業におけるウェブサイトの企画および制作・運用・管理、およびオンラインマーケティング担当者
- 対象地域:全国
- サンプリング:NTTレゾナント株式会社gooリサーチの保有するアンケートパネルからの条件抽出によるメール配信、アンケートサイトへの誘導
- 有効サンプル数:2154
- 調査期間:2007年4月18日(水)~5月2日(水)
本記事は、インプレスR&Dによる『インターネット利用動向調査報告書〈ウェブ担当者編〉2007』の資料を基にしている。同調査報告書は、「個人動向編」「企業動向編」「ウェブ担当者編」の3種類の調査による「インターネット利用動向調査」のうち、企業のウェブ担当者の利用動向をまとめたもの。
本記事で紹介した内容以外にも、ブログやSNSの利用、Web APIの利用、コンテンツ連動型広告やアフィリエイトの導入状況、B2C/B2Bの売り上げ比率、ドロップシッピングの利用状況、Web2.0に対する取り組みや売り上げ規模など、さまざまな設問や集計軸による詳細な集計結果が収録されている。
- 価格(税別):
- 書籍:98,000円
- PDF版(プリントアウト可):98,000円
- PDF版(プリントアウト不可):49,000円
- サイトライセンス利用期限1年):98,000円
- サイトライセンス利用期限なし):196,000円
- サイズ・判型:A4版
- ページ数:400P(仮)
- 調査・執筆:インプレスR&D インターネットメディア総合研究所
- 発行:株式会社インプレスR&D
- 発売:株式会社インプレスコミュニケーションズ
この利用動向調査報告書に関して、詳しくはhttp://www.impressrd.jp/iil/net07_webを参照。
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