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イベント集客&リード獲得のためのリリース活用3つのポイント

9 years 10ヶ月 ago
イベント集客&リード獲得のためのリリース活用の3つのポイント

イベント集客&リード獲得のためのリリース活用の3つのポイント

イベントJAPAN」は、企業イベント、セレモニー、スポーツ、エンターテイメント等々、あらゆるイベントに役立つ会場設営、集客、販促ツールやサービスを一堂に集めた展示会です。
その一角の特設会場で行われたトークセッションにて、ニューズ・ツー・ユーのマーケティングコミュニケーション部マネージャー朝火 英樹が、イベントレジスト代表取締役 CEOのヒラヤマコウスケさんと「イベントにおけるプレスリリース活用法」をテーマに対談しました。

今回は、その対談の中で語られた「イベント集客&リード獲得のためのリリース活用の3つのポイント」についてご紹介します。

〈開催日〉

2016年1月26日(火)

〈登壇者〉

司会:月刊イベントマーケティング編集部 田中 力氏
対談:イベントレジスト株式会社 代表取締役・CEO ヒラヤマコウスケ氏・株式会社ニューズ・ツー・ユー マーケティングコミュニケーション部マネージャー 朝火 英樹

リリースを書くことでビジネスの狙いや目標が明確になる

イベント・展示会を主催する企業や、そこに出展する企業の中には、プレスリリースによる情報発信は大手企業が行うものと思っている人たちがまだまだ大勢いるのだそうです。

イベントレジスト株式会社 代表取締役・CEO ヒラヤマコウスケ氏

イベントレジスト株式会社 代表取締役・CEO ヒラヤマコウスケ氏

ヒラヤマ氏:主催者の方々にお話を伺うと、「集客をどうしよう?」という声を必ずと言っていいほど耳にしますが、そのためにリリースを配信してPRを行っているところはとても少ないんです。Webで手軽にリリース配信ができてリーチが拡大できるのなら、大きな効果が期待できると思います。

イベントレジストで、「News2uリリース」を使ってリリース配信をしてみたところ、情報拡散だけではないプラスαの効果を実感したと語ってくれました。

ヒラヤマ氏:イベントに出展するときは企業ごとに「出展の目的は?』「出展によって目指すゴールは?」というKPI的な指標があると思うのですが、リリースを書くにはそうした狙いや目標を対外的にわかりやすく説明しなければならない。これが、とても良い頭のトレーニングになりました。また、文書化することによって社外へのメッセージとしてはもちろん、社内でもプロジェクトに向けての意思統一ができます。そういう思いがけないメリットもあるのだということを、今回ものすごく実感しました。

リリースを出すタイミングは「事前の集客」と「事後の報告」の2回

続いて、朝火がイベント・展示会の告知リリースの効果的な活用法についてお話しました。

朝火:事前の「集客」のフェーズでは、(1)イベントの趣旨、(2)自社の展示や催しの具体的な内容、(3)自社の商材やサービスが来場者に提供する価値、といった内容を明記してリリースを配信します。このとき、文章だけでなく写真や動画を添えることで、伝えたい事柄をより明確に、わかりやすく伝えることができます。特にイベント商材は動きのあるものが多く、動画リリースとは非常に相性がいいので、ぜひおすすめです。

リリースに添付する動画は主にYouTubeが使われていて、誰でも簡単に作成&アップロードできます。今はスマートフォンでも画質の良い動画が撮影できるので、動画リリースはこれからますます増えていくことが予想されます。さらに、イベント・展示会の終了後にもリリースを配信することのメリットを、次のように解説しました。

株式会社ニューズ・ツー・ユー 朝火英樹

株式会社ニューズ・ツー・ユー 朝火英樹

朝火:イベント終了後に配信する報告リリースでは、当日の盛況ぶりや、出展品などの写真、ブースで流していた動画、講演を行った場合はその講演資料などを二次活用するのがポイントです。イベントや展示会は、気になっていても時間や距離的な都合で足を運べない人のほうが圧倒的に多い。そうした潜在顧客にコンテンツ化した情報をお届けすることで、イベント終了後も資料請求やお問い合わせにつなげる機会を作ることができます。ですからイベント当日は、記録用に写真や動画を撮っておくことをおすすめします。

報告リリースをWeb上にストックすることの効果について、ヒラヤマさんも次のように補足しました。

ヒラヤマ氏:イベントというのはリアルではあるけれど一過性のお祭り的に、ビジネスチャンスもその場限りになってしまうケースもあります。
ストックコンテンツ化すれば、あとから興味やニーズを感じた人たちもアクセスできますし、そこでイベントに来ていただいたのと同じような感覚で自社の商材やサービスについて理解していただければ、ビジネスの効率も上がる。それがコンテンツ化の一つのゴール設定になると思います。

雛形を活用してリリースをまとめると記者も記事化しやすい

最後に、これまでリリース配信をしたことがなくて、どうやって書いていいかわからないという企業のご担当者様のためのサポートについても説明しました。

朝火:ニューズ・ツー・ユーでは、イベント出展、協賛などテーマ別のリリーステンプレートを30種類以上、無償で提供しています。初めて書く方でもガイドに従って必要な情報を記入していただけば、伝えるべきことをきちんと網羅したリリースに仕上がります。

実際にテンプレートを使ってリリースを作成したヒラヤマさんからは、こんな感想をいただきました 。

ヒラヤマ氏:リリーステンプレートをもとに当社でイベント集客に特化した広告・PRの新サービスのリリースを配信したところ、記者さんが記事に書いてくれました。メディアの記者さんの元には連日いろいろなイベントの招待が届くそうですが、そのイベントのプレスリリースが送られてくることはほとんどないのだそうです。プレスリリースの形式になっていると、イベントの内容や訴求ポイントが簡潔にわかりやすくまとめられていて、とても記事が書きやすいと言っていただきました。

さらに、司会を務めた月刊イベントマーケティング編集部の田中力さんも、メディア側の意見として次のように語りました。

月刊イベントマーケティング編集部 田中力氏

月刊イベントマーケティング編集部 田中力氏

田中氏:リリーステンプレートは、記事を書く側からしてもとても助かります。記者に届くリリースの中には要点がまとまっていないものも案外多くて、そういうリリースはどう記事にしていいかわからないと言う記者は大勢います。テンプレートがあれば、必要な情報がわかりやすく整理されていて記事にするのがとてもラクなんです。記事にしやすいリリースは当然、メディアへの掲載率が高くなると思います。

ニューズ・ツー・ユー朝火×イベントレジストヒラヤマ氏

ヒラヤマさん、田中さん、どうもありがとうございました!

EventRegist 利用企業様限定特別プラン

ニューズ・ツー・ユーでは、イベントレジストと協力して、同社が提供するオンラインイベントプラットフォームサービス「EventRegist」をご利用の企業様向けに、ニュースリリース・プレスリリース配信サービス「News2uリリース」の特別プランを提供しています。

イベント運営者向けサービス「イベントレジスト」が、イベント集客に特化した広告・PR分野のサービス提供を開始 | NEWS | EventRegist Co., Ltd.

イベント運営者向けのオンラインイベントプラットフォーム「EventRegist(イベントレジスト)」を展開するイベントレジスト株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:ヒラヤマコウスケ、以下イベントレジスト)は、EventRegistをご利用いただくイベント主催者の方々からリクエストの多かったイベント集客のためのソリューションとして、広告とPRの分野のサービスの提供を開始いたしました。 ◇

簡単にニュースリリースを作成できるニュースリリーステンプレート

また、無料でダウンロードできるニュースリリーステンプレートもご用意しています。

使えるニュースリリーステンプレート30選|ニュースリリース・プレスリリース配信サービスならNews2uリリース

ニュースリリース・プレスリリースのテンプレート雛形をワードファイルでダウンロードできます。

イベント・展示会の情報発信とイベント後のリード獲得に、ぜひお役立てください。

ネットPR.JP編集部

担当1人からでも始められる、はじめてのコンテンツマーケティング&ニュースリリース 「ニュースリリースも自社コンテンツの延長線上にある」

9 years 10ヶ月 ago
イノーバ亀山氏×ニューズ・ツー・ユー朝火

イノーバ亀山氏×ニューズ・ツー・ユー朝火

ニュースリリース・プレスリリース配信サービスを行っているニューズ・ツー・ユーでは、コンテンツマーケティングの導入支援・運用サービスを提供する株式会社イノーバと営業協力を締結し、同社が提供するコンテンツマーケティング支援ソフトウェア「Cloud CMO」をご利用の企業さまに「News2uリリース」の特別プランをご提供しています。
そこで今回、「コンテンツマーケティングとニュースリリース配信の相乗効果について」というテーマで、株式会社イノーバの亀山將氏とニューズ・ツー・ユーの朝火英樹が対談を行いました。

「Cloud CMO」は中小規模のコンテンツマーケティングに最適なツール

亀山(以下敬称略):当社が提供する「Cloud CMO」は、オウンドメディアやブログなどのコンテンツの制作と管理、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアへの投稿、メルマガ配信、アクセス解析、リード管理といったコンテンツマーケティングに必要な機能がひとつにまとまったオールインワン・マーケティングツールです。
自社のWebコンテンツを公開して、読んでくれた人たちの中から潜在顧客を抽出し、より興味を持ってくれた人たちにダウンロードコンテンツなどを提供してリードにつなげていく。さらにメルマガやセミナーなどを通して一層理解を深めてもらい、見込み度を高めていくという一連のインバウンド型のマーケティングをWebサイト上でスムーズに行えるよう独自開発したシステムです。

朝火:2014年9月に発表されたときにかなり話題になりましたね、中小規模の企業が手頃に使えるMA(マーケティングオートメーション)導入ツールとして。ちょうどその規模感のツールがありませんでしたから。

亀山:「Cloud CMO」は、マーケティング担当が1人から3人ぐらいの少人数でも運用できるということを念頭に開発しました。価格もライトプランなら月額19,800円からと手頃に設定していますし、Webマーケティングの取り組み自体行ったことがない方が「はじめてのマーケティングツール」としてでも簡単に運用できるのが特徴です。クラウド型のシステムなので、ログインしていただければすぐに使えますし、サーバ管理も保守も一切不要。コンテンツ制作はWordで文章が書ける方ならすぐにできますし、アクセス解析や効果測定、メルマガの一斉配信も簡単にできます。

リリースも企業コンテンツの延長線上にある
株式会社イノーバ マーケティング部マネージャー 亀山 將氏

株式会社イノーバ マーケティング部マネージャー 亀山 將氏

朝火:「Cloud CMO」で初めてコンテンツマーケティングを行った企業の方々は、みなさんどういったところで効果を実感されているのでしょうか。

亀山:コンテンツを発信していると次第に自社サイトのアクセスが増えていき、そこでまず最初の効果を感じていただくことは多いと思います。「ニュースキュレーションで取り上げられたい」という意図で作ったコンテンツが実際にスマートニュースさんに取り上げられてアクセスが増えたケースなどもありますね。しかし、アクセス増自体がコンテンツマーケティングのゴールというケースは稀ですので、その先の問い合わせや資料ダウンロードなどによるリード獲得を目指してコンテンツを整備していきます。

イノーバではコンテンツマーケティングツールだけでなく、コンテンツ制作のサービスも行っていますが、コンテンツを作るときは最初に「このコンテンツはどういう人に読んでもらって、どのような態度変容を起こしてもらいたいか」という狙いを考えて、同時に発信するチャネルなどの「届け方」も考えます。
例えば、ソーシャルでバイラルを生みたい場合の記事タイトルと、SEO効果を狙うときの記事タイトルのつけ方は変わってきますよね。また、ターゲットユーザーによってコンテンツを見られるデバイスも意識する。そうした、いわゆるコンテンツディストリビューション(コンテンツの届け方)を考えたときに、ニュースリリースもその延長上にあるのではないかと思うのです。

コンテンツをメディア向けの切り口でリリース配信する

朝火:おっしゃる通りです。コンテンツマーケティングでは、コンテンツを公開しながら、同時に自社のソーシャルメディアアカウントでも情報を展開しますが、メディアなどを通してそこからさらに外側にリーチしたいときにニュースリリースという広報・PR的なアプローチが必要になってきます。「Cloud CMO」をお使いのみなさまにコンテンツマーケティングとニュースリリースを組み合わせたときの相乗効果を感じ取っていただきたいというのが、このたびのイノーバさんとの提携の狙いです。

亀山:マスメディアにニュースとして取り上げてもらう広報・PRの手法は何が優れているかというと、オウンドメディアに比べて圧倒的にリーチ力があります。マスメディアはものすごく大きな読者層の母体を持っていますし、中立で信頼力も高い。ソーシャルメディアもバズなどでブーストはかけてくれますが、その規模は主要マスメディアのほうが圧倒的に大きい。ですから、より大勢の人にメッセージを届けるためのニュースリリース配信は中小企業こそやらなければもったいないですし、ぜひやるべきだと思っています。

朝火:ネットPR全体の話では、一時期、企業はマスメディアを介さずオウンドメディアで直接エンドユーザーに情報を発信しましょうという動きが盛んでした。ですが、最近はWebメディアが育って影響力が大きくなったため、自社で直接情報発信をしつつ、Webメディアも視野に入れた新しいスタイルのメディアリレーションを行っていこうという方向に回帰してきています。リリースを書くときに、どう書いたら記者に取り上げてもらえるか、メディア担当者の琴線に触れるタイトルや画像、切り口とは? という話題がまた復活してきました。

イベントや調査レポートのリリースは社会性を加味するのがカギ
株式会社ニューズ・ツー・ユー マーケティングコミュニケーション部 マネージャー 朝火英樹

株式会社ニューズ・ツー・ユー マーケティングコミュニケーション部 マネージャー 朝火英樹

亀山:コンテンツ作りもリリースを書くのも、「誰のどういった情報ニーズに、いかに応えるか。その結果どのように行動してもらいたいか」を考えるという本質は同じで、リリースの場合、ターゲットとしているメディアの記者さんがどういうニュースを探していて、どんなことにバリューを感じて載せようと思ってくれるのかを考えて書きますよね。そのように相手側の視点から逆引きして、どこにどういうメッセージを送ればいいか考えるということでは、やはりリリースを書くこともコンテンツの延長線上にあると思います。発信するコアメッセージは同じなわけですし。

朝火:企業が発信するコンテンツを、切り口を変えてリリース発信するというのは当社でもおすすめしている手法のひとつです。

亀山:例えば、我々はよく他企業との共催セミナーを開催して、そこからブログやメルマガなど複数のコンテンツ化を行います。2016年2月にもグノシーさんとの共催セミナーを行うのですが、リリースでは単に「セミナーを開催します!」と告知するのではなく、なぜ我々がグノシーと一緒にセミナーをやるのか、それによって参加者にどんないいことがあるのか、両社の掛け合わせによってどういった価値が生み出されるのか、ということをメインストーリーとして伝える内容ならば、メディアに向けてリリース配信する意義は大いにあると思います。

また、自社で行った調査レポートといった一次情報によるコンテンツを作ったときは、調査に対してこういうファクト(事実)がありました、こういうファインディング(発見)がありましたという内容をメディア向けにまとめてリリースで配信するのも、費用対効果が高く非常に有効だと思います。

朝火:自社のデータを元にした調査分析や、ユーザー調査、業界の動向リサーチといったオリジナルソースの情報は非常に価値が高いですからね。ユーザー調査は、ある特定のジャンルに興味関心を持った人に対象が絞られていますから、メディアにも「面白い」と思ってもらえることが多いようです。

亀山:自社の商品やサービスについて書いたブログ記事を更新しました、という情報をリリースで配信しても世間の人々には響きにくい。社会性があって、世の中の人々にとって知るといいことがある内容であれば、メディアにリリースを配信するPRの手段はフィットすると思います。

サポート体制が充実。はじめての人にこそぜひ試して欲しい

朝火:イノーバさんが初めてコンテンツマーケティングに取り組むお客さまのためにコンテンツ制作サポートを行われているように、我々も初めてニュースリリースを配信する企業のために、オウンドメディアのコンテンツからどのような情報をリリースにしたらいいかというネタの掘り起こしや、リリースの書き方のノウハウ、テンプレートの提供などのサポートをさせていただいておりますので、これまでリリース配信をしたことがない企業の方にもぜひお試しいただければと思います。

マーケティング発想と広報・PR発想の融合が情報発信の面白みを生む

亀山:広報とマーケティングは積極的にコミュニケーションを取って協力したほうが絶対にお得ですし、専任の広報がいなくてもマーケティングコミュニケーションツールのひとつとしてプレスリリースを活用するのはいい方法だと思います。特に、我々のようなベンチャー企業や、中堅・中小企業にはマーケティングと広報を兼任しなければならない人たちが大勢いると思います。そういう方々の手助けになる連携であれば、非常に意義があると思います。

朝火:Webを使ったPR活動においては、実はマーケティング視点がとても重要です。企業のブランディングとリード獲得施策はどんどん重なり始めていて、PR活動をリード獲得やロイヤルカスタマーの育成にも活かそうと考える企業が増えている。マーケティング発想と広報・PR発想が重なると、よりダイナミックな情報発信ができて面白みが生まれてくると思います。

今回は株式会社イノーバ様のオフィスをお借りし、対談を行いました。ご協力ありがとうございました。

今回は株式会社イノーバ様のオフィスをお借りし、対談を行いました。ご協力ありがとうございました。

<プロフィール>

亀山 將(カメヤマ マサシ)氏
株式会社イノーバ マーケティング 部マネージャー/コンテンツマーケティングエバンジェリスト

米国ニューヨークで経営学を、スイス/英国でホスピタリティマネジメントとマーケティングを修める。帰国後、イベントマーケティング支援会社にて企業向けMICEイベント企画制作、マーケティング支援等に従事。非営利団体を含む各種新規事業の立ち上げ支援などを経て、株式会社イノーバに参画。コンテンツマーケティングの認知度向上に尽力。著書『いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本』(インプレス)

朝火 英樹(アサヒ ヒデキ)
株式会社ニューズ・ツー・ユー マーケティング コミュニケーション部 マネージャー

NEC、ソフトバンクモバイルを経て、2014年9月 ニューズ・ツー・ユーに参画。事業主側でWebマーケティングを推進してきた経験を活かし、現在、ニューズ・ツー・ユーにてネットPR(News2uリリース)を軸とした自社メディアによるマーケティング コミュニケーションの仕組みづくりを推進中。『デジタルPR実践入門 完全版』(月刊『広報会議』MASTER SERIES編、宣伝会議)に寄稿。

ネットPR.JP編集部

2016年のネットPRで押さえておきたい3つのポイント

9 years 10ヶ月 ago
2015年 ベスト ネットPR賞 総まとめ 2016年 ネットPR3つのポイント

2015年 ベスト ネットPR賞 総まとめ 2016年 ネットPR3つのポイント

前回は、2015年ベスト ネットPR賞に選ばれた12の企業の優れたネットPR施策をご紹介しました。

後編は、12企業の傾向から見えてきた、2016年のネットPRで押さえておきたい3つのポイントをお伝えしたいと思います。

「PESO」をフル活用して多角的に情報発信

「PESO」をフル活用して多角的に情報発信

「PESO」とは、Paid media(広告)、Earned media(パブリシティ・PR)、Shared media(ソーシャルメディア)、Owned media(オウンドメディア)の頭文字をつなげた言葉です。日本では、ソーシャルメディアを Earned media に含めて「トリプルメディア」とも言われます。

自社のニュースやメッセージを、ネット上のメディアを横断的に使って発信している企業が増えています。2015年ベスト ネットPR賞受賞企業にも、そうした施策で成果を上げられている事例が多数ありました。

自社サイト、ブログ、ニュースリリース(プレスリリース)、動画配信サイト、Facebook や Twitter などのソーシャルメディア、さらにサイト流入やフォロワーを増やすための広告施策など、多彩なメディアを活用して幅広い人たちに情報を届けるとともに、ユーザーや潜在顧客の好奇心と遊び心をくすぐって飽きさせない情報流通スタイルをつくり出すことが、2016年のネットPRの重要なポイントといえます。

「PESO」をフル活用したネットPRでは、「フォーマルな語り口」と「カジュアルな語り口」を上手に使い分けることがカギといえます。同じひとつのニュースを、ニュースリリースでは堅実な文体で、ソーシャルメディアではやわらかな表現で伝える。

ソーシャルメディアへの投稿は時間とともに流れていくフロー情報で、ニュースリリースは蓄積されて情報資産となるストック情報です。オフィシャルなニュースリリース形式で企業の情報を積み重ねていくことは、同時に企業の信用の蓄積にもなります。

また、ソーシャルメディアは「バズ」が起きて情報が瞬時に爆発的に広まるうまみがある反面、一部分だけが拡散して誤解が一人歩きしてしまう危険性も孕んでいます。そのような場合、「正しい情報はこちらです」とニュースリリースを案内することで、ある程度のリスクマネジメントにもなると考えられます。

<参考ネットPR施策>

企業リリースにも“ヌクモリティ”が求められる時代に

企業リリースにも“ヌクモリティ”が求められる時代に

もともと、企業のリリースは「事実のみを端的に伝えるべし」という慣わしがありました。基本的な情報を明確に伝えれば、あとの肉付けは記者が行ってくれたからです。

ですが現在は、企業のリリースはネット上に掲載されて一般ユーザーにも届けられるため、従来のビジネス文書的なリリースでは読み手に物足りなさを与えてしまう……というふうに変わってきました。

2015年ベスト ネットPR賞のリリースには、読んだときに「親切さ」や「温かみ」といったニュアンス的な要素が感じられるものが多数ありました。リリースの表現がやわらかくなってきているのは、スマートフォンで企業リリースを閲覧する人が増えていることとも関係していそうです。

<参考ネットPR施策>

発信するニュースの“つながり”を意識する

発信するニュースの“つながり”を意識する

新製品、新サービス、イベント開催など、ひとつのニュースに対して1本のリリースを発表するという従来的なニュースリリース(プレスリリース)のあり方は、企業の情報を“点”としてしか世の中に伝えられていませんでした。

いま、企業のPRは「ストーリーを伝えよう」としきりに言われています。とはいえ、どのようにストーリーを語ればいいのか? と戸惑う担当者の方は大勢いると思います。そのヒントが2015年ベスト ネットPR賞の受賞施策の中にいくつかありました。

ひとつは、「続報を伝える」こと。
ヤマハ発動機様の「Revストレッチ」は、10月に全社で導入したオリジナルストレッチの効果を調査して12月に続報をリリース配信することで、その取り組みの「起・承・転」を伝えています。日本テクノ様の「ニッポン環境都市探訪」47都道府県制覇も同様に、達成をリリースで報告することで、その背後にある約2年半にわたる自社メディアの取り組みの道程という「物語性」を浮かび上がらせています。

もうひとつは、発信する情報に「社会的なテーマ性を持たせる」こと。
例えば、ヴァル研究所様は「鉄道」というキーワードで社会とつながるさまざまなネットPR施策を行っており、東北芸術工科大学様は「地方創生」というキーワードがすべてのリリースから伝わってきます。テーマがあると、わざわざストーリーを語らなくても、“点”としてのひとつひとつの情報が自動的に関連付けられて“線”になり、物語が自然に紡がれていきます。

いきなりストーリーを語るのは難しいと感じる場合は、このように発信する情報に「テーマ」や「続報」でつながりをもたせると、企業として語れるストーリーの原型がおぼろげながらも見えてくるのではないかと思います。

<参考ネットPR施策>

以上、2016年に取り組みたいネットPRのポイント3つをご紹介させていただきました。皆様のネットPR活動の参考にしていただければ幸いです。

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ネットPR.JP編集部

ニュースリリースと動画の親和性

9 years 10ヶ月 ago
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2016年はWeb動画が本格的に来る!と言われていますが、当社サービス「News2uリリース」でも数年前からニュースリリースに YouTube 動画を埋め込んで配信できる仕組みを取り入れています。
テキストに比べて圧倒的な情報量を誇る動画は、短時間で多くの情報をわかりやすく伝えることができて、抜群の訴求力があります。

でも、ニュースリリース内に動画を入れることのメリットは何でしょうか? 今回は、事例を参考にしながら「ニュースリリースと動画の親和性」について考えてみました。

テキストや画像だけでは伝わりづらいモノやコトをわかりやすく

例えば、下記アペックス様のニュースリリースは「ケーキサーバー発売中」をお伝えするリリースですが、初めてこの形のケーキサーバーを目にした人は、写真だけを見てもケーキサーバーの使い方がよくわかりません。

地上波テレビで紹介されたあのケーキサーバーなど北欧ブランドmagissoの便利なキッチン雑貨、好評発売中!|株式会社アペックスのニュースリリース

輸入商社の株式会社アペックス(所在地:群馬県高崎市、取締役社長:芳子 ビューエル)は、フィンランドの雑貨ブランド「magisso」の日本総代理店を務め、優れた機能とアイデアで世界でも高く評価されている同社のデザイン雑貨を販売しています。 …

もちろんニュースリリース内には説明文も明記されていますが、ニュースリリース内に配置された動画を見るほうが一目瞭然で、「なんて便利なケーキサーバーなんだ!」ということが、よくわかります。テキストや画像での商品説明も必要ですが、さらに動画も一緒に配信することで、使い方を伝えつつ、その使用方法で閲覧者に驚きを与えることができていると思います。

臨場感や雰囲気を伝える

イベントやカンファレンスの開催レポートをニュースリリースで伝えることは、参加できなかった人にとって、当日の詳細を知ることのできる重要なコンテンツになります。 そのとき、写真とテキストのみの開催報告では、その場にいなかった人には、イベントの温度感や雰囲気まで伝わりづらい場合もあります。そんな時に動画を使ってレポートを作成することで、来場できなかった人にも、その場の雰囲気や臨場感を伝えることができ、よりそのイベントへの理解も深まります。

【Z会】優勝おめでとう!開成高等学校!日本一の天才高校生を決める大会「超難問コロシアム2015」決勝を開催し、ニコニコ生放送で4.8万人が生中継に|株式会社Z会のニュースリリース

株式会社Z会( http://www.zkai.co.jp/ )は、高校1・2年生を対象に、英語・数学・国語・理科・地歴の範囲から、Z会が考える極めて難度の高い「良問」の解答を競う大会「超難問コロシアム2015」を開催しました。2015年10月12日(月・祝)に決勝をニコファーレ(東京・六本木)で行い、4時間を越える戦いの末、開成高等学校(東京都)が優勝の栄冠を手にしました。 …

【動画レポート】パナソニックの「光ID」技術を用いた世界初の体験イベント|パナソニックグループのニュースリリース

一般社団法人 銀座通連合会とパナソニック株式会社は、2015年12月19日(土)・20日(日)の2日間限定で、東京・銀座にて、パナソニック独自の「光ID」技術(*1)を使った世界初(*2)のイベント「ヒカリで銀ぶら」を開催しました。 …

顔が見えるコミュニケーション

もう一つ、動画リリースの利点は、動画に企業の中の人を登場させることで企業のブランディングにも役立つという点です。 岡三オンライン証券様は、日々の投資情報を社員が説明する動画を毎日制作し、ニュースリリース配信しています。インターネット証券でありながら、動画による投資情報配信という形を選んだのは、お客様と Face to Face でのコミュニケーションを大切にしているからだそうです。

武部力也のFX動画『日替わり武部』出た!「黒田バズーカ第3弾」(1月29日分)【岡三オンライン証券】|岡三オンライン証券株式会社のニュースリリース

岡三オンライン証券では、FX動画『日替わり武部』を毎営業日更新しています。本日の為替市況、注目の通貨ペア焦点を、武部力也が前半約5分で解説。後半は曜日ごとのテーマに沿い、用語解説やストラテジ案など、初心者からご覧いただける内容でお送りします。 本日分を公開いたしましたのでぜひご視聴ください。 ▼出た!「黒田バズーカ第3弾」(1月22日分)   本日のテーマ:市場心理と来週のテーマ …

ニュースリリースは企業のFact(事実)を伝える公式文書ですが、社員が自分の言葉で説明したり、想いを伝えたりする動画を添付することで、企業への理解も深まり、より信頼感を得られるのではないでしょうか。

動画制作とリリース配信のお得なセットを準備

このように、商品・サービスの訴求力を向上させたり、その場の雰囲気を伝えるためには、動画は最適といえます。そこで、ニューズ・ツー・ユーでは、動画制作とリリース配信がセットになったトライアルプランを3.8万円(税別)でご用意しました。商品やサービスの魅力を動画で伝えたい、イベントのレポートを動画で伝えたい、という方はぜひ、この機会にお得なセットプランをご試しください。

ニューズ・ツー・ユー、動画制作とリリース配信をセットにした「動画リリースサービス(仮称)」を2016年2月2日より1回3.8万円でトライアル販売開始|株式会社ニューズ・ツー・ユー

ネットPR事業を展開している株式会社ニューズ・ツー・ユー(東京都千代田区、代表取締役社長:増田彰)は、動画制作とニュースリリース配信をセットにした「動画リリースサービス(仮称)」のトライアル販売を2016年2月2日より期間限定で開始します。 本サービスは、1件あたり3.8万円(税別)として、お客様がお試ししやすい料金で提供いたします。 ▼動画リリースサービス(仮称)トライアル概要 …

ざわこ

メールマーケティング入門にもぴったり!無料でHTMLメールを一斉配信できる「MailChimp」が便利すぎる!

9 years 10ヶ月 ago
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昨今のユーザーとのコミュニケーションツールと言えば、Twitter、Facebook、LINEなどソーシャルメディアが台頭していますが、BtoBにおいてユーザーと継続的なコミュニケーションをとるためには、まだまだメールマーケティングが重要で効果的ですよね。

メールマーケティングを始めるにあたって、検討することの一つがメール配信サービス(ツール)の選択ですが、

  • HTMLメールが簡単に作成できる
  • 指定時刻予約配信ができる
  • 配信先リストを簡単にインポートできる
  • 配信後のレポートが確認できる
  • メール登録フォームと連携できる

上記機能がついて、さらに無料、というツールを使ってみましたので、ご紹介します。無料かつHTMLでのメール配信サービスを探している方の参考になればと思います。

毎日、600millionのメールが送信されるメール配信サービス「MailChimp」

MailChimp

無料でも使えるプランで試してみたところ、英語インターフェースにも関わらずメール作成から配信まで、スムーズかつとても簡単に進められました。もちろん配信だけでなく、開封率やクリック率などの解析データも取れますし、A/Bテストもできるようです。有償版になると、ワークフロー(簡易オートメーション機能)の設定が可能で、トリガーによってメール配信することもできるとのこと。
無料でも十分すぎる機能が付いているので、小規模ビジネスやスタートアップ企業であれば、これでまずは最低限のメールマーケティングをスタートできそうです。

2,000メールアドレス、12,000配信数/月まで無料

リストとして2,000件のメールアドレスまで、1ヶ月の送信回数が12,000件までであれば無料で利用できます。それ以上多くのリストを保持したり、送信回数が増える場合には月額20ドルからのプランもありますし、定期的な配信でなく、都度配信での契約もありました。いずれにしても配信数や保持するメールアドレス数によって料金が変動するようです。なので「自社のリストが2,000件以下で、そのリストに対して1ヶ月に配信する回数が6回ぐらいまで」であれば、まずはこの無料プランを検討してみてもいいかもしれません。

3分でサインアップ(登録)

最初にサインアップする必要がありますが、登録するのは1ステップ目でメールアドレス、担当者名、パスワード、次のステップで会社情報(住所などを含む)をきかれますが、クレジットカード登録の必要もないので、ハードルは低いです。

メール配信先リストのインポート

初めて利用する場合、メール配信先リストのデータ(メールアドレスとか名前とか企業名)が登録されていない状態でスタートするので、まずは持っているリストを「MailChimp」にインポートする必要があります。インポートできるファイルはCSV, エクセル, タブ区切りのテキストファイル。リストの中には名前、電話番号、住所、WebサイトURL、誕生日などさまざまな項目を含めることができますが、そういった情報が不明な場合にはメールアドレスのみのリストでインポートします。つまり、最低でもメールアドレスのリストがあればインポートできてしまいます。
リストは複数作成することができるので、例えば、資料請求者とか、イベント参加者とか、配信する内容などによってわけてリストをわけて作っておくと良いかもしれません。

5ステップで配信できる簡単フロー

メール配信するところまでステップを踏んで作成できるようになっていて、次に何をすればいいのか迷うことはありません。ちなみに配信するまで5ステップです。

ステップ1:メール配信先選択

まずは、メール受信者を選択します。これはどのリストに送るか、を設定するステップです。作成したリスト全体に送ることもできますし、そのリストの中でセグメントをわけて送ることもできます。例えば、決裁権のある人とそうでない人でセグメントを作り配信内容を分けるとか、メール配信でのアクション率(ここではMember raitingと呼ばれている)が高い人にだけ送る、のようなことができます。(有償版ではさらに細かい設定ができるようです。)

Step2:基本設定

次に基本的なメールの設定をします。メールタイトル、メールの送信元アドレスやメール送信元名などの基本的な部分から、トラッキングの設定までをこのステップで行うことができます。Google Analytics とも連携できるよう。さらにTwitter・Facebook アカウントと接続するとメール配信と同時に自動的にタイムラインに流してくれる設定もありました。

Step3:テンプレートの選択

MailChimp テンプレート

次のステップでは、作成するメールのテンプレートを選択します。テンプレートは基本的なメール構成テンプレートが20種類ぐらい、さらにテーマごとのテンプレートが100種類以上あり、そこから選択できるので基本的には一から自分でつくる必要がありません。テーマテンプレートはイベント告知や、クーポン送付、Eコマース用などに加え、イベントに絡めたメールテーマなどもあり、メルマガのアイデアも浮かびそうです。
自身で作成したメールマガジンのデザインHTMLをインポートできるようにもなっているので、テンプレートをみて「こんなんじゃいやだ!」という場合には自作のもので配信も可能です。

Step4:デザイン設定と確認

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ドラッグ&ドロップでレイアウトをサクサク決められる

ここでメールの本文や写真・画像を配置します。右側にいくつかパーツがあって、ドラッグアンドドロップで左側の編集エリアに持ってこれるので、これでコンテンツを増やしたり、レイアウトを変えたり。画像も編集エリアにそのままD&Dで持ってこれます。

PCとスマホの同時プレビューモード

作りながらプレビューも可能で、PCで見たときとモバイル(スマホ)でみたときのプレビューが同時に確認できます。

秀逸なリンクチェッカー

メールマガジン内のリンクを一覧で確認することができて、そこから修正することが可能です。特に良い機能だなと思ったのは、リンク先を読みにいって、プレビューで画面上に出してくれること。これをすることでリンク先に飛んでみなくても、URLが正しいかどうか一目でわかります。

テストメール送信

作り終えたら、テストメールを任意のアドレスに配信することが可能です。テストメールにはコメントもつけられるので、「明日配信するメールマガジンです。ご確認お願いします」的なメッセージをテストメールと一緒に送ることができます。

Step5:配信

すべての確認を終えて最後に配信の設定をします。即時配信、もしくは時間指定配信のどちらも可能で選択して指定することができます。

開封件数とクリック数がわかる
レポート例

配信のレポート例

メールマガジンを配信すると、そのメールマガジンごとにレポート画面があり、開封した時間や回数、クリックした回数がグラフでわかります。開封率やクリック率も出してくれるのですが、レポート上には業界平均も明記されていて、配信したメルマガが業界平均と比べてどうか、ということもわかります。

また誰が、メールマガジン内のどの記事をクリックしたのかもわかるので、どういったコンテンツに興味を持ったのか、が個人単位でわかるようになっていました。

まとめ

低コストでメールマーケティング、メール配信を始めたい、という人にとっては、導入しやすく、最低限の機能もそろっているツールだと思います。

有償プランでは、その場でチャットサポートもしてくれるようですが、サイト上のFAQもかなり充実していたので、リスト登録、配信、レポートまでは特に困ることはありませんでした。

これから、メールマーケティングを始めたい方、無料で高機能なサービスをお探しの方、配信から解析まで最低限の機能が付いた「MailChimp」を試してみてはいかがでしょうか。

Send Better Email | MailChimp

MailChimp is the best way to design, send, and share email newsletters.

ざわこ

記者視点のポイント満載!ニュースリリース書き方基礎講座(無料)2016年開催情報

9 years 10ヶ月 ago
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ニュースリリース書き方基礎講座

ネットPR事業を展開している株式会社ニューズ・ツー・ユーでは、リリースライティングの基本を学ぶ「記者視点のポイント満載!ニュースリリース書き方基礎講座」(受講無料)を、定期的に開催しています。

ニュースリリースやプレスリリース、と聞くと専門的で難しい、というイメージがあるかもしれません。初めて書くときには、どのような書き方をすればよいか迷ってしまうこともあるかと思います。

そんな不安を払拭し、自信を持ってリリース作成ができるよう、リリースの役割からリリースの基本構成や表記ルールなど書き方の基本を学ぶ基礎講座を用意しました。記者視点での書き方のポイントも満載。実際に企業から発信されているニュースリリースも多数紹介しながら解説します。

「ニュースリリース書き方基礎講座」内容
  1. ネットPR時代のリリースの役割とその効果
  2. リリースの基本的な書き方(記者に書いてもらうための工夫ポイント・読み手を意識した書き方ポイント)
  3. 他社のリリース事例
こんな方におすすめ
  • ニュースリリースをほとんど書いたことがない方、未経験の方
  • 自己流で書いており、作成の基本を学びたい方
  • より効果的なニュースリリースの書き方を学びたい方
講座概要
日時 2016年2月24日(水)15:30-17:00
場所 株式会社ニューズ・ツー・ユー 1階セミナールーム 地図
(東京都千代田区一番町2-2 一番町第二TGビル)
定員 12名
料金 無料
お申し込み

2016年2月24日(水)開催分は締め切りました。次回は3月下旬予定です。お申し込みは本ページで行います。お申し込み開始はメールマガジンでもお知らせします。

ネットPR.JP編集部

2015年ベスト ネットPR賞 総まとめ! お手本にしたい12企業のニュースリリース活用事例を一挙紹介

9 years 10ヶ月 ago
2015年 ベスト ネットPR賞 総まとめ おさらい編

2015年 ベスト ネットPR賞 総まとめ おさらい編

ニューズ・ツー・ユーでは、ニュースリリース・プレスリリース配信サービス「News2uリリース」をご活用いただいている企業様の中から毎月、優れたネットPR施策に「月間ベスト ネットPR賞」を贈呈しています。

このたび、2015年1月から12月までの選考企業が出揃いました。

そこで一年間の受賞施策を改めて振り返り、ネットPRのお手本にしたいポイントを改めておさらいします。さらに、そこから「2016年のネットPRに求められる要素は何か?」についても考えてみたいと思います。

では、まず「おさらい編」です。

2015年1月【株式会社Z会】センター試験の受験生に寄り添うネットPR

2015年1月の大学入試センター試験に合わせて、「センター試験前日~当日~試験後の注意点!」という医学部志望者向けのブログ記事や、出題分析、ニコニコ生放送での当日答え合わせ企画、Vine(バイン)に縁起動画を配信して受験生を応援するプロジェクトなど、全国の受験生をサポートする情報をタイムリーに提供。受験生にリーチしやすいメディアを横断的に活用したネットPR施策が見事でした。

【ベスト ネットPR賞】2015年1月の初受賞は、Z会様の大学入試センター試験における受験生支援!各担当者様から受賞コメントを頂きました。

表彰制度「月間ベスト ネットPR賞」を新たに新設2015年度に新設されました、ネットPRサービス「News2uリリース」を活用する企業様の中から毎月1社、特に優れたネットPR施策を展開した企業様を選考…

2015年2月【株式会社ニューバランス ジャパン】大型プロジェクトのニュースをテーマごとに配信

「ニューバランスがフットボール市場へ参入!」というビッグなニュースを強く記憶に残してもらえるよう、「参入の背景」「サプライヤー契約クラブの紹介」「スポンサー契約選手の紹介」「グローバル記者発表会の報告」「日本の記者発表会の報告」など、内容ごとに分けてリリース配信。ビジネスの視点でニュースを受け取る人、サッカーファンとして受け取る人、ニューバランスのブランドのファンなど、立場の違うさまざまな受け手の視点を考慮して情報をきめ細かく届けました。

【ベスト ネットPR賞】2015年2月は、ニューバランス・フットボール ローンチに関するネットPR施策!

すでに ニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年2月の「月間ベスト ネットPR賞」は 株式会社ニューバランス ジャパン 様です。 2015年2月の月間ベスト ネットPR賞は、株式会社ニューバランス ジャパン様のニューバランス・フットボール ローンチに関するネットPR施策です。 …

2015年3月【学校法人近畿大学】「WHY」「HOW」をしっかり伝えるニュースリリース

「近畿大学 平成27年度一般入試志願者数確定 過去最高の11万3,704人!」というニュースを、その要因となった3つの背景のデータと分析を添えてリリースで報告。「メディアの方をはじめリリースを読まれる方々に本学躍進の理由をご理解いただき、大学入試の現状もお伝えしようとするものでした」と、ニュース発信の意図を明確して、読み応えのある内容に仕上げています。 近畿大学様では、ほかにも全国の付属学校や学生のゼミ活動、クラブ活動などの話題も積極的にニュース発信しており、2015年は約360本のリリースを「News2uリリース」で配信いただきました。日本初の完全ネット出願や、教科書販売でAmazonと提携するなど、ネット活用で一歩先を行く近畿大学のネットPRは、お手本にしたいアイデアに富んでいます。

【月間ベスト ネットPR賞】2015年3月は「価値あるニュースを作り出し、オンラインで発信を続ける」近畿大学様のネットPR事例が受賞!担当者様からの受賞コメントを公開

すでにニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年3月の「月間ベスト ネットPR賞」は学校法人近畿大学様です。選考理由(ニューズ・ツー・ユー ベスト ネットPR賞 選考委員会より)20…

2015年4月【日本テクノ株式会社】社会に役立つ質の高い情報をオウンドメディアで発信

省エネや電気事業に関する正しい情報を多くの人に知ってもらうために、環境問題や省エネの情報を企業、自治体、一般家庭、小・中学生などに向けて多角的に発信している日本テクノ様。そのコンテンツのひとつ、「ニッポン環境都市探訪」の記事が47都道府県を制覇した実績をリリースで報告。コツコツ取材を重ねて質の高いコンテンツを継続的に作り続けてきた取り組みや、ニュースリリース、Facebook、自社発行の新聞などを活用した情報発信で信頼感の高いネットPRを行っています。

【月間ベスト ネットPR賞】2015年4月は、環境都市ポータルサイト「ニッポン環境都市探訪」を中心とした、日本テクノ様のネットPR事例が受賞!担当者様からの受賞コメントを公開

すでに ニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年4月の「月間ベスト ネットPR賞」は 日本テクノ株式会社 様です。 2015年4月の月間ベスト ネットPR賞は、コンテンツマーケティングおよび企業ブランディングのためのネットPRの優れた事例として参考になる、日本テクノ株式会社様の環境都市ポータルサイト「ニッポン環境都市探訪」に関する施策です。 …

2015年5月【アイリスオーヤマ株式会社】人に話したくなる暮らしの調査レポート企画

季節の行事や記念日に合わせたテーマで、「他の人はどうしているのか気になるけれどなかなか聞けない暮らしのあれこれ」をアンケート調査するコンテンツ「暮らし調査隊~暮らしのあれこれアンケート」の調査結果を、タイトルやイラストを工夫して、驚きと発見のある記事に仕上げています。受賞した調査結果のリリースは、Webメディアやソーシャルメディアでたくさん取り上げられて話題になりました。

【月間ベスト ネットPR賞】2015年5月は、「アイリス暮らし便利ナビ」アンケート調査に関する、アイリスオーヤマ株式会社様のネットPR事例が受賞!担当者様からの受賞コメントを公開

すでに ニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年5月の「月間ベスト ネットPR賞」は アイリスオーヤマ株式会社 様です。 2015年5月の月間ベスト ネットPR賞は、アイリスオーヤマ株式会社様の「アイリス暮らし便利ナビ」アンケート調査に関するネットPR施策です。 …

2015年6月【株式会社MS-Japan】抜群のタイトル力とタイムリーなテーマ選定

会計分野の専門メディア「KAIKEI NET(カイケイ・ネット)」と、法律分野に特化した「LEGAL NET(リーガルネット)」という2つのオウンドメディアを運営し、その新着コラムをリリースで告知。時事に合ったテーマ選定と、タイトルのつけ方がとても秀逸です。コラム記事は社内のコンサルタントが3~4人で作成していて、続けているうちに質や専門性の高いコンテンツを自社で制作できる体制が整ってきたとのこと。ニュースサイトやブログで取り上げられる機会も目に見えて増えているそうです。

【月間ベスト ネットPR賞】タイムリーな話題をキャッチーなタイトルでお届け!2015年6月は株式会社MS-Japan様が受賞!担当者様からの受賞コメントを公開

すでに ニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年6月の「月間ベスト ネットPR賞」は 株式会社MS-Japan 様です。 2015年6月の月間ベスト ネットPR賞は、株式会社MS-Japan様のネットPR施策です。 …

2015年7月【株式会社ゼロスタート】上半期の登壇実績を一覧化してニュースリリース配信

このところのEC市場をめぐる急激な変化に伴い、2015年多数のイベントに登壇したゼロスタート様は、7月に上半期に登壇したセミナーテーマをまとめて紹介するニュースリリースを配信。終了したセミナーの実績を改めて一覧にして告知することで、自社サービスの価値領域と強みをしっかり伝え、自社のブランド力強化にもなっているリリース活用のアイデアが評価されました。

【月間ベスト ネットPR賞】イベント・セミナーとコンテンツでの情報発信でリード増に繋げる!2015年7月はゼロスタート様が受賞!担当者様からの受賞コメントを公開

すでに ニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年7月の「月間ベスト ネットPR賞」は 株式会社ゼロスタート 様です。 2015年7月の月間ベスト ネットPR賞は、株式会社ゼロスタート様の2015年上半期・登壇セミナーテーマまとめ報告のニュースリリース施策です。 …

2015年8月【東北芸術工科大学】大学の理念と価値がリリース1本1本に反映

アートとデザインで現代社会が抱えるさまざまな課題──人口減少や少子高齢化、震災復興などを創造的に解決していける人材を育成することを理念としている東北芸術工科大学様。同学が発信するニュースリリースは、カリキュラム、イベント、プロジェクト告知などすべてにその理念が反映されており、1本1本のリリースから社会貢献度の高い教育活動を行っている様子が伝わってきます。ニュース発信のひとつひとつが大学のブランディングにつながっています。

「芸術」が社会に与える「意味と意義」をリリースを通して広めたい!2015年8月は東北芸術工科大学様が受賞!担当者様からの受賞コメントを公開

すでにニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年8月の「月間ベスト ネットPR賞」は東北芸術工科大学様です。選考理由(ニューズ・ツー・ユー ベスト ネットPR賞 選考委員会より)20…

2015年9月【株式会社ワコール】下着にまつわる素敵な「コト」をさまざまな形でPR

「睡眠の日」(9月3日)、「パンツの日」(8月2日)、「ブラジャーの日」(2月12日)といった記念日や、シーズンイベントに合わせてさまざまな“話題づくり”を行っているワコール様。パンツを一輪の花の形にラッピングしてプレゼントする「パンツフラワー」や、マンネリ化した恋人やパートナーとの関係をリフレッシュさせる「パン捨離」のススメ、2016年の縁起を呼び込む「申赤下着」など、記憶に残る提案を次々に発信しています。また、オウンドメディアの読み物コンテンツでも下着やボディに関する多彩な話題を提供しています。

思わず読みたくなるコンテンツを作り、リリースで伝える!2015年9月のベスト ネットPR賞のワコール様より受賞コメントいただきました

すでに ニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年9月の「月間ベスト ネットPR賞」は 株式会社ワコール 様です。 2015年9月の月間ベスト ネットPR賞は、株式会社ワコール様の「睡眠の日」およびハロウィンのシーズンイベントにまつわるネットPR施策です。 ネットPRでは、季節や年中行事と絡めたタイムリーなニュース発信が効果的です。 …

2015年10月【株式会社ヴァル研究所】感謝・応援・ワクワクが伝わる「愛されるネットPR」

乗換案内アプリ「駅すぱあと」で大型連休中に「よく検索された駅ランキング」を調査・発表する企画を2015年秋からスタート。自社データを使った公共性の高い調査レポートはメディアやネットユーザーのニーズも高く、企業発のニュースづくりのお手本に。また、経営に苦慮している日本各地の鉄道を「1シェア5円」で支援する「YELL for 鉄道 JAPAN」プロジェクトでは、ハートウォーミングな動画を作って想いを伝え、たくさんの人たちの共感を呼びました。

共感を呼ぶ表現や企画で、潜在層に想いを伝える!2015年10月のベスト ネットPR賞のヴァル研究所様より受賞コメントいただきました

すでに ニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年10月の「月間ベスト ネットPR賞」は 株式会社ヴァル研究所 様です。 2015年10月の月間ベスト ネットPR賞は、株式会社ヴァル研究所様のスマートフォン版「駅すぱあと」アプリおよび「YELL for 鉄道 JAPAN」プロジェクトのネットPR施策です。 …

2015年11月【エレクター株式会社】ニッチな製品ほどきめ細かいネットPRを

2015年11月に開催された病院・福祉設備機器の展示会に、給食向けの新調理システムや、薬剤の収納&運搬カートなどを出展。それぞれの製品の情報を、必要としている人たちに確実に届けるために、イベント出展のニュースを製品ごとに分けてリリース配信。さらに展示会当日にも、その日開催されるデモンストレーションの情報を自社ブースの写真を添えてニュースリリースで告知するなど、きめ細やかな情報発信が評価されました。

イベント出展のニュースを展示製品ごとに分けてリリース配信したエレクター様が2015年11月のべスト ネットPR賞!受賞コメントもいただきました

すでに ニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年11月の「月間ベスト ネットPR賞」は エレクター株式会社 様です。 2015年11月の月間ベスト ネットPR賞は、エレクター株式会社様のイベント出展に関するネットPR施策です。 …

2015年12月【ヤマハ発動機株式会社 コーポレートコミュニケーション部】社内外のブランディングを同時に高めるPR施策

ブランドスローガンである「Revs your Heart」を社内に浸透させるために、同スローガンをテーマとしたオリジナルの「Revストレッチ」を開発して2015年10月より全社に導入したヤマハ発動機様。社内での評判が非常によかったことから、導入1ヵ月後の成果をニュースリリースで報告。社外に向けた企業ブランドPRとインナーブランディング、および社内のさらなるモチベーションアップという好循環を生むネットPRを行っています。

自社ブランドスローガンがテーマのストレッチをリリース配信したヤマハ発動機様が、2015年12月のべスト ネットPR賞を受賞!

すでにニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年12月の「月間ベスト ネットPR賞」はヤマハ発動機 コーポレートコミュニケーション部様です。選考理由(ニューズ・ツー・ユー ベスト ネ…

以上、1月から12月までの受賞企業の優れたポイントを振り返ってみました。

後編では、これらを踏まえて「2016年のネットPRに求められる要素は何か?」について考察します。

ネットPR.JP編集部

ミスのないニュースリリース配信のための10のチェックリスト

9 years 10ヶ月 ago
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初めてプレスリリースを記者に配信するときや、配信サービスを使ってオンラインメディアに掲載するとき、「リリース内容に間違いがないか」「企業の公式文書として問題ないか」「読んだ人に分かってもらえる文章か」など心配になることがありますよね?

今回、配信前・公開前の最終確認として「リリース配信前チェックリスト」を作ってみましたので、ご紹介します。

1.内容に誤りは無いか

これを間違うと痛い!

配信後のリリース修正は基本的にはできないことが多いです。そのため、固有名詞や金額・日付などの数字は間違ってしまうと致命的です。以下の項目を重点的にチェックしましょう。電話番号は実際に自分でかけて確認するという担当者も少なくありません。

  • 社名、ブランド名、サービス名、人名などの固有名詞
  • 価格や品番
  • 日付と曜日
  • 電話番号やメールアドレス、担当者などの問い合わせ先情報
2.タイトルは簡潔で魅力的か

「リリースはタイトルが9割」の心づもりで!

メディアや記者がメールでプレスリリースを受け取るとき、タイトルを見てメールを開くかどうか判断することが多いようです。またネット上の検索結果や Facebook などでリリースが共有される場合も、タイトルが見る見ないの判断基準にもなります。
短い文字数で内容を理解できるタイトルか念入りに推敲しましょう。また重要な情報はタイトル前半に持ってくるように書きましょう。

3. リリースに必要な情報は入っているか

閲覧者が次のアクションを起こせるかどうかが大事!

リリースを書くときは、「リリースを読んだ人に次にどんなアクションを起こしてほしいか?」「興味を持った人が次に何を知りたいと思うか?」をイメージしながら書くと、そのためにどのような情報の記載が必要かが明確になってきます。たとえば、

  • 商品・製品 → いくらで買える? どこで買える?(どうすれば手に入る?)
  • ショップ → 店舗の場所は? 営業時間と定休日は? お店の連絡先は?
  • 募集 → 申込方法は? 期間は? 選考手順は? 賞品は?

などです。すべて明記すると長くなりすぎる場合には、詳細情報がわかるサイトもしくはページへのURLを必ず明記します。

4.文章はわかりやすいか

自社を知らない人が読むことを前提に!

リリース作成者は自社のことをよく知っているため、自社や業界の基本情報は既知のこと、としてリリース文を作成してしまいがちです。
5W1Hを基本に文章を構成し、自社や自サービスをよく知らない人のために周辺情報も記載すると良いでしょう。また業界用語や社内用語など一般的でないワードは平易な言葉で言い換えるか、注釈をつけてわかりやすく伝える配慮を心がけましょう。

5.使ってはいけない表現はないか

根拠の無い表現はNG!

「世界一」「業界初」のような最上位の表現は、明確な根拠がある場合のみ使用します。根拠が無い場合は使わないようにしましょう。

6.リンクURLは正しいか

機会損失を避ける!

オンラインメディア上に掲載されるリリースの場合、リンクURLは自社サイトへの誘導にもなります。リンク切れは、せっかく興味を持った閲覧者を誘導できず、機会損失になってしまいます。リンクURLが間違っていないかクリックして再度確認しましょう。

7.正しい画像が添付されているか

プレスリリース配信サービスを利用する場合、画像を添付できる場合があります。画像は目に留まりやすく、リリースを見てもらう重要な要素となるので、できる限り添付するようにしましょう。画像を選ぶときには、パッとみてリリースの内容がイメージできるものが最適です。
画像添付時には、画像内の表記や画像の説明文に間違いはないか、リリース内容とあった画像ファイルが添付されているか確認します。

8.日付は西暦も入っているか

いつのこと?とならないために!

リリース内に出てくる日付には西暦を入れましょう。企業のリリースは時系列で読まれるわけではありません。西暦を入れることで、いつの情報なのか明確に閲覧者にわかるようにします。

9.「てにをは」の間違いはないか

「てにをは」の間違いや、変換ミスによる誤字脱字は文章の意味としては通じる場合が多いので致命的なミスではないですが、リリースが企業の公式文書ということを考慮すると、この間違いもなくしたいものです。リリース文章を流し読みせず、一文一文日本語として正しいか確認しましょう。

10.複数人でチェック

ミスや間違いを減らすためには、自分だけでチェックするよりも他の人に見てもらうことも有効です。チェックリストを共有して、複数人に見てもらうことで、見過ごしてしまったミスも見つかるかもしれません。

以上、10個の配信前チェックでミスのない企業の情報発信、プレスリリース配信につながれば幸いです。
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<関連情報>

ニューズ・ツー・ユーでは、ニュースリリース・プレスリリースを書いたことがない方や、初心者の方のための「ニュースリリーステンプレート」を無料公開しています。ぜひご活用ください。

使えるニュースリリーステンプレート30選|ニュースリリース・プレスリリース配信サービスならNews2uリリース

ニュースリリース・プレスリリースのテンプレート雛形をワードファイルでダウンロードできます。

ざわこ

〈旬のリリースWatch!〉リリースから見えてきた「愛妻の日」に必要な3つの装備は「花と料理と燃えるハート」!?

9 years 10ヶ月 ago
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企業が発信するニュースリリースを集めて、その楽しさをお伝えする「旬のリリースWatch!」。
今回は間近にせまった「愛妻の日」にフォーカスして、リリースを集めてみました。

毎年1月31日は、英語のI(アイ)と31(サイ)にかけ「愛妻の日」

ちなみに、「愛妻の日」は、妻というもっとも身近な赤の他人を大切にする人が増えると、世界はもう少し豊かで平和になるかもしれない。という理想のもと、日本独自の伝統文化かもしれない愛妻家を世界に広めていこうと活動している日本愛妻家協会が宣言して始まりました。

日比谷公園の中心で愛を叫ぶ「ヒビチュー」

愛もあり行動力もある男性にぴったりな「愛妻の日」イベントが、日比谷花壇と日本愛妻家協会主催で2016年1月28日に開催される「日比谷公園の中心で妻に愛を叫ぶ男の帰宅花作戦2016~男は花を持って家に帰ろう~」(略称:ヒビチュー)。「ヒビチュー」は、東京千代田区にある日比谷公園の大噴水前で、帰宅途中のサラリーマンなどの男性が、奥様への愛や感謝の言葉を叫びながら、「永遠の愛」が花言葉の“チューリップ”をプレゼントするというイベントです。まるで日常を抜け出し、自分たちがドラマや映画の主人公のようになれるイベントですね。

ニュースリリースによると、参加者には「日比谷花壇特製 愛妻家宣言証」や夫婦の絆を深め対話を促進できる「日本愛妻家協会×日比谷花壇 特製ハグマット」がプレゼントされるそう。また、特設ステージ上に立ち大声で愛や感謝の気持ちを伝えるのは恥ずかしいけれど、気持ちを言葉にしたい方のために「愛の告白やプロポーズにまつわる思い出のエピソードを募集するキャンペーン」も同時に行っています。まさに愛や感謝の気持ちを伝えて、絆を深めてもらおうという思いが伝わるリリースです。

日比谷花壇、愛を叫びたい男性及び夫婦を募集!「日比谷公園の中心で妻に愛を叫ぶ」1月28日(木)17時から開催|株式会社日比谷花壇のニュースリリース

株式会社日比谷花壇(本社:東京都港区、代表取締役社長:宮島浩彰)と日本愛妻家協会(本部:群馬県吾妻郡嬬恋村)は、愛妻の日1月31日を前に、1月28日(木)17時から、日比谷公園(東京都千代田区)の大噴水前で、帰宅途中のサラリーマンなどの男性に、日頃言えない奥様への愛や感謝の言葉を叫んでいただき、愛妻の日テーマフラワー”チューリップ”の花束をプレゼントするイベント「日比谷公園の中心で妻に愛を叫…

妻に料理と花で感謝を伝えたい夫のための合同自主トレ

オリジナル商品「おいしい缶詰」を販売する明治屋と、2008年から「愛妻の日 男の帰宅花作戦」を展開している日比谷花壇は、「愛妻の日直前合同自主トレ『妻に感謝を伝える!初めての男の缶詰料理&帰宅花作戦講座』」を開催。
料理が苦手、お花の名前もわからない、という男性でも気軽に奥様に感謝を伝えられるよう、少しの工夫でおしゃれにもてなせる「おうちビストロ」を提案しています。いつもは料理をしない男性がお手製の料理とフラワーアレンジメントでビストロ風のディナーをお家で演出できたら、より絆も深まりそうです。

リリースでは、この情報に初めて触れる人のことを考慮して、9年前から「愛妻の日をきっかけに絆を深めよう」という取り組みを行っていることや、「愛妻の日」の成り立ちなど周辺情報についても伝えています。

明治屋×日比谷花壇 愛妻の日直前 合同自主トレ「妻に感謝を伝える!初めての男の缶詰料理&帰宅花作戦講座」|株式会社日比谷花壇のニュースリリース

株式会社明治屋(本社:東京都中央区、代表取締役社長:米井 元一)と、株式会社日比谷花壇(本社:東京都港区、代表取締役社長:宮島浩彰)は、1月31日の「愛妻の日」に向けて、「愛妻の日直前 合同自主トレ『妻に感謝を伝える!初めての男の缶詰料理&帰宅花作戦講座』」を1月29日(金)19時から明治屋ホールで実施します。( http://aisai.hibiyakadan.com/#meidi-ya )

サプライズプレゼント付きディナーで感謝の気持ちを伝える

夫婦の会話の中で何気なく話題にしたものを突然プレゼントされたら嬉しさ倍増ですよね。「愛妻の日」に、そんなサプライズを演出できるプランを提供しているのが、東京ドームホテルの「奥様へのサプライズプレゼント付きディナー」です。
バルコニーシートでのイタリアンディナーに加え、奥様への愛情や日頃の感謝の気持ちが伝わるようにアレンジしたアニバーサリーデザートとかわいらしい花束(ブーケ)も無料でプレゼントされます。

東京ドームホテルのリリースによると、1~3月は、愛妻の日(2016年1月31日)、バレンタインデー(2016年2月14日)、ホワイトデー(2016年3月14日)と、大切な人へ感謝や愛の言葉を伝えるための3大イベントが続くため、この3ヶ月を”「LOVE Quarter」~愛を伝える3ヶ月”と題し、さまざまな企画を展開するとのこと。リリースでは、この「LOVE Quarter」中のキャンペーンや企画をそれぞれ詳細に説明しています。

既婚男性の4人に3人が「愛妻家」を自負、「誕生日や記念日にプレゼント」は3割!?

検索すると「愛妻の日」をテーマにしたキャンペーンリリースが多いなか、妊活サプリメントを展開するゲンナイ製薬が発表した、夫婦の関係性を探るユニークな調査報告のリリースが目を引きました。 この「愛妻とのコミュニケーション実態調査」リリースによると 、配偶者のいる25〜59歳までの男性1,000人のうち4人に3人が「愛妻家」と自負、さらに結婚10年超の男性でも7割が「愛妻家」と回答したとのこと。 結婚歴が長くても愛し続けている、という結果を裏付けるかのように、「奥様を喜ばせるために、どのようなことをしているか」という質問では「誕生日や結婚記念日にプレゼントを渡す」32.9%、次いで「家事を代わりにする」25.9%という結果が出ています。多くの旦那様が、奥様への気持ちを行動であらわす行動力も持ち合わせているようです。 リリースには他にも「お手本にしたい理想の夫像」「愛妻家が実践している妻の怒りのしずめ方」など、気になる調査結果が盛りだくさんにまとめられていますので、ぜひチェックしてみてください。「愛妻の日」をテーマにブログを書きたい人のネタ探しにも最適です。

ゲンナイ製薬調べ 妻へのときめきが再燃する時 1位は「優しくしてくれた時」 「妻と毎日キスしている」5人に1人

1月31日は「愛妻の日」です。そこで、妊活サプリメントを展開するゲンナイ製薬株式会社(所在地:東京都中央区、代表取締役:上山 永生)は、2015年12月8日~12月10日の3日間で、配偶者がいる20歳…


こうしてみると、愛や感謝を伝える方法として、「愛を大声で叫ぶ」「初めての料理でおうちビストロ」などサプライズが多いようです。日常しないことをする非日常感や、ちょっとしたサプライズは、より相手の心に残るからなのかもしれません。

「愛妻の日」はクリスマスやバレンタインデーに比べてまだまだ認知度が高くありません。検索上でも「愛妻の日」に絡めたキャンペーンや調査はまだまだ少ない印象です。そういう意味では、きちんと情報を出していれば、「愛妻の日」テーマで情報を集めているユーザーやマスコミの目に留まりやすいと考えられます。また、日比谷花壇のように毎年続けることで、「愛妻の日といえば日比谷花壇」のような印象付けも期待できるのではないでしょうか。

今回は「愛妻の日」に関連するリリースを集めてみました。次回もお楽しみに!

ネットPR.JP編集部

自社ブランドスローガンがテーマのストレッチをリリース配信したヤマハ発動機様が、2015年12月のべスト ネットPR賞を受賞!

9 years 10ヶ月 ago
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すでにニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年12月の「月間ベスト ネットPR賞」はヤマハ発動機 コーポレートコミュニケーション部様です。

選考理由(ニューズ・ツー・ユー ベスト ネットPR賞 選考委員会より)

2015年12月の月間ベスト ネットPR賞は、ヤマハ発動機株式会社 コーポレートコミュニケーション部様の「Revストレッチ」に関するネットPR施策です。

ヤマハ発動機株式会社様では、社内で行っていた毎朝の体操をリニューアルして、企業のブランドスローガン「Revs your Heart」をテーマにしたオリジナルの「Revストレッチ(レヴストレッチ)」を開発。2015年10月より全社に導入しています。

この取り組みは、ストレッチを通してブランドスローガンを社内に浸透させるとともに、就業前の体の準備と気持ちのリフレッシュ、ストレス軽減を目的としています。その「Revストレッチ」導入一ヶ月の効果測定アンケート調査に関するニュースリリースが、2015年12月2日に配信されました。

全社の約4,000人の実施率調査と代表者109名によるアンケートから、朝の体操への参加率が大幅にアップしたこと、リフレッシュやストレス緩和の効果を実感している社員が多いこと、さらに副次的な効果として社員同士のコミュニケーションが活性化したことなどを詳細に報告しています。

「Revストレッチ」は、ヤマハ発動機がメインスポンサーを務めるJ1クラブ、ジュビロ磐田のフィジカルコーチと株式会社ヤマハミュージックパブリッシングのコラボレーションによって生み出された「ヤマハによるヤマハのためのオリジナルストレッチ」。ひとつひとつの動きはプロ選手のストレッチと同じコンセプトで設計され、楽曲には音楽療法の機能が盛り込まれているだけでなく、社員の士気が高まるようバイクのエンジン音やバイクに乗った姿勢をイメージしたポーズも採用されています。

また、一般の人も「Revストレッチ」に親しんでもらえるよう、自社サイトに動画やストレッチの図解を掲載し、PCやスマホのブラウザで気軽に遊べる無料ゲーム「Revパズル」も公開されました。

【関連リリース】

これらの「Revストレッチ」に関するネットPRは、インナーブランディングの取り組みを通して、会社の「もの作り」に対する真摯な姿勢や、真剣に作ったものへの自信、ワクワク感までが読み手に伝わってくる優れたブランドPRです。これらを評して12月の月間ベスト ネットPR賞を贈らせていただきます。

選考のポイント

  • 自社独自のストレッチ開発&導入後に社内調査を実施してニュースをつくり続報を配信。
  • 調査結果を詳細に報告して、社内での取り組みの意義と有用性をしっかり伝えている。
  • 社内での取り組みのニュースを通して信頼感のある企業姿勢が伝わってくる、企業ブランドのネットPRの優れたお手本。
受賞コメントをいただきました!

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ヤマハ発動機株式会社 コーポレートコミュニケーション部 倉辺 祐子 様、常本 雄介 様

今回「月間ベスト ネットPR賞」を受賞できたことを大変うれしく思う反面、「選考のポイント」に「企業ブランドのネットPRの優れたお手本」とあり、恐縮しております。

弊社内で行っている毎朝のストレッチを、およそ20年ぶりに「Revストレッチ」としてリニューアルすることにより、就業前の体の準備と気持ちのさらなるリフレッシュ・ストレス軽減を図りつつ、社内メディアとして毎朝社内放送されるストレッチを通じて、弊社の企業ブランドスローガン「Revs your Heart」を社内浸透させることを意図して取り組みました。

2015年10月5日より本社エリアに導入し、目に見えてオフィスでのストレッチの実施率が改善しました。そのことを社員へ通常の社内メディアで伝えるだけでなく、社外のメディアを通して伝えることができれば企業ブランディングとして機能させつつ、社内にもさらなる波及効果が期待できると考え、News2uリリースを配信させていただきました(社内調査およびリリース作成は、弊社広報の人的リソースにも限りがあるため、外部のPR会社さまの多大な御協力を得ながら実施しております)。

本年は国内関係会社に加えて、海外拠点にもRevストレッチを順次展開していく所存です。
Revストレッチの動画や音源はWEBサイトにフリーで公開しております。
肩コリや腰痛でお悩みの一般の方にも良いストレッチになっているかと思いますので、空き時間にでもお試しいただければ幸いです。

ヤマハ発動機株式会社
コーポレートコミュニケーション部 ブランド推進グループ 倉辺 祐子 様
コーポレートコミュニケーション部 WEBグループ 常本 雄介 様

ヤマハ発動機株式会社 コーポレートコミュニケーション部様、ご受賞おめでとうございます。

saico

企業だけじゃない!メディア化する大学サイト3選!

9 years 10ヶ月 ago
メディア化する大学サイト

企業のメディア化が叫ばれるようになって久しいですが、最近は「大学のメディア化」が進んできたように思います。

大学のサイトと言えば、在校生向け、卒業生向け、保護者向けなど各関係者向けのコンテンツや各学科の特徴を網羅したコンテンツ、入試情報などが掲載されているのが一般的ですが、今回紹介する3校のサイトは、そういった情報ポータルサイトというより、ニュースサイト、キュレーションサイトのようです。企業におけるオウンドメディア活用、メディア化現象が大学にも波及してきたのかもしれません。

近畿大学のニュースメディア「Kindai Picks」

近畿大学「Kindai Picks」

「マグロ大学って言うてるやつ、誰や!」で有名な近畿大学が運営するサイト「Kindai Picks」はまさに大学が運営するキュレーションサイトです。サイト開設は2015年10月。近畿大学のスタッフが、ニュースサイトや情報発信メディアから近畿大学について掲載された記事を収集、選別し、「Kindai Picks」上に再掲載しています。収集した記事だけでなく、在校生や卒業生へのインタビュー記事といったオリジナルのコンテンツもあり、近畿大学からの発信情報と第三者視点の情報がここに詰まっています。
また閲覧ユーザーがFacebookアカウントを持っていれば、ログインして各記事にコメントを付けることもでき、ユーザーとのコミュニケーションツールとしても機能しています。

近畿大学発表のニュースリリースによると、偏差値などとは異なる「社会から見た近畿大学」をすべてのステークホルダーに伝えるために立ち上げたとのこと。大学がキュレーションサイトを立ち上げる、というのは日本では初めての取り組みではないでしょうか。

近畿大学ニュースリリース

10/19(月)「社会から見た近大の姿」を全てのステークホルダーへ キュレーションサイト※「Kindai Picks(キンダイ ピックス)」オープン! 近畿大学|学校法人近畿大学のニュースリリース

近畿大学(大阪府東大阪市)は、10月19日(月)にキュレーションサイト「Kindai Picks」(URL  …

明治大学発、社会への提言「Meiji.net」 明治大学「Meiji.net」

明治大学が運営する「Meiji.net」は大学が独自に運営するブランディングサイトです。このサイトのメインのコンテンツでもある「M’s Opinion」は専門知識を通して社会への提言を発信すべく、明治大学の教授が記事を書いています。動画記事も多く、明治大学の研究現場をよりわかりやすく発信しています。

プレスリリースによると、広く社会に対し、よりわかりやすく大学の持つ役割などを発信するため、プロモーションサイト「Meiji.net」を立ち上げた、とあります。2013年7月のローンチ時からスマホ、タブレットにも対応しており、通常の入試情報を掲載している大学サイトと棲みわけて開設したメディアサイトは、大学の中でも先駆けと言えるかもしれません。

明治大学プレスリリース

新たなWEBサイト「Meiji.net」(メイジネット)を開設

明治大学は7月1日、広く社会に対し、よりわかりやすく大学の持つ役割などを発信するため、プロモーション

早稲田大学オフィシャルサイト

早稲田大学オフィシャルサイト

早稲田大学オフィシャルサイトは、トップページから大きな画像とテキストとともにニュースやトピックスが並ぶメディアサイトです。一般的な大学サイトにある学科情報や入試情報は別サイトへのリンクで、「今」を伝えるコンテンツを中心に構成されています。サイト公開は2014年11月、公開時はデザインなど既存大学と一線を画すサイトだと話題にもなりました。

公式発表によると、2032年の創立150周年を目途とした中長期計画「Waseda Vision 150」のスローガンである“アジアのリーディングユニバーシティ”を念頭に、グローバル化戦略の一環としてリニューアルしたとのこと。
また、情報発信においては、膨大な数の単なる情報発信に留まらず、研究活動、学生の活躍、学部ごとの特色、イベント情報など、早稲田大学の各組織の持つ多様さを表現できる、言わば大学の“WEBメディア(オウンドメディア)”を創出、とあり、こちらも大学自らがメディアとなる意志を持って構築されたことがわかります。

早稲田大学公式発表

本学のオフィシャルサイトを、リニューアルしました

2032年の創立150周年を目途とした中長期計画「Waseda Vision 150」のスローガンである”アジアのリーディングユニバーシティ”を念頭に、グローバル化戦略の一環として、早稲田大学本学サイトおよび法学学術院サイトを、全面的にリニューアルしました。世界の他大学とも一線を…

 

このように大学自らが積極的な情報発信を行い、ステークホルダーにダイレクトに伝える、というスタイルが増えてきています。コンテンツを作りメディアとして運営する、ということは工数やコストがかかることですが、いまやインターネット上に情報がなければ、存在しないも同然と考えられるほど重要です。自社、自校を正しく理解してもらうためのきめ細やかな情報発信は、企業、大学に関係なく必須の施策となるでしょう。

ざわこ

メルセデスベンツに見る「攻め」のブランド戦略

9 years 11ヶ月 ago
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本記事は、企業のアニメーション動画制作をサポートするCrevo(クレボ)が運営する、動画制作・動画マーケティングのニュースメディア「VIDEO SQUARE」からの転載です。

ここ10年で時代が変わり、メディアが変わり、ライフスタイルが変わってきました。それに伴い、当然ブランド戦略も変えていかなければならないのは明白です。

しかし、それまで築いてきたものが大きければ大きいほど、思い切った方向転換は難しいもの。

今回は、どこよりも強固なブランドを築いてきたメルセデスベンツが仕掛ける「攻め」のブランド戦略を見ていきたいと思います。

スーツを脱ぎ捨てたベンツ

もともと日本では、高所得者層をターゲットに高級セダンを販売してきたメルセデスベンツ。高級車の代名詞とも言えます。

医者、弁護士、大企業の重役などがターゲットであったため、メルセデスベンツという企業ブランド自体、少しお堅いイメージがありました。

しかし、時代は変わり、大型セダンが売れなくなりました。逆にA、Bセグメントと呼ばれるコンパクト車が主流となってきています。

さらに、若年層の車離れが叫ばれるようになって久しい状況です。そこで、メルセデスベンツは、これまでのお堅い企業のイメージを脱却。コンパクトカーにも力を入れ、若い人たちに受け入れられるブランドへと進化する決断を下しました。

その皮切りとなったのが、2012年に公開されたプロモーション用アニメ動画『NEXT A-Class』です。舞台は近未来。主人公が、メルセデスベンツの新型A-Classに乗ってカーチェイスを繰り広げるアクションアニメです。

キャラクターデザインは大ヒットアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を担当した貞本義行氏。動画の初公開は、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の上映前シネアドという徹底ぶりでした。

狙いは、話題性のあるアニメ映画と、発信力のあるアニメファンをハブに、ソーシャルメディアでの拡散につなげ、若年層へのリーチを強化すること。

これまでのお堅いイメージを脱ぎ去って、大きく舵を切ったアニメ動画は、結果として270万回を超える大ヒット動画となりました。

八方美人はモテない

なぜ、メルセデスベンツは、ここまで大きな方向展開をしたのでしょうか。ほんの10年前、動画広告といえばTVCMでした。TVというメディアは抜群のリーチを誇ります。その反面、ターゲットはあまり絞れません。

そのためTVCMは、そのリーチを最大限に活かすべく、多くの場合、幅広い層に受け入れられるようなコンテンツにすることが求められてきました。

メルセデスベンツも、方向転換をする前は、こんなTVCMを放映していました。

メルセデスベンツのラグジュアリー感、C-Classの優れたスタイリング、車としての躍動感。これらを30秒にしっかりとまとめあげた、質の高いクリエイティブです。

このTVCMを見せた上で「カッコいいか、カッコ悪いか」と問えば、ほとんどの人は「カッコいい」と答えるでしょう。

ただ、このクリエイティブが、車に興味の無い人の心に残るかというと、疑問です。

TVCMではリーチを活かすために、ある程度、汎用性を持たせるのは仕方のないことです。

しかし、動画広告は今やTVだけの物ではありません。YouTubeやFacebookなどのソーシャルメディアでの動画展開も、かなり重要な施策となります。

ソーシャルメディアでは、TVCMと比べてより細かくターゲティングが可能で、ターゲットにとって「自分事」となるようなコンテンツが求められています。

誰にでもある程度受け入れられるだけの動画は、心に残るどころか、見られることもなく消えて行ってしまいます。

皆にいい顔をする「八方美人」な動画ではなく、ターゲットを絞って心に刺さる動画を展開していかなければならないのです。

意中の相手をピンポイントに攻める勇気

ターゲットを絞るということは、それ以外の人には、ネガティブな感想を持たれやすくなるということです。

例えば、メルセデスベンツ最新の動画広告は、人気音楽ユニットのPerfumeとコラボレーションしたアニメーション動画です。かなりターゲットを絞ってきています。

これまであまりアプローチできていなかった若い音楽好きや、アニメファンなど、ベンツが新しくターゲットとした層の印象には残りやすそうです。

まだ、公開されたばかりで数字には出ていませんが、ソーシャルメディアでの拡散力もあると思います。

しかし、昔ながらのベンツファンは、この動画をどう思うでしょうか?
おそらく、「ベンツらしくない」「高級感はどこへ行った」と思う人の方が多いでしょう。

しかし、メルセデスベンツは知っています。

勇気をもって、自分たちがこれと決めたターゲットをピンポイントに攻めなければ、誰にも見られることもなく埋もれていくだけであるということを。

そしておそらく、メルセデスベンツの決断は正しいでしょう。

実際問題、昔からのメルセデスベンツのファンは、ウェブ上でアニメ動画が公開されたところで、眉をしかめるかもしれません。しかし、ファンをやめるというほどではないのです。

必要以上に嫌われることを恐れる必要はありません。

重要なのはすでに好いてくれている人に嫌われないことではなく、見向きもしてくれない人に興味を持ってもらうことなのです。

まとめ

時代が変わり、メディアも、ターゲットのライフスタイルも変わってきています。そんな時代の移り変わりを受けて、ブランド戦略上ではターゲットの若返りをうたっている企業も多く見られます。

しかし、そういった企業の多くは、若い人が好む雑誌に広告を出したり、Facebookに公式アカウントを作る程度の表面的なアプローチにとどまっています。

本当の意味で若い人が興味を持ってくれるようなコンテンツを世に出すことは、勇気のいることです。これまで積み上げてきたものが大きれければ大きいほど、保守的になってしまうのもよく理解できます。

しかし、それではブランド戦略上の「タスク」を消化しただけで終わってしまいます。

ターゲットにメッセージを届け、獲得するのであれば、勇気をもってピンポイントで攻めていかなければいけないのです。

そして、その「攻め」の狼煙を上げるのは、ブランディングを担当するマーケターなのです。

written by VIDEO SQUARE編集部(Scott Nomura)/ Designed by Freepik

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VIDEO SQUARE

これが欲しかった!記事上でリンクテキストをブログカードのように美しく見せることができるツール「embed.ly」

9 years 11ヶ月 ago
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embed.ly

ブログなどの記事投稿上で、テキストリンクを作ることは簡単なのですが、やや味気なく感じることはありませんか?だからといって、リンクテキストや画像をきれいに並べて記事上に配置するのも手間がかかります。
ブログ記事上で簡単にリンクを「はてなブログ」のブログカードのように見せてくれるツールはないかと探していたろころ、社内スタッフから「embed.ly」というサービスを教えてもらいました。これがとても簡単に、テキストリンクを見栄えの良いリンクに変えることができるツールだったのでご紹介します。

リンクURLを入れると自動的に画像、タイトル、本文冒頭をブログカードみたいに見せてくれて記事内に挿入できる「embed.ly」

下記のリンクは、実際に「embed.ly」を使って表示しているリンクです。

【今注目されている】エッジの効いたオウンドメディアを運営、成功している企業事例5選

ネットPR.JP編集部 近年のWebマーケティングで成果をあげるためには、コンテンツマーケティングが効果的だと言われていますよね。より多くの人びとに認知を拡大しようと、オウンドメディアを運営する企業は、いまだに増え続けています。 PR視点でも、企業の取り組みを知らせたり、ユーザーにとって役立つ情報を積極的に発信するという意味で、オウンドメディアは重要な役割を担います。 …

普通のテキストリンクよりも画像や本文が入ることで数段目立つので、リンク先を紹介したいときに最適です。記事内に写真がなくて文字だらけなときも、この見た目のリンクを差し込めば、ちょっと読みやすくなりそうです。

「embed.ly」の使い方

使い方は簡単で、「embed code generator」のページで記事に挿入したいリンクURLを入力して、「get embed code」をクリックすると下の方に embed コードが生成されますので、それをコピーして、ブログ記事に貼るだけです。Youtube や Slideshare も同じように embed コード生成機能がありますが、それと同じ手順ですね。

サインアップすると見た目のカスタマイズと簡単な解析ができる
embed.lyカスタマイズ画面

「embed.ly」カスタマイズ画面

サインアップしなくても使うことはできるのですが、サインアップすると以下のような見た目のカスタマイズが可能です。

  • embed したリンクにソーシャルボタンをつけることができる
  • embed した部分を Google クローラーに引用タグ<blockquote>として見せるようにできる
  • 白背景と黒背景を選択できる
  • 大きい画像イメージと小さい画像イメージの2パターンから選択可能
  • 横幅をピクセル単位で決められる(レスポンシブにも対応)
  • 挿入したときの位置を左寄せ、センター、右寄せから選択可能

など。

また、embed したリンクをどれくらいの人が見ているか、がリアルタイムで確認できます。ただ簡易的なものなので、必要であれば詳しい解析は別ツールで行った方が良いかもしれません。

embed コードを取得してブログ記事に貼り付けるだけであれば、月5,000URLまで無料で利用可能なので、簡単に試してみることができると思います。記事の見た目を少しだけリッチにしたい方、おすすめです。

Embedly makes your content more engaging and easier to share | Embedly

Embedly delivers the ultra-fast, easy to use products and tools for richer sites and apps.

ざわこ

イベント出展のニュースを展示製品ごとに分けてリリース配信したエレクター様が2015年11月のべスト ネットPR賞!受賞コメントもいただきました

9 years 11ヶ月 ago
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すでにニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年11月の「月間ベスト ネットPR賞」はエレクター株式会社様です。

選考理由(ニューズ・ツー・ユー ベスト ネットPR賞 選考委員会より)

2015年11月の月間ベスト ネットPR賞は、エレクター株式会社様のイベント出展に関するネットPR施策です。

エレクターといえば業務用から家庭用まで幅広く使われているワイヤーシェルフが一般によく知られていますが、エレクター株式会社様では病院やフードサービスで使われる配膳車や多種多様なカート、キャビネットなど専門性の高い製品を多数販売しています。

2015年11月25日~27日に東京ビッグサイトで開催された病院・福祉設備機器の展示会「HOSPEX Japan」に、エレクター株式会社様は、病院・福祉給食向けの新調理システム「ニュークックチルシステム」や、医療現場で薬剤などを効率的に収納&運搬できるカートなどを出展。それに伴い7本のニュースリリースを配信しました。

「医療・福祉設備機器」という括りは同じでも、給食用の調理&配膳システムと薬剤などの収納管理用製品ではカテゴリーが異なります。それぞれに情報を届けたいターゲット、またはその情報を必要とする対象者も違うでしょう。その場合、同じイベントでも、ニュースリリースは分けて書いたほうが読み手は必要な情報だけを効率的に得られるので親切です。

開催最終日の27日には、出展製品を改めて紹介し、デモンストレーションの開催時間を告知するリリースを配信。そこには同イベント会場での自社ブースの撮りおろし写真も掲載されていて、最終日に訪れる人がブースを見つけやすい配慮があります。

さらに、開催後にはブース来場者への御礼リリースを配信し、「展示品とサービスに関しましてのご意見やご不明な点、ご入り用な資料等ございましたらいつでもお申し付けください」という言葉とともに、主な展示製品の製品ページへのリンクを掲載しています。BtoBのビジネスでは、このようなきめ細かなアフターフォローの姿勢をニュースリリースで示すことは、企業の信用度を高めることにも直結します。

こうした至るところに配慮の行き届いたネットPR施策を評価して、エレクター株式会社様に11月の月間ベスト ネットPR賞を贈らせて頂きます。

選考のポイント

  • イベント出展のニュースを展示製品ごとに分けてニュースリリース配信
  • 開催期間中にもイベント会場での最新情報や当日の日程を織り込んだリリースを発信
  • 情報の受け手のことを考え、1リリース1トピックで伝えたい内容がきちんと届くよう配慮されている
受賞コメントをいただきました!

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写真左より) エレクター株式会社 松岡 弘明 様、熊倉 弘実 様

今回「ベスト ネットPR賞」の受賞に伴い、社内からもお祝いの言葉をいただきました!

今まで展示会に関するニュースリリースでは、「開催前の出展情報」と「開催後のお礼」を配信していました。今回は加えて「開催直前」と「開催中」のリリースを配信。撮影した展示会場の写真とデモンストレーション開催時間の情報を一緒に配信したり、展示する商品やセミナーごとに分けて丁寧に情報を発信したことが、今回の受賞に繋がったと思います。

取り扱い商品がニッチだからこそ、必要としている人に確実に情報を届けるためにニュースリリースを活用しています。タイトルに対象者を限定できるようにキーワードを入れるなど、同じ情報を伝える場合にも言葉の使い方1つで見せ方は変えられると思います。

現在、ニュースリリースを配信する販促グループの3名は、展示会やセミナー運営、プロモーショーン、広報、マーケティングまで幅広く対応しています。ニュースリリースを作成する上では、リリース文の作成、タイトル付け、短い言葉で伝える難しさにも直面しています。今後、ますますネット上での情報発信が増えることにより、「文章で伝える」ことが重要になり、担当者一人一人にとってトレーニングという意味でもニュースリリースでの情報発信を続けていきたいと思います。

エレクター株式会社
マーケティング開発部 販売促進グループ アシスタントマネージャー 松岡 弘明 様
マーケティング開発部 販売促進グループ 熊倉 弘実 様

エレクター株式会社 様、ご受賞おめでとうございます。

saico

徹底したユーザー目線で共感を生み出すソーシャル・マーケティングを実践 【ヴァル研究所のオウンドメディア活用インタビュー(後編)】

9 years 11ヶ月 ago
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ヴァル研究所のオウンドメディア活用インタビュー

前編(共感を生み出すプロモーション戦略)はこちら

ネットPRのタイミングを逃さない、ワンストップのプロモーション体制

――ソリューション事業部の役割や、広報・マーケティング体制についてお聞かせください。

高田:我々ソリューション事業部は、主力製品である「駅すぱあと」を中心にBtoB・BtoC向けのソリューションという2つの事業体系を持っています。そのなかで、私と福井が所属するSPチームはBtoC向けのマーケティングから製品プロモーション、広報、広告営業にいたるまで幅広い領域を担っています。

福井:採用活動など人事系の広報業務は管理部の総務が担当していますが、情報発信など協力できる部分は部署間で連携しています。例えば「高円寺阿波おどり」や「高円寺フェス」をアプリで応援するなど、地域貢献というCSR要素の強い企画については、総務とSPチームの広報が連携して取り組んでいます。

――鉄道利用の調査報告や診断系コンテンツ、CSR活動など幅広いジャンルの企画を手掛けていらっしゃいます。こうした企画の立て方や進め方についてお聞かせください。

株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム リーダー 高田 香穂理氏

株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム リーダー 高田 香穂理氏

福井:企画は基本的に私を含めたSPチーム・プロモーション担当の3人で行い、コンテンツの制作は同じ事業部内のコンシューマービジネス開発チームに協力を仰ぎます。企画のアイデアについては、鉄道系のネタや世の中のトレンドなどを社内外から幅広く収集し、最終的にSPチームでまとめて企画に仕上げています。

高田:プロモーション担当の3人のうち2人がエンジニア出身のため、簡単なキャンペーンページであれば企画からコンテンツのデザイン、プログラムまでチーム内ですべて作り上げることも多いですね。スピード感を持って多彩な企画を展開できているのは、その点が大きいと思っています。

――各企画のKPIについてはどのように設定されているのですか?

高田:企画こそバリエーションに富んでいますが、根底にはBtoC向け「駅すぱあと」製品の活性化という目的があります。そこに着地するために、アプリのダウンロード数やアクティブを上げるなど、企画ごとに目標を設定しています。また、「よく検索された駅ランキング」や「RootePG」など、当社だからこそできる企画を考えてバズを狙うことも毎回行っています。

具体的な目標値としては、MAU(月間アクティブユーザー)数やアプリのダウンロード数、あとは広告系であれば売上も入ってきますし、その点からもアクティブはかなり重視していますね。また、アプリについてはストアランキングからの自然流入が大きく占めてくるので、ランキングは常にチェックしています。

ニュースリリースをきっかけに、情報発信に対する社内の意識を改革
株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム 福井 澪菜氏

株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム 福井 澪菜氏

――「News2uリリース」を2007年頃からご活用いただいています。配信頻度やトピックの選定方法についてお聞かせください。

福井:配信頻度は現在、月平均で6本ほどになりますが、3~4月の繁忙期になると本数はさらに増えてきますね。少なくとも、週に1回以上は必ず出そうと目標を立てています。

トピックの選定には、社内外からの情報収集のほか、個人的に作成している自社のPRネタ帳をもとにしています。例えば、アプリ関連で新しい動きはないか、よく検索された駅ランキングは出ているかなどを調査し、そこから世の中のトレンドと自社製品を組み合わせたPRストーリーを作り、ニュースリリースのトピックとして配信しています。

――「News2uリリース」に対して、感じていただいているメリットがあればお聞かせください。

福井:定例会を隔月で設けてもらえますし、メールで質問してもレスポンスが速い。何より、実際に来てもらって相談できるのが非常にありがたいですね。私は今年の7月に初めて広報業務を任されたばかりで、前任の広報も社内にいないという状況のなか、ニューズ・ツー・ユーの丁寧なフォローアップにはすごく助けられています。

高田:「News2uリリース」導入当初は、ニュースリリースを出したい社員が広報担当に依頼するという形をとっていましたが、現場で「これはニュースにならないのでは」と判断してしまい、申請に上がらないパターンが数多くありました。

しかし、認知向上のためには積極的な情報発信が必要だというお話を伺い、福井が率先してニュースリリースを活用し、成功事例を積み重ねるうちに社内からも「こんな情報があります」と声が上がるようになったのです。

――「どんな情報でもニュースになり得る」という認識が広まったことで、社内からの意見や情報が出やすくなったと?

福井:はい。また、ニュースリリースを配信する時は毎回必ず上役にも報告しますし、その後もリリースの反響など、配信効果と併せて全社員が利用する掲示板に投稿しています。

製品やサービスを作る側にとっては当たり前でも、外部から見れば面白いことというのはたくさんあります。そこに気づいてもらうために、ニュースリリースを活用して「ユーザーの方々はこんなに興味を持っている」と伝えることで、現場のモチベーション向上にも寄与できればと考えています。

自社資産のビッグデータを活用し、世の中にない価値を生み出す
ヴァル研究所様本社(高円寺)の1Fスペースにて

ヴァル研究所様本社(高円寺)の1Fスペースにて。この後ろには大きなクリスマスツリーが飾られていました。

――「駅すぱあと」のように移動中の利用が多いサービスだと、やはりアクセス比率はPCよりもモバイルの方が多いのですか?

福井:そうですね。PCにはパッケージソフトもありますが、やはりモバイルの方に移行してきています。いまは恐らくスマートフォンが7割以上を占めているのではないでしょうか。キャンペーンページの閲覧やアンケート、特に動画系はスマートフォンの利用が圧倒的なので、コンテンツを作る際は基本的にスマホファーストで考えています。

――いまや「駅すぱあと」だけではなく、飲食店検索などの多彩なアプリや広告事業など、幅広い領域にビジネスを拡大されています。

福井:当社には、乗り換え案内というサービス自体がなかった時代に、世の中にない新しいものを送り出してきたという歴史があります。確かに、いまでこそさまざまなアプリやサービスは増えましたが、新しい何かを生み出して人々の可能性を広げていこうという理念はずっと変わらずに根付いています。

――公共交通機関の乗換データという大きな強みをお持ちですが、今後はそのビッグデータをどう活用していきたいとお考えですか?

高田:自社データの活用については、まだ模索している部分もありますが、広告事業などのビジネスにも活かしていきたいとは考えています。

福井:乗換データを分析すると、「この時期にはこの路線が人気」、「この日は異様にこの駅がよく検索されている」、など世の中やひとの動きがわかります。こういった自社データを様々な切り口で活用し、公共交通機関の活性化や地方創生という形で世の中に貢献していくことが、我々のミッションだと考えています。

インタビューを終えて(朝火)

今回、ヴァル研究所様に日ごろから目指しているマーケティングコミュニケーションの取り組み姿勢や進め方などを伺うことができました。
企業側の主張が強くなりがちなCSRやプロモーション活動ですが、閲覧ユーザーに「参加したい」という共感を生み出す企画の秘訣をお話しいただきました。ヴァル研究所様は、市場調査などのデータありきの企画ではなく、まずは自分たちがエンドユーザーの立場になって企画することを重視しています。また、部門に関係なく社内の有志が企画するプロジェクトもあり、社員が楽しみながら制作しているからこそ、閲覧ユーザーの琴線に触れるコンテンツができているのだと感じました。
一方、情報発信に関して、ヴァル研究所様では社内から多岐にわたるトピックを集めて情報発信されています。アプリ関連での新しい動きや、よく検索された駅ランキングデータなどを調査し、そこから世の中のトレンドと自社製品を組み合わせたPRストーリーを作りニュースリリースとして配信されています。
コンテンツの企画方法やニュースリリースの案件の生み出し方など、ヴァル研究所様の取り組みは他の企業にとって非常に参考になる事例だと感じました。
高田様、福井様、ありがとうございました。

 <今回お話いただいたのは…>

高田 香穂理氏

高田 香穂理(タカダ カホリ)氏
株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム リーダー

 

R&Dセンターを経て、2015年からコンシューマー向けの製品であるアプリ「駅すぱあと」のプロモーション及び広告企画・販売を担当するSPチームの責任者を務める。

福井 澪菜氏

福井 澪菜(フクイ ミオナ)氏
株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム

 

「駅すぱあと」のポータルサイト「Roote(ルウト)」をメイン商材とするポータルチー ムに本配属後、Web開発や企画、デザインなどを経験。2015年からオウンドメディア「notte!(ノッテ)」の編集長としてディレクションやライティングを担当し、7月から広報を兼務。

<インタビュアー紹介>

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朝火 英樹(アサヒ ヒデキ)
株式会社ニューズ・ツー・ユー マーケティング コミュニケーション部 マネージャー

 

NEC、ソフトバンクモバイルを経て、2014年9月にニューズ・ツー・ユーに参画。
事業主側でWebマーケティングを推進してきた経験を活かし、現在、ニューズ・ツー・ユーにてネットPR(News2uリリース)を軸とした自社メディアによるマーケティングコミュニケーションの仕組みづくりを推進中。

ネットPR.JP編集部

〈旬のリリースWatch!〉クリスマスケーキのニュースリリースを集めてみたら、今年の傾向が見えてきた?【第3弾】コアファン向けのクリスマスケーキは凝ったモノ勝ち!?

9 years 11ヶ月 ago
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コアファン向けのクリスマスケーキは凝ったモノ勝ち!?

この〈旬のリリースWatch!〉では、旬のテーマで企業が発信するニュースリリースを集めて、浮かび上がったトレンドや発見をお伝えしています。

クリスマスケーキ特集の第1弾は「ソーシャルメディアでシェアしたくなるクリスマスケーキ」、第2弾は「テンションが上がる“おひとりさま”クリスマスケーキ」をご紹介しました。

第3弾はこちら。

ここまでやってくれてありがとう!2015年のコアファン向けクリスマスケーキ

ネットで検索していて特にインパクトがあったのが、プロ野球やJリーグ、アニメやペットなど、特定の趣味を持つ人たちに向けて作られたクリスマスケーキ。特徴がはっきりしているため非常に目につきやすく、ソーシャルメディアなどでも同じ趣味を持つ人同士でシェアされやすいため拡散力もあります。

そんなコアファン向けのクリスマスケーキを見てみると、2015年は作り込みが凝ったものや、同じファンの中でもさらにセグメントを細分化した商品が目につきました。

カープを「すくう」ボウル入りティラミスケーキ(ゆめタウン)

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中国・四国・九州エリアに展開するショッピングセンター「ゆめタウン」で発売された限定1,815台の「広島東洋カープケーキ~youme スタジアム 2015~」。マツダスタジアムに見立てたオリジナルのカープデザインのサラダボウルに入ったティラミスのケーキを、グローブ&バットモデルのスプーンで「すくって」食べる。税抜きの価格も「鯉に恋するコイコイ価格♪」の5,151円と、カープ愛に溢れたシャレが幾重にも仕掛けられています。

ニュースリリースでは、株式会社イズミが運営する、ゆめタウン、ゆめマート、スーパー大栄およびインターネットで販売されるクリスマスケーキとパーティメニューがまとめて紹介されています。カープのクリスマスケーキのインパクトもかなりのものですが、一緒に紹介されている「ブラックモンブラン焼マシュマロ」もかなり気になります。

※画像キャプション:広島東洋カープケーキ ~youmeスタジアム2015~(ゆめタウンのネットショッピングゆめショップ クリスマスメニューより引用

ガンバ大阪の新スタジアムを見事に再現(株式会社阪急阪神ホテルズ)

ホテル阪急エキスポパーク千里阪急ホテルでは、2015年9月に完成したガンバ大阪の新スタジアムをイメージしたクリスマスケーキを限定100個(2ホテル合計)で発売しました。屋根の形が特徴的な市立吹田サッカースタジアムを見事に再現し、サッカーボールとともにガンバ大阪の過去優勝数と同じ8つの星をトッピング。このスタジアム型ケーキは昨年も発売されましたが、同じデザインで再登場(星は昨年より増えています)ということは、かなりの大好評ぶりがうかがえます。

リリースに掲載された写真は、完成したスタジアムの実際の写真とケーキが並べられていて、こんなちょっとしたことからも仕上がりに対する自信が感じられます。シンプルな文面でありながら誇らしさが伝わってくるようです。

アニメ『おそ松さん』の“キャラ別”限定ケーキ(プリロール)

白く焼き上げたパンケーキ生地に可食インクで写真やイラストをプリントした「プリントロールケーキ」を販売するプリロールでは、人気アニメ・キャラクターのクリスマス限定ケーキが多数揃っています。見て驚くのは、今どきのコラボケーキは作品別ではなく“キャラ別”なのです! 話題のアニメ『おそ松さん』のプリントケーキ&マカロンも一人ずつのキャラ別。自分が一番好きなキャラでクリスマスを祝いたい、そんな想いに応える細やかなサービス精神がファンの心を掴むのかもしれません。

リリースには、『おそ松さん』の「2015年クリスマス限定デザイン」プリントケーキ&マカロンの3つの訴求ポイントが箇条書きで説明されています。「おそ松&トド松」などのペアデザインもあるところに、かなりのこだわりが感じられます。

鳥クラスタ御用達のクリスマスケーキ(ことりカフェ)

ことりカフェX'masインコケーキ

ことりカフェX’masインコケーキ(ことりマルシェ クリスマス特集より引用

ペットといえばネコと犬が二大勢力で、鳥派は長年話題にも上らない存在でした。ところが、近年じわじわ盛り上がっていた鳥ブームに一気に火がついた2015年、ことりカフェより鳥クラスタのためのホールケーキが登場。クリスマスケーキの定番イチゴショートケーキの上に乗ったセキセイインコとオカメインコが、かわいらしくこちらを見つめます。何気ないデザインの中に愛鳥家だからこそ表現できる“らしさ”が詰まっています。

リリースでは、商品紹介のほかに表参道と吉祥寺の「ことりカフェ」の概要や、両店のオリジナルスイーツの共同開発者についての説明もあります。

 

ネットでは人々の好みや趣味が細分化され、こだわりを持ったコアファンの心を掴むためにはさまざまな工夫が必要と言われています。そんなファンたちに「ここまでやってくれた!」と思わせる商品は拡散されやすく、ニュースなどにも取り上げられやすいものです。

今回ご紹介した広島東洋カープやガンバ大阪のクリスマスケーキは昨年以前も発売されて、それぞれ好評でした。そうした情報がネット上にニュースリリースで残っていると、それは「実績」として参照され、信用にもつながります。ですから、過去のニュースリリースはぜひネット上に残しておくことをおすすめします。

今後も、このように旬のニュースリリースを集めて、企業のニュースリリースの楽しさや、そこから見えてきたトレンドなどをお伝えしていきます。どうぞ、ご期待ください。

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ネットPR.JP編集部

徹底したユーザー目線で共感を生み出すソーシャル・マーケティングを実践 【ヴァル研究所のオウンドメディア活用インタビュー(前編)】

10 years ago
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ヴァル研究所のオウンドメディア活用インタビュー

1988年、日本初となる公共交通機関の乗換案内ソフト「駅すぱあと」を販売された株式会社ヴァル研究所様。業界のパイオニアとして、高度かつ身近で便利な乗り換え案内サービスを多くのユーザーに提供されています。

同社では現在、日本各地の鉄道を「1シェアにつき5円」の支援金で応援するCSR活動「YELL for 鉄道JAPAN」プロジェクトを展開。利用者の減少や資金不足に悩む地方鉄道の現状をリアルに伝えるプロジェクトページが多くの共感を呼び、支援の輪が次々と広がっています。また、自社サービスをRPGゲームの舞台にした「RootePG」など、ユニークな切り口のプロモーションも多彩に手掛けられています。

ともすれば、企業側の主張が強くなりがちなCSR活動やプロモーションでありながら、自然に「応援したい」「参加したい」という共感を生み出す秘訣とは何か。ソリューション事業部・SPチームのリーダーである高田 香穂理氏と福井 澪菜氏にお伺いしました。

「当たり前」のサービスへいかに価値を持たせ、関心のないターゲットを巻き込むか
株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム 福井 澪菜氏

株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム 福井 澪菜氏

――日本の鉄道を応援する「YELL for 鉄道JAPAN」プロジェクトが大きな反響を呼んでいます。立ち上げのきっかけについてお聞かせください。

福井(以下敬称略):当社では以前から、乗り換え案内サービスのコモディティ化に対して問題意識を持っていました。各社とも似通った機能ばかりで、ただのツールになっている現状を変えるために、乗り換え案内サービス自体を活性化させていきたい。そのためには、まず鉄道の活性化が必要だと考えたのが立ち上げのきっかけです。

本プロジェクトでは、「鉄道が正常に運行していることで人々の日常が守られている」というコンセプトのもと、「1シェアにつき5円」の支援金で日本各地の鉄道を応援する活動を行っています。

高田(以下敬称略)乗り換え案内という当たり前になっているサービスの価値をどこに持っていくか、というのは社内でもかなり議論を重ねてきた部分です。そのなかで、時間に正確な日本の鉄道があってこそ我々のサービスも成り立っていることを改めて認識しました。そこで「YELL for 鉄道JAPAN」を通して、我々のサービスについても伝えていきたいと考えたのです。

――現在、プロジェクトの第二弾として銚子電鉄を支援されています。プロジェクトページの制作にあたり、何か印象に残ったエピソードなどはありますか?

高田:銚子電鉄の時は実際に銚子まで行き、鉄道職員の方や窓口になった銚子市役所の方ともお話させていただいたのですが、その際に改めて感じたことがあります。例えば、駅舎に名物である「ぬれ煎餅」の醤油のいい香りが漂っていたり、電車内には手作りの飾りつけが施されていたりと、現地へ行ってみて初めてわかるよさがたくさんあったのです。

福井:鉄道が好きな方は、プロジェクトの第一弾で紹介した只見線や今回の銚子電鉄のことはご存知ですが、それ以外の方々にも「行ってみないとわからないよさ」を伝えたい。そのために、この地域ならではの空気感を再現できるようプロジェクトページの内容にもこだわっていますし、鉄道に興味のない方も含めた幅広い層へ認知を広めるためにニュースリリースを活用しています。

ニュースリリースはプロジェクトページの公開当日をはじめ、その後も読み物コンテンツなど、何か追加するたびに配信しています。特に「ぬれ煎餅」の話には銚子電鉄の熱い想いが込められており、ぜひ読んでいただきたい内容になっています。

自社の想いを伝えるだけでは、ユーザーの共感は得られない
高田 香穂理氏 株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム リーダー

株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム リーダー 高田 香穂理氏

――企業のCSR活動としても素晴らしい取り組みだと思います。どのような反響があったのでしょうか?

高田:ソーシャルメディア上での反響が非常に大きかったですね。第一弾の只見線の時は、コアな鉄道ファンを中心に話題になり、Twitter上ではかなり拡散しました。今回の銚子電鉄の場合は比較的名前が知られていることもあり、鉄道ファン以外の方からの反響も第一弾以上に増えています。

福井:第一弾ではニュースリリースに力を注ぎきれていなかったので、そこも第二弾の反響がより大きかった要因だと思います。第二弾でニュースリリースを配信した時は、千葉版の日経新聞や朝日新聞、乗りものニュースというWebメディアにも取り上げていただきました。その結果、鉄道ファン以外の方々にも幅広く認知されているようです。

――プロジェクトページのPV数やシェア数など、数値的な結果についてはいかがでしたか?

高田:第一弾では、「1シェアにつき5円」のシェア数で言うと2万弱ですね。プロジェクトページのトップにコンセプト動画を載せていたのですが、実はそのPV数が約21万と、本来の目的であるシェア数よりも非常に多い結果となってしまいました。

福井:YouTubeで配信していたため、たまたま検索して動画だけを見たという方もかなり多かったのですが、プロジェクトページを見たうえで動画を視聴する、という流れを作りたかったのが本音です。

――その時の経験を活かして、第二弾で改善された部分があればお聞かせください。

福井:第一弾の時は只見線のこと以上に、日本の鉄道がいかに素晴らしいかという我々側のメッセージが強くなってしまっていたため、第二弾では銚子電鉄自体の魅力を伝えることに注力しました。

銚子電鉄の歴史や職員の方の熱い想いを掲載するなど、銚子電鉄のリアルな状況を具体的に伝えることで、まずは「銚子電鉄を応援したい、乗ってみたい」という共感を抱いていただく。そのうえで、シェア行為につながるという仕組みにブラッシュアップさせています。

高田:第一弾と第二弾では実施期間が違うので一概には言えませんが、第二弾の方がシェア数も反響も確実に増えているので、改善の効果はあったと考えています。

「思わずシェアしたくなる」行為を促すコンテンツや仕組みとは
左:高田氏、右:福井氏

左:高田氏、右:福井氏

――企業側の想いが主張しがちなCSR活動を、共感を呼ぶコンテンツで成功させている。コンテンツマーケティングの好例ですね。他にも反響のよかった施策はありますか?

福井:最も反響が大きかったのは「駅すぱあと」のポータルサイト「Roote(ルウト)」を利用したRPGゲーム「RootePG」です。エイプリルフール企画や「駅すぱあと」発売1万日記念企画として実施したところ、各種まとめサイトや週刊アスキーに掲載され、ソーシャルメディアを中心に大きな話題となりました。

「RootePG」では、駅の隣にあるアイコンを押すと、駅に関するエピソード「駅ネタ」が表示される仕組みになっています。単なる地域情報ではなく、地元の方しか知らないネタや、その駅にゆかりのあるアニメ・漫画のセリフやアイテムを出すなど「わかる人が見たらグッとくる」コアなエピソードを盛り込みました。

また、ソーシャルメディア上でシェアしやすいよう、シェアボタンを押した方のツイートやFacebookに「RootePG」の画像が自動表示される機能も開発しました。この機能により、投稿者の画像を見た他の方が「このネタ知っている!」「何これ気になる!」という風に二次・三次と波及していった結果、幅広い層に鉄道への興味を持っていただけたという副次的な効果も出ています。

――楽しみながら認知を広げていくという、プロモーション自体がエンタテインメントになっていますね。

高田:こうした企画を手掛けているのは、社内の有志が中心となっているものが多いです。業務としてというよりはやりたい人間が楽しみながら企画しているので、その雰囲気が遊んでいただく方にも伝わっているのではないでしょうか。

福井:企画する本人が面白いと感じていなければ、遊ぶ方も楽しくないと思います。また、市場調査などのデータありきで企画しても企業側の視点が強くなってしまう。まずは自分たちがエンドユーザーの立場になって企画することが大切だと感じています。やはり、珍しい・新しい・面白いネタであればシェアしたくなりますし、その方がソーシャルメディアを活用している層にも受け入れられやすいのではないでしょうか。

今回は、ヴァル研究所様の共感を生み出すプロモーション戦略についてお届けしました。

後編では、ソリューション事業部の体制やニュースリリースの運用状況、公共交通機関に対する想いについてお聞きします。

<今回お話いただいたのは…>

高田 香穂理氏

高田 香穂理(タカダ カホリ)氏
株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム リーダー

 

R&Dセンターを経て、2015年からコンシューマー向けの製品であるアプリ「駅すぱあと」のプロモーション及び広告企画・販売を担当するSPチームの責任者を務める。

福井 澪菜氏

福井 澪菜(フクイ ミオナ)氏
株式会社ヴァル研究所 ソリューション事業部 SPチーム

 

「駅すぱあと」のポータルサイト「Roote(ルウト)」をメイン商材とするポータルチームに本配属後、Web開発や企画、デザインなどを経験。2015年からオウンドメディア「notte!(ノッテ)」の編集長としてディレクションやライティングを担当し、7月から広報を兼務。

<インタビュアー紹介>

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朝火 英樹(アサヒ ヒデキ)
株式会社ニューズ・ツー・ユー マーケティング コミュニケーション部 マネージャー

 

NEC、ソフトバンクモバイルを経て、2014年9月 ニューズ・ツー・ユーに参画。
事業主側でWebマーケティングを推進してきた経験を活かし、現在、ニューズ・ツー・ユーにてネットPR(News2uリリース)を軸とした自社メディアによるマーケティング コミュニケーションの仕組みづくりを推進中。

ネットPR.JP編集部

〈旬のリリースWatch!〉クリスマスケーキのニュースリリースを集めてみたら、今年の傾向が見えてきた?【第2弾】かわいくてテンション上がる!“おひとりさま”クリスマスケーキ

10 years ago
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【第2弾】かわいくてテンション上がる!“おひとりさま”クリスマスケーキ

企業が発信するニュースリリースを集めて、その楽しさをお伝えする「旬のリリースWatch!」。

「クリスマスケーキ」のニュースリリースから見えてきた傾向をお伝えする記事の第1弾は、物語性のあるデザインで「ソーシャルメディアでシェアしたくなるクリスマスケーキ」をお届けしました。

第2弾の傾向はこちらです。

2015年は、かわいすぎる“おひとりさま”クリスマスケーキがいっぱい!

今は「第3次おひとりさまブーム」なのだそうです。

これまで、さまざまなおひとりさま活動にスポットが当てられてきましたが、一人でクリスマスを満喫するのは、まだかなりハードルが高かったのではないでしょうか。ですが、2015年は一流ホテルやデパートも、おひとりさま向けのクリスマスケーキを多数用意してバックアップ。しかも、どれもとっても素敵なのです!

スノードームがモチーフのケーキ(グランド ハイアット 東京)

グランド ハイアット 東京の「ブール ア ネージュ」は、おひとりさまでも楽しめる直径約10cmの小さめケーキ。上のガラスのようなドームは透明な飴でできています。クレームブリュレとクランブルの上にスポンジを重ね、ピスタチオとチョコレートのクリームに生クリームと苺を飾っていて、側面のリズミカルな模様も見ていて楽しくなります。

リリースでは、11種類のクリスマスケーキ&ブレッドがまとめて紹介されています。これらのケーキを作っているのは「世界の洋菓子大会で優勝、受賞歴をもつパティシエたちを輩出してきたペストリーチーム」とのこと。この一文だけでかなり期待感が高まります。

惑星に見立てた斬新なデザイン(新宿高島屋 オーボンヴュータン)

百貨店最多数の国内外トップパティシエのクリスマスケーキを取り揃えている高島屋。その中でも新宿高島屋には、ここだけのオリジナル限定ケーキが多数あります。注目はフランス菓子の名店オーボンヴュータンの「Galaxie(ガラクシ)」。その名の通り、惑星をイメージした美しく上品な球体のケーキです。ガナッシュとバタークリームショコラをスポンジ生地でサンドした土台の上にチョコレートの球体が乗っていて、中にはさまざまなムースが入った球体と、惑星に見立てたマドレーヌが入っています。

プレスリリースを読むと、新宿高島屋は高島屋各店の中でも若い層のお客様が多く、プティサイズのケーキが人気なことから、この「Galaxie」をはじめピスターシュやチーズ味などプティサイズのクリスマスケーキを増やしたことが説明されています。ほかのケーキもぜひチェックしてみてください。

ひと足お先にクリスマスケーキを堪能できる(パティスリー キハチ)

ノエルBOX(ショコラ/ベリー/マンゴー)

ノエルBOX(ショコラ/ベリー/マンゴー)(ノエルBOX(ショコラ/ベリー/マンゴー) | Patisserie KIHACHIより引用

パティスリーキハチでは、“Bijoux de Noël (ビジュー・ド・ノエル)~宝石箱をあけたときのきらめき ときめく瞬感 大切なひとへの想いをこめたプレゼントを真ん中にテーブルを囲む幸せなひととき~”をテーマに、新作8種類を含めた9種類のクリスマスケーキがお目見え。しかも12月22日までの間、そのうちの3種類が「ノエルBOX」としてカットケーキサイズで販売されているほか、クリスマスリースをイメージした期間限定のカットケーキも店頭に並んでいます。ひとりでひと足先に楽しむのもいいですね。

リリースには参考資料として「ノエルBOX」対象ケーキのホールサイズも紹介されているので、そちらもぜひ見てみてください。

クリスマスバージョンのスペシャルなカップケーキ(フェアリーケーキフェア)

カジュアルに楽しみたい人には、人気のカップケーキ店「フェアリーケーキフェア」のクリスマス限定ケーキがおすすめです。塩キャラメルクリームのトナカイ、抹茶ガナッシュのクリスマスツリー、バニラ&マスカルポーネチーズの濃厚クリームのサンタパンダなど、デザインだけでなく味もバラエティに富んでいます。これならひとりでも大勢のパーティでも楽しめますね。

リリースでは、有楽町・吉祥寺限定、東京駅限定を含む9種類のカップケーキと、クリスマス限定のショートケーキの詳細が紹介されています。商品ページや予約ページよりも説明文が多い分、より丁寧な印象があるのでぜひ見比べてみてください。

 

このように、ひとつのテーマでニュースリリースを集めてみると、そこに世相が浮かび上がってきます。逆に言うと、ニュースリリースを作成するときや企画を考えるときに、世相とうまくリンクさせると、あるテーマで情報を集めているマスコミの人たちやユーザーの目に留まりやすくなることがわかります。

次回は、特定のファンや趣味の人たちなど、限定的なニーズを持つ人たちに向けたクリスマスケーキの傾向をご紹介したいと思います。お楽しみに!

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ネットPR.JP編集部

インスタグラム動画広告の運用で参考にしたい4つのポイント

10 years ago
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本記事は、企業のアニメーション動画制作をサポートするCrevo(クレボ)が運営する、動画制作・動画マーケティングのニュースメディア「VIDEO SQUARE」からの転載です。

「クリエイティブを愛する人たちが集う空間」が売りのインスタグラム。そのユーザー数は4億人を超え、2015年だけでも400以上のキャンペーンが展開されています。

インスタグラムが日本企業に対し、広告を全面解禁したのは2015年10月1日。それ以来、クリエイティブな空間を浸食するような広告が徐々に増えてきています。

Twitter 上では、「『出会い系』の広告ウゼええ」、「Instagram のダイエット広告はいったいなんなんだ」といったユーザーの声が散見されます。

BWRITE(東京・港区)が、2015年10月2日から10月8日までの7日間、日本のユーザーを対象に行った調査によれば、回答者の42.5%は、広告に対し「あまりよい気分はしなかった」と答えています。

米国でも同様の現象が起きています。調査会社の Survata によれば、1日平均で31分以上、インスタグラムを使用する「愛好家」の内、50%以上が広告の増加に不快感を示しているということ。

どうやら、多くの企業がインスタグラムという世界での広告の運用について摸索しているようです。今回は、どうすれば広告をユーザーに受け入れてもらえるのかについて考えてみたいと思います。

インスタグラム特性のおさらい

まずは、インスタグラムの特性を振り返ってみましょう。

このツールがマーケティングにおいて、なぜこうも重要視されるのか。それは実生活に、商品がどう溶け込むのかを優れたビジュアルや動画で表現できるからです。

確かに、インスタグラムへの投稿は簡単です。しかし無策で飛び込んで甘い汁をすえるほど、平坦な戦場ではないことも忘れてはいけません。

インスタグラムを上手に活用する4つの方法

その1:ファンを楽しませる

BarkBoxは、愛犬に毎月、おもちゃやおやつがサプライズで届けられるサービスを展開。売り上げの10%を動物愛護団体に寄付し、これまでに約800匹の子犬の命を救ってきました。

BarkBoxのフォロワーは毎月32,000人のペースで増加。BarkBoxの投稿には平均で15,000の「いいね!」と、約1,000のコメントが付きます。

その理由は徹底してファンを楽しませることにあります。

彼らはペットを紹介するサイトから、最も人気のある犬たちをインスタグラムのために起用しています。
愛犬家たちに、ネット上で人気の高い犬のユーモラスな姿を届ける。そのファンの視線に立って作られた投稿が、ファンの心をわしづかみにしているのです。

インスタグラムのユーザーは広告に対しても、クリエイティブな表現を求めます。以下の2作品は、ユーザーの要求に見事に応えた内容となっています。


その2:商売っけを排除する

ソーシャルネットワークで、商魂丸出しの投稿ほどうっとうしいものはありません。インスタグラムのユーザーは美的センスが高いとされており、そういった投稿は逆効果を招くだけです。

インスタグラムが Facebook の傘下にあるのは周知の事実です。Facebook は、プロモーション目的の投稿に対するオーガニックリーチの削減を発表しています。彼らが、「顧客を満足させる投稿」を優先的に表示させると明言している以上、これまでと同じ感覚で広告を打つことがいかに馬鹿げているか分かるでしょう。

その観点で見ると、アイスクリームショップ Ben & Jerry’s のインスタグラムのフィードはファンにとっては、まさに「ヨダレもの」。Ben & Jerry’s が行っているのは、アイスクリームの写真を毎日投稿。ではなく、ファンたちがアイスクリームを食べている写真をシェアしているのです。

顧客を製品より前に打ち出す。これが功を奏し、どの投稿にも約20,000の「いいね!」が付いています。

その3:コアバリューに娯楽性を持たせる

これだけソーシャルメディアが増えると、企業もどのツールを使用するか絞り込む必要が出てきます。自社の製品がビジュアル的に美しいものでなければ、インスタグラムを使わないという企業がいても不思議ではありません。

Rival IQ’s 社が行った調査によれば、マケーターの38%はインスタグラムを「マーケティングに不要」と答え、20%は「そう重要ではない」と回答しています。

ただし、彼らは間違っています。どんな企業であれ、マーケティング戦略にインスタグラムを組み込むべきです。一見、インスタグラムとは相性がいいとは思えない企業ですら、やり方によっては、ファンを獲得することができる。

それを証明しているのが General Electric 社です。

ご存知の通り General Electric 社は、エネルギー産業を基幹とした世界最大のコングロマリット。インスタグラムとは無縁のようですが、毎月、約2,000人のファンを獲得しています。

General Electric 社は、自分たちのコアバリューをインスタグラムの投稿に上手く落とし込んでいます。それに加えて、一見、真面目なトピックに娯楽性を持たせることでファンを魅了しているのです。

その4:ファンの思いをくみ取る

最後に、ご紹介するのは、Quest Nutrition 社。 低炭水化物ダイエットの指向者に支持される健康食品会社です。人気の秘訣は、彼らがハッシュタグに込めたメッセージ” #CheatClean”=「ずるして健康に」にあるのかもれしれません。

「できれば楽に健康になりたい」。そんなフォロワーの思いをくみ取った投稿が特徴的。毎月15,000人のペースでフォロワーが増えています。

まとめ

どんなコンセプトを持ったソーシャルメディアも、広告に門戸を解放した途端、ユーザーからのネガティブな批判にさらされてきました。

しかし、広告収入に頼らず巨大なプラットフォームの運営を期待する、というのはあまりに無邪気です。Facebook はインスタグラムを買収するために、10億ドルをつぎ込んでいます。広告収入で、それ以上の額を回収しようとするのは当然です。

しかし、インスタグラムは何よりもクリエイティブを重んずる空間。今の状況は、多くのユーザーにとって望ましい状況でないのは前述の通り。これはサービス運営者にとっても決して好ましいことではありません。

解決策はただ1つ。広告主もインスタグラムという「クリエイティブ」をルールとする土俵の上で、相撲をとる。それに尽きるのではないでしょうか。

written by VIDEO SQUARE編集部(赤坂祥彦)/ photo by Thinkstock / Getty Images

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VIDEO SQUARE

共感を呼ぶ表現や企画で、潜在層に想いを伝える!2015年10月のベスト ネットPR賞のヴァル研究所様より受賞コメントいただきました

10 years ago
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すでにニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2015年10月の「月間ベスト ネットPR賞」は株式会社ヴァル研究所様です。

選考理由(ニューズ・ツー・ユー ベスト ネットPR賞 選考委員会より)

2015年10月の月間ベスト ネットPR賞は、株式会社ヴァル研究所様のスマートフォン版「駅すぱあと」アプリおよび「YELL for 鉄道 JAPAN」プロジェクトのネットPR施策です。

ヴァル研究所様が提供する「駅すぱあと」は、1988年に日本発の公共交通機関 乗換案内ソフト(「駅すぱあと首都圏版(MS-DOS)」)として発売されて以来、25年以上愛用され続けている人気のサービス。鉄道や飛行機に加え、路線バスやコミュニティバス、水上バスなどの時刻表と路線図を詳細にカバーする徹底したこだわりがファンに熱く支持されています。

10月には、その「駅すぱあと」のスマートフォン版アプリ内のコンテンツに関するリリースが2本配信されました。

シルバーウィークに「よく検索された駅ランキング」は、乗換案内アプリを提供するヴァル研究所様ならではの調査企画。このように、自社が持つデータをもとに公共性の高い調査報告をコンテンツやニュースリリースで発信することは、メディアが取り上げたくなる話題性、季節性、世相などのニーズを満たす良い施策といえます。

「高円寺フェス」をアプリで応援する企画では、「駅すぱあと」アプリ内に同フェスの見所をまとめた特集ページを期間限定で設置して訪れる人たちをサポート。ヴァル研究所の本社がある高円寺での地域コミュニケーションに役立てています。

さらに10月5日には、千葉県の銚子電鉄を応援する「YELL for 鉄道 JAPAN」プロジェクトのリリースを配信。

同プロジェクトは、1923年(大正12年)から長年地元の人々に愛され、観光名所にもなりながら資金不足に苦慮する銚子電鉄に、TwitterやFacebookのシェアで支援金を募る施策で、ニュースリリースには正確な運行で日々の暮らしを支えてくれる日本の鉄道への感謝を込めた動画が添えられています。

ヴァル研究所様のこれらのネットPR施策は、今多くのPRパーソンが目標としている「愛されるネットPR」の優れたお手本であると考え、10月の月間ベスト ネットPR賞を贈らせていただきます。

選考のポイント

  • 自社のデータをもとに公共性が高く季節感のある調査報告を発信している
  • イベントや寄付などを通してユーザーとの間にワクワク感や応援といった「共感」を生むネットPRを行っている
  • スマートフォンアプリ、自社サイト、YouTube、Twitter、Facebook、ニュースリリースを横断的に活用してネットPRを行っている
受賞コメントをいただきました!

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写真左より) 株式会社ヴァル研究所 福井 澪菜 様、高田 香穂理 様

今回「月間ベスト ネットPR賞」を受賞できたことに、正直驚いています。私たち以上に周りの社員たちが喜んでいて、皆にお祝いしてもらいました。

選考理由にもありますが、ソーシャルメディアやニュースリリースなどを活用したネットPRは、私たちも以前から意識して取り組んでいたので、それを評価いただけたのは非常に嬉しく思っています。

乗り換え案内サービス「駅すぱあと」に代表される当社の製品・サービスは、正確に運行する日本の鉄道があってこそ成り立っています。今回取り上げていただいた「YELL for 鉄道 JAPAN」は、まさにその想いを表したプロジェクトであり、日本各地の鉄道を「1シェア5円」で支援する取り組みです。

このプロジェクトで最も苦労したのは、いかに共感を呼び、シェアという行動へ結びつけるかという点です。こうしたCSR要素の強い活動は、表現をひとつ間違えると企業側の押し付けになってしまう恐れがあります。鉄道会社の方々はもちろん、私たちも「日本の鉄道を活性化したい」という強い想いを持っていますが、その熱量を鉄道に関心のない方々へ感染させるにはどうすればよいか、社内でもかなり議論を重ねました。

いまはまだ試行錯誤の段階ですが、今後プロジェクトを継続していくなかで、共感を呼ぶための表現や仕組みをさらにブラッシュアップさせていく予定です。なかでも、その土地の雰囲気や地域の方々とのコミュニケーションなど、現場でしか得られない情報にはこだわっていきたいと考えています。

自分たちの足で集めた情報から生み出すコンテンツには、他にはないオリジナルの価値があると考えています。これからもその考えを大事にし、より共感・行動を呼ぶ企画作りに挑戦していきます。

株式会社ヴァル研究所
ソリューション事業部 SPチーム リーダー 高田 香穂理 様
ソリューション事業部 SPチーム 福井 澪菜 様

株式会社ヴァル研究所 様、ご受賞おめでとうございます。

saico
確認済み
5 years 4ヶ月 ago
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