ネットPR.JP

配色にもう悩まない!資料づくりの配色設計に役立つツール

11 years 9ヶ月 ago
img_20140227

こんにちは。おざえりです。

資料を作成する際に、色選びはみなさんどうされていますか?
既存テーマを使う、同じデザインで使い回す、特に気にしていない・・・などなど。それぞれ作成フローがあるかと思いますが、配色を少し気遣うだけで、とても見やすくイメージの伝わりやすい資料になります。

そこで、今回は2クリックでステキな配色を導きだしてくれるツールをご紹介します。

Color Scheme Designer 3

画面キャプチャー

  1. メインカラーとなる色をひとつ決めて、左ブロックの大きなマル(色相環)をクリック
  2. サブカラーをどう目立たせたいかを決めて、左上の小さなマル(左から、単一コントラスト、補色、トライアド配色、テトラード配色、類似色、類似色+補色)をどれかクリック
  3. 配色設計完成!右上に4色のカラーパレットが表示されます
    カラー分配案も右下へ表示されて全体バランスの参考になります

超簡単。

上記画像の配色設計を利用して、パワーポイントの資料を作成してみました。

配色パレットの利用イメージ

いかがですか?すっきりまとまったと思います。
メインカラーであるブルーから展開された3色をベースに使用し、目立たせたい部分は補色のオレンジ系を使用しました。今回は見た目で色味を合わせましたが、カラーパレット上にマウスを乗せると色番号も表示されるので、数値入力することもできます。
このツールを利用することで、もう配色で悩むことはないでしょう!

メインカラーに悩んでしまったら・・・

言葉のイメージから色へ落とし込んでメインカラーを決めると、イメージにあった配色設計ができます。例えば、「さわやかなイメージ」にするなら青系、「元気なイメージ」にするならオレンジ系など。
また、サブカラーはどう目立たせるかによって選択が違ってきます。全体的にまとまりを持たせたい場合は単一コントラストや類似色で作成します。インパクトを出したり、にぎやかな雰囲気にしたい場合は補色を使います。

色相環には白と黒はありません。白と黒は独立しています。
よって基本は白ベースにテキスト黒でまとめ、ツールで作成した配色を目立たせたい場所やポイントに使うと、色のごちゃごちゃ感を抑えてすっきりとまとめることができます。

おまけ:色の心理効果

色は人の心の働きに影響を与えます。色の与えるイメージを効果的に利用することで、ブランド価値や訴求力を高めることができます。

赤色 華やか、祝い、生命力、行動力、革命、危険、激しさ、過激、暴力、など
青色 さわやか、涼しさ、冷静、知的、誠実、信頼、孤独、消極的、義務、など
黄色 希望、明るい、未来、にぎやか、知恵、幸福、幼稚、警戒、など
緑色 やすらぎ、健康、平和、平等、安全、新鮮、おいしさ、調和、田舎、など
紫色 高級、上品、癒し、伝統、古典、神秘、不安、嫉妬、不健康、など
黒色 高級、上品、力強さ、格調高い、重厚、拒絶、不安、暗黒、保守的、など
白色 清潔感、潔白、純粋、勝利、真実、さわやか、孤独、空虚、別れ、など

※色は国際的に同じですが、文化によって心理的に受ける影響は多少異なります。

今回は、メインカラー選びのご参考に、色の持つイメージについておまけとして書かせていただきましたが、さらに詳しいマーケティングに役立つ色彩心理学については、また別の機会に書かせていただければと思います。

おざえり

国外における企業の取り組みを分かりやすく、タイムリーに発信したリリース

11 years 9ヶ月 ago
ヤマハ発動機_1月ベストリリース賞

すでにニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2014年1月の月間ベストリリース賞はヤマハ発動機株式会社様です。

2014年1月の月間ベストリリース賞、受賞リリースはこちら!
ヤマハ発動機様_2014年1月ベストリリース賞

News2uリリース 2014年1月の月間ベストリリース賞

ヤマハ発動機株式会社

選定理由(審査委員長・神原弥生子のコメント)

2014年1月のベストリリース賞は、ヤマハ発動機株式会社様のニュースリリースです。

本リリースは、このリリースが発表された前日に、引き渡し式が行われた点をあわせて、これまでの「ヤマハクリーンウォーターシステム」の実績と特徴をニュースリリースの本文でしっかり伝え、また、仕組みへのリンクとドキュメンタリー映像へのリンクを用意することで、関心をもってくださった方に、より深い情報を与えることができる構成になっています。

小型浄水装置「ヤマハクリーンウォーターシステム」は、新興国向けのローテクノロジーの浄水処理装置で、国内ではその存在を知っている人は多くはないと思います。

ヤマハ発動機株式会社では、このような自社のさまざまな取り組みを紹介するドキュメンタリー映像を現在Webサイトに公開しており、その動画を通じて、事業の意義を深く理解することができます。

国外での自社の取り組みを広く知らしめるきっかけとなるニュースリリースです。

選定のポイント

  • 事実をタイムリーに発信している
  • 周辺情報が整理されて提供されている
  • 詳細情報を提供する自社サイトが充実している
受賞コメントをいただきました!

ヤマハ発動機_1月ベストリリース賞
ヤマハ発動機株式会社  齋藤 真理子 様

「クリーンウォータービジネス」はBOPビジネスの好事例として一部では認知されていますが、まだまだヤマハ発動機が水??とびっくりされます。
世界中の人々を笑顔にする大好きな事業なので、事例を多く発信することでもっと広く認知されるようになれば、と改めて感じました。
水のビジネスに限らず、人の心を動かすような独自の取り組みを紹介するコンテンツとして、「Moving You」という少し長めの動画をウェブサイトで公開しています。
言葉では伝わらない笑顔や温度・空気感を、ぜひ合わせて見ていただきたく、本文中で紹介させて頂きました。

今回、実は初めてリリースを書きまして、本当にビギナーズラックだと思っております。たくさんの方に手直しを(しかも迅速に!)していただきました。
また、実際にインドネシアに出張しており、写真も自前で撮影したため、タイムリーに発信することができたのでは、と思います。
今後もできるだけ出張先でネタを集め、世界でのさまざまな動き、そこで活躍する当社製品の様子を、広く発信していければ、と思います。
ありがとうございました。

ヤマハ発動機株式会社 広報宣伝部 齋藤 真理子 様

ヤマハ発動機株式会社様、ご受賞おめでとうございます。

saico

効果的に情報を流通させるサービスの活用方法

11 years 9ヶ月 ago
cover_netpr_point
編集され拡散され続ける情報

情報流通ルートがインターネットの登場により拡大しました。メルマガやニュースリリース、ブログなど企業が直接ステークホルダーに届けるネット以前のメディアに加えて、Facebookをはじめとするソーシャルメディア、オンラインの専門メディアやブログなどから編集された情報がさらに拡散するなど流通ルートも広がっています。従来のマスメディアに依存しない情報発信や流通について正しく理解する必要があります。

増加する専門分野に特化したポータルサイトでは、広告で運営費用を稼ぐ広告モデルと、企業ユーザーの利用料によるサービスモデルに分けられます。専門情報のポータルは、最新情報を企業が発信することで、その関連情報を必要とする人が集まりやすく、ユーザーにとっては情報源となります。

ポータルサイトにおけるコンテンツ提供の仕組みを知ろう

代表的なポータルサイトの1つである「Yahoo!ファイナンス」で例えると、年間契約の利用料を支払うことで、「Yahoo!ファイナンス」の企業情報のコーナーを企業側の担当者によって直接更新することが可能となります。他にもITとビジネスを専門に扱うオンラインメディアの「ZDNet」の「ホワイトペーパー」では、企業担当者自らが決めた導入事例や製品情報など情報発信できるコーナーを持つサイトも増えています。また私たちニューズ・ツー・ユーが運営する有料会員制のネットPR支援サービス「News2uリリース」では、ニュースリリース配信することでニュースリリースポータル「News2u.net」だけでなく、さらにその先にあるポータルや専門サイトなどに情報が提供、掲載されます。

こうしたオンラインメディアの多くが、互いのコンテンツを紹介しあう仕組みになっています。ニュースサイトAでは、Aのオリジナルコンテンツ以外に、BやCの専門サイトの見出しや本文の紹介をしたり、コラムや寄稿をはじめコンテンツを買って掲載したりすることもあります。同様にニュースサイトやポータルサイトでは、著名ブログを集めてコンテンツとして提供しているケースも出てきています。どのニュースサイトが、どのポータルサイトに情報を提供しているかなど関係性を意識した情報発信が重要です。

このような現状から誰が自社の情報を閲覧し、編集されているかを常にチェックする必要があります。例えばブログで自社について、自社サービスや製品がどのように話題になっているかを知るなら各検索エンジンのブログを対象とした「ブログ検索」でチェックできます。また、「Googleアラート」に自社関連のキーワードを登録しておけば、タイミングを逃さず常にチェックすることが可能になります。

saico

撮影した写真たちを社内で共有するためのサービス7選

11 years 9ヶ月 ago
IMG_6185_h

セミナーやイベントの開催時だけでなく、業務で写真を撮影することは多いと思います。そういった写真はできるだけ早く関係者に回覧チェックしてもらい、自社サイトやソーシャルメディア上で活用したいものです。

  1. たくさん撮影する
  2. 写真を PC に取り込む
  3. 何らかの共有手段で関係者に共有
  4. 関係者チェック・公開可能な写真を選別
  5. 写真を活用する

撮影から活用まで、流れはおそらくこういうものではないでしょうか。今回は「何らかの共有手段」にスポットを当ててみます。社内にあるファイルサーバで共有することもあるでしょうけど、関係者は必ず社内にいるとは限りません。そんな時は写真共有サービスを使うのがお奨めです。その中でも、今回は写真を公開せずに特定の人のみが閲覧できる写真共有サービスを紹介しようと思います。紹介する内容は無料で利用できることに限定しています。

Flickr

Flickr

老舗写真共有サービスです。日本語に対応していないのでハードルが高い印象を受けるかもしれませんが、無料で 1TB の写真保存領域を使えます。プライベートな写真の共有手段としては Guest Pass という機能が用意されています。

共有方法 専用 URL を連絡(ページ内からメール送信可能)
保存容量 1TB
ファイル種別 200MB以下の画像:JPEG、GIF(アニメーションは不可)、PNG、TIFF
1GB以下の動画(1080pまで):AVI、WMV、MOV、MPEG、3gp、M2TS、OGG、OGV
運営会社 Yahoo! Inc.
30days Album

30daysAlbum

サービス名の通り「期間限定」のアルバムを作成できるサービスです。写真の共有には「合言葉」を使います。サービス名の通り、アルバムの共有期間は30日間です。無料で利用できるストレージ容量は 2GB。アルバムには 150 枚までの写真を登録できます。

共有方法 「合言葉」を連絡
保存容量 1アルバムにつき150枚、3アルバム作成可能
ファイル種別 JPEGのみ
運営会社 株式会社paperboy&co.
その他の特徴 アルバムの共有期間は30日間
アルバムと別にフォトストレージ機能あり
フォトゲット

PhotoGet

1GB までのアルバムを 5 つ作成できます。登録利用者から招待された人のみがアルバムにアクセスできます。さらにおもしろいのは招待された人もこのアルバムに写真を追加することができ、ダウンロードすることもできます。

共有方法 アルバム(写真部屋)への招待制
保存容量 1GB のアルバム(写真部屋) x 5
ファイル種別 JPEGのみ
運営会社 株式会社アスカネット
その他の特徴 招待された人も写真を追加できる
NIKON IMAGE SPACE

NikonImageSpace

ニコンが提供するサービス。誰でも 2GB まで利用可能で、ニコンのカメラを利用していれば 20GB まで利用可能になります。ゲストページを作成し、共有したい人にメールで URL をお知らせします。ゲストページにパスワードを設定したい場合は有料会員になる必要があるようです。

共有方法 URL を連絡
保存容量 2GB(ニコンのカメラ利用者は20GBまで利用可能)
ファイル種別 JPEG およびニコン製カメラで撮影したRAWデータ
運営会社 株式会社ニコン
その他の特徴 共有アルバムはデザインテンプレートを選択可能
FUJIFILMマイフォトボックス

MyPhotoBox

富士フイルムが提供している写真保存サービス。1.5GB まで。プリントサービスまでを提供する富士フイルムらしく、ネットプリントへの対応も充実しています。

共有方法 招待状の送信
保存容量 1.5GB
ファイル種別 JPEGのみ(プログレッシブJPEGおよびJPEG2000は除く)
運営会社 富士フイルム株式会社
その他の特徴 フォトブック(印刷するアルバム)の編集データも共有可能
ib on the net

ibonthenet

こちらは OLYMPUS が提供しているサービスです。保存容量・アップロード枚数に制限がありません(ただし古い写真は自動で 1600 x 1200px にリサイズされます)。写真をグループでシェアする「シェアスペース」が用意され、メンバー全員でアルバムを作成することもできます。

共有方法 URL を連絡(共有先はあらかじめアドレス帳に登録しておく)
保存容量 無制限
ファイル種別 JPEGのみ(1ファイル2GB以下)
運営会社 オリンパスメモリーワークス株式会社
withPhoto

withPhoto

キヤノンが提供するサービスです。10GB まで無料で利用でき、写真 1 枚あたりは 10MB までとなっています。限定公開アルバムの共有はこちらも「合言葉」制です。

共有方法 URL と「合言葉」を連絡
保存容量 10GB
ファイル種別 JPEG、PNG、GIF(アニメーションは不可)、Bitmap
運営会社 キヤノンマーケティングジャパン株式会社

こういったサービスを利用することで、同じオフィスにいない方への共有もしやすくなります。また、保存期間が無制限のサービスを利用すると、撮影した写真のバックアップにもなります。ご紹介したサービスの多くは、どちらかというと「家族向け」の機能が充実している印象ですが、無償で利用できますのでぜひビジネスにも活用してみてください。

うしじま

今すぐ実践できる効果的なライティング基礎テクニック

11 years 9ヶ月 ago
チェック書類

こんにちは。ライター兼ディレクターのヤマザワです。連日盛り上がっているソチオリンピック、ようやくメダルを獲得しはじめた日本勢、後半も期待していきたいですね。

さて、わたくし自身日々、ニュースリリースの原稿を執筆しております。本日は、Webサイト制作、メルマガ制作、ライティング等々を通じ、PDCAや効果測定の結果「有意性あり」とのデータがあり、今すぐ取り入れられる、とっておきのライティング基礎テクニックをご紹介させていただきます。

読ませる前に、目にやさしく

Webライティング経験のある方ならもうすでに基本中の基本として実践されていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
Webサイトは閲覧意欲の高いユーザーが手にとる本やパンフレットなどとは異なり、閲覧意欲の低いユーザーがコンマ数秒レベルで行きかう場所です。そのため、文面を読んでもらう前に、まずは読んでほしいユーザーの「目に留まる」必要があります。

ツメツメの文字がいっぱいで圧迫感がある、漢字が多すぎて読みづらそう、など、ユーザーに不快感を与えるようなビジュアルはいただけません。まずは、文字フォントや余白を意識しながらページの全体像をとらえ、目にやさしいページなるよう心がけることが重要です。
わたくしがいつも実践している方法をご紹介します。

  1. 改行を多めに(内容を見ながら、長くても2センテンスくらいで一度改行)
  2. 1センテンスの要素は多くても3点以内、それ以上になる場合は2センテンス以上に
  3. 項目が複数に及ぶ場合は、箇条書きにする
  4. 意味のない漢字はなるべく使用しない(下さい、行う、など)
  5. 専門用語は控え、中高生でも理解できる文章で

いかがでしょうか。伝えたいことは一旦取りまとめて整理し、内容を組み立てることができれば、上記のテクニックが活きてくるはずです。
では、「目に留めてもらう」ためにはどうすればよいのか─

読み手の脳にインプットさせる

当たり前のようですがズバリ、「タイトルにキャッチーな文言を使用する」ことが重要です。
何が『キャッチー』だと定めるのかは、繰り返しテスト→検証をおこない知見を蓄積していくほか、SEOの検索キーワードなどから容易に選定することができるでしょう。

目に留まった文字をその後、読もうという行動に掻き立たせるためには、ユーザーの『脳』に瞬間的に刺激を与えなければなりません。
(参考文献:ヒトの認知のメカニズム / 筑波大学)

ではそのために実践している点をご紹介・ご説明いたします。

1. 伝えたい要点を、タイトルへ7~8文字内におさめる
(固有名詞など文字数が多い場合は、13文字を目安に)

毎回、タイトルを7~8文字に収めるというのは実際にはかなり困難でしょう。ですが、これを意識→実践することで効果的なキャッチコピーや言い回しを見出すことができます。Yahoo!トピックスが13文字で統一されているのは有名ですね。

2. 平仮名、漢字、カタカナ、アルファベットをバランスよく組み合わせる

平仮名ばかり、漢字続き、カタカナまみれ、独特の英単語など…どれも読みづらく、ひと目で脳にインプットされません。言葉の押し売りにならないよう、バランスのよい文字構成で、万人に受け入れられやすい記述を心がけましょう。

3. 数字を活用する

メルマガのタイトルテストで、数字を記載すれば効果が上がる、という測定結果が出たことがあります。
価格、割合、日付など、数字を全面に出すことで得られる効果もあります。マーケティング業界では多くのレポートが紹介されていますので、内容により数字を上手に活用しましょう。

4. 記号は1センテンスに1回

【新発売】の【NEW○○サービス】、東京都「中央区」にオープンした「新○○中央ビル」など、書き手としてアピールしたい気持ちは理解できますが、これは逆効果の場合があります。記号の使い過ぎはかえってユーザーを混乱させます。
要素には優先順位をつけ、記号の使用は本当に伝えたいこと1点に絞りましょう。

5. オリジナルな文言、固有名詞、地名などにはフリガナを

実践されているようで意外に実践されていないのが、フリガナの使用です。施設名、名称、サービス名などの固有名詞、特に新サービスなどには必ずフリガナをふりましょう。発信者の思いが込められたこだわりのネーミングなのは理解できますが、それはユーザーには伝わりません。なにせ読んでもらえなければ、その思いを知るところまで到達してもらえないのです。まずはフリガナをふり、認知拡大を優先しましょう。

また当然ながら、「SEOを意識したキーワードを取り入れる」「正しい日本語を使う」など基礎的な要件も忘れてはならない重要事項です。

いかがでしたでしょうか。今すぐ実践できる何か、見つかりましたか。

上記に加え、わたくし個人としましては、ご覧いただいているユーザーに『ほっこり』、癒しや希望を与えられるような原稿を目指しております。
「この場所へ行ってみたい」「こんなサービスがあるなら私の生活はこうなる」といったように、創造を膨らませてもらえること・・・それができれば、書き手冥利に尽きる、といったところでしょうか。

たかがリリース、されどリリース、どう生かし活かすかはアナタ次第。
ごきげんよう。

yamazawa

「サービス導入事例」のニュースリリースの書き方~潜在顧客への意思決定に不可欠

11 years 9ヶ月 ago
cover_template
ニュースリリースのネタは新製品・新サービスの情報だけだと思っていませんか?

新発売やサービスのバージョンアップだけが、ニュースのネタではありません。クチコミサイトが盛んなことからわかるように、BtoBにおいても製品やサービスの購入や導入を検討している企業担当者は、事前に製品を購入し利用しているお客様やサービスを導入している方の生の声を聞いて意思決定を行う傾向があります。サービスや製品の利用を検討する企業担当者にとって、これらの導入事例は非常に参考になるものです。

こういった“読み物系コンテンツ”は、プレスリリース経由でマスメディアに取り上げてもらうことが難しいコンテンツですが、自社Webサイトに用意し、その誘導としてニュースリリースで配信すれば、直接お客様に読んでもらえる機会が格段に増えます。

企業担当者を納得させる「サービス導入事例」のニュースリリースとは

1:事例紹介だと分かるようなタイトル付け

一目タイトルを見て事例のニュースリリースだと分かるように明記する。

2:自社製品やサービスサイトへのリンクは必須

本文中に自社のサービス名が登場した際に、該当する製品やサービスに関するURLを加筆しましょう。詳細記載のあるページへの誘導になる一方で、掲載位置によっては後半の文章が読まれなくなるリスクも考えられます。リリース内容によってはURLを記載するかどうか、また掲載位置を考えて掲載しましょう。

3:サービス紹介

採用されたサービス概要についても紹介します。機能や実績も明記し、該当サイトへのリンクに誘導しましょう。

「お手本にしたい企業のニュースリリース」

タイトルに導入事例と明記し、読み物コンテンツとして差別化

お客様の導入事例をコンテンツとして定期的に配信

事例の一部文章を掲載し、続きは別サイトのリンクへ誘導している

saico

ユニバーサルアナリティクスの魅力を、従来のGoogle Analyticsと比較考察してみる

11 years 10ヶ月 ago
image
ユニバーサルアナリティクスの魅力

ユニバーサルアナリティクス」というものをご存知でしょうか。

それはみなさんご存知、Google Analytics 通称GAという、SEO/Webマーケティングにおいては欠かせない解析ツールのバージョンアップ版なのです!

従来のGAとは別コードとして発行され、コードの扱い方からデータ解析まで今までと同じ要領で行えるというものです。利用するには新規でコードを発行するか、管理画面の案内に従って既存のGAタグをアップグレードする必要があります。

ではユニバーサルアナリティクスとGAはいったい何が違うのでしょう?

柔軟性が向上した新しいトラッキング コードを取得して、あらゆるデジタル デバイスからデータを収集できます。

と公式にあるように、従来のGAで解析できた部分はもちろん、さらに複雑であらゆる状況・あらゆるデバイスからでも解析が可能であるとのこと。

そしてユニバーサルアナリティクスはプログラム開発者向けに配慮して作られています。そのため従来のGAよりも有効的に活用しようとすると、どうしてもある程度の知識と開発力が必要になります。

そこで従来のGAにはない、ユニバーサルアナリティクスの魅力を開発者・クライアント視点でわかりやすく、そして個人的に興味深い部分をピックアップしてみました。

複数のウェブサイトを対象とするクロスドメイン トラッキング

複数のドメインをひとつのGAアカウントでトラッキングをすること自体は従来のGAでも可能でした。これの何がすごいかというと、今まで3つも4つも必要だった手順が、ユニバーサルアナリティクスを利用することによりたったひと手間で実装できる点です。費用も時間も大幅に改善でき、開発側にもお客様側にも大きなメリットがあります。

こちらについて下記のサイトでわかりやすく丁寧に紹介されています。

マルチプラットフォームトラッキング

一言で言ってしまうと、スマートフォン、アプリ、ゲーム機、デジタル家電からもデータ収集・送信ができますよ、ということですね。
アプリやゲーム機からデータを解析できるのはなんとなくイメージできます。デジタル家電(digital appliances)からもアナリティクス解析できるというのはというのはあまり実感がわきませんが、なんとなくすごそうな気がします(笑)これからの世の中、「Webだけのアナリティクス解析」という考え方は古くなっていくのかもしれませんね。

オンライン/オフライン データの同期

個人的に一番気になったのがこちら。

上記の記事によりますとオフラインデータ、つまり電話番号による問い合わせや、実際にお客差が来店されたデータなど、Webとは関わりのないデータもオンラインデータとしてアナリティクス解析が可能になるとのことです。

これが実際に活用すれば、通常分けて考えられていたネット上と現場のデータを一元化でき、その上でデータ解析ができるということです。これって何気にマーケティングにおける常識をガラッと変えさせる革命的な技術なのでは?と思えてきてしまいます。

まとめ

上記より、ユニバーサルアナリティクスの一番の特長はどんなデータでも1つのアナリティクスアカウントに収集できるあらゆる手段を提供してくれるツールである、という印象を受けました。そしてマーケティングの現場がガラッと変わる!そんな気がしてならないのは私だけでしょうか。

現時点(2014年2月6日現在)ではユニバーサルアナリティクスはベータ版ということで、技術的な情報が出てくるのはまだ先のお話になります。ですがそのうち、如何にユニバーサルアナリティクスを活用するかがWeb戦略の勝負のわかれどころ、という状況になるのは想像に難くありません。

というわけで、「ちょっと興味あるけどうちだけじゃ技術力が・・・」と考えておられるマーケティング担当者のみなさん、弊社も随時キャッチアップしていきたいと思うので、お気軽にご相談ください!

おーみ

IT企業のマインドセットとスピード感に学べ ―デジタル・メディア時代のマーケティング

11 years 10ヶ月 ago

マーケティングと情報技術(IT)に関する業界カンファレンス「マーケティング・ITパートナーシップ・サミット」が1月28日、ニューヨーク市内で開催された。マーケターを中心に約100名が来場し、デジタル・メディア時代のマーケティングの課題や先端事例に耳を傾けた。

全体を通して話題に上ったのは、業種にかかわらず、今後は全ての企業が、ある意味IT系企業に変わる必要があるということだ。ITを単なる生産性向上ツールとして使うのではなく、収益機会の拡大や改善に積極的に生かすため、マーケティング企画段階からマーケターとIT専門家が協力することが重要という。同時に、技術面の整備は、そのための準備に過ぎないという指摘も。企業にとって本当の課題は、IT系企業のマインドセットやスピード感を取り入れることであり、そのためには、企業トップがリーダーシップを発揮することや、デジタル・メディア時代にふさわしい人材育成が不可欠であるとの意見が多く聞かれた。

常識を壊す

基調講演は、モンデリーズ・インターナショナルのグローバル・メディアとコンスーマー・エンゲージメント担当バイス・プレジデントのボニン・バウ氏が行った。モンデリーズは、ナビスコやオレオ、リッツなどのブランドを展開する世界的スナックメーカー大手。同社でメディア戦略を率いるバウ氏は、既存のプロセスを破壊し、新しい価値を創造する概念「ハッコノミー(Hackonomy)」と、それがマーケティングに与える影響を説明した。

モンデリーズ・インターナショナルのバイス・プレジデント、ボニン・バウ氏

モンデリーズ・インターナショナルのバイス・プレジデント、ボニン・バウ氏

ハッコノミーとは、ハッキングとエコノミーを掛け合わせた造語だ。ハッカーといえばITシステムに不正侵入する犯罪者のイメージがあるが、バウ氏は、「問題解決の専門家」としての側面に注目。「行き詰まりと思われる状況を打開し、扉を開くのがハッカー」と述べ、ハッカーの思考で従来の商習慣や常識を壊すことにより、企業や社会、あるいは製品開発といった全ての組織やプロセスにおいて、新しい価値を創造できる可能性があると語った。

ハッコノミーを提唱するようになった背景には、モバイル端末の急速な普及と、ソーシャル・メディアの利用拡大があったという。また、「2020年までに、スーパーストアで売られる全商品がWebサイトに接続される」という調査会社の予想を紹介。「それが本当なら、モンデリーズはいずれ世界最大の技術系企業の一つになる」と考えたことも、デジタル・メディア戦略見直しのきっかけになったという。

ゲームアプリから利益を創出

バウ氏が取り組んだ「常識破り」の1つが、モバイルゲームアプリの開発だ。クッキーのオレオ・ブランドを若者層に認知させるため、ゲームアプリ開発を提案してきたブランド・マネージャーに対し、バウ氏はモバイルゲーム開発会社と協力することをアドバイス。ブランド・マネージャーはそれを聞き入れず、従来のマーケティング企画の場合と同じく代理店に開発を依頼した。こうして出来たアプリは、5万超のダウンロードを記録した。

しかしバウ氏は、それとは別にゲームアプリ開発会社を使ってのアプリ開発を指示。オレオ・クッキーを操作して遊ぶアプリ『Twist, Lick, Dunk』は400万ダウンロードを達成し、一時は12カ国でナンバー1アプリになった。このアプリでは、モンデリーズ以外のブランドにインゲーム広告を販売。ゲームアプリという同社にとっては新しいマーケティング・チャンネルから、利益を創出する成果を上げた。

バウ氏はほかにも、テレビ広告とソーシャルおよびモバイル要素を統合したブランド・キャンペーンとして、音楽系ケーブルテレビ番組向けに行ったガムのブランド、トライデントの例を紹介。トライデントがターゲットとする若者層に「今聞いている曲」をツイートさせ、その結果を番組内容に反映させた。その結果、ターゲット層へリーチできた割合が、従来の18%から50%超に急拡大したという。

新興企業で幹部を教育

モンデリーズでは、ハッコノミーを大企業の文化に根づかせるための取り組みも実施した。「モバイル・フューチャーズ」という企画では、新興企業を対象に同社ブランドのキャンペーン案を募集。集まった約300件から9件を選び、それぞれにブランドを割り当て、ブランド・マネージャー、新興企業、代理店、メディア、そして流通パートナーでチームを組ませ、パイロット・プログラムを立ち上げた。

モバイル・フューチャーズのルールは、参加ブランド(モンデリーズのブランド)がプログラムの予算を保証する、プログラムを90日以内に開始する、ブランド・リーダーが新興企業で1週間勤務する――の3点だけだった。

この企画は、幹部に新興企業の思考やスピード感を学ばせるという点で効果があったという。

レストランも技術系企業に

飲料大手ペプシコや流通大手ターゲットを顧客に持つデジタル・メディア専門代理店ヒュージの最高経営責任者(CEO)、アーロン・シャピーロ氏は、企業がデジタル経済を勝ち抜くため、マーケターが技術に明るくなる必要があると訴えた。

ヒュージのCEO、アーロン・シャピーロ氏

ヒュージのCEO、アーロン・シャピーロ氏

シャピーロ氏は、「デジタル(技術)は、かつては社内で数人の専門家だけが理解していればよかった。しかし、今や米国企業の(活動の)中心的役割を果たすようになり、それとともに組織も変化してきた」と現状を分析。地方のレストランから世界最大のピザチェーンに成長したピザハットを例にとり、Webサイトは当初、顧客に来店してもらうために存在したが、今ではWebサイトと店舗の役割が逆転していると説明、「店舗が顧客をWebサイトへ誘導し、オンライン注文につなげる役割を果たしている」と述べた。ピザハットは年商55億ドルのうち、オンライン売上が半分近くの20億5000万ドルに達するという。

シャピーロ氏は、「好むと好まざるにかかわらず、現在は全ての企業が技術にかかわっている」「ピザを焼いているレストランもフットボールを売っている会社も、アマゾンやグーグルと同じ技術系企業だ。技術系企業のマインドセットを持たない企業は、将来、生き残るのは難しい」と指摘。「これからは、ITに一度投資すればそれで終わり、ではなく、継続的にアップデートと投資が必要だ。IT系以外の企業にとっては、意識改革が必要になる」と述べた。

>>次ページ「マーケターに必要な素質

鶏内智子

外部コンテンツの活用という視点~他社メディアを使った効果的な情報発信~

11 years 10ヶ月 ago
cover_netpr_point
潜在顧客と接触するチャンスを広げる

自社メディア(=オウンドメディア)となるコンテンツや公式ブログへの情報掲載は、自社が持つ正しい情報を公開し、能動的に情報を探しに来る潜在顧客との接点を増やすためには重要なことです。しかし、現状では自社コンテンツに訪問する多くが、既存の取引先やユーザーです。潜在顧客に向けて自社の存在を知ってもらうためには、インターネット上へ本当に欲しいと思う情報を掲載し、広く流通させる必要があります。

また自社より発信した情報が、メディア担当者の興味に止まり外部メディアサイトで紹介されたり、個人のソーシャルメディアにリンクが貼られたり、「いいね!」がつき、さらには「シェア」され情報が拡散されることを考えると、その企業の信頼や考え方にもダイレクトにつながるため、常に内容が正しくなければなりません。

能動的に情報を探し出すターゲットに対して正しい情報提供を

一度発信した情報はコントロールできないものだからこそ、発信内容には細心の注意が必要です。例えば、ニュースリリースを活用して発信する場合、記載する情報は必要最低限にまとめて、詳細情報は別サイトのリンクを提供することも可能です。もしも修正の必要があった場合に、自社コンテンツは自由に更新ができるため、即時対応が可能です。未確定の情報を含むニュースリリースの場合、時間差で追って別サイトで情報更新して誘導し、誤情報の提供や拡散などへのリスクヘッジもできます。

一方で、自社に都合の悪い情報を隠ぺいしたり開示しなかったりすると、ユーザーと信頼関係は構築できません。情報の開示がオープンな時代ですから、より多くの人に情報提供する場合、第三者が運営するサイトへの情報提供を積極的に展開していく必要もあります。自社メディアの特性や強みをよく理解した上で、外部メディアやソーシャルメディア、ブログなどをうまく活用して情報発信しましょう。

saico

【第5回】 いかに優位性を描くか。

11 years 10ヶ月 ago
fuse201309_2

「ビジネスに直結するWeb戦略のつくり方」も最終回にあたる。
ここまで、ビジネスに勝ち抜くためのWeb戦略づくりについて説明してきたが、今回はこれまでの連載のまとめるとともに優位性を築くために、どのようなWeb戦略を構築するべきかについて考えていきたい。

すべての企業活動はWebに収斂(しゅうれん)する。

インターネットが発達した現在、情報の流通経路は様々なバリエーションを持つようになった。マスマーケティング全盛の時代は、情報の受け手でしかなかったユーザーが、いまでは自ら情報を求めて能動的にインターネットを活用している。それだけでなく自ら情報発信もできるような時代へと変遷した。

マスプロダクトの時代は終焉を迎え、どんなに扇情的な広告を打ってもモノに溢れた現在、ユーザーの心を動かすことは困難を極める。その一方で、ネット上には情報をもとめて検索を繰り返す、能動的なユーザーが溢れている。そんな能動的でモチベーションの高いユーザーを取り込むことができればビジネスを大きく拡大することにつながるはずだ。様々あるブランドと消費者とのタッチポイントのなかでも、Webサイトが最も重要な接点であるという理由は、ここにある。

この接点を強化するには、2つの方向からのアプローチが考えられる。
まず1つは、いかに動機の高いユーザーを、数多く自社サイトへと集客させるかということだ。集客は、SEOや広告のことだけを指すわけではない。自ら市場の機運を高め、ユーザーの興味を喚起し、自社サイトへと誘導させるという一連の流れが必要になる。キャンペーンやPR活動、広報活動だけに留まらず、営業活動や店頭プロモーションに及ぶまで、消費者を刺激し、機運を高める活動だ。

母数を増やせば自ずとビジネスは拡大するわけだが、母数を高めるためには自ら努力することが求められる。何も奇をてらった広告やPR、キャンペーンが必要なわけではない。たったひとつの名刺交換でもトラフィックを増やすことができる。名刺交換した相手は、「どんな会社だろうか」と、Webサイトへ訪問するわけだ。つまり企業活動を活性化させれば自ずと企業名を検索するユーザーは増え、トラフィックは増加していくことにつながる。企業の成長とWebのトラフィックの増加は対の関係にあることを認識すべきなのだ。

コミュニケーションを高める

もう1つのアプローチは、サイト上に集めたユーザーの心をしっかりとグリップさせることだ。訪問者に「これこそ、私が求めていた答えだ!」と感じさせること。
これはコミュニケーションの問題だ。訪れたユーザーの母数を高めても、彼らのモチベーションに応えることができなければビジネスにつながることはない。しかし逆に訪問者に良質なWeb体験を提供することができれば、潜在的なユーザーから顕在的なユーザーへと転換することができ、大きくビジネスを駆動させることにつながるだろう。

まずは自身のサイトを見て、ユーザーの期待に応えられているかどうかを自問して欲しい。自身のこだわりがしっかりと表現できているだろうか?また恥ずかしくなく自身のプライドにあったデザインやコピーワーク、コンテンツだろうか?ターゲットユーザーの様々な期待や疑問に応え、閲覧者に良質なWeb体験を提供できているだろうか。いつも見慣れているサイトであるだろうが、振り返って確認してほしい。

競合他社と比較しながら自身のサイトを評価するのも有効な方法だ。能動的となったユーザーは常に比較検討を行っている。あなたのサイトも常に比較の対象だ。そこであなたのサイトが他社よりも一歩抜き出ることができなければ競争に負けてしまうことは自明の理である。

アクセルを踏めるかが勝負の分かれ目

さて自社のサイトを改めて見て改善すべき点が見つかったとしても、きっとこんな声が上がってくるのではないだろうか。「新しいツールを導入したいが予算がない」、「コンテンツを増やしたいが担当する人員が割けない」、「どうしても良いデザイナーが見つからない」など。つまり、無い袖は振れないという現実問題がすぐに立ち上がるだろう。しかしそうした障害は、簡単に乗り越えることができる。
答えは簡単で、「投資」を決断すれば良いということだ。障害があるのであれば、ぐっとアクセルを踏んであげれば良い。経営者はそれがアクセルを踏むべき価値のある投資かどうかを判断すれば良いのだ。

投資できるかできないか、アクセルを踏めるか踏めないかは、度胸の問題ではなく、認識の問題だ。自身のビジネスにとってWebがどれだけ重要であるのか、自身の経営戦略やブランド戦略上、Webはどのように位置づけるのか、どの程度重みづけをしているのか、その認識の差によって「投資力」は大きく変わってくる。

投資に値しないという認識であれば、経営判断上、投資しなければ良い。しかし一方で「認識」が浅いということで投資しないという結論に至る場合も否定できない。認識が浅いがために、Webの機能を軽視しているということは充分ありうる話だ。それはそのまま機会損失につながる話になってしまう。だからこそ今の経営者は、自身のビジネスにおけるWebの価値やポテンシャル、顧客にとってWebの利用価値について、しっかりと認識しておく必要があるわけだ。

将来の成長戦略を考えるのであれば、現状自社のWebサイトにおける課題点、その克服にフォーカスするだけでなく、さらなる飛躍につながるようにWebサイトが、どんなポテンシャルをもっているのかを把握する必要がある。そのためには、ベストプラクティスを、業界内や国内だけにととまらず、広く海外まで探し、自社の戦略に結びつけることが有功な手段だ。
本コラムの2回目は「投資こそが成長戦略」だった。興味のある方は一読いただきたい。

>>次ページ「戦略の絵は大きく描く。

布施 譲

YouTube動画によるブランディングの可能性

11 years 10ヶ月 ago
01

こんにちはディレクターの竹本です。

皆さん言われずとも承知のことと思いますが、動画共有サービス YouTubeは、インターネットユーザーにとって、日常的に活用するツールとなっており、2013年3月には月間のユニークユーザー数が10億人を突破したと公式ブログでも発表がありました。これはネットユーザーの2人に1人がYouTubeを利用していることになるそうです。

こうした背景を受け、企業で運用する公式チャンネルを持ち、YouTubeを活用した情報発信、マーケティングを行い、たくさんの成功事例が聞かれるようになりました。

今日はRed Bullの事例を元に、YouTubeを活用したマーケティング戦略、ブランドイメージ戦略を紐解いてみたいと思います。

Red Bull 公式YouTubeチャンネル

Red Bullは2012年には全世界で52億本を売上げ、マーケティングの成功事例としてあげられることも多いエナジードリンク 「Red Bull」 。イメージ戦略の一環としてYouTube上での動画配信もブランドイメージ戦略のために活発に行っています。

公式チャンネルの登録者数は2014年1月現在で300万人以上を誇り、公式チャンネル内の動画で最も視聴数の多い動画は、3500万回を越えています。

最大の視聴数を誇る動画は「Felix Baumgartner’s supersonic freefall from 128k’ – Mission Highlights」というタイトルで、2012年10月にRed Bullの企画として、成層圏である高度3万6,576メートルから生身の人間がフリーフォールする、というとんでもないものでした。これはRed Bullの公式チャンネルでライブ配信され、リアルタイムで見た人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

Felix Baumgartner’s supersonic freefall from 128k’ – Mission Highlights

この企画も含め、公式チャンネルで配信される動画の内容は、エクストリーム系、スピード系スポーツの技や記録をとてもかっこよく撮影していますが、一見Red Bullの製品から考えると、なんの関係があるのか、なにが目的なのか、わからないような動画のラインナップです。一体これがどのようにブランドに、製品に結びついていくのでしょうか?

Red Bullのターゲット設定とイメージ戦略

栄養ドリンク市場と聞いてすぐに頭に思い浮かぶのは、「リポビタンD」の方は多いのではないでしょうか。イメージの通り「リポビタンD」は栄養ドリンクの市場では今も怪物的な存在で、2000年時点では50%以上のシェアを締めていたそうです(国内)。

Red Bullはこの市場に対して、ターゲットを明確に分け、マーケティングを行うことで新しい市場を開拓しています。「リポビタンD」、「チヨビタドリンク」といったそれまでの栄養ドリンクは、徹夜のサラリーマンや、風邪などで体力が弱っているときに飲む、というイメージであったのに対し、「スポーツや遊びでより力を発揮したいときに飲む」という新しい打ち出し方でターゲットを明確に分けています。

リポビタンD、チヨビタドリンク  ⇒  疲れた体、弱った体に
Red Bull  ⇒  スポーツや遊びでより力を発揮したいときに

つまり、ターゲットを「スポーツや遊びが大好きな元気な若年~中年層」に設定し、ターゲットの好む、エクストリーム系、スピード系スポーツのかっこよさを武器に、「かっこいい!エキサイティング!」といったような非常にシンプルな感覚で、沢山の共感を得、共有されることによってブランド認知を高め、動画のイメージに沿って「かっこいい!エキサイティング!」をブランド自体のイメージとして植えつけています。

公式YouTubeチャンネルに見る コンテンツマーケティング

Red BullのYouTubeチャンネルでは、ターゲットユーザーが自発的に見たくなるコンテンツを用意する「コンテンツマーケティング」を非常にわかりやすく体現している、と言えるのではないでしょうか。

YouTubeはご存じの通り、自ら検索したり、関連動画をたどったり、紹介されているWebページから自ら見たいと思って見ない限りテレビ広告や雑誌広告、テレマーケティングと違い、見たくない人がその動画を再生することはありません。「見せられた」ものでなく「見たくて見た」。それは同じ一回の視聴でもその価値が大きく違うことを意味しています。

また、米国での検索エンジンランキングによると(少々古いデータですが…)、YouTubeはGoogleについで大きなクエリ数を誇る巨大な検索エンジンであり、インターネット上で動画とユーザーの接点を持たせるのに非常に最適な場所の選択をしていると言えます。

更に広がるYouTubeの可能性

YouTubeではYouTube Analyticsという解析ツールが無料で利用できます。

YouTube Analyticsで主に確認できるレポート

  • 収益レポート
  • 再生回数レポート
  • エンゲージメントについてのレポート

これを使ってユーザーを分析することで、自分の配信した動画のどの部分がユーザーに共感されているか、エンゲージメントが存在するかを分析し、より効果的 な動画やその他のコンテンツにに活かしたり、自社のチャンネルに集まった見込み客のデータを管理し分析してリマーケティング広告を打つこともできます。

また、YouTubeではクリエイターに向けて動画の制作にも積極的に支援しており、YouTube パートナー プログラムに登録することで、動画を撮影する為のスタジオや機材を無料で提供しています。利用には諸条件がありますので詳しい利用方法は以下のリンクからご確認ください。

 

竹本

会社の備品を使って超簡単に物撮りしてみる(おまけ付き)

11 years 10ヶ月 ago
会社の備品を使って超簡単に物撮りしてみる

オタクはフィギュアの写真とか撮ってるという偏見
上司「ねえ、新製品の物撮り頼まれてくれない? ニュースリリース出さないといけなくてさー」
僕「一応聞いておきますけど、いつまでにやればいいです?」
上司「キミ、オタクだし初音ミクとかのフィギュア撮って喜んでるんでしょ? 16時までだけど余裕でしょ?」
僕「いやいや、オタクだからといって――中略――16時までとか、あと2時間しかないですけど?」
上司「いいからやれ」
僕「はい」

一眼レフとミラーレス一眼を昨年初めて購入したカメラ初心者です。むらかみです。

今回はニュースリリースやブログで使う商品写真、小物写真などを、会社にあるものを使ってなんとかして撮る方法を紹介したいと思います。

撮影ブース作り

時間とお金があれば、撮影ブース、撮影ボックスなどと呼ばれている、白い布などで出来た箱などの専用品を購入することが一番簡単です。一緒にライトなんかも買うととても捗ると思います。
※ブースはおおよそ2000円台からいろいろ選べます。

今回は身近にあるものを使うというコンセプトのもと、サクッと作ってみたいと思います。

その1:超簡単 紙ブース(作成時間10秒)

用意するもの

  • A3くらいのコピー用紙……1枚
  • はがしやすいテープ(養生テープやセロハンテープ、マスキングテープなど)

作成手順

地面に対して水平な台と直角になっている壁などにコピー用紙を貼り付け、下記のように横から見て「ノ」の字になるように調整する。

こんな感じになればOK

こんな感じになればOK

おおよそブースと呼べた代物ではないけど、超簡単でしょ?

その2:お手軽 箱ブース(作成時間15分~30分)

一手間二手間加えて、そこそこ使える撮影ブースを作ってみます。

用意するもの

  • A3のコピー用紙……6枚~
  • ダブルクリップや目玉クリップ(これ)……10個ほど
  • それなりの大きさの段ボール箱……1箱
    ※今回は5kgのみかん箱を解体して作成しました
  • ガムテープなどの粘着力の高いテープ
  • カッターナイフ
  • (あれば)スタンドライトなどの光源

作成手順

  1. 段ボール箱をカッターナイフ等で切断、ガムテープで接着などして「天井と正面が空いた箱」の形に整える
  2. 内側4面(左・右・奥・床)にコピー用紙を配置し、段ボール箱と一緒にクリップではさむ(のりづけしてもOK)
  3. 紙ブースと同じく、奥側から「ノ」の字型になるようにコピー用紙を設置
  4. 最後に天井部分にコピー用紙を貼り付けて完成
出来上がったブース

出来上がったブース

※写真は天井を外した状態で、背景紙は変更が簡単に出来るように、糸で吊った目玉クリップにて固定しています。

作りが雑? 気にしちゃいけませんw
それでは早速、2つの手づくり撮影ブースを使ってみましょう。

実際に撮影してみた

紙ブース

紙ブースで撮影

どうですか? それなりな感じに見えますか?
ただ、光源の位置の関係で、影が右方向に伸びてしまっているのがわかると思います。
撮るときに光源の位置に気をつけないといけないのが紙ブースの難点です。

箱ブース

箱ブースで撮影

紙ブースと見比べてどうでしょうか。
影が均一になって柔らかい印象になって見えますか?
ライトを天井に当て、その反射で全体を照らすことによって、いい感じに撮れたような気がします。
ライトがない場合はストロボを箱ブースの天井や壁に反射させて撮影するのも手です。(バウンス撮影で検索してみてください)

並べてみるとこんな感じ。左が紙ブースで右が箱ブースです。なんとなく違いが伝わります?(色味が合わせられなくてごめんなさい)

紙ブースと箱ブースの比較

コピー用紙1枚使うだけでそれなりに撮れ、箱まで作るとそこそこイケるということがおわかりいただけましたら幸いです。

※実際に撮影する際には、影の出来方や暗くなってしまっている箇所がないかなど、意図しない表現になっていないかをプレビューで確認し、光源の位置やストロボの当て方を調整しながら撮影を行ってみてください。

また、今回は SONY NEX-3 と Panasonic DMC-GF1 という2つのミラーレス一眼カメラを利用して撮影していますが、iPhoneなどのスマートフォンやコンパクトデジカメを利用しても同様に撮影可能です。

iPhone 4S+紙ブースで撮影

iPhone 4S+紙ブースで撮影

iPhoneで撮っても結構いい感じでしょ?

おまけ

さて、ここからはおまけです。
物撮りするときに便利なアイテムの1つにグラデーションペーパーというものがあります。
様々な色のグラデーションが印刷された紙なのですが、これがとても良い。それっぽい写真が撮れるから。
ただ、購入するとそれなりのお値段になったりするので自作してみました。
桃、黄、緑、青、黒、灰、ジーンズ柄の6種類になります。

グラデーションペーパーダウンロード(PDF:16.6MB)

印刷するとこんな感じになります。

P1020087-20140118-s

グラデーションペーパーを使って箱ブースで撮ってみた

他の例でも使っているミニカー

他の例でも使っているミニカー

なにやら布でできたネズミ?

なにやら布でできたネズミ?

ダブルクリップと目玉クリップ

ダブルクリップと目玉クリップ

P1020581-20140121-s-2

あー!! ミクさんかわいい!!!

お後がよろしいようで。それではまた。

むらかみ

【イベントレポート】ネットPR Day 2014~ネットPR時代のグローバル・コミュニケーション~

11 years 10ヶ月 ago
ネットPR Day 2014 メイン会場

ネットPR Day 2014

1月21日は弊社主催イベントのネットPR Day 2014へたくさんの方にご来場いただきまして、ありがとうございました。お申込み多数だったため、急遽サテライト会場を用意するほど大盛況なイベントとなりました。

第1部基調講演では米国よりオラクル・コーポレーション シニア・バイスプレジデント チーフ・コミュニケーション・オフィサーのボブ・エバンス氏を迎えて、加速する情報流通のスピードや、ソーシャルメディアの普及によるビジネス環境の急速な変化について、自社の事例を交えながら講演いただきました。

第2部グローバル企業最新事例の「事例講演1」では、花王株式会社 メディア企画部門 デジタルコミュニケーションセンター センター長の石井 龍夫氏を迎え、グローバル進出する際のデジタルコミュニケーションの活用について、各国スタッフと文化の違いを乗り越えながら築いた仕組みやプロセスを、実際の事例を交えながらお話しいただきました。

また「事例講演2」では、ヤマハ発動機株式会社 広報宣伝部 Webグループの加藤 一隆氏を迎え、グローバル企業のヘッドクォーターとしてのコーポレートサイトのあるべき姿と戦略を、実際のサイトリニューアル時のプロセスや策定した内容を含めてお話いただきました。

Twitterハッシュタグの投稿もTogetterにてまとめました。

ネットPR Day 2014

ネットPR時代のグローバル・コミュニケーション

セミナー写真

        • 開会の挨拶
          神原 弥生子(株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役社長)

神原 弥生子(株式会社ニューズ・ツー・ユー 代表取締役社長)

  • 第一部 基調講演1
    「激動の世界で、グローバル企業の戦略的コミュニケーションが果たすべき役割」
    ボブ・エバンス氏(オラクル・コーポレーション シニア・バイスプレジデント チーフ・コミュニケーション・オフィサー)

ボブ・エバンス氏(オラクル・コーポレーション シニア・バイスプレジデント チーフ・コミュニケーション・オフィサー)
ボブ・エバンス氏(オラクル・コーポレーション シニア・バイスプレジデント チーフ・コミュニケーション・オフィサー)

    • 第二部 グローバル企業最新事例<事例講演1>
      「日系企業にとってのグローバルなデジタル活用の課題」
      石井 龍夫氏(花王株式会社 メディア企画部門 デジタルコミュニケーションセンター センター長)

石井 龍夫氏(花王株式会社 メディア企画部門 デジタルコミュニケーションセンター センター長)

石井 龍夫氏(花王株式会社 メディア企画部門 デジタルコミュニケーションセンター センター長)

    • <事例講演2>
      「日本企業のガバナンス形態に合わせたグローバルWeb戦略」
      加藤 一隆氏(ヤマハ発動機株式会社 広報宣伝部 Webグループ)

加藤 一隆氏(ヤマハ発動機株式会社 広報宣伝部 Webグループ)

加藤 一隆氏(ヤマハ発動機株式会社 広報宣伝部 Webグループ)

  • セミナーメイン会場

セミナーメイン会場

    • サテライト会場

サテライト会場

その他、ネットPR Day 2014 の写真はFlickrでご覧いただけます。

Togetter ハッシュタグ投稿まとめ

//

saico

ステークホルダーにフィードバックするニュースリリース。 企業のCSR活動のアンケート結果をコンテンツに。

11 years 10ヶ月 ago
0115canon

すでにニュースリリースで発表させていただきましたとおり、2013年12月の月間ベストリリース賞はキヤノンマーケティングジャパン株式会社様です。

2013年12月の月間ベストリリース賞、受賞リリースはこちら!
News2uリリース 2013年12月の月間ベストリリース賞

News2uリリース 2013年12月の月間ベストリリース賞

キヤノンマーケティングジャパン株式会社

選定理由(審査委員長・神原弥生子のコメント)

2013年12月のベストリリース賞は、キヤノンマーケティングジャパン株式会社さまの、CSRに関するニュースリリースです。

CSRのコーナーをコーポレートサイトに用意して、情報発信をしている企業は多数あります。顧客やステークホルダーの関心が、企業の商品やサービス、業績だけでなく、CSR活動などに広がっていることがその背景にあります。

一方で、自分たちのCSR活動をどのように評価をするかということは大きな課題の一つでしょう。

今回受賞したニュースリリースは、自社のCSR活動のテーマや項目について社内外のステークホルダーに対してオンラインでアンケートを実施。その結果をふまえて「重点テーマ」を設定し、CSR行動計画の策定へと結びつけている、非常に斬新な取り組みだと思います。

そのような企業の地道な活動とその意義について考えるきっかけとなるリリースです。

選定のポイント

  • 自社のCSR活動を社内外から評価してもらうという視点が新しい
  • ニュースリリースに必要情報がしっかり紹介されている
  • 調査の詳細内容がわかるサイトが用意されている
受賞コメントをいただきました!

0115canon
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 西尾 元雄様(左)、早坂 修一様(右)

今回のCSRアンケートは、個人や法人のお客様から、サプライヤー、販売店、ビジネスパートナー、NPO、学生、社員に至るまで、当社と担当者を通じて日頃関わりのあるステークホルダーに依頼し、幅広い意見の収集が実現できました。アンケートで得た生の声や評価を分析して今後のCSR活動に生かすとともに、ステークホルダーにフィードバックするかたちでキヤノンの信頼性向上にも繋がれば、という思いでニュースリリースとして配信しました。

キヤノン本体の「リリース」掲載においては、ニュース性があるか、メディアに取り上げられる内容かの視点で選定されることも多く、自分たちの活動全てを発信していくことがなかなか難しいという悩みもあります。そんな中で広報の伊原さんを筆頭に「News2uリリースを媒体として使っていこう」という考えにより、ニュース性はそれほど高くないけれど、多くの人に知ってほしい自社の活動についても情報発信することが可能になりました。

実際にリリースを作成する担当者は、ライティングの専門ではないので、ニューズ・ツー・ユーから教わったことを参考にしながら書いています。正式には「当社に期待するCSR活動に関するアンケート」と、堅くなりそうな文言を、検索キーワードでも引きの強い「CSRアンケート」に変えるなどタイトルも工夫しました。

News2uリリースで配信すると継続的にPVが上がりますし、5年ほど続けているアクセス解析でも、1週間以内に検索エンジンに引っかかるなど、News2uリリースの活用がうまくいっているのではないかと感じています。実際にキヤノンマーケティングジャパングループのCSR活動事例をまとめた「CSRナビ」をNews2uリリースに掲載したところ、2週間で1万PVを誘導したという実績もあります。

今回のCSRアンケートも斬新で面白い取り組みと評価いただき、ベストリリース賞を受賞できたことは大変嬉しいです。今後もWebサイトへの誘導、情報の蓄積、情報の拡散の3点を継続的に続けていきたいと思っております。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
総務・CSR推進本部 主席 西尾 元雄様
同・CSR企画推進グループ 課長代理 早坂 修一様

キヤノンマーケティングジャパン株式会社様、ご受賞おめでとうございます。

saico

【第5回】オウンドメディアを活用したSEO強化

11 years 10ヶ月 ago
fuse201309
問題はいかに外部リンクを増やすか

パンダアップデート以降、コンテンツを中心とした新しい時代のSEOのレースが幕開けしたことを、前回のコラムで説明しました。Googleは、外部リンクに偏重したアルゴリズムを是正し、検索ユーザーの満足度によりフォーカスした検索結果を目指しているように思われます。検索ユーザーの満足度を高めるとは、キーワードとの関連性が高く良質なコンテンツを有しているサイトやページを優先的に上位に表示させることで、以前のように有償の外部リンクサービスを受けて順位を競うような時代は終焉を迎つつあるわけです。
前回のコラムでは、コンテンツ力をあげることが、いかに重要であり効果があるかということを述べました。一方で、一体外部リンク対策はどうすべきなのかという疑問が残ります。現在も有償の外部リンクサービスを受けている読者も多いと思いますし、はたして有償の外部リンクサービスを止めて、代替となる外部リンク対策はあるのかと疑問をお持ちの方も多いのではないかと思います。

そこで筆者が、解決策のひとつとして提示しようと思っているのが、オウンドメディアです。オウンドメディアという呼び名がわかりづらければ、自社サイトやサテライトサイトと言ってもよいでしょう。私がこのようなサイト構築を実践し効果を上げたのは5年以上も前のことですが、当時はオウンドメディアという便利な呼び方がなかったのでサテライトサイトと表現していました。しかし最近は「オウンドメディア」という便利な呼称が流行っているので、このコラムではオウンドメディアで統一したいと考えます。

「オウンドメディア」という呼称に慣れていない方のために若干の説明を加えたいと思いますが、わたしがここで使う「オウンドメディア」という呼称には、厳格な定義はありません。簡単にいえば、自社のメインサイト(ブランドや会社、商品、サービス)とは、別の場所(ドメインと言っても良い)にサイトを置き、潜在層とのコミュニケーションを行う自社メディアを意味しているつもりです。Ownedとは「自分の」ということなので、自社メディアと考えていただくのが一番イメージに近いかもしれません。

さて有償の外部リンクサービスに頼らずに外部リンクを集めるには、前回のコラムでもお伝えした通り、ユーザーを引きつけるようなコンテンツを用意する必要があります。コンテンツ強化によって外部リンクを集めるということは、かなり難易度が高いようにも思われるかもしれません。実際に簡単でないことは事実ですが、糸口は沢山あります。
まずはターゲットとなるユーザーの欲しい情報、ニーズを理解し情報を発信することが挙げられます。ターゲットユーザーを理解できれば彼らが必要としている情報は自ずとわかってきます。彼らの知りたいというニーズに応える情報を発信すれば良いわけです。自社商品やサービスについても通り一辺倒の説明だけでなく、より深い理解を促すように多角的な情報やユーザーの体験談などを掲載することも有益です。また新商品から広報活動まで、様々な企業活動を、報道用のプレスリリースだけでなく、より広範にニュースリリースとして情報を発信することもひとつの手です。

つまり検索ユーザーのニーズに応えたり、興味を喚起させたり、理解を促すような情報を発信できれば、自ずと外部のサイトで紹介されたり、ソーシャル上で情報が伝搬するようになり、自然と外部リンクとしての評価が高まっていきます。ただ、いきなり外部リンクを増やすということに固執しないほうが良いかもしれません。外部リンクを増やすというのは最初のうちは難易度が高いので、それよりもソーシャルメディアで情報を流通させるには、どのようなコンテンツが必要かという発想で、企画を考えたほうが良いと思います。

オウンドメディアがSEOに必要な理由

さてここまでコンテンツを強化することにより外部リンクの評価を高めることについて説明してきましたが、それではなぜオウンドメディアが外部リンク強化に有効なのでしょうか。当然自社の商品やサービスを紹介する自社のメインサイトも、コンテンツを強化して外部リンクの評価を高める必要性があることに変わりありません。ただ自社のメインサイトの集客には限界があるのではないかと筆者は考えます。

潜在層を掴むためには、ビックワードやミディアムワードを上位表示させることが重要ですが、自社のメインサイトで潜在層を呼び込むSEOの戦略は適さない場合があります。検索エンジンの評価の対象となるキーワードは、コンテンツと密接に関連づけられています。自社のメインサイトのコンテンツは、当然商品やサービスが主軸にあるため、商品やサービスに関連するキーワードを上位表示させることには適しています。たとえば、「ベビー向け石鹸」とか、「無添加化粧品」とか商品ジャンル名などに該当するキーワードであれば、難易度は別としても、コンテンツとの一致は図りやすいはずです。
しかし商品の購入意思決定まで至っていない興味段階の多くの潜在ユーザーは、商品やサービスにダイレクトに結びつくキーワードとは別の検索ワードで情報検索をしています。たとえば「ベビー向け石鹸」の潜在ユーザーは、「赤ちゃん スキンケア」などのキーワードで情報を検索しているでしょう。「無添加化粧品」の潜在ユーザーであれば、「敏感肌 スキンケア」などのキーワードで検索しているのではと思われます。

マーケッターとしては、商品ジャンル名に該当するようなユーザーのウォンツを示すキーワードも、潜在ユーザーが情報検索をするときに使うニーズ系のキーワードも、両者ともに上位表示させたいと思うかもしれません。しかし実際には、難易度の高いキーワードの2ワードを追うことは困難を極めます。検索エンジンはピラミッド型の構造であるWebサイトの最上部、つまりトップページを最大評価します。Googleは基本的には1つのサイトを単一のテーマとして評価しています。ビックワードや難易度の高いミディアムワードなど2つのワードを共存させ上位表示させるということは難しいわけです。「赤ちゃん スキンケア情報」というコンテンツを自社のサイト内に設置することはできますが、コンテンツ自体はどうしても2階層目以降に位置することになるため、上位表示させるには不利な条件となってしまいます。つまり「ベビー向け石鹸」と「赤ちゃん スキンケア」のような2つのキーワードを、同じサイトで上位表示させることは極めて困難であると言えます。

オウンドメディアをSEOの戦略として活用する意味がここにあります。購入意思が明確なユーザーから対象を広げ潜在層のニーズに応える情報サイトを構築すれば、SEOによって多くの潜在ユーザーと接触を可能にすることができるからです。検索エンジンは、1サイト1テーマ、1ページ1テーマとして評価を行っています。前述した商品サイトやサービスサイトでは、テーマは商品やサービス自体にあるため、より広範にキーワードを広げる難しさがあります。その点、潜在層のニーズをテーマとしてオウンドメディアをつくれば、ビックワードだけでなく、ユーザーの広範な検索ニーズをもとに集客が可能となるわけです。

オウンドメディアで外部リンクをマネージするという考え

さらに発展させれば、複数のオウンドメディアを構築し、衛星サイトのように自社のメインサインの周囲に張り巡らせる方法もあります。興味を抱いた閲覧者を回遊させ、更にいろいろな方向でユーザーの興味やニーズに応える構図です。このように複数のサイトを回遊させることは、リンクを張り巡らすことにもつながり、外部リンクを自らマネージするということにつながります。ここまで発展できれば、有償の外部リンクの会社に大きな予算をつぎ込む必要もなくなってきます。これはとても大きな絵ですが、長期的にSEOを考えるのであれば、このようなコンセプトの可能性について意識しても良いのではないかと考えます。

なおリンクの方法は自然体であるべきで、不自然なリンクはスパムになりますので注意が必要です。基本的には来訪者の満足度を高めることを一義に自然なリンクの設計をすることが望まれます。また発リンク(※発リンクとは、自身のサイトから外部のサイトへリンクを設けることを指します。被リンクの逆と考えると分りやすいでしょう)は、リンク価値の受け渡しになるので、周到に計算しておくことも肝要です。

潜在ユーザーを啓蒙できるというSEO以外の利点

オウンドメディアのメリットは、SEOだけに留まりません。潜在層の獲得には、自社商品やサービスを掲げている自社サイトよりも、オウンドメディアのほうが有効に働くからです。ITが進化した現在、ユーザーの情報を選別する目はかなりシビアになってきています。IT以前、多くの情報は、マスコミやメディア、一部のメーカーやブランド側にありました。その頃はメーカー側のメッセージに対してもユーザーは、有り難く耳を傾けてくれていたわけですが、ITが発達し、多くの情報の流通が可能になって以降、ユーザーは、メーカー側やブランド側のメッセージを本能的に避けようとする傾向にあります。自社の商品の良さを謳っても、ユーザーにとっては我田引水ではないかという疑念のほうが最初に持ち上がるからでしょう。自社の商品やサービスが良いという主張には、バイアスがかかっているのでないかと悟っているわけです。メーカーやブランド側のサイトで啓蒙するために良質なコンテンツを用意したとしても、どうせ我田引水ではないかという先入観のあるユーザーには、なかなか刺さりづらいのが現状です。

ユーザーが求めているのは、もっと公正な情報です。バイアスのかかっていない公平な情報や正しい情報をもとに、購入決定にあたり最適な判断を下したいと思っているわけです。そうでなくても自社商品への熱い思いは、自ずと煽りすぎのコンテンツを提供することになってしまいます。熱意をもって語れば語るほど、ユーザー側は引いてしまうという構図です。それは現在のマッケーターの宿命のようなものなのかもしれませんが、マーケッターは、バイアスのかかった情報を敬遠したいと思う現在のユーザー心理に、もっと敏感になる必要があると思います。

さて、こうした状況を打開するアプローチとして有効なのがオウンドメディアによる情報サイトだと筆者は考えます。自社の商品サイト上で、自身の商品ばかりを謳うのではなく、ユーザーの知りたい情報に的確に応答する、良質な情報サイトをユーザーに提供すれば、潜在ユーザーとの豊かなコミュニケーションを成立させてくれるでしょう。
オウンドメディアで情報を発信するということは、潜在ユーザーの心に届くように、語る場所を変え、語り口を変えるということを指します。ベビー向け石鹸を販売しているメーカーであれば、潜在層が興味を示す「赤ちゃんのスキンケア」に関わる情報サイトを構築すれば良いでしょう。良質なコンテンツとSEOの効果が発揮できれば、潜在的なユーザーを磁石のように集めることが可能になります。

さらに「良い記事を読んだ」。「ためになった」というWeb体験は、良質なブランド体験に昇華することになります。この情報を発信しているブランドやメーカーに対して良好なイメージが醸成され記憶され、いずれ訪れる購入意思決定時の、ブランド選定に大きく作用することにつながるはずです。これこそが、潜在層に広くくさびを打つ最良なアプローチではないかというのが筆者の考えです。Web戦略のコラムで、「コンテンツ力×集客力」は鉄板の方程式だと述べましたが、まさしくこのオウンドメディアの戦略は、この鉄板の方程式を実践するものであり、その効果は計り知れないものだと考えます。

>>次ページ「効果が実証された事例

布施 譲

「サービスリニューアル」のニュースリリースの書き方 ~簡潔にリニューアルのポイントを伝える~

11 years 10ヶ月 ago
cover_template
伝わるリニューアル情報の見せ方

追加機能だけでなく、サービスリニューアルをする場合、従来の使い方に慣れているお客様に、新しい仕様を分かりやすく伝えることが大切です。
そのためリニューアルの際にお客様を混乱させないよう、ニュースリリースやブログ、ソーシャルメディアなどを使った情報発信が必要です。リニューアル日や概要を第一弾として事前に公開し、具体的な内容は追って公開する見せ方もあります。また会員向けメールマガジンや、会員専用サイトと併せてニュースリリースの告知を行うことで、既存のお客様へのスムーズな情報発信だけでなく、新規顧客へも情報を届けることができます。

読み手に伝える「サービスリニューアル」のニュースリリースとは

1:タイトル表記の注意点

毎年リニューアルの可能性がある場合には、年度をタイトル内で明記します。

2:リニューアル専用サイトへのリンク

タイトルとリードのみで、リーチした読者をそのままリニューアルの専用サイトへ誘導します。

3:最新情報の説明

最新情報の特徴をわかりやすく簡潔にまとめます。

4:サービス概要と機能の紹介

ターゲットの関心を引く新機能や既存機能の強化点など、リニューアル内容を具体的に紹介します。

5:問い合わせ先

自社サイトで受付フォームを持っている場合はリンクで対応します。

「お手本にしたい企業のニュースリリース」

タイトルでリニューアル内容を明記

リニューアルサービスの申し込みページを設置

最新情報を分かりやすく簡潔にまとめている

顧客にリニューアルのポイントを簡潔に伝え、リニューアル情報が掲載されている専用サイトへの誘導を意識します。さらにサービスリニューアルの情報を配信することで、新たに関心を持った顧客の窓口となる受付フォームに加えて、問い合わせの電話番号、部署名や担当者名などの基本情報を盛り込んだリリース作成を心がけましょう。

saico

加速するデジタルマーケティング~チェックしておきたい情報サイトまとめ

11 years 10ヶ月 ago
201401_y
明けましておめでとうございます。ディレクターのヨネハマです。今年の元旦は新月で、目標を立てるにはもってこいでしたが、みなさんはどんな目標を立てられましたか?私は今年もEvernoteにあれやこれやと書きとめたので、定期的に見直しながら地道にやって行く次第です。
年末年始にかけて様々なトレンド予測が発表されていましたが、今後ますます加速しそうなデジタルマーケティングについても目に留まることが多かったので、いくつか参考に情報サイトをまとめてみました。
ClickZ
ClickZ
アメリカのマーケティング・広告関連の情報ニュースサイト。ITmedia マーケティングなどでもよく記事が紹介されています。

2014年のトレンド予測として「Top 5 Digital Marketing Trends of 2014 」で下記が挙げられていました。

  • Location-based Marketing
  • Content Curation
  • Social Media Diversification (Beyond the Big Three)
  • More Video Marketing
  • Re-marketing / Re-targeting

※日本語訳はこちらご参考まで

Forbes
http://www.forbes.com/
長者番付などの格付けでも有名ですが、サイトは2010年に大きくリニューアルされ月間訪問者数は当初の2倍以上に増加。寄稿者はフリーランスのジャーナリストなど1000人以上のネットワークがありバラエティーに富んでいます。

2014年のトレンド予測として「Top 5 Digital Trends For 2014」で下記が挙げられていました。

  • Identity Based Eco-System – Digital to become about brand identity
  • Content Curation and Aggregation – The Pinterestification of digital
  • Video = Device Agnostic – Video will be the hero of 2014, and it will be everywhere
  • The 4 Screen Revolution – Screens with everything
  • Social Literacy Skills Required – Identity management for everyone
Memeburn
Memeburn
新興市場の新しいテクノロジー中心に、Web、モバイル、ソーシャルメディア、オンラインメディアなどの分野に関する記事を紹介しています。
2014年のトレンド予測として「7 top digital marketing trends to watch in 2014」で下記が挙げられていました。
  • Digital agencies will need to prioritise innovation
  • Rise of Short Video
  • B2B will find more success through education rather than conversation
  • Content marketing becomes more targeted
  • Social media data collection will come under scrutiny
  • Social marketing will combine real world and online world
  • Smartphone apps will mature
eMarketer
eMarketer
アメリカの市場調査会社。デジタルマーケティング関連の調査レポートを公開しています。
2014年のトレンド予測として「Key Digital Trends for 2014」で下記が挙げられていました。
  • Mobile moves to the center of the multiplatform landscape
  • New demands accelerate marketing to the point of instant interactions
  • “Always-on commerce” turns shopping inside out
  • Always on means always social
※日本語訳はこちらご参考まで

 

主な流れとしては下記のような感じでしょうか。
  • モバイル主流
  • ソーシャルシグナルの重要性、プラットフォームの多様化(Instagram、google+等)
  • コンテンツマーケティング
  • 動画コンテンツの活用
  • パーソナライゼーション
キーワードとしては目新しくないですが、以前「Webマーケティングの基礎をおさらい!自社サイトにとって適切な手法を利用しよう」でも現在のトレンドとして「スマート」(=スマートフォン)が含まれていましたが、昨年は制作サイドでもモバイル移行への加速度に合わせ、デザインも縦長のシングルページが増え、デザイントレンドの変化も大きく感じる1年でした。今後はよりモバイル主流色が濃くなって、新たなUIが登場したり、企画、運営側としても「場所」、「時間」がより意識されていきそうですね。
それでは皆さま今年もよろしくお願いいたします!
yonehama

効果測定のPDCAサイクルを長期的に経験することがネットPR成功への近道

11 years 10ヶ月 ago
cover_netpr_point
アクセス解析ツールのデータを元にPDCAサイクルを回す

無料アクセス解析ツール「Google Analytics」の登場で、アクセス解析を使用した効果測定が容易になりました。企業サイトのユーザー行動はもちろんのこと、広告で表示している複数のキーワード効果や、そこから誘導するサイトの適切さ~費用対効果まで確認することができます。
企業サイトの目的と達成のための指標を設定したら、アクセス解析のデータを元に実現へ向けたPDCAサイクルを回します。
企業にとってネットを使った情報流通やコミュニケーション活用のために重要なことは、正しく経験を積むことです。最低3回は、このPDCAサイクルを経験することで、大きな変化が生じます。サイトのデータ分析担当者は最低3年間継続することをお勧めします。成功している企業の多くは、サイトの担当者が開設当時から変わらないケースが多いのが現状です。

効果測定における3年間のプロセス

1年目は仮設だらけの年間プランとなり、それに従ってサイト運営やオンライン上の自社の位置を確認することからスタートします。並行してアクセス解析ソフトを使ったデータ蓄積を行い、それらのデータを元に、2年目は仮説を立てた運営が可能になります。仮説どおりの展開もあれば、システムトラブル、予想外のクチコミや炎上などの展開があるかもしれません。最新コンテンツだけではなく、蓄積されたコンテンツの動向からも改めて発見があるかもしれません。新しい情報から古い情報へ、また効果的な施策があったとしても、短期的な数字に満足してはいけません。成功の要因を分析し、その結果からワークフローとして取り入れることが重要です。2年間の経験から3年目になってはじめて、ネット上での自社のポジショニング向上のための具体的なプランを出すことができます。

サイト運用やオンラインマーケティングは企業として継続的に取り組む必要があります。社内で経験を蓄積し、それらをPDCAサイクルで運営することは今後のWeb戦略においても必要不可欠です。ネット上で成功している企業の多くは、失敗も含めてさまざまな経験を蓄積しています。サイト運営について、文書で情報を引き継ぐことはできますが、経験から得た仮説力を引き継ぐことはできません。逆にその経験を積む時間なくしてネットPR成功は難しいのです。

3年間のPDCAサイクル

●1年目:仮説立案とそれをチェックするためのデータ収集

・アクセス解析の導入
・KGI(重要目標達成指標)/KPI(重要業績評価指標)の設計
・ワークフローの確立

●2年目:アクセス解析データを分析し、施策を立案

・コンテンツ施策
・サイト内誘導設計
・ユーザー誘導施策

●3年目:アクセス解析データを分析し、施策の見直しと新しい仮説を立案

・コンテンツ施策
・サイト内誘導設計
・ユーザー誘導施策

saico

ネイティブ広告はメディアを救うか〜消費者からの信頼失墜の危険も

11 years 10ヶ月 ago
lab

メディア業界で2013年に最も話題に上ったトピックのひとつが「ネイティブ広告」だった。印刷媒体の広告収入が激減し苦戦するパブリッシャーにとって、ネイティブ広告は新たな収入源として期待されている。

一方、“編集記事に見えるように作られた”ネイティブ広告は、一見して広告と分かりにくい。意図する、しないにかかわらず、消費者を混乱させるような広告は、パブリッシャーや広告主に対する信頼失墜につながる可能性がある。米連邦政府当局が消費者保護の観点からネイティブ広告に対する監視を強める中、メディア業界でもネイティブ広告の健全な発展を目指し、自主規制の動きが出ている。

パブリッシャーの9割が提供

ネイティブ広告とは、パブリッシャーのWebサイトのデザインと調和させ、編集コンテンツや記事に見えるように作られた広告を指す。しかし、メディア業界で合意した定義があるわけではなく、「スポンサー付きコンテンツ」「企業提供コンテンツ」などと呼ばれることもある。ネイティブ広告は、広告主の依頼を受けてパブリッシャーが作成する場合もあるし、パブリッシャーと広告主が協力して作ったり、広告主が独自に作成したりすることもある。

記事体広告やインフォマーシャルなど、記事の体裁をとる広告はこれまでもあったが、ネイティブ広告という場合、ツイッターのプロモーションツイートや、フェイスブックのニュースフィードに掲載される広告も含むことが多い。

企業にとってネイティブ広告を利用する利点は、広告を配信、または表示する消費者のターゲットを絞れること、広告効果をすぐに評価できること、そして、バナー広告に比べクリック率が高いことなどだ。バナーやディスプレイといった従来の広告には無関心、あるいはそれらを嫌悪する消費者でも、ネイティブ広告であれば、抵抗感なく読んでもらえる可能性がある。従来の広告だけでは難しいブランドの「ストーリー」を伝えることにより、ブランド認知度やエンゲージメント向上を図ることも期待できる。

広告収入を期待し、ネイティブ広告提供に乗り出すパブリッシャーは増えている。米オンライン出版社協会(OPA)が2013年7月に発表した調査報告によると、会員のメディア企業のうち73%がすでにネイティブ広告を提供しており、年内提供を検討中の企業が17%だった。2013年中に提供企業が最大90%に達した可能性がある。

ニューヨーク・タイムズは、2014年1月からオンライン版でネイティブ広告の提供を開始する。同社記事によると、コンテンツには広告であることを明記し、編集部門とは別の部門で作成する。記者が編集記事と広告の両方を手掛けることによって生じかねない、倫理的問題の発生を避けるための措置と考えられる。同社は、ネイティブ広告参入が各方面で議論を呼ぶ可能性を認めた上で、デジタル広告収入を再度成長軌道に乗せるため、必要な決断であったと述べている。

アトランティック事件

米国では現在、編集コンテンツや記事と区別するため、ネイティブ広告には「ネイティブ広告」、あるいは「スポンサー付きコンテンツ」「A社提供コンテンツ」などの表示が追加されることが一般的だ。しかし、例えば「ネイティブ広告」とは何なのか、また「A社提供コンテンツ」と書いてあっても、それが広告を意味するのか、「スポンサー付きコンテンツ」とは違うのかなど、一般の消費者には分かりにくいことが多い。

パブリッシャーは広告であることを情報開示しているつもりでも、消費者にその意図が正確に伝わっていなかったり、広告であることを示す表示そのものが見過ごされていたりする危険は常にある。

150年以上の歴史を持つ老舗雑誌アトランティック(The Atlantic)は2013年1月、新興宗教のサイエントロジー(Church of Scientology)に関するコンテンツをWebサイトに掲載した。実はこれは記事体広告であり、タイトルの上部には「スポンサー・コンテンツ」と書かれた黄色いバナーが表示されていた。しかし、体裁が編集記事とそっくりだったため、読者の多くが広告とは気付かず、特定宗教とその指導者を賞賛する内容に非難が集中した。

この事件は、ネイティブ広告に潜む問題をパブリッシャーに改めて意識させるきっかけになった。

透明性と情報開示

2013年11月にニューヨークで開催されたネイティブ広告に関する業界会議「OMMA Native」では、「透明性」と「情報開示」をキーワードに、パブリッシャーと企業の戦略が議論された。

パネル・ディスカッションに登壇したPR大手エデルマンのスティーブ・ルーベル上級副社長は、パブリッシャーと広告主はネイティブ広告の戦略策定にあたり、消費者が何を求めているかをより深く理解する必要があると指摘。また、コンテンツ開発能力があり、消費者(読者)を最も理解しているパブリッシャーこそ、ネイティブ広告分野では、広告主や代理店よりも重要な役割を果たすと予想した。さらに、優れたコンテンツ作成のためのパブリッシャーと広告主の間のまとめ役として、双方をよく理解したPR会社やPR専門家が活躍すると述べた。

OMMA Nativeのパネル・ディスカッションの様子。右から2人目がエデルマンのスティーブ・ルーベル上級副社長。

OMMA Nativeのパネル・ディスカッションの様子。右から2人目がエデルマンのスティーブ・ルーベル上級副社長。

規制当局が取り締まり警告

米連邦取引委員会(FTC)は2013年12月初め、ネイティブ広告に関するワークショップを開催した。FTCには消費者保護の観点から、虚偽あるいは違法と判断される広告を展開する企業を法的手段に訴える権限がある。訴訟を避けたい広告主やパブリッシャーは、ネイティブ広告の情報開示や透明性確保のための独自の取り組みを説明。また消費者を欺いた広告主やパブリッシャーは消費者の信頼を失うと述べ、情報の透明性確保を重視する姿勢を強調した。

エディス・ラミレスFTC委員長は「広告の目的は、ユーザーに関連あるメッセージを配信し、エンゲージメントを助長することだ。しかし、それと同じくらい重要なのが、広告によって消費者を欺かないこと。編集コンテンツに似せて作られた広告を提供することで、広告主は(消費者に対し、それが)偏見のない情報源からのコンテンツであると思わせるリスクをともなう。」と述べ、ネイティブ広告の規制に意欲をみせた。

業界自主規制の動き

一方、米ネット広告業界団体のインタラクティブ広告協会(IAB)を中心に、ネイティブ広告について業界自主規制の動きも進んでいる。

IABはFTCのワークショップ開催に合わせ、ネイティブ広告フォーマットのガイダンス「ネイティブ広告プレイブック(Native Advertising Playbook)」を発行した。ネイティブ広告のフォーマットをインフィード・ユニット、有料検索ユニット、レコメンデーション・ウィジェットを含む6つのカテゴリーに分類し、それらが有料広告であることを明確かつ分かりやすく情報開示することなどを盛り込んだ。

IABがリリースしたネイティブ広告プレイブック(Native Advertising Playbook)

IABがリリースしたネイティブ広告プレイブック(Native Advertising Playbook)

情報開示については、消費者が有料広告と編集コンテンツを明確に見分けられるようにするための原則を提示。さらに、前述の6つのカテゴリーごとに、ネイティブ広告であることを消費者に伝えるために最も一般的に使われる説明を紹介した。

IABは、このガイダンスをネイティブ広告フォーマット標準化のための議論の叩き台と位置付けており、2014年3月以降に、広告効果の測定や、倫理と情報開示などについて検討するワークショップを開催する計画だ。

寄稿者紹介

鶏内 智子(かいち ともこ)
フリーランスライター。ニューヨークを拠点に、ハイテク、メディア、ヘルスケア業界を中心に取材と記事執筆活動を行う。

鶏内智子

Twitter の検索結果をCSV形式のデータにして有効活用する

11 years 11ヶ月 ago
main_10341

公式アカウントでの情報発信やハッシュタグを使ったプロモーションなど、今ではマーケティングの手法としてかかせないものになった感のあるTwitterですが、その施策の効果を測定する際、意外と大変なのが、Twitter内の検索結果のデータ化なのではないでしょうか。

ハッシュタグや特定のキーワードを含むツイート、アカウントに向けて送られたリプライ(返信)の内容などを、CSVなどの形式でまとめておけると便利なのですが、残念な事にTwitter側には現在そのようなものを出力する機能がありません。

有償サービスを探せばCrowdboosterつぶやきデスクのような高機能なものもあるのですが、無償ですぐに使えるものとなるとなかなか数が少ないのが現状です。
そこで今回は無償で簡単に使えてCSV形式でログが保存できる、Twitterの測定ツールをいくつかご紹介したいと思います。

1500ったー

netpr_01

最大1500件までツイートの検索結果を確認できて、CSVファイルとしてもダウンロードできるウェブサービスです。
面倒なユーザー登録なども必要なく、検索したいワードを入れればすぐに結果を見る事ができるので、手っ取り早くデータが欲しい人におすすめなサービス。

netpr_03

検索結果画面に表示される「CSV保存」をクリックすればCSVがダウンロードできます。
CSVには、ユーザー名、スクリーン名(プロフィールで設定する『名前』に当たるもの)、投稿日、ツイート本文、投稿ID、の5つのデータが保存されています。
検索数の設定を変更すれば、最大1500件までデータを保存する事ができます(APIの制限によるので、必ず1500件さかのぼれるわけではありません)。
他のブラウザでも最新版であれば動作するようですが、Chromeが推奨されています。

csv_image_02

CSVファイルを開くとツイートの内容や投稿時間、ID名などが記録されています(内容はぼかしを入れています)。

ツイポーート

netpr_02

こちらは認証登録をする必要がありますが、検索結果や検索条件の保存ができて、検索結果内の簡単な解析もすることができます。
検索条件では、期間の設定をすることもできます。

netpr_05

検索結果を保存すると、CSV形式、TSV形式でのダウンロードができます。
保存できる内容は「1500ったー」とほぼ一緒ですが、こちらは加えて、サムネイル画像の情報やユーザーIDも保存できます。
また検索条件を複数登録しておくことが出来るので、定期的に同じ検索条件でデータをとりたいような場合には、こちらの方が使い勝手がよいかも知れません。

csv_image_01

こちらはツイポーートで保存したCSVファイル。サムネイル画像のURLも入ってます(あまり使いどころがなさそうですが)。

どちらのサービスも手動で更新しなければならないのが少々手間ですが、応募キャンペーンの集計など、短期的なキャンペーンでしたらこれで充分な場合も多いかと思います。
なによりどちらも無料で気軽に試すことができますので、長期的にデータを取っていこうという場合も、一旦これらのサービスを利用してデータを集計してみると良いかも知れませんね。

ながの
確認済み
5 years 4ヶ月 ago
広報・マーケティング担当者のためのネット上の情報発信・情報流通を支援するネットPR.JP
ネットPR.JP フィード を購読

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る