百戦錬磨のSNSマネージャーが手ほどき! 企業SNS活用の悩みに答えます

Facebookは使えるSNS! 横とのつながり・決裁権を持つ人とのつながりを活用しよう

「Facebookは微妙」と思っている人も多いですが、使い方によっては強力な味方になるSNSです!

オーガニック運用・広告配信・危機管理など、企業のSNS活用のポイント、最新情報を、SNSマネージャー養成講座の講師陣「チーフSNSマネージャー」のメンバーが、それぞれの得意分野を中心に解説します。

今回は、「やってはいけないWeb集客 6つの罠」でも協力いただいている、吉和の森代表取締役の森 和吉(もり かずよし)氏が回答します。

質問

いきなりデジタルマーケティングの担当を任されました。ただ社内には相談する相手がいません(もちろん社外にも)。わからないことはググって独力で調べていますが、それが正しいのか間違いなのかもわかりません。みなさんは、どうしているのでしょうか???

あるあるですよね。相談相手としてコンサルにお願いしても予算はかかります。同じ職種でつながりを作るのも難しいでしょう。そこで私は、SNSを活用して横のつながりを作ることをおすすめしています。同じ悩みを持っている人も多く、相談もしやすいです。ふとしたきっかけでつながることができた縁、大事にしていきましょう。

名刺交換やオンラインで会っただけで終わっていませんか?

コロナをきっかけに対面で会う機会も少なくなりましたが、交流会や紹介などで名刺交換をする機会もあるかと思います。よくある光景が名刺を交換して終わってしまうことです。いっしょに仕事をすることになると、生きた名刺になりますが、ご挨拶して終わることがほぼではないかと考えます。用件があると別ですが、後から連絡というのも、なかなか取りづらいものですよね。

これって、せっかくのご縁がもったいないことになっています。長い目でゆるくともご縁を育むことによって、ビジネスのきっかけになることも多いです。オンラインで交流会やセミナー・打ち合わせなどで、ごいっしょした場合も同様です。その場では同じ空間で接点ができたのに、それっきりということもよくあることです。

SNSを活用しましょう!

自分の場合、はじめてご挨拶したときに、打ち合わせの最後に一言「Facebookやっています?もしやっていたら、友達申請してもよろしいでしょうか」と付け加えています。Facebookをやっていない人も多くなってきたので、Twitterなら…Instagramなら…と言われましたら、そのSNSでつながりを作るようにしています。Facebookで友達申請を出すときには、Messengerで挨拶を添えるようにしましょう。挨拶メッセージに「〇〇でご挨拶させていただきました」と入れることで、後からどのタイミングでつながったかを確認できます。

もちろん、つながりを作るのが終わりではありません。これが始まりです。肝心なのは、SNSで自分が何をしているか、どんなことを考えているか、発信し続けることが大事です。そのような投稿を目にすることで「あ、ちょっと困ったことがあった。そうだ!森さんに聞いてみよう」とか、「おっ、美味しそうなものは食べているなあ、今度いっしょにご飯に行きたいなあ」という思いが生まれて、久しぶりに会話が始まったりします。

SNSはメールよりも気軽に連絡できるという利点もあります。数年ぶりにメッセージのやり取りがきっかけになり、交流が始まったことや、ただ単に打ち合わせに同席していただけなのにFacebookでつながっていたご縁がきっかけになり、はじめて深い話ができて、仕事についての相談をしたこともかあります。特に、Facebookで繋がることは効果的です。

なぜFacebookは有効なのか

主なSNSの利用者数を見ると、おおよそ以下のような数値になっています。集計年月日にかなりの幅がありますが、各メディアが発表した数字を基本としており、各メディアの最新発表がこの日付だからです。

出典:SNSマネージャー認定試験 公式テキスト 第3版

Facebookの国内利用者数は、TwitterやInstagramを下回っています。しかも、Facebook自体をやっていない、Messengerをやるためだけにアカウントを持っているという人も多いです。一方、右側は全世界での利用者数ですが、Facebookは29億人もユーザーがおり、やらない理由はないともいえます。私は経験上、Facebookでつながることを強くおすすめしています。

なぜFacebookが有効か、第一の理由は、Facebookは実名登録ということがあります。ハンドルネームではなく、実名で登録されているので、誰ということがすぐわかります。また、匿名ではないので、感情的な投稿も少なく、ちゃんとした報告内容が多いのです。

第二の理由は、30代~50代がメインユーザーの層だということです。自分から情報発信していなくても、情報収集や暇つぶしでFacebookを見ている人は多数います。投稿を目にすることで、「この人、転職したのか」とか「こんな事業をやっているんだ!」といった情報を得ています。また30代~50代は、1日のルーチンで“Yahoo!ニュースを見る流れでFacebookを見ている”という人が多いのです。実名登録なので個人情報がしっかりしている、見ている人が実は多いという背景もあり、Facebook広告は効果があるともいわれています。30代~50代は管理職も多く、B2Bのアプローチで相性がいい理由ともなっています。

ご参考までに、Facebook年代別ユーザー割合を載せておきます。50代や60代も一定のアクティブ率を保っていることがわかります。

出典:SNSマネージャー認定試験 公式テキスト 第3版

Facebookのデメリット

ただしFacebookにも弱点はあります。それは10代・20代でやっている人が少ないことです。仮にアカウントを持っていたとしても、仕事の連絡でMessengerを使っているのみという人も多いようです。その場合は、他のSNSでつながりを作るようにしましょう。ただし、このハンドルネームのアカウントは誰ということを覚えておかないといけません。

そして、Facebookだけに限ったことではありませんが、自分から発信しないと、自分のことは届かないです。「今、こんなことをしています」とか「こんなことをやりました」といった発信をしてみましょう。自身の経験をもとにした“ノウハウの共有”も有効です。

まとめ

人のご縁は、なかなか得ることができない貴重なものです。新しいご縁ができたら、その場のあいさつで終わるのではなく、SNSでつながりを持つようにしましょう。今回のお話をまとめますと、以下の3点です

  • 実名登録のFacebookは投稿をしていなくても、見ている人は多いので、友達申請してみましょう
  • つながるのはゴールではありません、その後の発信が重要です
  • Facebookをやっていなければ、他のSNSで申請しましょう。つながりを保つことが大事です。

悩みを聞いていると、「誰にも相談できない」「自分がやっていることは合っているのか疑問のまま進めている」という人が多いです。そういうときには、横のつながりを作って、そこで相談してみるのがいいです。

ただし、待っていてもはじまりません。つながりを持てそうな環境に飛び込むことも必要です。結果的に、相談相手になったり、いっしょにビジネスをしているかもしれません。そして、SNSで「自分はこういうことをやっている」「こんな思いだ」といった、なにげない投稿を重ねることが大事です。

SNSをうまく使って、自分の可能性を広げていきましょう。

森でした。

2020年より私たちは、「SNSマネージャー養成講座」という資格試験をスタートしました。SNSマネージャーの上位資格である上級講座では、実際に運用しているアカウントをサンプルにして、徹底的に運用目的とKPIなどの必要項目を掘り下げて企画書を作成するワークを実施しています。

この記事を読んで「理屈はわかったけど、実際自社のアカウントに当てはめるとピンと来ない。さてどうしたものか……」とお悩みのあなた。ぜひチャレンジを。

【SNSマネージャー養成講座 | 企業がSNSを効果的に運用して事業を進化させる講座】

タイトルデザイン、タイトルイラスト:995(Twitterアカウント
三度の飯より猫が好きなイラストレーター。ゆるくてかわいいイラストが得意です。

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