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Step 4-7 テストマーケティングとしてのネット広告事例

Step 4-7で知ってほしいことは、事例を通して、ネット広告でビジネスを成長させるポイントを知ることです。

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4-6では、広告を出すことで新しい可能性を発見できることを紹介しました。そこで4-7では、リスティングや画像を使った広告がテストマーケティングになることで、ビジネスを成長させる例を紹介します。

リスティング事例＿ビジネスチャンスを発見して活かす

まずは、ユーザーが検索するときのキーワードなどに関連した広告を表示する「リスティング広告」の例として、身体にやさしい食品を扱うECサイト「みのり」（仮名）を紹介します。

ECサイト「みのり」では、Google広告の検索語句レポートを使って、毎週月曜日にパフォーマンスをチェックし、どのようなクエリ（ユーザーの検索語句）での流入があるか、CV（コンバージョン）に至ったクエリは何かを確認しています。

CVする検索語句に、毎月「ギフト」「プレゼント」などが含まれていましたが、数も少ないし、施策の優先順位が上がらずに何となくそのままにしていました。しかし実際、ギフトの問い合わせ自体が存在していることも事実なので、あるとき担当者が思い立って、テストを行ってみることにしました。

母の日に向かって、ギフトを切り口にした広告文を複数作って展開したところ、ギフトを含む検索語句での表示回数が大きく伸び、結果としてクリック数やCV数も伸びました。

広告文例

【母の日ギフト】お母さんにゆっくりしてもらいたい日。だから、美味しくて、素材にこだわるグルメセットをご用意しました。

この結果をチャンスと見た担当者は、母の日だけでなく、「お誕生日」「還暦」などの箱や包装を用意してギフトセットを作り、お祝いごとに向けた提案を追加。毎月の売上を伸ばしていくことに成功しました。

Webサイトの準備が整っていない段階では、ヒットしている検索語句は小さく見えることがほとんどです。しかしその小さなシグナルを読み取り、放置しないで広告文、コンテンツを用意することで大きく成長する可能性があります。

次に、ディスプレイ広告やSNS広告といった画像を使った広告として、中古マンション専門のリフォーム会社「Re:live」（仮名）の事例を紹介します。

中古マンション専門のリフォーム会社「Re:live」では、自社のサービスの魅力を伝えるためにどんなメッセージが響くのかを検討していました。

候補メッセージ

そこで、それぞれの訴求内容に沿った効果的な画像を選んで、コピーと組み合わせる広告を作成し、テストを実施しました。

当初は広告のクリック率やCV率を見て良し悪しを判断していましたが、その結果だけで判断するのは不十分であることがわかりました。

なぜなら、広告ごとにお客様の問い合わせ内容に違いがあったためです。1つにしぼるという発想はやめて、それぞれの訴求内容を地道に磨いていった結果、お客さまの問い合わせ内容も具体的なものになり、ご利用いただける確率も上がりました。

このように、テストといっても勝ちパターンを1つ見つけようとするのは早計です。多種多様なニーズをもつお客様がいることをふまえて、それぞれの完成形に近づけるよう、継続的な改善を行うようにするとよいでしょう。

◇◇◇

4-7では、ビジネスの成長につなげる広告事例を紹介しました。4-8では、SNS活用の基礎知識について解説します。

ポイント

4-7 「テストマーケティングとしてのネット広告事例」のポイント

やってみよう

寳洋平（たからようへい）

アユダンテ株式会社
運用型広告コンサルティングチームチーフSEMコンサルタント

編集・ライターから広告の世界に飛び込んだ15年目。運用型広告やBIツールを活用し、顧客と対話しながらビジネス成長を支援する。講演や業界誌、ネットメディアなどでの執筆も多数。アナリティクスアソシエーション(A2i)のセミナー編集委員。料理好き。3匹の猫と暮らしている。

デザイン：三苫慧子

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