グーグルも潜在顧客も惹き付ける「コーナーストーン(基盤)コンテンツ」を作り最適化するには?
ウェブサイトに適したコンテンツを作成するには、本格的な計画と開発が必要だ。競争が激化する世界では、オーディエンスに気に入ってもらうだけでは十分ではない。グーグルにも気に入ってもらう必要があるのだ!
この記事では、
- ウェブサイトへのトラフィックを促し
- 最終的には訪問者を忠実な顧客に変える
ための基盤コンテンツ(コーナーストーンコンテンツ)を作成して最適化し、宣伝する方法を紹介する。
基盤コンテンツ(コーナーストーンコンテンツ)とは
辞書で「コーナーストーン(cornerstone)」を引くと、次のように説明されている:
コーナーストーン(cornerstone) ―― 肝要なもの、必要不可欠のもの、基本的なもの、あるいは何かを構築する際の主な基盤になるもの。
したがって、基盤コンテンツ(コーナーストーンコンテンツ)とは、ウェブサイトの中で最も重要な部分のことだ。ビジネスが何を提供できるかを示すことでトラフィックやブランド認知度の向上を目指す、価値の高いコンテンツのことをいう。
ビジネスについて潜在顧客に知ってもらうことで、ブランドを定義し、価値観を反映させる助けになる。コーナーストーンコンテンツは、次の両方の効果を生み出す:
- 第一印象を良いものにする
- ウェブサイトが共有したい内容をグーグルに伝える
コーナーストーンコンテンツの目的(意図)に注意してほしい:
コーナーストーンコンテンツは、訪問者をすぐにコンバージョンさせることを意図しているわけではない。
コーナーストーンコンテンツの主な目的は、訪問者の興味を引くことで、自分のことを覚えてもらい、実際にサービスが必要になったときに戻ってきてもらうことだ。
コーナーストーンコンテンツは「エバーグリーン(常緑樹:常に新鮮な)コンテンツ」と呼ばれることもある。これは最も効果的な記事のタイプを知る手掛かりになる。トレンドに対応するだけでなく、人々がよく検索しているテーマを選ぶべきだ。
たとえば、通信事業者であれば、次のような情報が「エバーグリーン」に相当するかもしれない:
- 専門用語の説明(例:「VoIPとは」など)
- 製品の仕組みに関する解説(例:「究極のビデオ会議ガイド」など)
優れたコーナーストーンコンテンツの利点
コーナーストーンコンテンツは、ブランド認知度を高める点において非常に重要なツールであり、
- コンテンツ本体
- コンテンツの最適化
の両方を通じて、ターゲットオーディエンスにコアメッセージを伝える絶好の機会となる。
やり方を間違えなければ、SERPで上位に表示させるのに役立ち、関連性の高い理想のトラフィックをサイトに誘導できる。75%の人は、検索結果の2ページ目以降を見ていないことを忘れないでほしい!
コーナーストーンコンテンツにより、自然なリンクを次のようなところから獲得する機会が得られる
- サイト上の他のページ
- ソーシャルメディアチャネル
- 君のコンテンツにリンクする価値があると見た外部のソース
これは、次の2種類のビジネス価値をもたらす可能性がある:
君のビジネスを業界内のオーソリティとして位置づけ、ブランドへの信頼感が高まる。
潜在顧客を引きつけてファネルに送り込み、追跡して関係を構築することで、良好なコンバージョン率を達成する。
エバーグリーンコンテンツは、あらゆるマーケティングチャネルで利用でき、ブランドアイデンティティを強化できる。また、さまざまなフォーマットで使い回しすれば、ウェブサイトの鮮度も保てる。
コーナーストーンコンテンツを正しく生かすことに注力すれば、ビジネスの価値を高め続ける何かを生み出せるだろう。
優れたコーナーストーンコンテンツを作成するには
次に、役に立つ魅力的なコンテンツを作成して、ターゲットオーディエンスに訴求する方法を紹介しよう。
リサーチする
顧客のことを知り、バイヤーペルソナについて理解することは、マーケティングの重要な側面だ。だれを対象にするのかがわかれば、何について書くべきかが見えてくる。
基盤となるコーナーストーンコンテンツは必ず顧客のニーズと関連性の高いものにする必要がある。それを実現するための最善の方法は、オーディエンスとコミュニケーションをとることだ。既存の顧客と話をしたり、アンケートをとったりしたうえで、データを分析してみよう。
また、人々がオンラインで何を検索しているのかを調査する必要もある。理想を言えば、次のようなテーマを探そう:
よく検索されてはいるものの、検索結果として返される情報があまり多くないテーマ
SERPでより上位に表示されるようにするには、すでにある情報より優れたコンテンツを提供しなければならない。
自問してみよう:
ターゲットオーディエンスは、どんな問題に直面しているか?
どんな疑問を投げかけているか?
なぜ、その答えをまだ得られないでいるのか?
これらのことを考えてみるのは、君のビジネスが解決を手助けできる問題を見つけるためだ(専門的な知識やデータを使って独自のソリューションを提供することで解決に導く場合もある)。
リサーチの一環として、人々がグーグル検索する際に使っているキーワードを調査しよう。人々が質問を入力する際に使う可能性が特に高いキーワードと一致するようにして、自分のコンテンツに最適なキーワードやフレーズを選ぶ必要がある(ただし、自分が答えられる質問に関するキーワードでなければならない!)。
必要なデータを収集したら、大事に保管しておこう。将来、ターゲットオーディエンスがどのように変化したかを調べ、どのように適応できるかを考えるために、これらのデータを振り返る必要が出てくるだろう。Platform as a Service(PaaS)のストレージソリューションを利用すれば、データ(とコンテンツ)をすべて1か所で安全かつ効率的に保管でき、いつでも取り出せる。
コンテンツの計画を立てる
コーナーストーンコンテンツは通常、詳細な記事の形をとる。たとえば、次のようなタイトルのコンテンツだ:
- 「オンライン販売を始めるにあたって必要なすべてのこと」
- 「クラウドコンピューティング:完全ガイド」
これはブランド価値を伝える最も一般的な方法だが、1種類のコンテンツに固執しなければならない決まりはない。
たとえば、次のような種類のコンテンツはどうだろうか?
- 順を追って説明するハウツーガイドや動画チュートリアルの公開を検討してみるのもいいだろう
- 検索可能なナレッジベースも訪問者の役に立つだろう
- 無料のツールにアクセスできるようにすれば、良い印象を与えられるのは間違いないだろう
作成したいコンテンツの種類が決まったら、どの程度の期間とコストがかかるかを考える。また、社内で作業するのか、外注するのか、あるいはその両方を組み合わせるのかを決めよう。
作成したコンテンツは、別のフォーマットやチャンネルで使い回せることも覚えておこう。まったく新しい記事にコストをかける必要がないため、予算内に収めるには優れた方法だ。
さらに言えば、賢明なライターに依頼すれば、たとえ同じトピックを扱っているとしても、既存のコンテンツをこれまでになく新鮮に感じられる内容に書き換えてくれる。
コンテンツの最高傑作を書き上げる
コーナーストーンコンテンツは、読み手にとって次の効果を生むように、綿密に計画してすばらしい内容にしなければならない:
- 興味を持ち
- 情報が得て
- 触発される
関連性が高く、真に役立つものにすることで、顧客の問題を解決するのはもちろん、さらに顧客が「君についてもっと知りたい」と思うようにする必要がある。
ブランドの評判に関わるため、正確さも重要だ。コンテンツにはふさわしいオーソリティを感じられるようにして、場合によっては他の専門家による情報源からのリンクを盛り込もう。信頼できるウェブサイトは上位に表示される傾向があるため、検索エンジンの順位にも効果が期待できる。
キーワードは文章の自然な流れの中に組み込み、詰め込みすぎないようにしよう。Hemingway EditorやGrammarlyなどのツールを利用すれば、読みやすく有益な文章になっているかどうかをチェックできる。
コンテンツはまた、見出しや冒頭で触れている内容を確実に説明するものでなければならない。たとえば、「機械学習とは何か」という記事であれば、機械学習というものと、その解説で使われている専門用語について説明し、わかりやすい例を示す必要がある。
押しの強すぎる内容も避けよう。訪問者にアピールしたいのはわかるが、コーナーストーンコンテンツは強引な押し売り戦術ではない。巧妙なアプローチを採ることで、信頼できる方法で問い合わせに対応しながら、潜在顧客の心に種をまくことを意識しよう。
視覚的なアピールは、文章と同じくらい重要だ。魅力的な画像やグラフィックを盛り込んで、読み手を飽きさせないようにしよう。理想を言えば、
- 読み手が共有したくなる
- 読み手が自分自身のコンテンツでリンクしたくなったりする
ほど印象に残るコンテンツにする必要がある。
コンテンツを最適化する
すばらしいコーナーストーンコンテンツを作成したら、次に最大限の効果を上げるため、十分に最適化する必要がある。
どのデバイスでもアクセスしやすく、操作しやすいウェブサイトにするのはもちろん、モバイル向けの最適化に特に注意を払うべきだ。
主要なキーワードは、URLとtitle要素(これは見出しでもある)に入れる必要があるため、特に人を引きつけるものでなければならない。グーグルは関連性の高い検索結果を提供しようとしているため、ページのタイトルだけで質問への具体的な回答を示せると有益だ。
キーワードは本文に使うだけでなく、小見出しにも使おう。これにより、読み手はコンテンツの内容を一目で理解し、検索エンジンはその関連性を認識できるようになる。
ビジュアルコンテンツを最適化することも重要だ。次のような点に気を遣おう:
- altテキストを設定する
- 画像ファイル名に関連性の高いキーワードを使用する
- 画像をすばく読み込めるようにする
さらに、コーナーストーンコンテンツを読むためにユーザー登録やログインが必要であってはならない。コーナーストーンコンテンツは、購買ファネルの最上部(入り口)に位置するものだ。ということは、コーナーストーンコンテンツは常に無料で提供する必要があるということだ。
コンテンツを宣伝する
スマートなプロモーション戦術は、コンテンツを通じてできる限り広い範囲の人にリーチするのに役立つ。SEO戦略はすでに述べたとおりだが、他にも自由に使えるツールはたくさんあり、中には無料で使えるものもある。
Eメールのデータベースがすでにあれば、それを利用して新しいコーナーストーンコンテンツに関する情報を伝えよう。製品やサービスの特典など、ページを訪れてもらうための特別なインセンティブを検討してもいい。
マーケティングオートメーションツールは、メールの送信やソーシャルメディアへの投稿に利用でき、時間を節約できるだけでなく、リードの育成にも役立つ。ただし、常に高く評価されるのは少しだけパーソナライゼーションを組み込むことであり、パーソナライゼーションによって情報の受け手がコンテンツにアクセスし、共有し、またはリンクする可能性が高まることを忘れてはならない。
コーナーストーンコンテンツは、自社に最適なプラットフォームに重点を置きつつ、さまざまなチャネルに対応できる(すでに詳細な顧客調査で明らかになっていることだろう)。
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— RingCentral UK (@RingCentralUK) April 5, 2021
オーガニックソーシャルプロモーションは予算的には優れているが、より対象を絞り込んだオーディエンスにリーチするには有料のプロモーションに投資するのもいいかもしれない。だれが反応しているかをデータで分析し、それに応じて戦略を変更できるようにすることを忘れてはいけない。
リンクと共有
コーナーストーンコンテンツからリードを生み出すやり方もある。それは、パーソナライズされたランディングページに訪問者を誘導することだ。とはいえ、コンテンツを読んでいる間に提案をポップアップ表示して読み手を苛立たせるのは避けたい。それならば、訪問者がコンテンツを読み終えてまさにページを離れようとしているとき、最後に特典のバナーを表示させるのはどうだろうか。
もちろん、訪問者はサイトの別の場所から来たのかもしれない。そのため、コーナーストーンコンテンツへの内部リンクを豊富に用意しておくことで、訪問者が気になったタイミングで新しいコンテンツにアクセスできるようにする必要がある。
他の類似の記事への相互参照や被リンクを充実させていくことで、コーナーストーンコンテンツの露出が高まる。グーグルは強固な内部リンク構造を優先する傾向があるため、これは検索順位の上昇にも役立つ。
最後に、ソーシャルメディア用のボタンを追加して、訪問者が他のユーザーと気軽にコンテンツを共有できるようにしよう。コンテンツの中で業界のインフルエンサーに言及している場合は、コンテンツを多くのフォロワーに共有してもらう動機付けになるかもしれない。
定期的なメンテナンス
検索エンジンは、コンテンツが新鮮で関連性の高いウェブサイトを優先する。定期的に更新すれば、コンテンツが最新の情報だとグーグルに知らせることになり、SERPの順位上昇に役立つ。
コーナーストーンコンテンツは、新しいトレンドや最新の統計データなどを盛り込んで頻繁に更新する必要がある。特定の製品に言及している場合は、たとえば次のようなことを確認しよう:
- その製品はまだ入手可能なのか
- 記載している価格は正確なのか
また、次のようなことも定期的に確認したい:
- リンク切れがないか
- 読み込みの遅い画像がないか
- ウェブサイトが正しく機能しているか
- フォントやレイアウトが古臭く見えてしまっていないか
チームがコンテンツのメンテナンスに取り組む際には、リモートのITサポートが便利だ。サイトの動作が遅かったり、コンテンツにアクセスできなかったりで潜在顧客が不満を感じる前に、問題解決を迅速にサポートしてくれる存在が必要になることもある。
これで、コンテンツを作成する準備は完了だ!
オンラインコンテンツの90%超は、グーグルからのアクセスがまったくない。十分に最適化したすばらしいコーナーストーンコンテンツを作成することで、そうした状況を回避できる。
この記事で紹介したアドバイスを実践すれば、オーディエンスにもグーグルにも愛されるコーナーストーンコンテンツを作成できるはずだ。
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