思わぬ敵がデジタル変革を阻む? 抵抗勢力よりも手強い「コンプレイセンシー」とは
新しいことを始めようとするとき、社内で受け入れられず、浸透しない……ということを経験したことはありませんか。デジタル化を推進しようとすると、社内で受け入れられないということありませんか。進まない理由として、反発される、抵抗勢力に阻まれることがあります。
従来のやり方にこだわる守旧派勢力ではなく、もっと手ごわい相手・デジタル化を阻む裏ボスが「コンプレイセンシー」だと井上氏は言います。
そこで、今回はこの「コンプレイセンシー」について、11月12日(火)の「Web担当者Forum ミーティング 2019 秋」に登壇するヤフーの井上大輔氏に直前インタビュー。
イベント当日は、もっと深く掘り下げ、デジタル変革を阻む裏ボス「コンプレイセンシー」の倒し方について、事例を交えながら語っていただきますのでお楽しみに! 記事末でもイベント情報を掲載しています。
コンプレイセンシーとは
――まず、コンプレイセンシー(complacency)が聞きなれない言葉ですが、どういった意味ですか?
井上大輔氏(以下、井上): 辞書でひくと、「自己満足」とか「ひとりよがり」と出てくるんですが、ちょっとニュアンスが違うと思っています。「現状に満足してしてしまい、変化を拒むこと」というくらいの意味ですかね。
たとえば、「食生活の改善をしなきゃな」と思われている方が多いと思います。でも実践している人はそんなに多くない印象です。実は私もです。
この、やらなくてはと思っているのに実践していない状態の背景には、「とはいえ、いまいまそんなに困ってないしな」という現状への満足がないでしょうか? 私はそうです(笑)。これがまさにコンプレイセンシーです。
――なぜ、コンプレイセンシーが抵抗勢力よりも手ごわい相手なのでしょうか?
井上: まず1つの理由は、マジョリティーだからでしょうか。何かに抵抗するのは勇気がいります。たとえば、社員が愛用していた無料のコーヒーマシンを、会社が経費削減でいきなり撤去したとします。何も言わずに納得する人、愚痴を言う人、会社に抗議する人。どれが一番多いですかね?
何も言わずに納得する人や愚痴を言う人が多いはず。抗議する人はマイノリティーだと思います。抵抗勢力は数として少ないですし、目に見える上に、表立って振りかざす反対理由があるはずです。「とにかく嫌だ! 理由はない!」という人はいないでしょうから。抵抗勢力への対策は、何をどうすればいいか大体わかるというわけです。
それに対して、コンプレイセンシーは、多くの人が抱えているにも関わらず、ともすれば存在していること自体を認識できません。無色無臭のガスのようなものです。認識できないものに対策を練ることができないので、抵抗勢力よりも手ごわいと考えています。
――コンプレシセンシー(な状態の人)と、どのようなコミュニケーションを取っていくべきでしょうか?
井上: それはセッションでのお楽しみとさせてください。キーワードだけあげさせていただきます。
- 新年の誓い
- 大都会
- いい病院・いい医者とは?
気になる方はぜひ「Web担当者Forum ミーティング」にお越しください(笑)。
――イベントに参加することで得られるメリットを教えてください。
井上: なかなかビジネス変革が進まない原因を探る、1つのヒントになれば良いと思っています。とても大きなテーマですので、私の話が答えだとは当然思っていません。また、「難解な問題に対してどう格闘してきたか」を共有させていただくことで、皆様がどう戦うか? を考えるヒントにもなればと思っています。
――参加者さん(デジタル推進を図っている人)へ最後に一言お願いします。
井上: 今までの「Web担当者Forum ミーティング」とはかなり毛色の違うセッションになると思います。組織論、チーム論、仕事の進め方、そんな話です。今回このテーマをご依頼いただいたとき、デジタル推進がいよいよビジネスのど真ん中になってきた時代の流れを反映しているな、と思いました。私自身そんな格闘の真っ只中にあるので、皆さんと一緒に戦っていきたいです!
――ありがとうございました。イベントでさらに詳しいお話が聞けるのを楽しみにしています。
井上さんの他にも100名超が登壇! 11/12(水)、13(木)「Web担当者Forumミーティング 2019 秋」@虎ノ門ヒルズフォーラム
井上さんのお話をもっと詳しく聞きたい方は、11/12(火)9:30から虎ノ門ヒルズフォーラムで行われる「Web担当者Forum ミーティング 秋」の基調講演(A1-1)にご参加ください。参加費は無料です。
本イベントは、井上さんの他にも様々な方が登壇し、全60講演を設けております! 他にも気になる内容がきっとあるはずですので、ぜひ他の講演もチェックしてみてください。
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