インタビュー

インバウンド対策の決め手はMEO(マップエンジン最適化)。検索上位表示のカギを握るYext(イエクスト)とはどのようなサービスか?

世界150以上の検索エンジンやマップなどで正しい自社情報の発信ができるプラットフォームYextについて、Yext日本法人の宇陀栄次氏にインタビューを行った。

オリンピック・パラリンピックを来年に控え、インバウンド(訪日外国人観光客)対策の重要性が高まっている。

デジタル分野におけるインバウンド対策の要は、MEO(マップエンジン最適化)だ。外国人観光客は、必ずしも全員がGoogleマップを使っているわけではない。日本に来ても、自国で使い慣れたマップや検索エンジン、SNSを使うことが多い。そのため検索から来訪、来店、予約などのアクションを取ってもらうためには、世界中のさまざまなマップや検索エンジンに自社の情報が正しく表示されることが必要となる。

では、それらのマップや検索エンジンに、自社の情報を正確に表示するためにはどうすればいいのか? そのカギを握っているのがYextだ。

あらゆる検索エンジンやマップ、SNS、音声アシスタントなどに自社に関する正しい情報の提供と、その管理を一元化するのが、Yextのプラットフォームである。Yextのサービスと仕組み、利用方法について、Yext日本法人の代表取締役会長 宇陀栄次氏に話を伺った。

自社のナレッジグラフを作成

――Yextは、「検索エンジンやマップ、アプリ、SNS、音声アシスタントで公開されている、自社の情報を一元的に管理するプラットフォーム」とのことですが、もう少し具体的に、サービスの特徴を教えていただけますか?

宇陀: Yextの最たる特徴は、自社のナレッジグラフを作成することができる点にあります。Google では単に検索キーワードを含む情報を検索結果に表示するのではなく、ナレッジグラフを利用して人物や作品、場所などあらゆる物事について、それぞれの情報の関係性や属性を認識、把握したうえで、それを反映した検索結果を表示します。Yextを活用して企業が「自社のナレッジグラフを作成する」ことで、検索結果として正確でより適切な情報を表示し、提供することができるようになります。

株式会社Yext(イエクスト)代表取締役 会長 兼 CEO 宇陀栄次氏

――自社のナレッジグラフを作成するメリットとは?

宇陀: 情報提供者である企業にとっても検索者であるユーザーにとっても、最適な情報が示されることです。Yextは、そうした世界の実現のためにプラットフォームを提供しています。

――インバウンドの増加で、世界各国のマップサービスに、自社に関する正確な最新情報を一括配信する必要性が高まっています。これからの時代、企業の情報発信には、MEO(マップエンジン最適化)という考え方が必須になると考えてよろしいでしょうか?

宇陀: Googleが数年前に「マイクロモーメントのニーズを的確に見極め、対応することが、これからのマーケティングには不可欠になってくるだろう」と発表しました。マイクロモーメント、すなわち「いま」「ここ」検索への対応の中心となるのがマップ検索です。ローカルパック(検索した際に地図情報と共に検索画面の上部に表示される検索結果のこと)とかローカル検索と言われているものですが、Yextを介して自社のナレッジグラフを作成することで、MEOにも歴然とした効果が出ます。

ソーシャル上の情報も管理

――具体的に、どういった課題・問題を抱えている企業が使うべきなんでしょうか?

宇陀: どれだけホームページをきれいに作っても、一般ユーザーが検索エンジンやソーシャルネットワーク上で公開している写真やレビューのほうが上位に表示されてしまうことはよくあります。それらの写真は必ずしもいいものではなく、場合によってはブランド棄損になりかねない。ホームページの公式情報も検索エンジンやソーシャル上の非公式情報も、ユーザーにはその違いは分からないかもしれません。しかし、企業からすれば大違いですし、大問題です。そういったことが問題となる企業なら規模の大小に関わらず、Yextを試す価値があります。

――Yextを導入することで、ユーザー投稿写真を選んだりなど、ソーシャルネットワーク上の情報も管理できるのですか?

宇陀: そこまではできませんが、Yextで自社情報を発信することで、Googleローカル検索(ローカルパック)が強化され、連動してオーガニック検索も上位に上がるので、相対的にそれ以外の投稿の表示を下げていく効果があります。必然的に、ネガティブキャンペーン対策になるというわけです。

――これからのWeb担当者は、ユーザー視点で接する可能性のあるタッチポイントはすべて対応する必要がありそうですね。

宇陀: そうです。ホームページや検索エンジン、マップ、ソーシャルネットワーク上の情報の両方を見るのが、これからのWeb担当者、デジタルマーケティング担当者、CMOの仕事になっていくと思います。

――Yextはもともとアメリカ発のサービスですが、アメリカでは非常に多くの企業が導入していますね。

宇陀: そうですね。アメリカでは、外食産業に限らず、さまざまな企業で採用されています。本来、ビジネスオーナーなら、自社に関する情報は、ホームページはもちろん、検索エンジン、マップ、ソーシャルネットワーク上でもきちんと出したいはずなんです。でも、日本では、その意識が薄れている感じがします。

ある日系企業トップとお話しした時に、「ホームページにきちんと情報を入れたら、検索エンジンがちゃんと表示してくれるのではないのか?」と言われましたが、そういった間違った認識がまだ一般的なのだと改めて思いました。

――宇陀さんからみると、自社の情報を正しくユーザーに伝えなければならないという意識は、日本ではまだまだ醸成されていないという感じですか?

宇陀: これからだと思います。よく考えるとSalesforce.com在籍時もクラウドを理解してもらうのが大変だったのですが、それと同じような状況かもしれません。

効果が分かりやすく継続しやすい

――Yextを導入するメリットにはほかに何がありますか?

宇陀: 日本だと、検索エンジンやマップといったらGoogleですが、そうではない国もたくさんありますよね。たとえば、韓国ならKakao(カカオ)、中国ならBaidu(バイドゥ)。そういったサービスを使い慣れている人たちが日本に来た場合、わざわざGoogleを使うでしょうか。やはり使い慣れたサービスで検索するのではないでしょうか。

Yextは、世界150以上の検索エンジンやマップ、SNS、音声アシスタントと提携し多言語対応していますので、海外ではよく使われている検索エンジンやマップにもその言語で正確な情報を届けることができます。

――Yext導入の費用感は?

宇陀: 1店舗の月あたりに換算すると非常にリーズナブルな価格帯になっています。弊社のプラットフォームにデータを一元管理するKnowledge Graphがベースとなり、これに必要な機能を加えるごとに課金されていくシステムです。くわしい費用に関しましては、Yextまでお問い合わせください。

150以上の検索エンジン、マップ、SNSなどへ自社情報を一括配信するListings、連携している検索サイトにおける口コミをモニタリング・管理するReviews、地域特性を生かした店舗ページ(ローカルページ)を作成、運用するPages、顧客とのエンゲージメント・検索パフォーマンスを分析するAnalyticsなどですが、段階的に増やしていけるので、導入しやすいと好評をいただいています。

来年はオリンピック・パラリンピックも開催され、さらに海外からの旅行者が増えると予想されていますが、海外からの旅行者への情報提供の手段としてYextの活用も考えています。また、パラリンピックを機に東京都が障害がある人にも優しい街になるよう、バリアフリーマップの情報発信や、ここ数年来取り組んでいる福島の風評被害に関する情報発信に関しても、Yextを通じていろいろ支援できることがあるのではないかと思っています。

――ありがとうございました。

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