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SEOのための構造化データ初心者向けガイド [中編] ――業種別サイトに最適なschema.orgまとめ

EC、オンライン講座、レシピサイト、出版社、イベント/チケット販売、ローカルビジネス、クリエイティブ系など業種ごとに紹介

この記事は、前中後編の3回に分けてお届けしている。構造化データの実装方法について説明した前回に引き続き、今回は、さまざまな業種におけるschema.orgの使い方について見ていこう。
まず前編を読んでおく

一般的なウェブサイトでのschema.orgの利用

では、自社のサイトに適したschema.orgのTypeを判断するには、どうすればよいだろうか。これは、ビジネスやウェブサイトの種類によって変わってくる。

schema.orgのマークアップのTypeには、ほぼすべての企業にとって役立つものもあれば、特定のビジネスの特定のユースケースにのみ役立つものもある。

ほとんどのサイトで利用価値があるマークアップは次のとおりだ。

  • Organization ―― Organizationマークアップをトップページで使用すると、そのウェブサイトが特定のブランドのサイトであることを伝えられる。

  • ナレッジグラフのコンテンツ ―― ブランドの情報(ロゴソーシャルプロファイル)、企業の住所企業の連絡先(電話番号など)をトップページでマークアップできる。これらの情報は、そのブランド名で検索したときのナレッジグラフに表示される。

  • サイトリンク検索ボックス ―― 自社のサイトに検索機能がある場合は、サイトリンクに検索ボックスを表示するマークアップを追加できる。

  • パンくずリスト ―― SERPにパンくずリストを表示できる。

  • 動画オブジェクト ―― サイトに動画コンテンツがある場合、このマークアップを使うことで、SERPに動画スニペットを表示できる。アップロードしたユーザー、長さ、サムネイル画像などの情報も合わせて表示可能だ。

    video snippets: 動画スニペット

SERPにレビューの星を表示する場合の注意

「レビューをマークアップ」し、SERPに評価の星が表示されるようにすることを勧められることがよくある。ただし、どのようにマークアップするかには、少し注意が必要だ。

レビューには「schema.org/Review」という独自のTypeがあり、必要に応じてさまざまなプロパティを追加できる。

だがそれ以外にも、他のTypeで「Review」プロパティを使用するものがあり、それらのTypeに「Review」プロパティを埋め込むことも可能なのだ。

上から
「評価の星」
「製品のマークアップ」
「動画のマークアップ」
上から
「レシピのマークアップに埋め込まれたレビューのマークアップ」
「レシピのマークアップ」

上の例のうち下の画像に示したレシピページの例を見ると、SERPのレシピの一部に評価の星が表示されているのがわかる。これが表示されている理由は、schema.org/Recipe内の「Review」プロパティに、そのレシピのユーザー評価の集計値が含まれているからだ。

schema.org/Review以外にも、

  • schema.org/Duration
  • shema.org/Date
  • schema.org/Person

など、単体でTypeが定義されているが他のTypeに埋め込む実装が可能なものがある。ややこしく感じるかもしれないが、これは情報を「カテゴリー」>「サブカテゴリー」>「各情報」といった形で整理するのと同じようなことだ。

まだわかりくいようなら、料理の材料のような「物理的なモノ」を定義するときのことを考えれば、理解しやすいかもしれない。

チキンカレーは「料理」である。チキンカレーを作るのに必要なチキンやタマネギなどの各食材は「材料」という扱いだ。

だが、チキンカレードリアという「料理」を作ろうとすると、チキンカレーはその「材料」として扱うことになる。

つまり、チキンカレーという料理のレシピを作るのか、チキンカレーを使った料理のレシピを作るのかによって、チキンカレーの分類方法は変わってくるのだ。

同じように、「Review」「Date」「Duration」といった属性は、それ自身がTypeになることもあれば、別のTypeのプロパティになることもある。マークアップの実装を始めるにあたっては、このことを理解しておこう。

ちなみに「レビューのマークアップ」について言えば、そのページ自体が何かのレビュー記事でない限り、「Review」マークアップはそのページで最も重要な(他の)Typeのプロパティとして使用するのが無難だ。

業種ごとに適したschema.orgのType

schema.orgには、このような一般的に利用できるマークアップに加え、以下のような特定のビジネスに適したTypeがある。

  • Eコマース(オンライン講座を提供している企業も含む)
  • 料理レシピサイト
  • 出版社
  • イベント/チケット販売サイト(講座を提供している教育機関も含む)
  • ローカルビジネス
  • 特定の業界(小規模企業および大規模組織)
  • クリエイティブ系の企業

それぞれの業界向けサイトで利用できるschema.orgのTypeを紹介していく。

Eコマースでのschema.orgの利用

Eコマースサイトを運営しているなら、次の点をチェックしよう。

  • Product ―― 価格などの製品情報をSERPに表示できる。このマークアップは、各製品ページで使用することも、その製品を取り扱っている複数の販売業者を一覧表示したページで使用することもできる。

    オンライン講座の場合: 自社の製品がオンライン講座である場合は、schema.org/CourseというTypeを使用すれば、より内容に合ったスニペットを獲得できる。

  • Offer ―― schema.org/Productと組み合わせることで、製品ページで特別セール品などを表示できる(CTRの向上につながる)。

  • Review ―― サイトに製品レビューがある場合は、製品ごとに評価の星の数を集計し、その製品ページのSERPに集計値を表示できる。使用するTypeはSchema.org/AggregateRatingだ。

    レビューの星、製品、価格情報などが掲載された製品スニペット

Eコマースで注意すべき点

  • Productマークアップは、製品ごとに使用するものであり、製品リストに使用するものではない。製品リストのページがあり、そのページをマークアップしたい場合は、そのページに掲載されている各製品をそれぞれのデータでマークアップする必要がある。

  • Reviewマークアップは、特定のアイテム、商品、サービス、組織に対して使用する。自社の事業に対するレビューを使って自社のサイトをマークアップすることもできるが、その場合は、Organizationマークアップの一部としてトップページでマークアップする必要がある。

  • レビューをマークアップする場合は、そのレビューが他社サイトで付けられた評価ではなく、自社サイトで付けられた評価でなければならない

  • 講座のマークアップをハウツーもののコンテンツに使ってはならない。また、カリキュラムがない講座、成績を付けない講座、受講者リストがない講座にも使用すべきではない。

料理レシピサイトでのschema.orgの利用

たくさんの料理レシピを公開しているサイトの場合は、Recipeマークアップを利用すれば、レシピページにコンテキストが追加され、SERPで視覚的インパクトを高めるられる。

料理レシピサイトで注意すべき点

レシピのリッチカードを導入する場合は、次の点にも注意してほしい。

出版社でのschema.orgの利用

出版社のサイトを運営しているなら、次の点をチェックしよう。

  • Articleとそのサブタイプ

    • NewsArticle ―― コンテンツがニュース記事であることを伝える

    • BlogPosting ―― ArticleやNewsArticleと似ているが、そのコンテンツがブログの投稿であることを明記する

  • ファクトチェック ―― これはグーグルが対外的な理由から導入したもので、「他者の主張」をサイトで審査したり議論したりしている場合は、schema.org/ClaimReviewを使用すれば、「ファクトチェック」をスニペットに追加できる。

  • 批評レビュー ―― ローカルビジネス(レストランなど)、本、映画などの批評をサイトに掲載している場合は、schema.org/CriticReviewを使用してマークアップできる。

    ただし、これはテスト中の機能であり、検索結果のリッチスニペットではなく、ナレッジボックスに表示される。

出版社で注意すべき点

イベント/チケット販売サイトでのschema.orgの利用

イベントを主催、告知したり、チケットを販売したりしている場合は、以下のマークアップを利用できる。

  • イベント ―― schema.org/Eventでイベントページをマークアップすると、SERPにイベント情報を一覧表示できる。これは、通常の検索結果にも、SERP上部のインスタントアンサーにも表示される。

    イベントのスニペット
    インスタントアンサー
  • 講座 ―― イベントが講座(講師がいて、受講者が決まっている講座)である場合は、schema.org/Courseマークアップを使うこともできる。

イベント/チケット販売サイトで注意すべき点

  • パック旅行や営業時間など、期間や時間が限定されているがイベントではないものをマークアップするのにEventマークアップを使用してはいけない。

  • 製品やレシピと同じく、1つのページに複数のイベントが一覧表示されている場合は、イベントごとに1つのEventマークアップを使用しなければならない

    • 1つのイベントが複数の日にまたがって行われる場合は、これを1つのイベントとしてマークアップした上で、開始日と終了日を伝える必要がある。

    • 一定期間に関連する複数のイベントが実施されるような大きなイベントでは、それぞれのイベントを個別にマークアップする。

  • 講座のマークアップをハウツーコンテンツに使うべきではない。また、カリキュラムのないイベント/講座や、成績を付けないイベント/講座、受講者リストのないイベント/講座にも使ってはならない。

求人サイトでのschema.orgの利用

求人情報サイトを運営している場合は、schema.org/JobPostingマークアップを使って、グーグルの新しい求人情報検索サービスに情報を表示させることができる。

ただし、これはグーグルのアグリゲーター機能であり、(「Googleフライト」のように)検索結果のリッチスニペットに情報を追加してくれるものではない。

求人サイトで注意すべき点

  • マークアップ対象は個別の求人案件であり、求人情報ページ全体ではない。

  • サイトマップに求人案件を含め、そのサイトマップを1日に最低1回アップデートする必要がある。

  • 求人広告を出している企業のレビューを掲載している場合は、Reviewマークアップを利用できる。

ローカルビジネスでのschema.orgの利用

ローカルビジネスや店舗を運営している場合は、トップページと連絡先ページで以下の構造化データマークアップを使って、地図データ用の位置情報にフラグを追加したり、自社が「ローカル」ビジネスであることを伝えたりできる。

  • ローカルビジネス ―― 営業時間や利用可能な決済方法など、具体的な情報を指定できる。

  • PostalAddress ―― 名称、住所、電話番号など、すべての情報を一貫性のある形で提示するのに適している。

  • 注文と予約 ―― 注文や予約ができるウェブサイトでは、Actionマークアップを追加することもできる。

また、「Googleマイビジネス」を設定する必要がある。

ローカルビジネスでschema.orgとJSON-LDを利用する方法については、Whitesparkの記事が参考になる。schema.orgの適切なTypeを選ぶ方法については、フィル・ロゼック氏の別の記事を見てほしい。ローカル最適化について詳しくは、ローカルSEOガイドやよくある落とし穴を紹介した最近の記事をチェックしてみよう。

ローカルビジネスで使える特定の業界向けサブタイプ

schema.orgでTypeが用意されている業界や業種は他にもある。これらの業界では、独自性の高いデータを提供する必要があるからだ。これらのTypeを、自社のウェブサイトや企業情報ページに実装できる。

LocalBusinessには、以下のようなサブタイプがある。

また、大規模な企業や組織用のTypeもある。

ローカルビジネスで注意すべき点

  • 自社のビジネスの概要を示すマークアップを追加する場合、サイトの全ページにそのマークアップを追加した方がいいと考えるかもしれない。だが、実際はトップページのみに追加するのがベストだ。

クリエイティブ系の企業でのschema.orgの利用

「クリエイティブ系」の製品(たとえば、読む、観る、聴くといった形で消費するコンテンツ)を制作している場合は、CreativeWorkマークアップを利用できる。

CreativeWorkには、以下のようなさらに詳細なサブタイプがある。

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