Googleマイビジネスのリスティングを削除したい? 複雑なリスティング管理をシナリオ別に解説(後編)
Googleマイビジネスのリスティング削除や管理についてシナリオごとに解説するこの記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。今回も、前回に引き続きGoogleマイビジネスのリスティングに関するさまざまな問題について、対処法を説明していく。また、参考になりそうなリンク先も提供する。→まず前編から読んでおく
- なぜグーグルのリスティングの問題を積極的に解決するべきなのか(前編に掲載)
- 確認関連シナリオ
- 対処シナリオ
- 参考リンク
対処シナリオ5
「閉業」マークが付けられたリスティングを管理したい
状況
リスティングに「閉業」マークが付けられていると、消費者に廃業したと思われてしまう可能性がある。また、「閉業」マークの付いたリスティングは、営業中のビジネスの検索順位に悪影響を与えると考えられている。
手順
ビジネスが以前あった場所の確認済みリスティングに「閉業」マークが付いている場合は、そのリスティングを前述の方法で未確認状態にする。その後、グーグルに問い合わせて、リスティングを新しい場所に移動するようリクエストしよう。これで、「閉業」の問題は解消されるはずだ。
他のユーザーが確認を済ませているビジネスのリスティング(つまり、自分が管理できないリスティング)に「閉業」ラベルが付けられている場合は、前述の「他のユーザーが確認を済ませているリスティングを管理したい」セクションを参照してほしい。
ダッシュボードで管理できる場合は、前述の方法で未確認状態にしてから、グーグルに問い合わせて、リスティングを新しい場所に移動するようリクエストしよう。
備考
「閉業」ラベルが、そのビジネスで働くのをやめた開業者のリスティングに表示されることがある。その場合は、前述の「複数の開業者がいるビジネスの不都合なリスティングを管理したい」を参照してほしい。
対処シナリオ6
統合や買収を管理したい
状況
このシナリオでは、ちょっとした違いによって手順が変わる可能性がある。
統合や買収によって元の場所がすべて新しい名称に変わる場合は、既存のGoogleマイビジネスの情報を編集するだけで、新しい名称が表示される。
ただし、買収された場所が閉業した場合は、次の手順に進む必要がある。
手順
元の場所の情報を、新しい名称に変更して編集してはならない。
元の場所のリスティングを未確認状態にする。
その後に、グーグルに問い合わせて、元の場所のリスティングをすべて新しい場所に移動するようリクエストしよう。
備考
統合や買収は複雑であるため、このようなビジネス上の大きな出来事については、オンラインで管理してくれるコンサルタントを雇うのもいいだろう。また、Moz Localのような製品を使用して、統合や買収に関係するすべてのビジネスの主要なサイテーション(言及・引用)の総合的な見直しを管理すれば、作業の負担を大きく軽減できる。
対処シナリオ7
スパムのリスティングを管理したい
状況
競合企業や他のビジネスが、グーグルのガイドラインに違反して実際とは異なる場所でリスティングを作成している。そこで、これを排除して、地域コミュニティへの関連性を改善したい。
手順
Googleマップでそのリスティングを探す。
[情報の修正を提案]リンクをクリックする。
[閉業している、または存在しない場所]を[いいえ]から[はい]にする。
選択肢から[スパム]ラジオボタンを選んで[送信]する。
通常、編集が承認されると、グーグルからメールが送られてくる
備考
グーグルがスパムに対して常に行動を起こすとは限らない。ここに述べられた手順を実行しても結果が得られない場合は、スパムの例をGoogleマイビジネスのフォーラムに投稿してみよう。トップコントリビューターのユーザーが問題を取り上げてくれる可能性がある。
残念ながら、スパムは非常によく見られる。過去にスパム行為が発覚したにもかかわらず、すぐに戻ってきてまたスパムを発信するようなユーザーも珍しくない。
対処シナリオ8
否定的な口コミが載っているリスティングを管理したい
状況
Googleマイビジネスのリスティングに否定的な口コミが掲載されていて、悩まされている。そのため、口コミをすべて削除したい。
手順
口コミがグーグルのポリシーに違反している場合は、この記事に書かれた手順を試してみることを検討しよう。
明らかにポリシー違反の口コミであっても、グーグルは削除しないことがあるので注意してほしい。
口コミが否定的でも、書かれていることが事実なら、グーグルは削除しない。顧客が言及している問題に自社で対応し、顧客にとっても自分のビジネスにとっても得になるような口コミ対処方法を身につけてほしい。
口コミで言及されている問題を組織として解決できないなら、その会社には成功に必要なものが欠けているのかもしれない。
備考
ブランドをまったく変えたり、新しい場所にビジネスを移転したりすることはできないのであれば、否定的な口コミに対処する体制を整えておかなければならない。顧客が違法な口コミを残している(その場合は、マーケティングではなく法的対応が必要だ)のでなければ、否定的な口コミは、顧客が言及している問題を解決するための「無料」のガイドだと考えるべきだ。
不満を抱いたからといって、わざわざ時間を費やして苦情を言ってくれる顧客は少ないことを心に留めてほしい。多くの人は黙って去っていき、二度と戻ってこない。顧客がわざわざ苦情を述べているときには、その顧客を取り戻し、未来のすべての顧客のためにビジネスを改善する絶好の機会と捉えよう。
以上。Googleマイビジネスのリスティング管理でよくある11種類のシナリオと、それぞれのシナリオで必要となる手順を紹介した。この解説が、Googleマイビジネスのリスティングがなかなか削除できない理由を理解するのに役立ち、ビジネスでさまざまな出来事が起こったときに利用できるリファレンスになれば幸いだ。
参考リンク
リスティングに問題があるかどうかわからない場合は、Mozのリスティングチェックツールを使えば無料で調査ができる。
Moz Proのメンバーであれば、MozのQ&Aフォーラムを利用できる。Googleマイビジネスのリスティングに問題があるかどうかわからない場合は、遠慮なくMozのコミュニティに質問してほしい。
Googleマイビジネスのフォーラムでは、Googleマイビジネスの問題についてボランティアのトップコントリビューター(そして、ときにはグーグルのスタッフ)からアドバイスがもらえる可能性が高い。ここに投稿する場合は、シナリオの詳細すべてを明らかにするつもりでいよう。
Googleマイビジネスのリスティングにまつわる厄介な問題がたびたび起こる場合は、ジョイ・ホーキンズ氏のサイトを見ることをお勧めする。同氏は、ローカルSEOの技術に詳しい業界の第一人者だ。
ときには、グーグルに直接問い合わせて、厄介な問題の解決を依頼するしか方法がない場合がある。
グーグルのメインの問い合わせページはこちらだ。
Google AdWordsのユーザーであれば、0120-590-092に電話し、Googleマイビジネスのサポート窓口に問い合わせることもできる。
支援を求めるもう1つの方法(そして、場合によっては最も時間のかからない方法)として、GoogleマイビジネスのTwitterアカウントにツイートするというやり方もある。ただし、グーグルの窓口だからといって完璧な支援ができるとは限らない。
どこがもっとも役立つかは、ケースバイケースだ。デジタルマーケターとしては、クライアントに過剰な期待を抱かせず、解決できない問題もあることをわかってもらうよう務めるべきだ。全力を尽くしても、グーグルのローカル製品が持つ制限のために、望む結果が得られないこともある。
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