はじめてWEBエキスパート(専門家)コラム 続 ヒトの心理とページづくり(全6回)

バーナム効果――自分にも当てはまると思ってもらう接客をWebサイトで実現するには(第2回)

「バーナム効果」とは、誰にでもあてはまるような、曖昧な表現や一般的な表現を見て、「自分も当てはまる」と思い込んでしまう心理現象のことをいいます
※「はじめてWEB」は2020年10月13日をもってサービスを終了しました。

人間の行動には、「法則性」があると言われています。
これをうまく活用し、より良いページづくりをしてみましょう。

「バーナム効果」とは

誰にでもあてはまるような、曖昧な表現や一般的な表現を見て、「自分も当てはまる」と思い込んでしまう心理現象のことをいいます。

この効果を活用したページづくりの例をご紹介します。

感情

  • 悩みがある
  • 疲れている
  • 癒されたい
  • キレイになりたい
  • 楽しいことをしたい

など

ほとんどの人が、あてはまるのではないでしょうか?
こういった、感情を利用し「自分も対象だ」と思わせることで、興味を持ってもらいます。

「キレイだね」と言われて、うれしくない人がいるでしょうか?
「キレイになる」ための努力は、永遠に続くと思っている人も多いはずです。

ここで「ダメージヘア」や「くせ毛」といった表現も考えられますが、ネガティブイメージよりは、ポジティブイメージでの表現の方が印象が良いと感じられるでしょう。

「疲れ」は常に感じるもの。解消したいと思っている人は多いはず。
文字をグレーにすることで、より「疲れ」をイメージさせています。

五感

絵や文字を見ただけで想像ができる感覚はたくさんあります。
特に、

  • 美味しい
  • 気持ちいい
  • 癒される
  • いいにおい

といったあたりは、想像しやすく、「自分も体験したい(あてはまる)」と、思われやすいでしょう。

「嗅いでみたい」と思わせるようなビジュアル(画像)を使いました。
「臭い」という印象よりも、「つけた後のこと」が想像できるようにしています。

かわいい動物は、多くの人の目を引きます。

「薬事法」に注意

医薬品や健康食品の表現の際に知っておきたいのが「薬事法」。
特に、効能・効果、性能についての表現には注意が必要です。

薬事法における広告規制(厚生労働省)

※Web担編注: 現在は「薬機法(医薬品医療機器等法)」に改められています。

まとめ

上記の例を見て、「営業トークに似ている」と思った方もいたのではないでしょうか。
ホームページでは「接客」ができない、と思っている方が多いようですが、決してそうではありません。
会話で伝えられない分、「視覚」に訴えることが必要となります。

人は8割近い情報を「視覚」から得ると言われています。
誰にでもあてはまるような、曖昧な表現や一般的な表現を活用し、かつ、訴求力の高いビジュアル(写真)で、「味覚」「触覚」「嗅覚」を刺激し、興味をもってもらう工夫をしてみましょう。

ぜひ、活用してみてください。

このコーナーのコンテンツは、KDDI提供の情報サイト「はじめてWEB」掲載の「エキスパート(専門家)コラム」の情報を、許諾を得てWeb担の読者向けにお届けしているものです。

※「はじめてWEB」のオリジナル版は掲載を終了しました

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