我が社もソーシャルで動画投稿だ! ところで、ユーザーにウケる動画ってどう作ればいいの?
ユーザーが反応してくれる動画には、ちゃんと「コツ」がある
いま、ソーシャルメディアでユーザーが見るフィードは動画でいっぱいです。FacebookやTwitterのフィードをザーッと眺めていくと、いくつもの動画が勝手に動いています(変な表現ですが)。数年前と比較し、ネット回線が速くなったこと、スマホが普及したことがこの状況を生み出している要因です。
一方で、ソーシャルメディアを運用している企業さんが、
よし、ウチでも動画を作って、ソーシャルメディアに流してみよう!
と思ったとしても、実際には、
とは言うものの、さて、どんな動画を作ったらいいのか……
と、手詰まりになるパターンが多く見られます。
テレビCMはやってないし、動画を作り込むお金もないし……。動画自体はスマホでも簡単に撮れる時代になりましたが、やはり、ただ垂れ流すのではなく、それなりの反応は得たい!というのが、偽らざる心境でしょう。
でも大丈夫。お金がなくても時間がなくても、ユーザーが反応してくれるような動画を作ることはできるのです(もちろん、お金をかければ、さらにすごいものも作れます)。今回は、各社のソーシャルメディア上での動画の活用パターンを見て、「自分の会社ならどんなことができるのか」をイメージしてみましょう。
例1コカ・コーラ(Facebookページ)
シュワシュワァァァァァ・・・ハジけるコカ・コーラを見ていると、おもわずゴクンッ;D飲みたくなったら「いいね!」http://www.cocacola.jp/social/glass_cocacola.gif#はじめてのコーク
Posted by コカ・コーラ (Coca-Cola) on 2016年2月24日
ただコーラがシュワシュワしているだけの動画です。アニメーションGIFを使った動画ですが、これによりユーザーが能動的に再生しなくても、自動的に動き出し、ずーっとシュワシュワし続けています。
自社の商品の動きをただ見せるだけでも、ソーシャルメディアのフィードに流れてくると、興味深いコンテンツになるのです。
例2りそなグループ(Facebookページ)
“りそにゃ”です。今日は防災の日ですが、皆さん、防災対策はバッチリですか? ワタシは…とても不安です…。(>﹏<;)ということで、いざという時に慌てないために、8月28日に大阪で行われた防災訓練に参加してきました!!当日は大の仲良し...
Posted by りそなグループ(Resona Group) on 2015年9月1日
りそな銀行の人気キャラクター「りそにゃ」たちがイベントで練り歩く動画です。なんともシュールで多くの反応を獲得しています。
例3ANA(Facebookページ)
~古川CA流 まとめ髪講座~ピン1つでまとめる夜会巻きをご紹介☆ポイントはオイルで髪をまとめやすくし、力強くねじることです♪
Posted by ANA.Japan on 2015年9月15日
キャビンアテンダント流のまとめ髪をつくる手順を動画にしてくれています。「あの髪型、ラクそうだなあ」と思っていた女性が、こぞって、いいね!やコメントをしています。
Facebookで人気の動画を集めてみると、航空会社が上手ですね。もともと「飛行機」という無敵のコンテンツを持っているだけに、動画を活用することについてハードルが低いのでしょう。飛行機に直接関わりのない動画もユーザーから支持されるものが多いようです。
例4JAL(Facebookページ)
空港アナウンスコンテストこんにちは、空港本部で空港係員への教育を担当している小田です。皆さまはふだん空港で耳にしているアナウンスを覚えていらっしゃいますか?ご搭乗の案内や運航状況などをお知らせするアナウンス、このアナウンスをよりお客さまにわかりやすくお伝えできるよう、スタッフは日々練習を重ねて行っています。先日、その練習の成果とスキルの向上を目的に、社内で「空港アナウンスコンテスト」が開催されました。このコンテストは、全国37空港からスタッフが集まり、課題に沿ったアナウンスを実施。「お客さまがわかりやすいこと、お客さまへの気持ちが伝わること」などを審査基準に競い合うコンテストで、他の空港のレベルを知り、お互いに切磋琢磨して品質を向上させることを狙いとしています。コンテストの参加者はそれぞれ各空港を代表して出場しており、各空港の仲間の応援メッセージを胸に、それぞれの空港の特性や工夫を凝らしたアナウンスを披露しました。日頃のアナウンスに対する想いや練習の成果を精一杯出し切り、入賞したスタッフは、嬉しさのあまり、泣き出してしまう場面もありました。今年は、優秀賞は羽田空港と伊丹空港のスタッフ、最優秀賞は成田空港スタッフが受賞しました。最優秀賞の成田空港スタッフよりJAL Facebookページをご覧の皆さまへの一言です。『成田空港の大須賀です。いつもは搭乗ゲートにてこれから飛行機をご利用いただくお客さまを目の前にしてアナウンスを行いますので、お客さまに心と気持ちが伝わるようなアナウンスを心がけています。今日のコンテストでは、目の前に実際のお客さまはいらっしゃらなかったのですが、これからご出発いただくお客さまを思い浮かべてアナウンスを行いました。その結果、このような賞をいただくことができて、本当に嬉しく思っています。皆さまもぜひ、飛行機のお乗りの際は、各空港のアナウンスに耳を傾けていただければ嬉しいです。』※実際のコンテストのアナウンスを動画でお楽しみいただけます。ぜひ、皆さまも、空港にいらっしゃった際はアナウンスに耳をすませてみてください♪
Posted by JAPAN AIRLINES (JAL) on 2012年3月8日
ちょっと以前のものにはなりますが、社内で開催された空港アナウンスコンテストの様子です。
これはソーシャルメディアでユーザーの共感を獲得しやすい「お客様には見えないところを見せる」というパターンです。
ここまで大きなイベントでなくても、ちょっとした会議の様子やバックヤードを見せるだけでも、ファンは喜んでくれるものです。
例5au_official(Instagram)
スマホのタイムラプス動画と実物とを並べて撮影して1つのコンテンツにしています。単にタイムラプス動画を掲載するよりもインパクトがありますね。
全編スマホの上に「au」のロゴマークが入るように工夫している点も、さすがです。
例6無印良品(Instagram)
もともとオシャレな画像で商品をアピールすることが得意な無印良品ですが、この動画では無印良品の商品を使ってレシピの紹介をしています。
カメラを固定して連続で画像を撮影し、つなぎあわせて1つの動画に仕上げたものです。
レシピ投稿、最近流行ってますので、飲食関連のお店やメーカーさんは試してみてください。
例7マクドナルドinstagram
マクドナルドの商品を想起させるかわいらしいアニメです。この動画だけでも楽しめるのですが、マクドナルドInstagramのタイムラインを見るとこうなっています。
3つの動画のサムネイルをつなげて、1つの画像として見せています。1つ1つの動画は、フォロワーから共感を得られるよう、かわいいアニメになっているのもポイントです。
ここまでの例でわかること
FacebookとInstagramから、私がおもしろいと感じた動画を独断でピックアップしました。
スマホだけでカンタンに作れるものもあれば、クリエイターに依頼しなければならないものもあり、そのクオリティはさまざまです。
しかしこれらの例から、以下のヒントも見えてきます。
ソーシャルメディアで受け入れられやすいのは、凝った長編動画である必要はない。むしろ短時間の動画でも、十分に反応はとれる。
短い動画にはメッセージなどは載せにくい点を考慮すべき。
自社の業種や商品だけが、動画のネタではない。「おっ!?」と感じたものはすべてネタになる。
ファン向けコンテンツとして、楽屋ネタは鉄板。企業サイトでは見せにくい“舞台裏”を見せるのは効果的。
ただ自社製品を撮るのでなく、一緒にロゴを写し込んだり、音楽を付与したり、スタイリッシュさを追求したり、“見せ方”は、やはり重要。
テレビ番組でなんだかんだでロゴが入り込んだりするシーン、コマーシャルの映像表現、人気映画のパロディなど、ちょっとした工夫が、意外な反応につながる。「あと一手間」を努力しよう。
動画はあくまで“きっかけ”。他ソーシャルや複数動画の活用、“組み合わせの妙味”が、逆にユーザーを「ハッとさせる」かもしれない。
ちょっと前までコンサルティングの現場では、こんな風に伝えていました。
勝負投稿には、必ず画像を付けてください
それが、こんな風に変わる時代が、もう間もなくやってきそうです。
勝負投稿には、必ず動画を付けてください
ソーシャルメディアのみならず、ネット媒体での動画活用は必須です。できることから始めてみましょう。
田村でした。
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